建築士法の改正(平成20年11月施行)

最終更新日 2008年5月21日ページID 005743

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 構造計算書偽装事件では、法令を遵守すべき資格者である建築士が職業倫理を逸脱して構造計算書の偽装を行ったものであり、さらには、事件発生後も多くの建築士において不適切な業務が行われている実態が明らかになっており、建築士制度への国民の信頼も大きく失墜しています。
 このような事件の再発を防止し、建築士等による適正な建築活動の確保を図り、国民が安心して住宅の取得や建築物の利用ができるよう早急に建築士制度等の見直しを行う必要があるため、建築士法等の改正が行われました。
 

○ 福井県建築設計サポートセンターについて
 平成21年5月27日から施行された一定の建築物の構造設計/設備設計への構造設計一級建築士/設備設計一級建築士の関与の義務づけ等に関し、その円滑な施行を図るため、資格者の紹介等を行う窓口として、建築設計サポートセンターを開設することとし、福井県においては、一般社団法人福井県建築士事務所協会が当該事務を行っています。

 【業務内容】 

 イ.構造設計一級建築士/設備設計一級建築士等の紹介
    資格者リストの閲覧ができます。
    伝統工法など特殊な構造計算を行う構造設計者を紹介します。

 ロ.建築基準法・建築士等の相談窓口の紹介
    建築基準法、建築士法、住宅瑕疵担保履行法等の相談窓口を紹介します。

 ハ.建築主事・指定確認検査機関・構造計算適合性判定機関に対する苦情の受付
    建築主事や福井県内で業務を実施している指定確認検査機関および福井県指定の構造
    計算適合性判定機関に対する苦情を受け付けます。  

一般社団法人福井県建築士事務所協会のホームページ

建築士制度見直しの概要について

1.建築士の資質、能力の向上

(1)定期講習制度の創設

 ■定期講習の受講の義務付け
 

  1. 建築士事務所に所属する一級・二級・木造建築士および全ての構造設計・設備設計一級建築士に対し、3年ごとの定期講習の受講が義務づけられました。
  2. 具体的には、定期講習を受講した日の翌年度の4月1日から3年以内に受講すればよいことになっています。 3年ごとの受講の考え方は、次の図を参考にしてください。なお、法施行時(平成20年11月28日)において、現に建築士事務所に所属している建築士は、平成24年3月31日までに受講すればよいことになっています。 

    3年ごとの考え方 
     
  3. 定期講習は、下表のとおり、講義および修了考査により行われます。

      講習日数 講義の時間数 修了考査の時間数 修了考査の内容
    一級建築士定期講習 1日(6時間) 5時間 1時間 40問、○×方式
    二級建築士定期講習 1日(5時間) 4時間 1時間 35問、○×方式
    木造建築士定期講習 1日(5時間) 4時間 1時間 30問、○×方式
    構造設計一級建築士定期講習 1日(6時間) 未定 未定 未定
    設備設計一級建築士定期講習 1日(6時間) 未定 未定 未定
  4. 二級建築士または木造建築士である一級建築士で、一級建築士定期講習を受けた方は、二級建築士定期講習または木造建築士定期講習を受講したものとみなされます。 
  5. 木造建築士である二級建築士で、二級建築士定期講習を受けた方は、木造建築士定期講習を受講したものとみなされます。
  6. 定期講習の受講案内は、国や都道府県から連絡されませんので、自己で管理してください。
  7. 定期講習の実施については、(公財)建築技術教育普及センターのホームページで案内しています。
(公財)建築技術教育普及センターのホームページ
(2)建築士試験の見直し

 ■建築士試験の受験資格の見直し(①学歴要件)
 

  1. 建築士試験の受験資格について、「所定の学科卒業」という従来の要件から、「国土交通大臣が指定する建築に関する科目を修めて卒業」という要件に変更されました。
  2. この変更は、平成21年度の入学生から適用されます。
  3. 法施行時(平成20年11月28日)に既に所定の学科を卒業している方または所定の学科に在学中の方については、従来の学歴要件が適用されます。
  4. 現在、受験資格を有する大学・短大・高専等の教育機関に対し、指定試験機関である(公財)建築技術教育普及センターから詳細をお知らせしています。
(公財)建築技術教育普及センターのホームページ


 ■建築士試験の受験資格の見直し(②実務経験要件)
 

