知事記者会見の概要(平成23年4月11日(月))

最終更新日 2009年9月16日ページID 014486

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平成23年4月11日(月曜日)
11:00~12:00
県庁 特別会議室

 
【知事】
  昨日の知事選挙におきまして、3回目の当選を果たすことができました。改めてメディアの皆さんには、さまざまな報道を通じて、県の行政、政治、私の決意などについて報道の立場から県民の皆さんにお知らせもいただいたところでございます。また、さまざまなご助言と適切なご批判もいただいているところでございます。まだ今は古い任期の期間でありますが、この4年間、今日から新しい気持ちで改めて頑張らせていただきます。どうかよろしくお願いします。

【記者】
  最初に、原子力行政からお伺いします。菅首相が原発の新増設の見直しも含めたエネルギー基本計画の見直しを表明したり、福島県知事も原子力政策の転換の意思を表明しています。今後、福井県の存在感も高まると思うのですが、原子力政策、エネルギー政策への考えをお聞かせください。

【知事】
  全国に原子力発電所立地県が13あり、47都道府県のうち約4分の1の道県に原子力発電所が立地しているわけです。その中で福井県は長い歴史と経験を有しています。かつ、他の道県とは異なり県独自の専門家も当初から置き、養成もし、組織も強化しておりますから、県民を守る体制が県独自として自前でつくられているわけです。また、さまざまな提言もし、前面に出て、国や事業者に我々の要請内容を実現させてきたわけです。そういう意味で、自主的、自律的に、もちろんこれは国のプロジェクトでありますけれども、そういう立場で臨んできたわけです。
  ですから今回の原子力発電所の事故を受けますと、もちろん国が早急にいろんな方針や対策も講じ、何といっても事故の収束というのは重要ですけれども、そうした基本的な制度の仕組みはありますけれども、国任せにしないで、福井県としてさまざまな対策、また提言をして、それを実現、実行していくというのが重要かと思います。
  特に、日本全体がどちらかといいますと原子力発電所の依存度が高いわけです。資源のあまりない国で、高い技術力というものを持っている国ですし、関西がまたエリアとしては原子力の割合が高いです。そういうことになりますと、今回、自然災害に対する防御が十分でなかったこともありますし、さまざまな、これからいろんな人為的な、人為的というのは人為被害というのか、いろんな国際的な関係の中でいろんなことも想定されますから、非常に大きい方向としては、過度の依存を改めるという基本的な方向が望ましいというふうに思っております。

【記者】
  過度の依存を改めるとおっしゃいましたがどういう意味でしょうか。

【知事】
  これは日本全体も言えることです。特に、これはかなり時間もかかるかもしれませんが、新エネルギーとか自然エネルギーという課題も、エネルギーの多角化というのも必要だと思いますし、そういうことをこれから進めていくということでありましょう。そもそも今回のいろんな事故のことを考えますと、原発の増設とかリプレースとか、あるいは高経年化とか、貯蔵ピットというのでしょうか、いろんな問題がありますと、一つ一つ、新しい知見というか、事実関係に基づいた改善なり見直しが要るわけでしょうから、そういうことを考えると、そのことだけ考えても、時間もかかってくるでしょうし、より厳格にやらざるを得なくなるだろうと、そういうことも考える必要があるだろうというふうに思います。

