坂井農林総合事務所 農業経営支援部 過去のトピックス(平成24年度)

最終更新日 2012年10月2日ページID 018084

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坂井地区旬の情報 過去のトピックス

 

坂井地区 旬の情報 平成25年1月


水田地域における新たな園芸品目(ニンジン)の栽培拡大に向けて


 
 坂井農林総合事務所では、従来から、水田地帯でキャベツ、ブロッコリーなどの導入を推進していますが、近年、これらの品目に加え新規品目として「ニンジン」に着目し、農業用水のパイプライン化による良質で豊富な自然圧によるチューブ灌水を活用した実証圃を設置して、省力化と収量、品質の向上をめざしています。

 昨年度は、予想以上にニンジンの品質が良く、水田での栽培が可能であることが確認されました。今年度はさらなる収量向上をめざして、麦跡水田で面積を昨年度の7aから20aに拡大し、農業試験場と共同で秋冬ニンジン栽培の実証に取り組みました。特に収量を向上させるため、栽植密度を4条播きから6条播きに改善するとともに、間引き作業の省力化のため、株間を3cmから5cmに改善しました。
 坂井市坂井町下兵庫の実証圃場では、播種する8月8日に「播種実演会」を、収穫前の11月6日には「機械収穫実演会」を開催し、生産者をはじめ関係機関に対し水田ニンジンの機械化一貫体系のPRも行いました。今年度は昨年度以上にきめ細かい灌水、中耕、追肥等の栽培指導を行い、生育は非常に順調に経過しました。しかし、品質的に裂根や岐根などの発生が多くなって秀品率が低下し、収量は10a当たり約2tと目標の3tには及ばず課題が残りました。主な原因としては、8月の高温・乾燥と播種後大雨等の気象条件により根部の肥大のバランスがくずれたことが原因と考えられます。これら課題を克服するため、次年度は早生品種の導入や排水対策などを改善してさらなる収量および品質の向上を目指したいと考えています。

 ニンジンは比較的需要も安定しており、JAでは土付きのままの荷受体制を構築したほか、機械化による大規模栽培が可能であることなどから、水田地域の集落営農組織などによる大規模機械化栽培が期待される品目です。今後、坂井農林総合事務所では、集落営農組織等の経営複合化を図るため、ニンジンを含め水田を活用した園芸作物の生産を支援し園芸作物の産地化を図っていきます。

 

 播種実演会             収穫直前の生育状況 

播種実演会 収穫直前の生育状況

 


  

坂井地区 旬の情報  平成24年11月


最優秀賞は野中水稲生産組合(坂井市三国町)に決定!

~第2回坂井地区「美味(うま)い!米」コンテスト~


 
 坂井地区ではお米の評価を今以上に高めていくために、食味の更なる向上を進めていかなくてはならないと考えています。そこで坂井農林総合事務所では『 第2回坂井地区「美味い!米」コンテスト』 を企画し、市・農業協同組合と連携して実施しました。
 8月上旬に管内全生産者に開催要領とチラシを配布してコンテストへの出品者を募集したところ、あわら・坂井両市から計76点(あわら市27点、坂井市49点)の応募をいただきました。ここから、品質判定機と食味計を使った一次審査、味度値による二次審査を経て6点のコシヒカリが最終審査に進みました。
 最終審査は10月30日、坂井市三国町水居の坂井合同庁舎で実施し、芦原温泉女将の会代表、同芦親会(板長)代表、越前みくに地産地食推進の会オーナー代表、同料理人代表、大規模稲作農家代表、市、農業協同組合の担当者ら12人が、炊き立てのご飯を味わって、見かけ、香り、うま味、粘り、かたさなどを審査し、おいしいと思ったお米を選んでもらいました。
 その結果、坂井市三国町の「野中水稲生産組合」のコシヒカリが最優秀賞となり、11月22日に長野県で開かれる米・食味分析鑑定コンクール国際大会に坂井地区を代表して出品されることになりました。

 また、これとは別に、芦原温泉女将の会9名による「芦原温泉女将の会賞」審査会を11月8日に芦原温泉旅館協同組合で、味覚が鋭い小学生44名による「子ども賞」審査会を11月15日にあわら市細呂木小学校で行いました。

 結果は以下のとおりです。受賞者の皆様、おめでとうございます! なお、受賞者は、平成25年3月2日に開催する水田農業ハイグレード推進大会で表彰します。

  受  賞  者
最 優 秀 賞 野中水稲生産組合 様 (坂井市三国町野中)
優秀賞・芦原温泉女将の会賞 ㈲あわら農産 様 (あわら市中番)
優 秀 賞 北田 和彦 様 (あわら市笹岡)
特別賞・子ども賞 佐々木 俊一 様 (あわら市上番)
特 別 賞 笹原 辰夫 様 (あわら市上番)
特 別 賞 山形 徳義 様 (あわら市熊坂)

 

 坂井農林総合事務所では、こうした活動をとおして、米の食味向上に対する生産者の意欲ある取り組みを誘起するとともに、集積されたデータを基に食味改善指導を進め、全国コンテストでも評価される坂井米づくりを進めていきたいと考えています。また、地元芦原温泉および越前みくに地産地食推進の会の皆様と連携したPRを進め、坂井米も温泉もアピールできる関係を作っていきたいと思っています。


     最終審査中の各委員      審査用ごはん(6つを食べ比べます)    子ども賞審査会の様子   

最終審査中の各委員 審査用ごはん 子ども賞審査会の様子 

 


 

