第10回福井県科学学術大賞特別賞受賞者

最終更新日 2013年3月1日ページID 028749

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岩堀氏 きよかわはじめ
清川 肇

 清川メッキ工業株式会社代表取締役社長


<略歴>
平成 元年  福井大学大学院修士課程修了
平成 元年  富士通株式会社入社
平成 4年  清川メッキ工業株式会社入社
平成 8年  福井大学大学院物質工学科博士課程修了
平成22年  現職  
 


 三好氏 きよかわたくじ
清川 卓二

 清川メッキ工業株式会社専務取締役兼品質保証部部長
 

<略歴>
平成 2年  福井大学工学部応用化学科卒業
平成 2年  松下電子部品株式会社入社
平成 4年  清川メッキ工業株式会社入社 
平成22年  現職  
 
  多田氏 はたなかたろう 
畑中 太郎

 清川メッキ工業株式会社品質保証部課長
 


<略歴>
平成 7年  福井大学大学院修士課程修了
平成 7年  株式会社マルサンアイ入社
平成12年  清川メッキ工業株式会社入社 
平成22年  現職
  
 中村氏 かさはらめぐみ
笠原 めぐみ

 清川メッキ工業株式会社品質保証部主任
 



<略歴>
平成12年  金沢工業大学経営工学部卒業
平成12年  清川メッキ工業株式会社入社 
平成19年  現職   
 
業績名 『めっき皮膜中の環境規制物質微量分析の開発 』

 極小の電子部品に含まれる環境規制物質検査において、これまでの全溶解による分析に対して、めっき層ごとに速く、安く、正確に分析する技術を世界で初めて開発し実用化しました。この技術は、日本のものづくりの土台であり、日本の産業を支えるナノテク分野では欠かせないものです。今後、この分析方法が、国際的に標準的な分析法として広く採用されることが期待されます。

≪開発研究の内容、成果≫
  欧州をはじめとした環境規制は現在世界中で施行されており、海外と取引をする企業にとって大きなリスクとなっている中で、規制物質の不使用、非含有を保証することは、リスク回避の大きな手段ですが、これまで、めっきについて、製品中のめっき皮膜レベルでの保証を行えるところはありませんでした。

  これまでの方法では、素地の金属も含めて溶解するため、分析精度は低くなり、めっき層ごとの含有量を求めることもできません。また、評価製品のサンプル量は1g必要となり、0402サイズ(0.4mm×0.2mm)の電子部品のめっきの場合、約15万個の部品を必要とします。このため、サンプル量を減らし、めっき層ごとに、規制物質の含有量測定を、速く、安く、正確に実施したいという要望が高まっていました。

  清川氏らのグループは、これらの要望に応えるため、めっき専業企業として蓄積されてきた技術を応用し、あらゆるめっき皮膜の剥離や微量成分測定技術を確立し、欧州をはじめとした環境規制に対応可能なレベルまで向上させました。この技術は、極小電子部品に含まれる環境規制物質検査において、めっき層ごとに、規制物質をスピーディにかつ正確に分析し、必要な対象製品のサンプル量をこれまでの1/25(0.04g)に軽減しました。

  この分析方法は、(公財)日本適合性認定協会より、めっき分析では世界で初めてISO/IEC17025の認定を受けており、世界中で通用するものとなっています。

  今回、開発した分析方法は、これからの日本産業を支えるナノテク分野の技術開発において必要なものであり、既に、電子部品、半導体、自動車、医療・バイオ、航空宇宙など多くの分野で大きく貢献しています。

  現在、めっき皮膜を対象とする分析手法について、国際標準化を目指して活動しており、標準的な分析法として広く採用されることが期待されます。

チタン合金製眼鏡フレーム 


ろう付けとレーザ接合

 

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