知事記者会見の概要(平成31年4月22日(月))

最終更新日 2019年4月23日ページID 041251

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平成31年4月22日(月曜日)
14:30~15:00
県庁 特別会議室

H31.4.22知事写真
 

 

 

 

 

【知事】  

それでは、私から退任のご挨拶を申し上げます。

 県政記者の皆さんには、長年、格別のご支援をいただき、大変お世話になりました。まずは皆様方に心から厚くお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 本日、福井県知事を退任するに当たり、この記者会見の場をお借りし、県民の皆さん方にメッセージといいますか、そういう形でお礼の言葉を申し上げたいと考えます。

 私自身、大変充実した16年間でありました。副知事時代を含めますと25年になるわけであります。私の地方自治一筋の人生、約50年の歳月の半分をこのふるさと福井の発展のために直接力を尽くすことができたことをうれしく、また光栄に思うところであります。今日まで多くの県民の皆さんにいただいた温かい励まし、また、いろんなご指導、県政に対するご理解、ご協力を得て、元気あふれる日本一のふるさと福井づくりに全力投球し、大きな道筋をつけることができたと考えています。

 知事としての在任日数でいいますと、5,844日に及ぶということで、非常に長い日数かなと、あるいは、その意味がどういうことかということを改めて感ずるところであります。この間、土日も含めてほぼ休みがなかったような状態でありまして、何としても県民の皆さんの期待に応えなければならないという気持ちで、常に自らを律しながら知事の責任を果たしてまいったつもりであります。

 振り返ってみますと、本当に一日一日が緊張、また、いろいろ悩みもありますし、責任もありますので、そういう連続であったかなと、このように思っております。こうした中で、県民の皆さんの励ましや、いろんな笑顔に接するたびに、県民の力になるべき自分自身が、いろんな力も逆にいただいたなと、そんな思いでいっぱいです。

 私が知事に就任した平成15年当時は今とやや状況は違いまして、戦後長く続いた国のシステムが大変革を迫られた状況にあります。今も迫られていますけれども、大きく様変わりした状況だったと思います。「地方から国を変えるんだ」という心構えを持つ知事が大変多かったと思います。そうした人たちと同じように先頭に立って、国と対等の立場で県民益を主張する新しい地方政府、福井県政府を目指したということで、一貫して県政を進めてまいったと、そのように自覚をしているところでございます。

 特に県政運営の面で振り返りますと、県の借入金、借金を2,000億円削減する一方で、全国最小の人員体制の確立など、行財政基盤を盤石にしながら新しい政策にチャレンジするという、そういうやり方を進めてまいりました。そして、実行のシステムや成果を県民に分かりやすくお示しする政策合意の導入など、行財政改革、また、説明責任を果たすという身近な県政、この2つを両輪として進めてまいったのであります。

 そして、県民の皆さんの力を合わせてこうした政策を実行し、大きな成果に結びついたものとしてはいろいろありますけれども、最近の状況では、例えば、3回連続の幸福度日本一。学力・体力日本一の定着。また、ごく直近では50年ぶりの福井国体の総合優勝、全国で初めての障スポとの融合など、大きな力を県民の皆さんからいただきながら県政発展に貢献できたことをうれしく思っております。

 また、大きなプロジェクトとしては、北陸新幹線の県内の着工決定、工期の短縮、若狭ルートの決定、道路などについては若狭さとうみハイウェイ、中部縦貫自動車道など、知事に就任したころはかなり悲観的な状況にございましたが、いろんな国の政治の動きの中で全力投球をし、大体見通しがつき始めているという、こういう大きな成果が上がっていると思います。

 特に、原子力・エネルギー政策については、最もプラントの多い県でありまして、安全を第一に原子力・エネルギー政策への責任ある対応を進めてまいりました。平成16年には美浜の事故などもあり、大きな対応を迫られたと自覚しておりますし、8年前には東北大震災、さらに福島原発での事故、その後のエネルギー政策の大きな流れの転換といいますか、そうした中での対応であります。

 それから、地方からいろいろな提案をし、実現するということでは、ふるさと納税制度の提唱と実現、定着化。それから「自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワーク」を15県の知事で設立したことなど、ふるさと福井の発展のみならず、都市と地方の問題解決や我が国の経済、社会の長期的な成長につながる仕事にも道筋をつけることができたかなと、こんなふうに思っている状況であります。

 このように、県民の皆さんとともに力を合わせて切り拓いてきた県民本位の県政16年でありました。皆さんの理解と支援に支えられたおかげでありまして、厚くお礼を申し上げたいと思います。