【記者】
  国内最多の原発を抱える福井として、過度の依存を改めるために、どういうことをしていきたいということでしょうか。

【知事】
  これから具体的にいろんなことを考えないといけないと思いますが、とりあえず今のご質問に対してはそういう答えです。

【記者】
  当面、安全対策が非常に重要になってくると思いますが、県独自の政策というか基準的なところで何かお考はあるのですか。

【知事】
  今回の事故で、これでは安心できないという声が非常に強いです。それから今回の大震災、またその後の余震で判明したいろんな原子力の本体あるいは周辺におけるさまざまな事故というのかリスクですね、そういうものが新しい形で今の原子力発電所に反映されていない部分があると思います。
  ですから、国任せでは決して原発は動かせないという話をしましたが、今回の事故を踏まえて、暫定的に、新しい原子力の安全基準なり見直し基準を国に実行させる。既に、国は、3月30日に指示は出しているけども抽象的です。ですから、国に、暫定でもいいから、今わかっていることをとりあえず早急に基準を明らかにすることです。これは、取水ポンプがどうだとか、外部電源の確保がどうだとか、非常用発電機のいろんな燃料とかいろんなことがあります。それから、今回、高圧線がショートして、いろんなものが定検中であって実際は多重でないとか、いろんなことがありますから、そういうものを含めて暫定的に早く出させるということが重要です。
  その上で、もう既にしているけれども、全国同じ立場だと思いますが、福井県として、こういうことをやるべきではないかということを、さらに具体的に申し上げて、国に急いでやっていただいて、福井県としても十分かどうかを、それに対して判断を加えるということをしないと、他の立地県、佐賀県だって島根県だってそうでしょうし、他の県もそうでしょうね、原子力に対して動けないと思います。だから、そういうことをやるべきだと思います。
  あとは、高経年化の問題もそうです。基準があるようでないようなこともあります。
福島原発1号機などは高経年化の課題も背景にあるかもしれませんから、具体的に、今すぐにやらないといけないことを国にはっきりさせて安心を確保する。それをしないと原発は動かせないということになるのではないでしょうか。もちろん定検中のものがメインだと思いますけれども。定検中のものでそれができるはずですから。

【記者】
  高経年化の話が出ましたが、知事は今回の事故を受けて、40年を超える運転というものに疑問を持ったということですか。

【知事】
  疑問ではなくて、今回の知見、いろんな事故の経験と問題点を反映させなければならないだろうということです。例えば、福島県などは、そのまま何か条件なく運転延長させているのでしょう。新しい基準を提示したり、あるいは3年でまず見るとか、そういうことをしているのですかね。恐らくしていたという話を聞いていません。福井県はそれを独自にやっているけれども、さらに全国の原発のことをいろいろ考えると、そういう新たな、いろんな対応が要るのではないかということです。

【記者】
  安全対策検証委員会を設置されました。これは県が直接、委員会で安全対策を管理するという意義があると思うのですが、ある意味、何か事故なりトラブルがあった際は、今度は県が一義的に全面的に責任を負わなければいけないというものですか。

【知事】
  そんなことはないです。国家プロジェクトで、基準を設けているのは国ですし、我々は立地県としてそれを確保する、その確保の仕方を我々は強化したいということです。

【記者】
  安全対策の県の責任はさらに重くなりますよね。

【知事】
  どういう言葉になるかしれませんけれども、県民の安心を守るために、より前に出てやるということです。つまり、何か事故があったときに、そんなはずではなかったとか、あるいは、それは国がやってくれていたはずだとか、そんなことを言っても県民の安全は守れないということがありますから、そこを自治体として押さえるべきであるということです。言っていることはそういう意味なのです。法律上この分担をするという意味ではないですから。

【記者】
  政治家というか県トップとして、責任を私が負いますという決意のあらわれだとも思うのですが。

【知事】
  日本語が適切かどうか知らないですけれども、県が県民の安全の前面に立ってきちんとやってもきたし、これからもそうだということの意味に理解してください。かつ、その背景として、最後に国がまさに事業者任せになってしまうというか、基準をはっきりしないと、事業者が何かやったからそれでいいんだという感じになることは、今回の事故を考えるとよくないですから。そういうこともあわせて求める。つまり、国がもっと前面に立て、責任を持てというのが背景にあるということなのです。

【記者】
  新幹線についてですが、従来、新幹線を求める際の主張として、原子力立地で国のエネルギー政策に貢献しているというのが主な主張の根拠でしたが、原発事故が起きて、新幹線と県民の安全性を天秤にかけるのかということがあると思います。今後も、国への要望の際、エネルギーに貢献しているのだからという主張を続けるのですか。

