平成18年度農林水産業者等提案型共同研究成果概要

最終更新日 2009年4月4日ページID 001657

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1 農林水産業の技術開発

(1)農業試験場

共同研究課題名 取組成果の概要  

イクヒカリの乳白コメ発生抑制による品質向上対策

若狭町 田中 正志氏

肥料の施用法を側条施肥から全層施肥に変え、ゼオライト(土壌改良資材)を施用することによって根張りが良くなり、登熟期間の葉色を維持し品質を向上する技術を開発した。(背白・基白米や胴割米が減少、収量3~4%向上)        

   ゼオライト施用の根      
    ゼオライト施用       無施用      

ハウスイチジクの適期収穫技術と着色向上対策

小浜市 辻 日出雄氏

 
 果実の色と熟度の相関を基に、カラーチャートを利用した適期収穫技術を開発した。さらに、反射シートを利用した果実着色向上・スリップス被害軽減技術を開発した。 カラーチャートイチジク反射シート  










左:カラーチャート
右:反射シート
 雇用型経営促進のためのホウレンソウ一斉収穫技術の確立

福井市
東安居地区園芸生産組合
 

 生育が揃い収量性が高く調製しやすい一斉収穫に向く品種として、3作型で8品種を選定した。この品種の利用により収穫期間を短縮でき、土地利用率が高まり年間出荷量が14%増加できる。
春まき:ウインダム、トラッド、プリウス
夏まき:アクティオン、サマートップ、リード
秋まき:アンナ、アスパイヤー、ウインダム、トラッド
 

プリウス  トラッド        トラッド


  

プリウス 
                                  

ウインダム調製施設                       






ウインダム            調製施設            

納豆用大豆新系統の収量・品質および加工適正の検討

福井市 ハーネス河合
 
従来品種の「コアズ」に比べ収量性が高く(4%向上)、タンパクが少なくで糖分が多く納豆加工適正が優れている「東山204号」を選定した。
「東山204号」はやや晩生で収穫時期が大麦の播種時期と重ならないなど栽培上の障害もなく、蒸煮するとすぐに軟らかくなり粒の見栄えも良かった。 
大豆  
上:エンレイ

下左:東山207号

下中:コスズ

下右:東山204号

(2)園芸試験場    

共同研究課題名 取組成果の概要  
 福井ユリ「リリライトピンク」の球根の低コスト養成技術開発

坂井市 北川 一信氏
 
切り花収穫後の球根をそのまま養成した後、掘り起こして再利用する栽培技術を開発した。本技術により1回の球根購入で切り花を2回収穫できるため、生産費を25%削減できる。   ユリ球根  ユリ
収穫後の球根     再利用した球根の開花状況

 (3)畜産試験場

共同研究課題名 取組成果の概要  
 交雑種肥育牛のビタミンAコントロールによる肉質向上技術の確立

坂井市 黒川 清和氏
 
 交雑種肥育牛の血中ビタミンAを制限し肉量・肉質を向上させるビタミンAコントロール技術を開発した。本技術により、肉質を維持しながら枝肉重量を3~6%増加できる。交雑種肥育牛の飼料給与技術を実証中。  飼料給与飼料給与
優良乳牛効率生産のための経膣採卵・輸送技術の確立

越前市 佐々木 隆嘉氏

 
 採取した卵子の培養液を選定し二重ストローによる輸送容器を用いた経膣採卵・輸送技術を開発した。本技術により長期不受胎の優良乳牛(子牛を生めない乳牛)から後継牛を生産できる。採取した卵子から得られた受精卵を共同研究者の牛に移植実証中。  ストロー  卵子吸引







  

輸送用二重ストロー     卵子の吸引操作

(4)水産試験場

共同研究課題名 取組成果の概要  
 トラフグの寄生虫駆除技術開発

小浜市
福井県海水養魚協会
 
 養殖トラフグに寄生し被害を与えるハダムシの駆虫に有効な水産用医薬品(マリンサワーSP30)による薬浴技術を開発した。ハダムシの発生時期(7~9月)での薬浴はトラフグを衰弱させやすいが、水温28℃、濃度1500ppm、20分間の条件下で、トラフグの魚体に影響なくハダムシを駆虫できた。  フグ薬浴前  フグ薬浴後   
薬浴前              薬浴後

(5)総合グリーンセンター

共同研究課題名 取組成果の概要  
住宅土台への県産スギ黒心材の適正化試験

若狭町
若狭木材流通センター


 
 スギ黒心材と赤心材の心材部分のみを用いた実大材めり込み強度試験により、強さに差が無いことを明らかにした。輸入材の使用が多い住宅土台へのスギ黒心材の利用拡大を図る。 スギ赤心材 スギ黒心材
スギ赤心材         スギ黒心材

2 健康長寿食品の開発 

 食品加工研究所

共同研究課題名 取組成果の概要  
県産米を用いたギャバ食品の開発

大野市
(株)吉村甘露堂
 
原料(米・水・塩)すべて福井県産を使用し、天然由来のギャバ含量が高く、発芽玄米のうま味を活かすとともに、もち米のつぶつぶ感を残したサクサクした食感が特徴のおかきを開発した。平成19年7月に「ギャバプラス」として商品化、販売された。   ギャバプラスギャバプラス
福井ウメを使ったさわやか健康麹飲料の開発

福井市 豊岡 悌子氏
(力泉酒造(有))
 
麹液の自然な甘さにウメ果汁の酸味と香を加えたすっきり感が特徴の清涼飲料水を開発した。平成19年7月に「米と梅のジュース」として商品化、販売された。   米と梅のジュース米と梅のジュース
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