 そして、私が最もうれしいことは、今回の選挙の中で、県民の皆さんからいただいた県政への評価であります。おおむね7割以上の有権者から高い評価をいただいているところでございまして、先ほど県庁幹部職員に向けての退任式において、私と共に県政の各分野において懸命に知恵を出し、汗をかいて県政の成果に結びつけてきた職員の皆さんにも感謝を申し上げた次第であります。

 福井県は大きい県でありません。小さい県ですけども、県民の皆さんは非常に働き者でありますし、一生懸命働いて、努力しています。また、結びつき、団結、こうした成果が並び、それから、日本のいろんな問題解決の知恵や手段、あるいは種といいますか、そういうものが福井県に集約してあるのだという、そういう認識を全国からも抱いていただき始めているのかなと、こんな思いであります。

 今日は最後の日でありまして、引っ越しなどいろんなことをしていました。選挙などいろいろあり、少し畑が荒れておりましたので、午前中はかなり残っていた白菜の埋め戻しなど、一生懸命やっていたところであります。ちょうど今、アスパラガスや三つ葉、それから白菜の花が咲く直前の時期でありますので、この花菜をこちらへ参る前、昼ご飯のゆで物に使いまして、最後の晩餐ということでいただきました。随分長いこと畑仕事をしたなという思いでいっぱいであります。畑を見ておりますと、スズメやミミズ、カタツムリ、ダンゴムシなど、いろんなものが皆生きているなと感じで、何となくいろいろ思いを抱いたところであります。いずれにいたしましても、新しい体制で、いかなる時にも福井県民の幸せを第一に、新しい福井県づくりに邁進をしていただきたいなという、こういうことを願っておるものでございます。

 私自身の問題をいいますと、私の財産はこの16年間、県民の皆さんからいただいた私自身に対する信頼の二文字かと、こんなふうに思います。私の生涯をかけて、この評価に報いていかなければならないという思いもあります。これからの人生は、ふるさと福井、そして我が国の発展のためにどんなことができるのかは分かりませんが、少しでもお役に立てることがあればやりたいなと、こんなふうに思っております。

 退任式でお話したニーチェの言葉ではありませんが、「どこに行き着くのかは問うてはならない」と言っていますので問いませんけども、何かあることがあればあるし、なければないという、自由な立場でいろんなことを考えたいなと、こんなふうに思っております。

 最後に、私が限りなく愛し、この上ない誇りとしております我がふるさと福井の夢と希望あふれる未来、そして77万県民各位の幾久しいご健勝を心から祈念し、皆様への感謝の言葉といたしたいと思います。本当に長い間ありがとうございました。お礼申し上げます。

 以上が私からのメッセージでございます。

 

~質疑~

 

【記者】 

 在任期間中の一番の思い出と印象に残る決断や政策がありましたら教えてください。

 

【知事】 

 やはり国体や障害者スポーツ大会は直近の記憶ですし、鮮明ですので、それが記憶に残りましょうか。皆で頑張って、どこの県でもできないことを小さい県がなし遂げたという、そういう思いでしょうか。遠くをいいますと、いろんな防災のことがありました。平成

 16年には、水害もありましたし、原子力災害もございました。そういうことに一生懸命取り組んだという記憶がございます。いろんな政策として、地方から発信するということでは、ふるさと納税などが日の目を見て、今定着しているということでしょうか。

 

【記者】  

 今、いろいろお話しいただきましたけれども、退任の今日の日を迎えた率直な気持ちをお聞かせください。

 

【知事】  

 先ほどの畑仕事の思いですね。万物流転し、変わらないと。政治はそれぞれ変わるけども、長い目で見ると、そんなに変わるというか、着実に少しずつ動いていくのかなと、そういうことであります。いずれにしても、一人ひとりが責任を持っていろんなことを考えていくというのがさっきのドイツの哲学者の言葉でありますので、どこに行くかは分からないと。永劫回帰ですね。回帰するかどうかは分かりませんが、そういう世界でそれぞれ皆さん、わが道を行くということかと思います。

 

【記者】  

 4期16年間、本当にお疲れさまでした。

 

【知事】  

 ありがとうございました。

 

【記者】  

 今後の話ということになりますが、まず、今後どちらにお住まいになるのでしょうか。福井県のために何ができるかはまた考えていくということでしたが、何か新たに始めることがあればお聞かせください。

 

【知事】  

 東京に1回移り住もうと思っております。家がありますので。こっちに家を建てないといけなかったのですが、仕事にかまけてといったら変ですけど、そういういとまがなく、住む場所がないので。

 

