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最終更新日 2011年10月13日ページID 003936

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福井県内水面漁業の概要

 福井県の内水面漁業は、河川漁業と湖沼漁業および内水面養殖業に大別できる。内水面漁業における平成20年の総漁獲量は63トンで、そのうち32トン(51%)がアユ、17トン(27%)がフナで占められ、その他ではシジミ、コイ、ウナギ、マス類である。

1.河川漁業

 県内を流れる河川は23水系195河川があり、その総延長は1,339kmに及んでいる。このうち1級河川は九頭竜川と北川の2河川で、他は2級河川となっている。
 県内の主要河川のほとんどに第5種共同漁業権が設定され、関係地区の漁業協同組合が免許を受け維持管理を行なっている。
 主な漁業権魚種はアユ、アマゴ、イワナ、ヤマメ、コイ、フナで、その他にニジマス、アジメ(アジメドジョウ)、カジカ、オイカワなどがある。
 平成22年の稚アユの放流量は35トンで、このうち当センター産の人工種苗が約4トンである。近年は、琵琶湖産稚アユに変わり、健康で優れた性質を持ち、再生産も期待できる海産系稚アユの放流割合が伸びている。
 一方、渓流釣りの遊漁者が伸びていることから、各漁協では資源の増殖手法として、稚魚の放流に力を入れている。平成10年のアマゴ・ヤマメ2,667kg、イワナ930kgに対して、平成22年にはアマゴ・ヤマメ2,971㎏、イワナ1,290㎏と放流量は増加している。また近年、サクラマス(ヤマメ降海型)目的の遊漁者も多く訪れている。
 その他の漁業としては、漁獲量は少ないが小浜市の南川、北川と敦賀市の笙の川の河口で春先イサザ漁が行われ、生きたイサザ(シロウオ)の躍り食いが珍重されている。九頭竜川では、アラレガコ(カマキリ)が年々減少し、資源の保護が課題となっている。 

2.湖沼漁業

 県内には、嶺北に北潟湖、嶺南には三方五湖(内水面としては日向湖を除く4湖)がある。
 これらの湖では、コイ、フナ、ウナギを主とした漁業が行われてきたが、近年一般の釣り愛好家にも漁場が開放され、広く利用されている。
 漁業権としては、第1種・第5種の共同漁業権と第1種・第2種の区画漁業権が設定され、魚種はシジミ、コイ、フナ、ウナギ、ワカサギが内容となっている。これに北潟湖、水月湖では、ハゼ、エビ、エムシ、三方湖でモロコ、エビ、エムシ、久々子湖でボラが加わっている。区画漁業は第1種がコイ、フナの養殖業である。
 湖沼における稚魚の放流量は、平成10年にはコイ2,500kg、フナ2,400kg、ウナギ310kg、ワカサギ卵1,700万粒であったが、コイヘルペスウィルス病の蔓延を防ぐ目的から、発生水域からのコイの移動が禁じられ、平成16年からコイ稚魚の放流を停止している。平成22年の放流量はフナ2,600㎏、ウナギ620㎏、ワカサギ卵1,200万粒で、コイを除く放流量にはあまり変動がない。
 漁法については、定置網、柴漬漁などであるが、三方湖において行われるタタキ網漁、北潟湖の寒ブナ漁は冬の風物詩となっている。

3.内水面養殖業

 平成10年の内水面養殖生産量は85トン、うちマス類66トン(うちニジマス15トン)、アユ10トン、コイ9トン、その他1トンであったが、平成20年には13トン(うちニジマス6トン)で、減少傾向は続いている。 