坂井地区 旬の情報  平成24年9月


坂井北部丘陵地の新規品目誕生! ~9月出荷の小玉スイカ~ 
 

 坂井北部丘陵地は、県内一のスイカ産地です。スイカの出荷は通常6月中旬から8月上旬の約2か月間ですが、昨年、大阪市場より9月に出荷する抑制小玉スイカのオファーがあり、試作したところ新たな所得拡大が見込めるため、今年から本格的な栽培を開始しました。

 抑制小玉スイカ栽培のメリットは、(1)栽培期間が2か月程度と短い、(2)夏の高温に比較的強い、(3)生産者のスイカ栽培技術が活用できる、(4)大玉スイカの畝や資材をそのまま利用して栽培するので省力的である、(5)選別や箱詰め作業はJAに委託できる等があります。加えて、残暑時の需要も見込めるため、販売上のメリットもあります。
 また、坂井北部丘陵地においては、6月に大玉スイカを出荷した後のハウスにおける抑制作として、従来のメロンや白ネギ、コマツナ等軟弱野菜の他に、小玉スイカが加わることで、品目のバリエーションが増えるというメリットもあります。他にも、スイカ後作に何も栽培していなかったハウスにおいてそのまま小玉スイカを作ることで、ハウスの有効利用にもつながっています。

 今年度は坂井市三国町の生産者10名が計50aで栽培をしています。生産者は初めて栽培する作型のため不安もありましたが、坂井農林総合事務所はJA花咲ふくいと連携し、栽培講習会、現地作見会、毎週圃場巡回をしながら、生産の安定に努めてきました。今夏は高温干ばつが続いたため、生産者は栽培管理に非常に苦労しましたが、スイカの甘みは十分です。出荷は9月いっぱい行われ、大阪市場に出荷されました。
 来年度は、現在の生産者10名に面積拡大を推進するとともに、空きハウスへの作付け推進により、さらに生産拡大を図っていく予定です。
 

出荷された小玉スイカ            作見会の様子

出荷された小玉スイカ  作見会

 


 

坂井地区 旬の情報  平成24年7月


春江を白ネギの産地に!! 
 

 県では水田を活用した園芸作物の振興を進めています。その中で、白ネギは、奥越や若狭、福井地区で、近年急速に面積が拡大している品目です。

 昨年、坂井市春江町で大麦跡における白ネギ栽培を初めて実証したところ、収量は目標の2.5t/10aに達し、品質もよかったことから、昨年12月9日の現地研修会でこの結果を農家に紹介しました。さらに、今年4月、6月に白ネギの勉強会を行ったところ、春江町で新たに16戸の農家が大麦跡の圃場(合計約110a)で白ネギ栽培に取り組むこととなりました。
 白ネギは、収穫後の調製作業に多大な時間がかかります。そのため、JAはるえでは、農家の労力的、金銭的負担を少しでも軽くするために、積極的に平成24年度補助事業を活用し、県内JAでは初めて白ネギの調製機械を導入する予定です。また、調製作業場を設け、農家の方に利用してもらう予定です。当事務所としては、JAの機械導入にあたり、近隣の調製施設への視察や機械に関する情報提供等を行い支援しました。
 白ネギの栽培は初めての農家が多く、栽培技術の不安も大きいので、今年はJA、坂井市と協力し、各作業前に作業実演会を圃場で実施したり、適期に作業ができるよう、栽培だよりを配布するともに、毎週、白ネギ圃場を巡回指導しています。
 
 今後、坂井農林総合事務所では、JAはるえ、坂井市と連携し、3年後には3ha以上の白ネギの産地化を目指して更なる拡大を図っていきます。

 

   管理機による圃場準備              定植作業   

管理機による圃場準備        定植作業 

 


 

坂井地区 旬の情報  平成24年5月


緑肥の鋤き込み始まる!! 
 

 坂井地区におけるお米の評価を今以上に高めていくために、食味の向上に加えて、他地区のお米と差別化できる栽培法を導入し、ブランド化をすすめたいと考えています。
 そこで、坂井農林総合事務所では、JAや市役所等の関係機関と連携して、『クリムソンクローバー(ストロベリーキャンドル)』等を使った緑肥栽培に取り組んでいます。平成21年秋から実証圃の設置をはじめ、緑肥栽培の生育の特徴や緑肥の鋤き込み量と窒素供給量の関係について明らかにしてきました。その結果を緑肥栽培の作見会や春季、秋季の稲作研修会等で示しながら推進したところ、農業生産法人や担い手農家を中心に平成22年秋には9.5ha、平成23年秋には約30haにまで取組み面積が拡大してきました。
 本年も4月20日過ぎから、クリムソンクローバーの生育に合わせて鋤き込みが始まり、赤い花が4~5分咲きになったクリムソンクローバーをモアで刈り取り、その後トラクタのロータリで鋤き込みこんでいく作業が5月の上旬まで続きました。
 緑肥栽培は、化学肥料の使用量が低減でき低コストにつながるほか、環境に優しい取り組みとしてPRできる効果が期待できます。また、昨年実施した「坂井地区美味い!米コンテスト」の最優秀賞に選ばれたお米が緑肥栽培米であったことから、食味向上への効果も期待しているところです。

 今後は、生産技術の改善に加えて、ブランドの確立に向けて、(1)ブランド米としての栽培内容の統一、(2)販売手法、(3)生産者との意見交換やマーケティングなど関係機関と話し合いを継続し、地域の特色ある米づくりを推進していきます。

   

4~5分咲きのクリムソンクローバー          モアで地上部を切断                ロータリで鋤き込み           ,

4~5分咲きのクリムソンクローバー モアで地上部を切断 ロータリで鋤き込み

 

 

 

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