【記者】  

 東京に行かれて、何か新しいことにチャレンジされたりとかということはありますか。

 

【知事】 

 そうですね。まだ具体的にそんなことを思っているわけではないです。ニーチェは「ひたすら進め」とは言っていますが、どう進むのかは分からない。あまり問うてもいませんので、自分にまだ。

 

【記者】  

 福井に戻られるお考えというのはありますか。

 

【知事】 

 どうかな。これからのことですね。戻るとか、あっちに行くとか、そういう観念はあまり私にはないのですが。

 

【記者】  

 杉本さんとの引き継ぎが行われたとお聞きしていますが、杉本さんにどのようなお言葉をおかけしたのでしょうか。

 

【知事】  

 引き継ぎというのは事象に基づいて必要な項目と財産目録とかいろいろあります。それはよくご存じですから、さっき申し上げました新幹線や中部縦貫自動車道、原子力・エネルギー政策など大事な事柄がありますし、リーダーシップをとってしっかりやらないと、こういう問題はちゃんとできませんので、そういうことをしながらいろんな人たちと調整をしたり意見を聞いたりすることも基本でしょうからね。楽ではありません。そんなことを申し上げました。

 

【記者】  

 知事は東京に行かれるということですが、知事が提唱されたふるさと納税は、ふるさとから離れた場所に住んでいてもふるさとの発展に貢献できると、そういう制度ですけども、今後ふるさと納税をされるというお気持ちというのはございますか。

 

【知事】 

 それはいろいろやりたいとは思いますが、個人的なことですから。税金をどうするかというのは。いろいろなやり方があると思います。

 

【記者】  

 今日、引き継ぎで杉本さんとお会いになったときに、最初に西川知事から杉本さんにかけられた言葉はどんな言葉か覚えていらっしゃいますか。

 

【知事】  

 まず、必要な仕事を引き継がないといけませんから、その話を。あと、ちゃんとやっていただきたいということを申し上げました。

 

【記者】  

 最初に対面されての一言というのは。

 

【知事】  

 その話だと思います。

 

【記者】  

 政治の道に戻ってくるということはもう考えてはいないということでしょうか。

 

【知事】  

 自由にいたいとは思っています。別に政治が不自由というわけではありませんが、自由な立場で。

 

【記者】  

 先ほど知事は、在任期間中は土日もほとんどなく働いていたとおっしゃっていましたが、今からは時間もあるとは思います。これから何かやりたいことというのはありますか。

 

【知事】 

 まだ何をやりたいか、もう少し考えないといけません。家族の一員として必要なことを十分してこなかったようなこともありますので、しっかりやらないと。仕事のほうをやっていましたから、そちらのほうは少しないがしろになっているかもしれません。もう少しバランスをとってよかったかもしれません。

 

【記者】  

 原子力についてお尋ねします。これから福井の50年先を考える上で大事なすべということを、かねがねおっしゃっていたと思います。原子力とのつき合い方について、50年先というのはどういう形になっているべきか、また、何か杉本さんに託す部分など、どのようなお考えがあるかお聞きします。

 

【知事】  

 原子力について、方向づけは、いろんな計画で大体出ていますが、レポートというか報告書のとおり、責任を持って国や電力業者、関係者が十分推し進めていないというか、考え切っていないというところがあります。そこをまずはっきりさせないといけません。そこは福井県としての役割だと思います。レポートには書いてあるのだけど、そのとおりの気構えというか、心構えで物事が進んでいるかというと、必ずしもそうでないようなということです。そこは問題点です。書く以上は実行しなければいけないということです。

 

【記者】  

 県としては、根気強く働きかけたりしながら、原子力というのはやはり将来にわたって国として取り組むべきだということでしょうか。

 

【知事】  

 そうですね。さっきの話ではないですけど、皆で相談しているというだけではいけないので、ちゃんとリーダーシップをとって県がいろんなことをしないと県民益につながらないと思います。

 

【記者】  

 知事の在任中はリーダーシップをとってつき合ってこられたということでしょうか。

 

【知事】  

 そういうつもりでもありましたし、そうだったと思います。

 

【記者】  

 知事はこの後福井を発たれるということですか。

 

【知事】  

 はい。

 

【記者】  

 今日ですか。

 

【知事】  

 そう思っています。今日の晩ご飯はどうするかなど、いろいろありますけれど。

 

【記者】 

 知事は福井のことをずっと愛してきたと思いますが、愛する福井を発っていく、東京に帰るということについて、今の率直な心境というのはいかがでしょうか。

 