  1. 建築士試験の受験資格である実務経験要件について、「建築に関する実務経験」という従来の幅広い要件から、「設計・工事監理、建築確認、一定の施工管理」等、設計・工事監理に資する実務に限定されます。
  2. この見直しは、法施行後(平成20年11月28日以降)に行われる実務経験に関し適用されます。なお、法施行時までの実務経験は法施行後も実務経験期間としてカウントされ、法施行後の実務経験期間と合算されます。
  3. 大学院における教育については、建築設計(意匠設計、構造設計、設備設計等)に関するインターンシップを必須要件として、これと連携した演習・実習等の単位取得状況に応じて実務経験年数として算定されます。
 ■建築士試験の受験資格の見直し(③専門能力を有する技術者の受験資格)
  1. 4年以上の実務経験を有する建築設備士に、一級建築士試験の受験資格が付与されます。この見直しは、平成20年試験から適用されています。
  2. 建築設備士に、二級建築士試験または木造建築士試験の受験資格が付与されます。この見直しは、平成21年試験から適用されています。
 ■一級建築士試験内容の見直し
  1. 学科試験に関し、現行の学科Ⅰ(計画)について、「計画」と「環境・設備」の2つの科目に分離し、合計5科目とします。具体的な科目および科目ごとの設問数は、①計画:20問、②環境・設備:20問、③法規:30問、④構造:30問、⑤:施工:25問とし、五枝択一方式を四枝択一方式に変更されました。
  2. 設計製図試験に関し、現行の設計課題に加え、記述・図的表現等の手段により、構造設計や設備設計の基本的な能力を確認する出題を行います。
  3. 平成21年試験から適用されています。
  4. 試験時間が延長され、 学科試験は6時間⇒6時間30分に、設計製図試験は5時間30分⇒6時間30分になります。
  5. これらの見直しに伴い、受験手数料が見直されています。(15,100円→19,700円)
  6. 学科試験に合格したものの設計製図試験に不合格となった者は、次回試験においてのみ認められていた学科試験免除について、次々回まで免除されます。

2.高度な専門能力を有する建築士による構造設計および設備設計の適正化

 ■構造設計一級建築士・設備設計一級建築士制度の創設
  1. 一級建築士として5年以上構造設計・設備設計に従事した後で、講習(構造設計・設備設計や法適合確認に関する講義・修了考査)を修了した者を構造設計一級建築士、設備設計一級建築士とします。
  2. 平成21年5月27日以降に設計される、高度な専門能力を必要とする一定の建築物の構造設計・設備設計については、構造設計一級建築士・設備設計一級建築士の関与(設計または法適合確認)が義務づけられました。
  3. 構造設計一級建築士講習は3日間、設備設計一級建築士講習は4日間となります。それぞれの講習の最終日に、1日間の修了考査が実施されます。
  4. 構造計算適合性判定資格者や建築設備士等に関し、講習の一部免除等の措置が講じられます。
  5.  (公財)建築技術教育普及センターが、講習を開催しています。
(公財)建築技術教育普及センターのホームページ

 ■一定の建築物について法適合確認等の義務付け
  1. 高度な専門能力を必要とする一定の建築物※ の構造設計・設備設計に関し、構造設計一級建築士・設備設計一級建築士の関与(自ら設計する、または法適合確認を行う)が義務づけられました。 
  2. この義務付けは、平成21年5月27日以降に構造設計・設備設計がなされた建築物から適用されています。 
  3. 構造設計一級建築士・設備設計一級建築士が関与していない場合、建築確認申請書は受理されません。また、工事着手も禁止されています。ただし、平成21年5月26日以前に構造設計・設備設計がなされたものについては、その後の設計変更も含め、平成21年11月26日までの間は、構造設計一級建築士・設備設計一級建築士が関与していない場合であっても、建築確認申請が受理されます。
  4. 詳細は、次のリーフレットをご覧ください。
リーフレット(構造設計一級建築士制度・設備設計一級建築士制度について)

 

※高度な専門能力を必要とする一定の建築物について

○構造設計の場合
 一級建築士の業務独占に係る建築物のうち、高度な構造計算(保有水平耐力計算、限界耐力計算等)が義務づけられる建築物(建築基準法第20条第1号、第2号に該当する建築物)
 ・鉄筋コンクリート造で、高さが20mを超えるもの
 ・鉄骨造で、階数が4階以上のもの
 ・木造で、高さが13mを超えるものまたは軒高が9mを超えるもの 等

