第357回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2008年9月17日ページID 001096

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平成20年9月17日

第357回定例県議会

 

 

平成20年度9月補正予算案

 

 

知事提案理由説明要旨

 

福 井 県

 

 

 第357回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および提案いたしました平成20年度9月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まず、はじめに本日閉会を迎える北京パラリン・ピックにおいて、高田稔浩選手が陸上男子車いす400メートルと800メートルで銀メダルを、マラソンで銅メダルを獲得し、アテネに引き続き2大会連続でのメダル獲得となりました。また、先般の北京オリンピックにおいては、福井市出身の坂井寛子選手がソフトボールで本県関係で初の金メダルを獲得しました。お祝いを申し上げますとともに、これは県民にとって大きな励ましとなるものであります。

 さて、目下の緊急重要課題の経済対策についてでありますが、原油・原材料価格の高騰は、本県産業や県民生活に深刻な影響を与えています。県においては、本年1月から新たな借換え資金の創設など本県独自の緊急対策を講じてきました。特に厳しい経営環境にある農林漁業者、中小企業者の経営安定や省エネ・コストダウンなど、構造転換等を緊急に支援する必要があると考え、国の対策と整合性を図りながら、7月31日に県議会のご理解を得て専決処分を行い、追加対策を講じたところであります。

 特に、漁業用燃油価格の高騰が長期化し、経営が逼迫している漁業への対策としては、先月から漁業者向け運転資金の無利子貸付けを市町と協同して実施しています。また、飼料価格の高騰により厳しい経営環境にある畜産農家への支援策として、稲わらなどを活用した安価な県産飼料づくりを支援し、畜産農家の飼料経費の軽減を図ることとしています。

 また、中小企業者のコスト増に対する支援策として、エネルギー管理士等の専門家を企業に派遣する省エネ・コストダウン診断を実施しており、この診断結果に基づき必要な設備投資を行う企業に対し通常より有利な条件で融資を受けられるよう、制度融資の要件緩和を行ったところです。

 このような中、今議会に上程いたしております補正予算案につきましては、価格高騰対策の追加策として、冬期における施設園芸農家等の省エネルギー設備等の導入を支援するなど、農林業における省エネルギー型生産体制への転換を促進してまいります。

 先に実施した緊急対策も含め、県民や農林漁業者、中小企業者に対して対策をわかりやすく説明し、積極的に支援を行って、施策の実効性を高めてまいります。今後とも物価の動向、事業者の経営状況に十分注意し、国の総合対策の具体的中身を踏まえながら、必要な対策を講じてまいります。

 また、アメリカの証券会社の経営破たんに端を発する金融不安や円高傾向による国内企業への影響が懸念されるところであり、今後の県内企業の経営状況を注視しながら必要な対策を検討してまいります。

 次に、文部科学省が4月に実施した全国学力調査についてであります。

 本県は、昨年に続き、中学校が1位、小学校が2位という最上位の結果を得ることができました。

 このような輝かしい成果については、何よりも、学校、家庭、地域がそれぞれ安定しており、それらが連携して教育を担う「地域教育力」があるからだと思います。良好な環境のもと子供たちの頑張り、教員の地道で熱心な指導、本県独自の少人数学級の推進、地域による積極的な学校サポートなどが実を結んでいるものと考えています。

 関係者の皆様の日頃のご労苦に敬意を表しますとともに、今後とも、学校、家庭、地域がそれぞれ落ち着いた環境の中で「ていねいな教育」「きたえる教育」を一層充実してまいります。

 なお、ふくいの教育の良さをまとめたパンフレットなどを活用し、県内外の子育て世代や教育関係者、行政関係者に紹介していきます。良い教育を生かし合う動きが全国に広がり、国全体の教育の底上げにつながっていくことを大いに期待しています。

 次に、地方分権改革についてでありますが、地方分権改革推進委員会は、8月1日に国の出先機関の見直しに関する中間報告をまとめたところであり、年内の第2次勧告に向け、議論を進めています。

 一方、7月に開かれた全国知事会議は、国の出先機関の抜本的な見直し、地方税財源の充実強化、法制的な仕組みの横断的な見直し等を求める「第二期地方分権改革」への提言をまとめました。

 真の地方分権社会の実現のためには、地方が独自に決定できる権限と併せて税財源の充実が不可欠であり、地方分権改革推進委員会の今後の勧告において、十分な財源措置が具体的に盛り込まれるよう強く求めてまいります。

 現在、関西の府県や経済団体等で構成する関西広域機構においては、広域的な事業を行う関西広域連合について、来年のできるだけ早い時期に設立したいとの提案がなされております。

 しかしながら、この広域連合については、その必要性や、いわゆる道州制論との関係について、各府県の間でも、また経済界等においても考え方が一致しておりません。また運営費用とその効果が明らかでないことなどから、現状ではその参加については慎重に対応すべきと考えています。