【知事】  

 人生、「到る処青山あり」ですから、別にあっちに戻るとか、居残るとか、そういう発想はあまりありません。福井はいつまでもふるさとですから。

 

【記者】  

 県民の中には、明日以降も知事の元気なお姿を見たいというようなこともあろうかと思いますが。

 

【知事】 

 そうですか。そういう声が聞こえますか。

 

【記者】  

 はい。

 

【知事】 

 よく受けとめておきます。新幹線の時代ですから、別にあっちであってもこっちであっても、ほんの数時間の話ですから。2居住というのもあるじゃないですか。私は20回ぐらい引っ越していますから。

 

【記者】  

 4期16年間、お疲れさまでした。

 

【知事】  

 ありがとうございました。

 

【記者】  

 先ほど計算をしたのですが、知事は今74歳でいらっしゃって、おそらく22歳の年に自治省に入られたと思います。52年間地方自治に携わってきたことを振り返って、どういった心境かというのを教えていただけますか。

 

【知事】  

 改めて地方自治が自分の体の外にあるのではなくて、自分でやっていること自身が自然にそうであったという感じでしょうか、印象としては。地方自治をここでしているというのではなくて、自分はそれを普通にしていたという。

 

【記者】  

 地方分権と言われながら、なかなか道半ばでありまして、知事は先頭に立っていろいろ言ってこられたと思いますが、そういった点で何かありますか。

 

【知事】  

 やはり今、国レベルで、人口問題や産業問題等いろいろあります。全部地方にしわ寄せが来ているというか、いろんな葛藤というか。だから、それをいかに地方として解決しないといけないかということを含めて大事であって、あんまり目先にとらわれて何となく妥協したり何とかやっていると方向が見えなくなるでしょうね、流されてしまって。そこを少し長期に見て、これは違うとか、これはこうだとか、そこが難しいところかなと思います。

 

【記者】 

 今後、人口減少社会であり高齢化社会でもありますが、福井県の未来というのは悲観することがないということでしょうか。

 

【知事】  

 15年前、皆で「地方から国を変えよう」と言って、そういうことで国は大体そういう方向に変わってきていたと思いますが、どのようにこの後やっていくかということでしょうか。全国の政治の動きを見るとなかなか複雑です。大阪や沖縄など、それぞれの地方でも独特の動きがあります。そこをどうもっていくかということがあります。

 

【記者】  

 県民へのメッセージで、県民が心を1つにしてやっていただきたいと、さっきおっしゃっていたと思いますが、知事の言葉に込めた思いとして、小さい県であるから、なお一層団結が大切だという意味なのでしょうか。それをご自身の16年の中で感じられたということがあれば教えていただけますか。

 

【知事】  

 政治に具体的に関心を持っていただいて、行政でもそういう努力が必要だと思います。そして、よく政治を監視し、評価しながら何が大事かというのをもっと具体化していくということがいいと思います。最近、全国の選挙でも無投票が増えたり、いろんな何でもありみたいなことがあるじゃないですか、世の中。そういうことではいい地方政治はできませんから、そこをいかに福井県としてちゃんとした政治が成り立つか。そのためには、自治体もしっかりしないといけないし、メディアの皆さんがしっかりしないといけないし、それから大学などのアカデミーというか、そういう三位一体での自立というか、そういうものがあって初めて成り立つので、そこがあやふやになると、何が何か分からないという話になるでしょう。そこをぜひしっかりやっていただきたいなと思います。

 

【記者】 

 それぞれの役割があって、それをもとに結びついていくということでしょうか。

 

【知事】  

 要するに、思ったことをちゃんと皆が実行するというか、思っているのだけどしゃべらないとか、思っているけどやらないとか、そういうことはできるだけ少なくしないといけないと思います。

 

【記者】  

 なるべく相手に伝えるということでしょうか。

 

【知事】  

 なるべくではないです。こうだと思ったらそれを実行するし、そうでないとしたらやらないと、そういうことをはっきりしないといけないということではないでしょうか、それぞれの立場で。

 

【記者】 

 新しく知事になられる杉本さんに対する期待や思いについて伺いたいと思います。選挙戦にはなりましたけれども、選挙戦が終わった後に、杉本さんが、西川知事のもとで働いたこともあるので、後継者として頑張りたいというような旨をおっしゃられていました。西川知事としては、やはり選挙戦はあったというのはありますが、あとを引き継いでほしいなというような期待というのはありますか。

 

【知事】  

 先に申し上げたことに尽きると思います。

 

【記者】  

 分かりました。

 

【知事】  

 ありがとうございました。お礼申し上げます。

―― 了 ――

 

 

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