【知事】
  ご質問の提示の仕方がちょっと違うと思いますけれども。いつも言っていますように、新幹線の問題、あるいは高速交通体系でもそうですけれども、原子力立地ということは国のエネルギー政策に貢献しているわけです。そして、安全には万全を期し、福井県も全国の先頭に立って国に要請し、国任せにはしていないわけです。そうした地域で引き受けている。そして、そういう地域に対し、同じく国家的な様々な事業は他の県に劣るようなことがあってはいけません。そうではないでしょうか。
  特別に何か恩恵ということよりも、東北地方は既に新幹線が走っているでしょう。以前は北陸よりも整備が遅れていたと思います。高速道路も走っています。だから、北陸あるいは福井県がそういう他の地域よりも基本的なところで遅れているようなことはあってはならないわけです。そういうことがあっては県民の合意は得られないだろうと言っているわけです。
  原子力発電所は、安全で、安心を守るけれども、それはどこに立地しても別に決まりはないわけです。それをずっと引き受けてきたわけですから、それを福井県が引き受けているという貢献しているということで、そういう基本的な基盤がきちんとできていないということでは、県民の理解は得られないだろうということを、これまで言っているわけで、天秤だとかバーターだとかそんなことは全然ないのです。

【記者】
  今後、ますますそういう主張が強くなるということでしょうか。

【知事】
  それは主張というよりも、当然の前提としてお考えいただいているべきことだと言っているわけです。さらに次の課題としては、そういうことは外へ置いて、今回の大災害を考えると、まさに日本海側のそういう基本的なインフラの整備がなされなければ、東海沖あるいは東南海、南海の地震などを考えると困るわけです。国家としてもそこを認識する必要があるだろうと思います。
  一方で、今回、東日本大震災で、復興財源がかなり国として必要なわけですから、そこについては、財源問題は相対として厳しくなるわけです。しかし、復興とさらに次のいろんな国土の安全とか基盤づくりを考えると、我が福井県の新幹線や高速道路、中部縦貫自動車道、あるいは舞鶴若狭自動車道が幸いにして数年でできると思いますけれども、そういうものを急ぐということが極めて大事なことなのです。そういうことを強調したいということなのです。

【記者】
  今後、ルート問題も含めて、関西との連携は強化する方向になると思いますが、選挙が終わり、具体的にこういうことをしていきたいという構想はあるのでしょうか。

【知事】
  関西と連携をし意思をよく通じ合うことは、結局は関西につなげていく新幹線ですから重要だと思います。しかし、当面の我々の基本的な立場としては、敦賀までの着工、はっきり方針をより具体化しなければ、その先のことを、より前に出して論じることは、問題の提示の仕方とか運動としては成果が出る方向にはならないのではないかということを言っているわけです。もちろん大いに論じ合って、そういう議論をすることは大事ですけれども、ただ、このことがどうだから、しないと敦賀までがどうだという話では決してありませんし、正しい問題の出し方ではないだろうと申し上げています。

【記者】
  議論をするのが大事だという認識をお持ちですが、例えば、福井県側から米原がいいとかどこがいいとかを提案することはあるのですか。

【知事】
  今の敦賀までの具体的な方向なり動きがないときに、そんな議論をしても効果はないだろうと言っています。

【記者】
  今回の知事選挙では投票率が前回よりもさらに下がりましたが、その要因をどのようにお考えですか。

【知事】
  さまざまな原因なり理由はあると思いますけれども、1つは、今回、大震災にかなり関心が行ったこともあると思います。運動を自粛するというような動きは、有権者の関心をどんどん高めていくプラスの方向にはあまり働かない部分があると思います。
  それから、これまでの2期8年の県政に対し、基本的に理解と8割以上の人に評価もしていただいているところでありますから、それできちんとやってくれればいいんだというような気持ちがおありだったのかもしれないと思います。それと、あとは天候的な要因もあったかもしれません。あまり具体的な話ではありませんが、ずっと寒くて、あまり外出できないというのがあるかもしれません。
  いずれにしても、通常とは非常に違う局面での選挙であったと思います。戦後、統一地方選挙が4年ごとにずっとありましたが、全く通常とは違う側面、災害などがあったということで、私としては、大きい票をいただいたと考えております。30万近い票というのは大きい支持をいただいたと思いますから、これを励みにして頑張ってまいりたいと思います。

