平成23年二州管内ニュース

最終更新日 2012年2月8日ページID 013916

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12月 二州地区青年農業者クラブの設立支援

 嶺南振興局二州農林部(技術経営支援課)は、平成20年より青年農業者の経営支援の一環として視察研修会や交流会を継続して開催してきました。平成22年12月、二州地区農業士会との交流会の中で青年農業者クラブ設立の機運が盛り上がりました。この動きを捉えて、平成23年2月10日から11月4日まで管内の45歳以下の青年農業者、新規就農(志向)者10名で合計6回の検討を重ねてきました。また、県内の優良事例を参考にするため、7月19日に奥越地区青年農業者クラブ「ほやほやクラブ」へ、11月18日には若狭地区青年農業者クラブ「WakasaAguri21」への視察研修会を実施し、先進的かつ効率的な農業経営手法と青年農業者クラブの運営方法を学びました。このような支援の結果、12月8日にニュ-サンピア敦賀において、二州地区農業士会の長谷川啓会長をはじめ各市町・JAの担当課長等を来賓として二州地区青年農業者クラブの結成式が開催されました。
クラブの名称は「二州百姓一家」で会員は敦賀市4名、美浜町6名、若狭町4名の合計14名で、会長には柴田智弘氏(美浜町久々子:農事組合法人西郷中部生産組合)が選出されました。会員の年齢は平均33歳(23歳~40歳)で二州地区の今後の農業・農村の発展を担う人材として今後の活躍が期待されています。
 

青年農業者クラブ

11月 農家を支える地域連携視察研修会

 近年、農業者が農業を取り巻く環境の変化に対応するためには、地産地消や食の安全安心、農業の6次産業化が大変、重要になっています。そこで、今回、嶺南振興局二州農林部では、農業者と企業等が連携して、地産地消と6次産業化、安全安心な農産物の生産・販売に取組んでいる優良事例を視察し、今後、流通を踏まえた農業経営の改善を図るため、平成23年11月28日(月)、「農家を支える地域連携視察研修会」を実施し、農家や流通関係者、飲食店関係者等約30名が参加しました。
午前中、地産池消の先進的な現場として、フナイワークス(地場産箸加工)、小浜中央青果市場と量販店ママーストアーの連携による地場産コーナーを視察しました。午後からは、県立大学小浜キャンパスにて、福井県地産池消コーディネーターの岡本英志さんの進行により、視察先の代表者から、これまでの農業者との連携の取組みについての事例発表と今後の取組みについての検討を行いました。
参加した農業者からは「ターゲットを絞り、付加価値を加えることの重要性がよく理解できた。」、「値段が高くても、うまくPRすれば、伝統野菜が売れることがよくわかった。」、「自分の農業経営にも、特色あるアイデアを活かして、積極的にPRして行きたい。」など、今後、農業経営改善に積極的に取り組みたいという意見が多く出されていました。嶺南振興局二州農林部では、今後も地産地消と6次産業化に向けて支援していきたいと考えています。
小浜中央青果市場事例発表(県立大小浜キャンパス)フナイワークス視察

10月 食育・地産池消先進地視察研修会の開催
 

 近年、農業農村の担い手不足と高齢化の進展が進む中、消費者からはますます「食の安全・安心」が求められています。このような中、農業者が食を取り巻く環境の変化に対応するためには、地産地消の導入や6次産業化が重要になっています。そこで、今回、地産地消と食育および6次産業化について学び、今後の農業経営改善に役立てるため、平成23年10月31日(月)、「食育・地産地消先進地視察研修会」を実施しました。
 まず初めに、小浜市谷田部集落の梅千代会の朝市および学校給食の取組みを視察しました。梅千代会では谷田部集落に古くから伝わり、消費者から非常に人気の高い伝統野菜「谷田部ネギ」を上手く活用し、「谷田部ネギ」が確実に手に入る朝市としてブランド化に成功した事例を研修しました。
 次に、レストラン「キッチンBoo」県立大学小浜キャンパス店を視察しました。ここでは、地元卸売市場と連携し、地場産の新鮮な野菜を中心としたヘルシーバイキング料理を提供しています。食の安全安心の取組みについて研修しました。
 今回の研修会には32名が参加し、「敦賀にも古田刈カブや杉箸赤カブがあり、伝統野菜谷田部ネギを活用したブランド化の手法が参考になった。」、「野菜中心のバイキングレストランは初めてだったが、料理が大変美味しく、学生だけでなく、一般客も多く、繁盛しており勉強になった。」等の意見が出され、非常に好評でした。今後も、地産地消と6次産業化に向けて支援していきたいと考えています。
梅千代会活動状況説明ネギ圃場キッチンBoo

