センターの仕事

最終更新日 2018年5月28日ページID 000036

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 現在、福井県内には約3,500もの遺跡があることがわかっています。このような遺跡は、福井県の歴史や文化を知る上でとても大切な財産(埋蔵文化財)であり、できるかぎり後世に残していかなければなりません。しかし、私たちの生活の便利や安全のためには、新しく道路や建物などを作る必要もあります。そのため、時に遺跡は壊され、永遠に失われることになります。
 そこで、そういった工事の前に発掘調査をおこない、その内容を記録として保存することが必要になります。
 埋蔵文化財調査センターは、こういった遺跡を発掘調査し、出土した遺物や記録した図面などを整理して、その成果をまとめ、県民の皆様に公表する仕事を主にしています。

 

仕事の分担と内容について 

調査第1・第2グループ

 県事業・国等受託事業に伴う発掘調査事業を担当しています。
 平成30年度は以下の遺跡について発掘調査を実施します

所 管 遺 跡 名 所 在 地 調 査 期 間
鉄道・運輸機構 南稲越遺跡 あわら市伊井 5月~6月
河和田遺跡 坂井市坂井町長屋 5月~8月
北横地中才遺跡 坂井市丸岡町北横地 5月~9月
大丸山古墳群 鯖江市下新庄町 4月~8月

所 管  遺 跡 名 所 在 地 調 査 期 間
 県 土 木 小浜城跡 小浜市 8月~12月
徳光大島遺跡 福井市徳光 6月~9月

整理・普及グループ

 遺物整理および普及・啓発事業を担当しています。 

遺物整理  

 平成30年度は以下の遺跡について遺物整理を実施します。

所 管 遺 跡 名 所 在 地
国 交 省 御簾尾遺跡・東田中遺跡 あわら市東田中
県 農 林 樋山遺跡・細呂木阪東山遺跡 あわら市樋山・細呂木
県 土 木 波寄三宅田遺跡 福井市波寄町
犬山遺跡 大野市犬山
寄安遺跡 (坂井地区) 坂井市春江町寄安
都市計画課 福井城跡(えちぜん鉄道地点) 福井市大手・日之出・宝永
鉄道・運輸機構 寄安遺跡 (福井地区) 福井市栗森町
開発遺跡・高柳遺跡 福井市開発・高柳
南稲越遺跡 あわら市伊井・池口・稲越
福井城跡(北陸新幹線地点) 福井市豊島・中央・手寄
寄安遺跡(坂井地区) 坂井市春江町寄安
長崎遺跡 坂井市丸岡町長崎
糞置遺跡 福井市二上町
柿原能子窯跡 あわら市柿原
舟寄築山遺跡・舟寄本廟遺跡 坂井市丸岡町舟寄
二上・半田古墳群 福井市二上町

 

普及・啓発 

 発掘調査報告会と文化教育推進事業(出前授業など)を実施します。

 ○発掘調査報告会:前年度に福井県内で行われた発掘調査の成果を、担当者がわかりやすく説明します。
 ○出前授業:県内の小・中学校で、出土品を使った出前授業や、授業への出土品の貸し出しを行います。
 ○考古学体験教室:出土品の整理作業や複製品作りなどの体験を通じて、埋蔵文化財への理解を深めます。
 ○考古学講座:専門職員が写真やイラスト、本物の遺物などを使って、考古学の基本的な知識をわかりやすく解説します。

    

調整グループ

 事業主との調整および試掘調査・工事立会などを担当しています。

埋蔵文化財包蔵地の取り扱いについて 

 1.周知の埋蔵文化財包蔵地(遺跡)内で、国および地方公共団体等が土木工事など開発行為を行う際は、あらかじめ都道府県教育委員会に通知を行うことが義務付けられています(文化財保護法第94条第1項)。また、国および地方公共団体以外のものの場合は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもって、工事着手の60日前までに都道府県教育委員会に届け出なければなりません(文化財保護法第93条第1項)。

 2.国史跡等の指定範囲内における現状変更等は、指定者の許可が必要になります(文化財保護法第125条第1項)ので、事前に各市町教育委員会、または福井県生涯学習・文化財課に照会してください 。