○設備設計の場合

 3階建て以上、かつ、床面積5,000㎡超の建築物

法適合チェックのイメージ図


3.設計・工事監理業務の適正化、消費者への情報開示

 ■管理建築士の要件強化
  1. 建築士事務所の管理建築士になるためには、建築士として3年以上の国土交通省令で定める業務※に従事した後、管理建築士講習の受講が必要です。
  2. 管理建築士講習は、1日(6時間)で、5時間の講義の後、1時間の修了考査(30問、○×方式)が行われます。
  3. 法施行時(平成20年11月28日)において、既に建築士事務所の管理建築士として登録されている方については、3年以上の要件を満たした上で、平成23年11月27日までに管理建築士講習を受講すればよいことになっています。
  4. 管理建築士講習は、定期講習ではないため、3年毎に受講する必要はありません。
  5. 管理建築士講習の実施については、(公財)建築技術教育普及センターのホームページで案内しています。

※国土交通省令で定める業務について
 ・建築物の設計に関する業務
 ・建築物の工事監理に関する業務
 ・建築工事契約に関する事務に関する業務
 ・建築工事の指導監督に関する業務
 ・建築物に関する調査または鑑定に関する業務
 ・建築物の建築に関する法令または条例の規定に基づく手続きの代理に関する業務

(公財)建築技術教育普及センターのホームページ
 ■管理建築士等による重要事項説明の義務づけ
  1.  設計・工事監理契約の締結前にあらかじめ、管理建築士その他の当該事務所に所属する建築士が、建築主に対し重要事項※について書面を交付して説明を行うことが義務づけられています。
  2. 説明をするときは、建築士免許証を提示することが義務づけられています。
リーフレット(重要事項説明について)


※重要事項について
・設計委託契約にあっては、作成する設計図書の種類
・工事監理委託契約にあっては、工事と設計図書との照合の方法および工事監理の実施の状況に関する報告の方法
・設計または工事監理に従事することとなる建築士の氏名、一級・二級・木造建築士の別、構造・設備設計一級建築士である場合にあっては、その旨
・報酬の額および支払いの時期
・契約の解除に関する事項 他

  1. 設計関連団体四会において、四会推奨の重要事項説明書が標準様式としてまとめられました。 重要事項説明の様式、記載例、様式の使用上の注意は、次のホームページからダウンロードが可能です。
(一社)日本建築士事務所協会連合会

 ■建築物の設計等の一括再委託の全面禁止
  1. 3階建て以上、かつ、1,000㎡以上の共同住宅について、委託者が許諾しても、設計・工事監理の一括再委託(いわゆる丸投げ)が禁止されました。
 ■名簿の閲覧、携帯用免許証の交付
  1. 建築士名簿が閲覧できるようになりました。
  2. 一級建築士免許証が携帯可能なもの(カード型)に変更になりました。
  3. 一級建築士の登録事務および名簿の閲覧事務は、平成20年11月28日から(社)日本建築士会連合会が行います。なお、登録等の申請窓口は、都道府県建築士会です。
(公社)日本建築士会連合会のホームページ(一級建築士の登録申請窓口が都道府県から建築士会に変わります。)

4.団体による自律的な監督体制の確立

 ■建築士事務所協会、建築士事務所協会連合会の法定化
  1. 都道府県の建築士事務所協会、日本建築士事務所協会連合会が法律に明文化して位置付けられ、苦情解決や研修等を実施します。
  2. この規定は、平成21年1月5日から施行されています。

5.その他

(1)業務報酬基準の見直し

 建築主と建築士事務所が建築物の設計・工事監理等の契約を行う際の業務報酬の基準が平成21年1月7日に新しく定められ、旧告示(S54建設省告示第1206号)は廃止されました。
 安全・安心な建築物の設計・工事監理をするためには、業務内容に応じた適正な委託料が必要となりますので、この基準を活用してください。

パンフレット (pdfファイル)
平成21年国土交通省告示第15号 (pdfファイル)
(2)工事監理業務の充実
  1. 工事監理業務に関し、具体的な照合方法の詳細等について定めたガイドラインが策定されました。
  2.  このガイドラインに基づいた工事監理が強制されるものではなく、実態に即して、適宜活用されるものとされています。
工事監理ガイドライン (pdfファイル) 
工事監理ガイドライン(別紙) (pdfファイル)

 6.関連情報

○法律や政令、省令等は国土交通省のホームページをご覧ください。

国土交通省のホームページ

 

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