【記者】
  前回が32万票、今回は30万票に近い数字ということで、対立候補も前回と全く同じ顔ぶれで票差も縮まったという結果です。これにはどういうことが影響したとお考えですか。

【知事】
  やはり原子力発電所の事故の問題があるでしょうから、あまり私が論じるような立場ではないのですけれども、浮動票とかが若干は流れると思いますし、これは選挙運動をする立場から言うと止むを得ないこともあるかもしれませんが、これくらいの票数の移動というのは止むを得ないというか、そういうことはあるかもしれないような感じを持ちます。

【記者】
  原発事故があって、原発に反対する立場というのを相手が強調していたからということですか。

【知事】
  反対というよりも、何とか原発問題をきちんと安全にやってほしいという気持ちは皆さんお持ちですから、それが一種、そういう動きとしてあるかもしれません。それは何か政治上の分析をしないといけない話ですから、私が何か感想だけ言っても始まらないとは思いますがそんな感じはあると思います。あえてご質問がありましたのでお答えしたということです。


【記者】
  選挙で県内各地をめぐって、いろいろな有権者の声を聞かれたと思います。その中で、例えば、原発に関し、具体的にどのような心配する声が印象に残っているか紹介していただけますか。

【知事】
  県の政治とか知事として、きちんと国あるいは事業者に大事なことを言ってほしいし、それを前提に我々の安全については、東北地方のようなことに決してさせないようにやってほしいという強い願いですね。任せるからきちんとやってほしいと、そういう気持ちを皆さん言っておられました。

【記者】
  原子力政策というのは国家プロジェクトで、新幹線との絡みの中でも、どこに立地しても決まりはないという話でした。その中で、福井県で14基もの原発を受け入れているということで、例えば、現在ある原発をほかにお引き受け願うとかいった考えはありますか。

【知事】
  現に具体的にある非常に重大な課題を、何かこうだというような議論をしても、実益のある政治的な議論になるかどうかですね。さきほどの質問に答えたようなことが私の考えです。

【記者】
  皆さん不安を抱いているというところが当然前提にある中で、現在ある原子力の規模については。

【知事】
  原子力発電所がある地域もそうですが、周辺の遠い地域も不安を抱いているというのが実際ではないでしょうか。かつ、一刻とも絶えることない電気供給について、実感をなかなか持てないというのが消費地の感覚です。これを直していかないと、この問題はなかなか、よりスピードを持って解決できないということなのです。

【記者】
  原発事故の影響で、関東も計画停電や放射性物質の排出などで広い範囲で大きな影響を受けています。今後、福井県として、例えば関西とか北陸といった地域と電力の供給あるいは万が一の事故で放射性物質が排出した場合の対策などについて、例えば、協議の場を設けるとか何か新たな考えはありますか。

【知事】
  それは想像はできますけれど、もっと具体的な現実的な議論をしないと頭だけで考えていろんなことをやっても、こんな難しい課題は、到底、県民・国民の納得を得るような解決はできません。ほかのものと違って厳しい課題ですから、こうだったらこうだろうと、そんな生易しいものではないと思います。それだけ福井県は、原子力に対し貢献もし、いろんな意見も述べてきているところですから、そう簡単なものではないと思います。

【記者】
 原子力政策に関連して、エネルギー研究開発拠点化計画は原子力との共生を掲げて、従来の福井県政がどちらかといえば安全対策に軸足を置いていたものを地域振興にも原子力の恩恵を波及させたいという思いがあったと思いますが、福島原発事故を受けて、いろいろエネルギー政策自体が揺らぐ中、中身の見直しとか再点検は考えていますか。

