越前瓦を繊維状に編み込んだ新意匠の外装材『WOVEN CERAMIC』(株式会社吉光工業)

最終更新日 2020年10月30日ページID 045315

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市場縮小の越前瓦の需要開拓に向けて、福井の繊維産業を表現した新意匠の越前瓦の商品化のための機能性付与・施工性向上・量産化技術の開発を行いました。

平成30年度
将来のふくいを牽引する技術開発支援事業補助金
「越前瓦による意匠性・機能性の高い外壁材の開発」

事業実施の経緯

小笠原弘建築計画様より「越前瓦で福井の繊維産業を表現したい」との要望を受け、福井県瓦工業協同組合と共同で開発を始めました。
木型・手作りで試作・施工をした繊維を表現した越前瓦(福井駅前・やすぎ家外装)の商品化に向けて、事業化に必要な機能性・施工性・量産化の課題を解決するために補助金を利用しました。

事業の内容

繊維を表現した越前瓦の商品化に向け、
・瓦の軽量化・安定した量産化のための金型開発
・福井大学と共同で付加価値向上のための表面性状の研究
・施工性向上のための瓦保持金具の試作と検討
・暴露試験
・専用サイトの制作
を行いました。

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事業の成果
006 瓦の金型化と焼成台の工夫を行い、高精度な薄型化と形状安定化が図れました。

雨で自然と汚れが落ちる、美観保持機能の付与ができ、光による見え方の変化を研究により、高付加価値化の種が見えました。
本事業により、瓦の施工性向上と低コスト化に向けた新たな課題が見えました。

 

製品のPR

福井の技術で、福井の産業を表現した、福井発・日本初の商品です。
自然素材で不燃材、銀鼠色の還元焼成の瓦は日本でも希少な技術です。
1200°超で焼成し耐寒性が高く、全国で使用可能です。
幅293mmの曲線の建材を組み合わせるため、曲面設置が可能です。

経営者の声

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代表取締役 
吉田 知志 氏

最初に感じた可能性を商品化まで導くため、福井県の補助金を活用させていただきました。
福井の歴史や技術から生まれたアイデアに名前を付け、県外へ海外へと新たな販路を開拓すべく、新たな取り組みを行うきっかけとなりました。
福井の景観を作ってきた越前瓦の色味を新しい形で街に取り入れた、福井らしい街づくりを担える商品だと思います。
商品を使った自社事務所を新築中ですので、完成したらぜひ見に来てください。

今回の開発では、技術的に作りやすく・使いやすくという点で苦心しました。
意匠・施工・製造とそれぞれが得意とする分野で各自の知見を持ち寄り、足りないピースは福井県工業技術センターから紹介を受けて進める事で、商品化までたどり着きました。
高い意匠性に加え、外部に適した高耐久性・日射や視線のカット・通風などの機能性もあります。
福井の産業と歴史を織り込んだ商品なので、採用事例が増えることを期待しています。

企業情報

企業名 株式会社吉光工業
業務内容 屋根・外壁・雨樋工事
所在地 福井県福井市高木中央2丁目510
担当者 吉田 知志
問合せ先 TEL 0776-54-0706
HP https://4432.co.jp

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