 9月 獣肉の消費拡大に向けた鹿肉料理講習会を開催

 二州地区で平成22年度に有害獣として捕獲されたシカは約3000頭に上りますが、獣肉を食べる習慣が殆どなく、大半が廃棄されています。しかし、近年、鹿肉は低カロリー、高タンパクで鉄分が豊富な健康に優れた食材であることから、鹿肉の有効活用が課題となっています。
そこで、嶺南振興局二州農林部技術経営支援課では獣肉料理を一般的に受け入れられやすい形でPRし、獣肉に対する意識をより身近なものとして、今後の消費拡大に繋げていくため、9月28日(水)、管内の飲食店業者および市町担当者等を対象に敦賀市粟野公民館で獣肉(鹿肉)料理講習会を開催しました。
兵庫県丹波市柏原町で鹿肉料理専門店「無鹿」(むじか)の鴻谷佳彦(こうたに よしひこ)氏を招いて、「鹿モモ肉の梨ソース」、「鹿肉リブのこんがり焼き」、「すじ肉の梅煮付け」のメニューについて、鹿肉を美味しく料理するためのポイントおよび調理実習・試食を行いました。
 参加者からは、「鹿肉の美味しさを実感しました。」、「鹿肉がこんなに美味しく料理できることにびっくりしました。」等の感想と共に、「材料費が多少高くても、これからジビエ料理に取り組んでみたい。」、「今後も引き続いて、このような研修会を企画して欲しい」等の意見が出され、獣肉料理利活用促進の取組みについて理解が得られました。


 獣肉料理講習獣肉料理講習

鹿肉料理専門店「無鹿」店主 鴻谷佳彦氏   料理講習会の様子(敦賀市粟野公民館)

 

獣肉料理講習 

・鹿肉リブのこんがり焼き ・鹿肉モモの梨ソース ・鹿すじ肉梅煮付

☆☆☆☆☆☆  レシピはこちら ☆☆☆☆☆☆ 

鹿肉を使ったレシピ(Word形式:479KB)

 

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8月  中山間・オール兼業集落における集落営農の推進

 若狭町能登野集落は三十三間山麓に位置する、農家戸数39戸、水田面積20haの山際の圃場が多く、畦畔法面が高い等、営農条件が比較的良くない地域です。しかも、担い手農家がいない「オール兼業集落」であり、農業従事者の高齢化が進む中、若者の農業離れが進み、山際の圃場を中心とした耕作放棄田の急激な増加が危惧される状況にありました。
そこで、H22年3月、嶺南振興局二州農林部(技術経営支援課)は集落営農推進の働きかけを行ったところ、能登野集落の代表者から集落営農組織設立に関する指導協力の要請を受けたことから、継続して集落営農組織の設立・運営の支援を行なってきました。
特に、今年度は5月17日以降、7回に亘って能登野集落代表者との話合いを重ね、8月19日に能登野集落営農組織設立準備委員会(10名)が開催され、設立に向けた準備を進めています。現時点での集落営農組織加入予定者は26戸、10haです。全戸参加を目指して、集落営農組織未加入者がより参加しやすい活動について能登野集落住民と協議し、農家組合の取組として、女性・高齢者等を対象に秋冬キャベツ(8~11月)栽培 10a、集落全体の取組として、大麦栽培 1ha団地化に取り組み、関係機関の協力を得ながら指導を行っています。
このような活動の結果、能登野集落は集落一体となって、平成23年12月~平成24年1月に集落一農場方式の組織設立を目指して頑張っています。
設立準備委員会設立準備委員会