 手続等の流れについては、試掘・立会の文書の流れ(Excel形式:434キロバイト)を参照してください。
 各手続の文書様式については、ページ下方の関連ファイルをダウンロードしてください。
 

遺跡地図について

 福井県内の遺跡の位置や範囲は、『福井の文化財』ホームページ内の「福井県遺跡地図」で照会できます。

 なお、地図上に示した遺跡・史跡の位置や範囲については、詳細な点で必ずしも正確な場所を示していないことや、範囲から外れる場所についても、埋蔵文化財等が包蔵されている可能性があります。したがって、遺跡・史跡周辺で工事等を計画している場合は、事前に各市町教育委員会文化財担当部署、または福井県生涯学習・文化財課に照会してください。

   

 

発掘調査について

 発掘調査は、次のように進めていきます。

1.試掘調査

重機を使って、試掘調査をしています。

 ある遺跡の中やその近くで工事が行われる時、遺跡が実際に残っているか確かめるために、前もって工事する範囲の一部を試しに掘ってみます。
 遺跡が残っている場合は、その深さや時期などの内容をさらに調べます。
 これを『試掘調査』といいます。
 試掘調査によって、確かに遺跡が残っており、本格的な調査が必要であることがわかると、調査の計画を立てます。こうして発掘調査が始まります。

 

2.発掘調査

遺構を掘っています。

 発掘調査はそのほとんどが人の手によって進められます。土の色や固さなどを手がかりに、慎重に掘っていきます。
 多くの遺跡では地面にたくさん穴が空きますが、このたくさんの穴が昔の人たちの生活の跡(遺構)です。
 そして、この穴が並んでいる状態や出てきた土器・石器などから、家の跡やお墓といった遺跡の性格が判断されます。

 

遺構の図面を作っています。 

 遺跡は一度壊されると、二度と同じものを見ることができません。そこで、たくさんの図面を作ったり、写真を撮ったりして記録に残していきます。

  

遺物整理について

  発掘調査が終わっても、それで仕事は終わりではありません。現地で記録した多くの遺構の図面や写真、遺跡から出てきた土器や石器などの遺物をきちんと整理して、調査成果をまとめなければならないのです。
 では、具体的にはどのようにしていくのでしょうか?
 

1.洗浄

 土器・石器を柔らかなブラシで丁寧に水洗いします。 

 土の中から出てきた土器や石器は、まず丁寧に水で洗って土や泥を落とします(洗浄)

                   

2.注記

土器片の一つ一つに、細い筆を使って小さな文字で情報を書き込んでいます。 

 土や泥を落としたらよく乾かして、ひとつひとつの破片にどの遺跡のどの場所から出てきたものか分かるように情報を書き込みます(注記)

 

3.接合

 たくさんの土器片の中から同じものを見つけ出して、つなぎ合わせていきます。 

 たいていの土器は細かく割れた破片で出てくるので、このままではどんな形なのか見当がつきません。
 そこでよく似た模様や色合いを持つ破片を集めながら、パズルのように接ぎ合わせて元の形に戻していきます(接合)
 

4.復元

  石膏などを使い、土器本来の形に組み上げています。
 接ぎ合う土器の破片を接着剤でつなぎ、破片の足りないスキマなどは石膏を入れて補って、土器本来の形に戻していきます(復元)
 こうして、ばらばらに壊れていた土器も元の形がわかるようになります。                                                      
 

5.図面作成

遺物をよく観察して実測しています。 実測図の上に紙を重ねて、透かした上からなぞって清書します。
 石器や復元した土器などの特徴を表現した実測図を作成します(実測)

 作成した実測図はきれいに清書します(トレース)
 また、これらの土器や石器の写真も撮影します。  
                                                                                                                                                                                                                                                                   

6.報告書作成 

 センターが刊行した発掘調査報告書です。
 最後の作業として、遺構や遺物の図面・写真を使って、調査した遺跡の特徴や性格など、遺跡の調査成果を『発掘調査報告書』という本にまとめます。
 遺跡そのものは失われてしまいますが、本という形でその記録を残すのです。
 埋蔵文化財調査センターがこれまでに刊行した発掘調査報告書は県立図書館のほか、県内各市町の図書館などで見ることができます。
 ※著者名「福井県教育庁埋蔵文化財調査センター」で蔵書検索して下さい。

      

 

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