福井県の水環境

1.公共用水域の水質汚濁の概況

 川・湖・海などの公共用水域の水質については、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として、環境基準が定められている。
 環境基準は、①カドミウムなどの「人の健康の保護に関する項目(以下、「健康項目」という。)」と②BOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)などの「生活環境の保全に関する項目「以下、「生活環境項目」という。)」の2種類から成り立っている。
  また、人の健康の保護の関する物質で、引き続き知見の集積に努めるべきものとして、「要監視項目」が指定されている。
 平成20年度における公共用水域の水質調査の結果、健康項目については、河川44、湖沼3および海域6の計53、すべての地点で環境基準に適合していた。
 生活環境項目として、有機物による汚濁の程度を表すBODとCODについてみると、河川では、24河川・36水域のうちのBOD環境基準達成率は94%であり、その経年変化は横ばいで、おおむね良好な状況にある。
 また、湖沼では、2湖沼・4水域のうちのCOD環境基準達成率は50%であり、依然として低い達成率で推移している。
 海域では、8海域・10水域のうちのCOD環境基準達成率は90%であり、おおむね良好な状況にある。
(注)河川ではBOD、湖沼・海域ではCODにより、その水質を評価する。  
※BOD(生物化学的酸素要求量)
 水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素量で、河川の有機汚濁を測る代表的な指標である。BODが大きいほど、河川の汚濁が進んでいることになる。
※COD(化学的酸素要求量)
 水中の有機物を酸化剤で化学的に分解した際に消費される酸素量で、湖沼、海域の有機汚濁を測る代表的な指標である。CODが大きいほど、汚濁が進んでいることになる。

2.水生生物による水質調査

 BOD等の化学的な面からの調査だけでなく、川底や川岸にある石の裏などに生息する生物の種類や数も、水の汚れの影響を反映している。指標となる生物の出現状況を調べて川の水質を判定する調査は、誰でもわかりやすく手軽にできることから、近年全国各地で参加者が増えている。
  県内では、平成20年度に、3つの団体が3地点で調査を行い、その結果、全地点で「きれいな水」と判定された。
福井県 平成21年版「環境白書」より抜粋

釣りをするみなさんへ 

 川や湖で釣りをする場合、それぞれの川、湖には管理する漁業協同組合に対し漁業権が免許されています。この漁業権とは魚を採捕する権利のことです。例えば九頭竜川の中流域では、アユ、コイ、フナ、アマゴ、イワナ、ヤマメが九頭竜川中部漁協に、北潟湖ではシジミ、コイ、フナ、エムシ、ウナギ、ワカサギ、ハゼ、エビが北潟漁協に免許されています。
 これらの漁協には漁業権の内容になっている魚種の増殖と漁場の管理が義務づけられています。そこでみなさんは遊漁料を支払って釣りをするわけですが、これらの「遊漁料の額」は適正であるよう県の許可によって決められています。
 さて、釣りをする場合「水産資源保護」のためいろいろな規制があります。
 まず、禁止期間について見ますと 

水産動物名 禁止期間
いわな 10月1日から翌年1月31日まで
あまご
ます(にじますを除く)
あゆ 1月1日から5月31日まで
さけ 1月1日から12月31日まで

となっております。
次に魚の大きさ(全長)による採捕の制限ですが
あまご・いわな→10㎝以下
ます(さくらますを含む)→15㎝以下
こい→20㎝以下
うなぎ→30㎝以下
のものは採捕禁止となっております。【福井県内水面漁業調整規則(平成18年3月20日改正)】

また、釣り方として漁具・漁法の禁止および制限があります。 

1)水中に電流を通じてする漁法
2)火光(電灯を含む。)を使用する漁法
3)水視器(ガラス箱、水眼鏡その他これらに類似するものを含む。)を使用する漁法
4)瀬替えまたは江替えを行なってする漁法
5)うなわを使用漁法
6)うがい
7)あゆ友づり(船またはいかだを使用するものに限る。)
8)あゆ空かけづり(方言「ころころづり」、「立ころづり」、「やまとかけづり」および「てんからづり」を含む。)ただし、九頭竜川水系において9月以降船(いかだを含む。)によらないでするものについては、この限りでない。
9)あゆ刺し網(「わきなげ」を除く。)
10)あゆ流し釣
11)吸込みづり(「だんごづり」を含む。)
12)引かけ
13)やす類(水中銃を含む。)

これらの漁法では一切採捕できませんので十分注意して下さい。 

 なお、網漁法については、わき投げ網や投網等の決められたもの以外は、一般の遊漁者は操業できませんので省略します。 
 ここで注意しなければならないことは禁止区域についての定めです。この禁止区域では周年「水産動植物」の採捕は一切禁じられています。例えば九頭竜川中部漁協管内では吉田郡上志比村市荒川発電所放水口から下流へ400メートルの区域と吉田郡永平寺町鳴鹿用水取入せきから上流300メートル、下流400メートルの区域です。なお、重要魚種である「あゆ」については特に禁止区域と禁止期間が定められており、中部漁協の場合は九頭竜川上流端から上流へ1000メートル、下流へ650メートルの区域では9月1日から11月30日まで採捕禁止となっています。このように、各河川に禁止区域が設定されていますから、入河の時は確認してください。 
 この他、河口付近における採捕の制限(禁止区域、禁止漁具漁法、など)もあります。
 川や湖で釣りをするときは、これらのことを十分ご承知いただき釣りを楽しんでください。

