Q&A　濃縮還元果汁とは？

最終更新日 2016年9月2日 ｜ ページID 003023

Q.濃縮還元果汁という表示を目にしますが、どういう意味ですか?

　天然果汁(いわゆるジュース)のうち、一度濃縮した果汁を元の濃度に戻して飲用するものを還元果汁と呼びます。この場合、「還元」とは元に戻すという意味で、化学反応の酸化・還元とは関係ありません。天然果汁には、この還元果汁と生の果実から絞ったままのストレート果汁があり、両者を区別するために表示が義務づけられています。
　濃縮果汁は搾汁液を1/5前後まで濃縮します。濃縮することで、保存性を高めるとともに、貯蔵や輸送にかかるコストを下げることができます。しかし、濃縮は通常、高温(60～80℃)減圧下で行われるため、ストレート果汁に比べて香気が失われやすく、風味が落ちる欠点があります。そこで、凍結濃縮や限外濾過膜による方法や濃縮果汁に風味の優れた生の果汁を添加するなどの様々な工夫がなされています。
　なお、果実飲料は、次のように区分されています。

●果汁100％の天然果汁
・濃縮還元果汁：一度濃縮した果汁を元の濃度にもどして飲用するもの。
・ストレート果汁：生の果実から絞ったままのもの。
●果汁飲料：果汁などが50％以上100％未満含まれているもの
●果汁入り清涼飲料：果汁などが 10％以上50％未満含まれているもの
●果汁入り炭酸飲料：果汁などが10％以上含まれており、これに炭酸ガスを圧入したもの
●果肉飲料：果実を破砕して裏ごししたピューレ含有率がミカン・日本梨では50％以上、西洋梨・アンズ・イチゴでは40％以上、リンゴ・モモでは30％以上含まれている、通称ネクター
●果粒入り果実飲料：果汁等と果粒の合計が15％以上のもの