【知事】
  エネルギー研究開発拠点化計画は、原子力の三原則、安全・安心の確保それから地域の恒久的な福祉の振興、その安全・安心の若干と地域の振興にかかわる分野なのです。それによって県民の理解を得るということです。
  従来は、単に原子力の供給をする生産地、工場みたいなことで、物はつくるけれども、地域全体が十分な活力を持てないというか、地域の直接の振興が欠如しているのではないか。これは、全国の立地地域にそういう傾向が見られると思います。それを何とか直したいという方向なのです。それで今、進めてきているわけです。
  今、4、5年やってきていますから、成果も上がっているし、例えば、今年3月からの陽子線がん治療などは、具体的に県民の皆さんの健康とか医療に直接かかわるわけですから、逆に、非常にこれは皆さん関心を持っておられます。そういうことはありますが、今回のような事故などを考えますと、さらにエネルギー研究開発拠点化計画の、より重点のバランスというか置き方を、先ほど申し上げた新エネルギーとか自然エネルギーの一種多角化、エネルギー利用の多角化、そういうことに分野を広げていくことがまず1つあると思います。
  それからもう1つは、申し上げたように地域の恒久的福祉と安全・安心の両方にかかわる分野ですが、原子力の防災の研究とか実用化、こういうことが重要かと思います。
  今回、日本全体の技術能力でいろんなことができなかった分野があります。ロボット技術とか、あるいは放射線防御服とか基本的な初動体制を有効に実行できるような道具というか資材がないということとかです。あるいはいろんな機器のリモート制御、遠くから制御できないというか、現場にいて電気が消えているのを懐中電灯で見ないといけないという様子では効果的な制御はできないです。そういういろんな技術をこういう中に加えていくことが重要かと思います。つまり新エネルギーや自然エネルギーあるいは原子力防災の研究実用化でしょうか。と同時に産業との連携、産業立地。例えば、東北地方にあれだけ集中的にいろんなものが立地してしまっていて、いざというときにその機能が日本全体として麻痺をするという立地の地域的な役割分担が十分でないというのもまた課題ですから、そういうものもエネルギー研究開発拠点化計画の中で一部位置づけられるのかもしれないと思います。

【記者】
  国の原子力政策に関連して、原子力安全・保安院が経済産業省の外局として扱われていることは、かねてから問題にされていましたが、知事は、立地県として改めて規制官庁の体制と組織の問題も含めて、今後、国に、何らかの要請なり発言をされていくお考えですか。

【知事】
  そういうことを、かねてから原子力政策大綱の意見とか、さまざまな要望の中にも常に継続的に入れていますけれども、独立させるのはいいと思いますが、独立させてもその組織が無力では意味がないです。パワーを発揮できなければ、強い権限と実行力がなければいけませんから、この問題は、独立させて、ああ、それでよかったという話では決してないと思います。強い権限を持たなければならないと思いますし、また、現場重視の組織でないと東京で何か判断をやろうとしても間に合わないです。適切な判断ができないわけですから、遠いところのチェックというのは効果が薄いと思います。例えば、東の方と西の方でそれぞれやるとか、そういういろんなやり方をもっと強化しないと間に合わないと思います。
  今回、統括官というか、敦賀を中心にということをとりあえずやりましたけれども、そんなものが十分な効果を発揮しているわけではないと思いますから、もっともっと独立、権限強化というのは、そういうことを加えないと、独立したからいいというわけでは決してないと思います。形だけはできたけれども、力がない、それはいかんと思います。
  それと同時に、今回の事故を制圧する収束させる基本的な組織、非常時緊急救援組織というのですか、名前はともかく、それは自衛隊と医療と何か放射線の専門チームというか、そういう基本的な組織が要るように感じました。だから、これはちょっと再度検証をして提案をするのだったら提案しなければならないと思います。そうでないとこれも、いざというときこの問題の教訓を生かせないと思います。

【記者】
  原発の安全対策で、国に早急に基準を明らかにするようにさせないといけない、それに対して、県として判断を加えていくための福井県としての基準は何か。

【知事】
  これは冒頭に戻りますが、我々が直接その問題の責任官庁ではありません。県民の安全を守る立場の自治体です。しかし、地方からいろいろ物を申して、県民の安全を守らなければなりませんから、基本的なことを、こういうことをぜひという話は、まず、地方の立場から、項目や基準を申し上げて国で具体的に早く実行しないとあらゆる課題は前へ進まないということを言って、福井県として、出てきたものを見て、これだったらいいとか、だめだとかいう話になると思います。
  福井県としての考え方をつくりたいとは思うけれども、それは今の制度では完全にやることは無理ですから、福井県としての基準を示しながら、それを国に実行させるということだと思います。そのことは、福井県の基準が実行されたことになると思います。