お願い!
 ★各地の河川・湖沼でブラックバス(オオクチバス、コクチバス)・ブルーギルが密放流され大問題になっています。密放流されたオオクチバス・コクチバスは、アユ、フナ、エビ等の在来魚種を食べる等、漁業資源や生態系に重要な影響を与えています。ブラックバス等は「特定外来生物」に指定されており、生きた魚を河川・湖沼に移植・放流することはもとより、移動すること、飼育すること、譲渡することも法律で固く禁止されています。
釣り上げたブラックバスやブルーギルは持ち帰っておいしく召し上がってください。

 ★最近、釣り針、釣り糸によるケガ、鳥や水産動物にもビニール袋の飲込みなどの被害が出ています。釣り具はもちろんのこと、釣り餌の残りやゴミは必ず持ち帰りましょう。 美しい自然豊かな環境をいつまでも大切にしたいものです。

魚、これはすごいミニ知識


アラレガコ

 アラレガコは、標準和名を「カマキリ」といい、福井では「ガゴブツ」「アユカケ」と呼ばれることもあります。えらぶたに4本のとげの様なものがあるのがアラレガコで(1本ならカジカ)、それでアユをひっかけて食べるともいわれていますが、おそらくイメージからくる呼称(名前)のようです。
 一般に、カジカ、ハゼ類(ハゼのような姿の魚)はガコと呼ばれています。それは、顎<ガク:あごの事>からくる名前と考えられます。アラレガコは、国内淡水域に生息するカジカ類の中で最大で、全長30cmになります。
 アラレガコは、「あられ(霰)」が降る時期になると川を下って産卵すると言われ、それを網戸網(あどあみ)やエバなどの漁法で漁獲します。晩秋から初冬にかけて腹を上に向けて水に浮かび、この時期に降る「あられ(霰)」に腹面を打たせることから、アラレガコと呼ばれています。(実際には、川の中ほどの層を流れ下るため、「あられ」に腹面を打たせることはありません。)
 11~1月頃、産卵のため降海します。河口にある石の裏などに産卵し、雄が卵を守ります。孵化した仔魚は、海のプランクトンを食べて成長します。翌年春から夏、産卵を終えた親やその年に生まれた子どもが川を上ります。体長10cmくらいまでは水中にいる昆虫、それ以上になると魚等を食べて大きくなります。
 昭和20年代には、年間7,000~2,000尾も捕獲されていましたが、今では100尾も漁獲されなくなり、保護が必要な魚となっています。そこで、福井県立大学等と協力して、種を保存する研究も行っています。
 料理方法としては空揚げ、茶炊き、活造り、卵と白子の山菜煮物などにして食べるととても美味しい魚です。
 なお、アラレガコの生息域である大野市阪谷橋から福井市中角橋までが、「アラレガコ生息地」として国の天然記念物指定地区とされています。

アジメドジョウ

 アジメドジョウは、中部地方と近畿地方に分布しており、河川の中・上流域に生息しています。本県では、九頭竜川水系(九頭竜川、真名川、足羽川、日野川、竹田川等)、笙の川および河野川の中・上流域で生息が確認されています。
 初夏から秋にかけて、付着珪藻や水生昆虫などを摂餌して活発に行動していますが、秋の終わり頃になると、湧き水のある穴の中に入り込んで、冬の間冬眠状態で過ごすと考えられています。
 雌は穴の中で100個程度の少ない卵を産みます。春になると清流をチョロチョロと動き回る稚魚を見ることができます。
 和泉村では、アジメドジョウが流れを遡る習性を利用した「滝わけ漁(アジメ落し)」で漁獲されています。揚げ物にすると、たいへん美味しい魚です。
 本種は、「県域絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。【福井県レッドデータブック(動物編)参照】
 

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