7月 二州青年農業者クラブ設立に向けた、奥越「ほやほやクラブ」との交流

   嶺南振興局二州農林部(技術経営支援課)は、青年農業者の経営支援として、継続して視察研修会や交流会を開催してきました。平成22年12月、二州地区農業士会との交流会の中で青年農業者クラブ設立の機運が盛り上がりました。この動きを捉えて、管内の40歳未満の青年農業者、新規就農(志向)者10名で検討を重ねてきた結果、6月3日、第3回検討会で本年12月に二州地区青年農業者クラブを結成することになりました。そこで、7月19日、優良事例を参考にするため、奥越地区青年農業者クラブ「ほやほやクラブ」視察研修会を実施したところ、青年農業者等6名を含む計12名が参加しました。
視察研修では、奥越地区青年農業者クラブ「ほやほやクラブ」の帰山康幸氏(大野市下唯野:水稲+麦+青大豆+大豆加工)、長谷川悟氏(勝山市若猪野:ネットメロン施設野菜栽培)、土田弥嗣氏(勝山市荒土町清水島:露地野菜+野菜苗生産)の経営状況を視察し、先進的かつ効率的な農業経営手法と「ほやほやクラブ」の運営方法を学びました。
参加者からは「特徴ある経営内容から学ぶことが多く、今後の農業経営発展に大変参考になった。」、「今回の視察研修会を契機に、これからも、ほやほやクラブとの交流を続け、参考にしたい。」等、前向きな意見が多く聞かれました。

 視察研修会
 

 

 6月 エコ農産物の生 産と流通研修会の開 催

 近年、健康・安全志向から、環境にやさしい農業と安全安心な農産物供給に対する関心が高まっているため、二州農林部技術経営支援課では6月8日、「エコ農産物の生産と流通研修会」を開催し、エコ農産物生産に関心のある農家20名が参加しました。研修会では、まず、岡本英志氏(福井県食育地産地消コーディネーター)が「農業者による農産物の付加価値向上」について講演を行いました。内容は、農業者自身が対応できる、消費者の視点に立った流通対策(パック詰めやパッケージ選択等)について、多くの県内外の優良事例をもとにした説明がありました。その後、当課職員から環境保全型農業支援事業(新規県事業)と特別栽培農産物6月申請の手続・記入方法について説明を行いました。
参加した農家からは「今までは栽培だけを考えていたが、これからは販売方法についても、より細かな気配りを行いたい。」、「ありふれた農作物でも工夫次第で付加価値を向上できることがわかったので、是非、私も取り組んでみたい。」などの意見が出されました。今後も、エコ農産物生産と付加価値向上を組合わせて環境にやさしい農業を推進していきたいと思っています。
 

 

 研修会

 6月 農家が元気な梅づくりプロジェクト始動!

 嶺南振興局二州農林部では、平成21年度からJAや梅生産部会と協力し、園芸試験場の研究成果「梅の胚固化により果実の収穫期を判断する手法」を利用して、梅干し専用の青果を効率的に集出荷する体制導入を検討してきました。
 新しい研究成果により県全体の早晩の情報を栽培地区別や生産農家別に把握することができたため、若狭町梅広域選果場の機能強化の目玉として、平成22年度に整備したコンピューターが6月8日から始まった平成23年産福井梅の初出荷から稼動いたしました。
 梅広域選果場には、新たに梅農家と情報を共有するための関所や荷下ろし場所の指示など新たな集荷システムが実施されるため、6月1日から3日間かけてJA三方五湖梅生産部会主催による地区別梅出荷説明会も開催されました。
 二州農林部では、全梅農家に実施されている出荷制限を「農家も実需者も満足できる」制度に改善することを目指し頑張っています。
梅出荷説明会    紅サシ


4月 女性起業等視察研修の開催

 二州管内で、農産加工、農家レストラン等で活躍している女性を対象にして、去る4月25日(月)に岐阜県の中津川「ちこり村」の中の農家レストラン「バーバーズダイニング」を視察しました。
 3月に、バーバーズレストランの後藤展子さんに来ていただいて、女性起業活動についての研修会を持ち、農家レストランの取り組みについての苦労話等を聞き、その中でぜひ中津川に行きたいとの農家からの要望があったため、今回の視察を開催することになりました。名前のとおり「おばあちゃんのレストラン」とのことでしたが、料理等には非常に気を使っており、常に新しいものを考えているとのことでした。
 百聞は一見にしかずのとおり、バーバースダイニングのバイキングは野菜中心の料理であり、うす味であり、参加者からは非常に好評を得ました。平日にもかかわらず、人気があるためかお客さんはまずまず入っており接客対応も行き届いており、参考となることが非常に多かったように思います。
 今後、農産加工や、レストランを考えている人に対しても今回の視察研修を役立ててよりよいものを作ってほしいと思います。
女性起業等視察研修