【記者】
  地域防災計画について、先般、国に防災指針の見直しといいますか課題と対策を示すよう要請されましたが、国を待たずに、県として地域防災計画の避難範囲、避難方法などの改定、課題の洗い出しをされる考えはありますか。

【知事】
  あります。まず、福井県として、そのようにしなければならないと思います。

【記者】
  その場合、どういうあたりが眼目になるとお考えですか。

【知事】
  それは、津波と原子力の避難体制ですね。10キロとか20キロとかいろんな議論がありますが、そういう体制の議論になると思います。

【記者】
  避難範囲の改定とか。

【知事】
  さまざまありますし、より基本的には災害想定というか津波の大きさの日本海側の想定とかを言うわけですが、それをすぐには待っておれませんから、まず、今既に市町に対し、今の基準で計画をつくっていないところもあったりしますし、内容が具体的でないところもありますから、それも求めると同時に、さらに今回の知見を踏まえてより追加的に加えていくという作業がいると思います。
それぞれの皆さんがどこに避難するのかということ、避難する場所はどこだとか、公共施設なのかビルなのか、あるいは丘の上に上るのかとか、みんな場所によって違いますから、それを示していくことではないでしょうか。その程度もどの程度によるかということです。それは日本中の問題なのです。あらゆる列島中の問題なのです。それぞれ場所の特異性があるし、被害想定もまた違うのですけれども、そういうことがいると思います。

【記者】
  拠点化計画についてですが、知事は、拠点化計画の中身を、より新エネルギー、自然エネルギー、新しい技術開発のようなエネルギーの多角化と、防災の研究とか今回の事故で明らかになった課題に対応するように、メニュー、中身を変えていくという認識でよろしいですか。

【知事】
  そうですね。既にそういう分野のことは書いてもありますが、より具体化したり新しいものを加えることになると思います。そういう方向ではないかと思います。

【記者】
  拠点化計画の1つの大きな柱が、特に4月のタイミングで言えば、1日に国際原子力人材育成センターがオープンしましたが、前提に特にアジアの新興国を中心とした原子力ルネサンスというか、原発が増えていく一方で、人材が追いつかないので人材育成ニーズがものすごく高まるというのがあって、そこに福井のこれまでの経験とかを十分に役立てるというのが趣旨だったと思います。アジアの原子力、原子力ルネサンスが、このままの流れでいくのかどうかの現状認識と、スタートした人材育成に大きな向かい風になるのか、あるいは、もっとこういうことで役割を果たせるとかの考え方はいかがでしょうか。

【知事】
  これはなかなか難しい課題だと思いますし、何といっても、今の福島原発事故の収束と今後の対応がまさに国を挙げて、また諸外国、アメリカやフランスと深い関心と協力の中で今、行われているわけで、これをうまく収束させなければならないわけです。
そうした上で、この福井県の拠点化計画なども関係しますし、それ以外にも、一般的に既にアジア地域で原子力発電所を引き続き運営しているわけですから、そういう需要なり要請はあると思うのです。
  その中で、今、大事なことは、日本のこうした安全対策とか原子力対策に対する信用、信頼が揺らいでいるわけですから、それをいかにここで持ちこたえられるかということにかかわると思います。そこをきちんとやってほしいし、それを受けて我々は、この新しい状況を受けながら、やはり日本というか、福井県が、彼らよりも何十年も先に行っている事実はあるわけですし、こうした事故も含めての経験や教訓というのを持っているわけですから、それを生かすことは大事ですし、また、アジアの皆さんもそれを知るべきと思うのです。ただ、具体的にさらにどんなふうに展開するかというのは、これからの地方の信頼度にかかわるところがかなりあるかもしれません。