 


3月 エコ農産物の収穫体験会

 嶺南振興局二州農林部技術経営支援課ではエコ農業を消費者にアピールするため、3月9日(水)、敦賀市井川でエコ農産物収穫体験会を開催しました。今回、食の安全安心と環境に配慮した野菜生産に取り組んでいる野菜専業農家 小坂博(こさか ひろし)氏の白ネギ圃場において「エコファーマーの作った白ネギの収穫体験会」を開催しました。雪解け直後のまだまだ寒い日でしたが二州地区の消費者だけでなく、県内の参加者も含め18名が参加されました。
 まず、小坂博さんからエコファーマー生産者が取り組んでいる環境保全型農業と農産物の安全安心に心がけた栽培とその苦労についての説明を受けました。その後、参加者の皆さんには雪解け水でぬかるんだ圃場に実際に入ってもらいましたが、小坂さんから白ネギの収穫方法について指導を受けながら、楽しそうに体験しておられました。
 体験後の参加者アンケートからは、「土寄せや収穫の大変さを実感しました。」、「ネギがこんなに土深く埋まっていることにびっくりしました。」等の感想と共に、「エコファーマーが生産した農産物は、多少、高くても購入したい。」、「今後も引き続いて、このような収穫体験会を企画して欲しい」という意見が多く出される等、消費者に対して、エコ農業の取組みに関する理解促進とPRが図られました。


エコ収穫体験

 


2月 先進的な農業経営を学ぶ ~農業経営者能力養成研修会開催~

 農業を取り巻く情勢が厳しくなっているなか、営農の発展には経営者としての能力向上が不可欠として、嶺南振興局二州農林部技術経営支援課では優良な農業経営者を講師とした研修会を例年開催しています。今年度は2月10日に新潟県新潟市の(有)フジタファームの代表を務められている藤田毅さんを招いて「土地利用型農業における6次産業化」と題して開催し、管内農業者約50名が参加されました。
 講演の中で藤田さんは、法人間連携による耕畜連携やジェラートやチーズ加工といった先進的な取組を紹介され、6次化が不可欠との見解を示されました。また、香港への米の輸出からTPPへの対応および戸別所得補償などの政策に対する考えも展開され、参加者は真剣に聴講されていました。アンケート結果からも、多くの参加者が自己の経営におけるヒントを得られたことが伺えました。

農業経営者能力養成研修会
 

 


1月 平成22年度 二州地区米づくり研修大会
   ~今年のテーマは「斑点米対策」と「エコファーマー化」

 嶺南振興局二州農林部技術経営支援課では、1月27日(木)13:30~、美浜町保健福祉センター「はあとぴあ」において、管内の稲作農家やJA関係者を対象に「二州地区米づくり研修大会」を開催しました。
 今回は、福井米の品質向上について、本年、特に問題となった斑点米対策と今年から本格的に進められるエコファーマー化の推進を図りました。
 具体的な研修内容は、二州農林部技術経営支援課から「二州地区の平成22年産米の概況について」、次に県農業試験場病理昆虫研究グループから「これからの斑点米対策」と題して、最近のカメムシ発生状況とその対策、その後、福島県のJAそうま営農経済部 牛来(ごらい)次長から、「環境に優しい米づくりの実践」と題して、全国でいち早くエコファーマー米や特別栽培米を推進した取組についての講演をいただき、最後に県農林水産部食の安全安心課からエコファーマー化推進の説明がありました。
 今回の研修大会は、大雪の中での開催となりましたが、管内稲作農家等80名が参加され、また、参加者からは斑点米に関する質問や意見が相次ぎ、その関心の高さが伺えました。参加者からは米を取り巻く情勢は厳しい中、米品質向上に繋がるような活動を展開して欲しい等の前向きな意見があり、稲作農家の栽培意欲向上に繋がったものと思われました。
 


講演を聞く参加者  JAそうま牛来次長による講演

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