【記者】
  新幹線についてですが、大震災の影響で財政問題など厳しい環境にあるとの認識を示されたと思います。原発問題がクローズアップされる中での選挙で、以前から言われている新幹線に対する県民理解をより深められる機会かと思っていたのですが、訴える時間が少し限られていたと思います。訴えをとおして理解を得られることができたかをどう感じているかお聞きします。

【知事】
  やはり今回の災害によって財源的ないろんな制約はあるかもしれないという想像、推測はしますが、より基本に立ち返ると、国土軸の転換を図らなければならないわけですし、その転換というほどのことを言うまでもなく、日本海側の幹線ルートが途中で止まっているなどというのは、そこだけを見ると東北以上に遅れているということなのです。これから東海、太平洋側のいろんな地震とか津波は歴史的にも大いにあり得ることですから、そうなると、国土構想としてもそれは急ぐべきだと思うのです。それをないがしろにすると、またしても、これこそ本当に東海道ラインが止まることになると思います。それは避けなければなりませんし、進めるということではないかと思うのです。
  県民の皆さんには、これから日本海というか国土軸を転換する際の基本的なインフラであると説明をしました。山の一番突き当たりのところまで行きましたら、原発をきちんとやってほしいし、東京へ行くときに困る、不便であるから、新幹線もきちんとやってくださいよと、はっきり言う方がおられました。普通、あまり使わないのではないかという意見もありますけれども、そうではなくて、長い目の話ですから。

【記者】
  福井国体が7年後にありますが、この任期中に準備をいろいろ進めていこうというお考えを各地で言っていたと思いますが。

【知事】
  これは、こういう厳しい中で明るい話題ですね。スポーツ、子どもたちの将来にもかかわりますし、県民の健康とか、運動を盛んにするという極めて重要な機会です。そして、みんなが参加意識を持って、新しい時代のこういうスポーツ大会をやるということですから、積極的にいろんな準備をして、方針を出す、そして実行するということではないかと思います。
  1スポーツ、1参加、1自慢とマニフェストに書いたと思います。もちろん、今の子どもたちが選手として参加しますが、我々というか、皆さんも含めてですけれども、いろんなスポーツやら、レクリエーションやら、体を動かすこと、ラジオ体操から、階段上りレベルから、高いレベルまでいろいろありますが、そういうものを大いに老若男女にやっていただく。社会貢献ですね、参加ということです。これは、国体そのものへのボランティアとか参加もありますし、自分の家の周りをよくするとか、どんなことでもいいわけです。自慢というか、福井のそれぞれのまちがブランド日本一をもっともっと増やすということもマニフェストに書いたと思いますが、そういう中で、地域づくりを展開していくということになると思いますね。

【記者】
  国体の選手強化のあり方にもかかわると思いますが、知事は、開催県優勝、天皇杯・皇后杯という目標にはこだわりを持って臨まれるおつもりですか。

【知事】
  開催地にふさわしい成績というのが今のところの目指すべきテーマですね。

【記者】
  選挙を終えての率直な感想と、今回テーマにされていた県民との触れ合が実際できたのかどうかうかがいます。

【知事】
  選挙期間中は、子どもたちはちょうど春休みでした。子どもたちが、まち中やら、公園やら、野原やら、田んぼやら、あるいは通りにたくさんいましたので、子供たちを守らないといけないとか、教育をきちんとしないといけないという気持ちを強く持ちました。それから、あちこちの地域に行きますと、その地域が非常に、きれいなところが住宅も含めて多いですから、福井の環境なり自然の良さをもっと豊かにしないといけないという気持ちを感情としては持ったわけです。
  こういう機会がないと、いろいろな地域もわかりませんし、その地域にどれくらいの人たちが、何の仕事をしておられて、何を思っておられるのかと肌で感ずる実感というのですか、それがわかったように思います。こういう機会がないとできませんし、候補者でないとできないということですから、これは4年間の政治に大事に生かさなければならないと思います。

 

 

 

 

── 了 ──
 

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