 さて、本県が提唱した「ふるさと納税」については、8月を「ふるさと納税PR月間」と定め、帰省時期にあわせて駅や公共施設等においてPRを行い、職員による「ふるさと納税」キャンペーンを実施しました。その結果、昨日現在で、206件、1072万円の寄付申出を受けており、その他、市町でも独自の寄付が増えつつあります。

 また、先月に、「ふるさと納税情報センター」を独自に開設し、全国の状況を集約して広く紹介しはじめていますが、センターの調べでも現在の寄付件数、金額はいずれも全国のトップクラスとなっています。

 制度の提唱県である福井県としては、全国的なモデルになるよう、成果を上げるとともに、引き続き制度の普及・PRを全国に積極的に行い、国民の「ふるさと納税」に対する理解を深め、制度の定着に努めてまいります。

 それでは、当面する県政の重要課題について申し上げます。

 まず、北陸新幹線についてであります。

 北陸新幹線の整備促進については、来年度政府予算概算要求では、「未着工区間については、安定的な財源見通しの確保に努め、それができ次第、着工についての追加要求をする」との極めて異例の文言で、明記されたところです。

 これまで、財源の確保について、政府・与党において検討が進められ、8月の与党PTで「貸付料」の試算結果報告もされましたが、内容が曖昧なままであり、財源の見通しが立っておらず、引き続き年末の予算編成に向け、議論される必要があります。

 県としては、首相の辞任表明による不安定な政治情況下ではありますが、政府・与党に対して、年末の予算編成を待つことなく「安定的財源の確保」に最大限努力し、速やかにその目途をつけ、敦賀までの新規着工の整備方針を決定するよう、強く求めていきたいと考えています。

年末までの残された期間はあまりなく、県民の政治への信頼確保といった観点からも、国会議員各位のこれまで以上の努力を期待し、引き続き県議会はもとより、県内一丸となって取り組んでまいります。

 次に、原子力行政についてであります。

 「もんじゅ」については、8月20日に原子力機構から、ナトリウム漏えい検出器の点検作業の長期化等のため、工程を4か月延長する旨の報告を受けたところです。

 国のエネルギー政策を支える重要プロジェクトの工程そのものが、繰り返し変更されることは、県民・国民の大いなる不信を招くものであります。このことは原子力機構の人員、意思決定体制等が不十分なことを示していると考えられ、原子力機構に対し、研究開発部門を含めた敦賀本部の組織・人員体制を抜本的に見直し、強化するよう強く要請を行いました。

 また、関係両省に対しても原子力機構に対する情報の提供・共有、連絡調整など、連携指示体制を充実・強化するよう強く求めました。

 県としては、今後とも、県民の安全・安心を最優先に、燃料や機器・設備の安全性、品質保証体制の強化等について、原子力機構や国の対応を一つひとつ慎重かつ厳正に確認してまいります。

 原子力発電所の耐震安全性については、平成18年9月に国が改訂した新しい耐震設計審査指針に基づく各事業者の再評価結果の妥当性を、現在、国が審査しております。

 本県の要請に基づき、国は、事業者が実施した海域活断層調査結果の妥当性を検証するため、敦賀湾および小浜湾に引き続き、8月下旬から10月下旬にかけ、若狭湾の西と東の海域における海上音波探査を実施しております。

 国は、11月中にも各原子力発電所の耐震安全性について審査状況を示すこととしており、県としては、事業者の評価結果や国の調査・審査状況について、県原子力安全専門委員会の審議等を通じ、厳正に確認してまいります。

 さて、一昨日、美浜町の山中において関西電力の送電用鉄塔の上部が倒壊し、4名が死傷するという痛ましい事故が起きました。昨日、関西電力に説明を求め、事故原因を明らかにし、古い鉄塔の調査・点検と再発防止策を早急に行うよう要請しました。

 次に、「エネルギー研究開発拠点化計画」については、国をはじめ、電力事業者、大学、産業界などが協力して、現在、平成20年度の推進方針に基づき重点施策等を進めております。

 このうち、福井大学を中心とした連携大学拠点の整備については、平成21年4月の「国際原子力工学研究所」の設置に向け、文部科学省に対し教授等の人件費の確保や施設・設備の整備等の支援を要請し、福井大学等において研究所の具体的内容の検討を進めています。

 次世代エネルギーについて産学官で早期事業化を目指す「福井クールアース・次世代エネルギー産業化プロジェクト」においては、現在、県内外の企業が中心となり、燃料電池分野など4つの分野でワーキンググループを立ち上げ、具体的な研究テーマについて検討を行い、来年度からの共同研究実施に向けて準備を進めています。

 また、日本原電の「原子力安全研修施設」と原子力機構の「関西光科学研究所レーザー技術利用推進室」の共同研究所については、10月の整備構想の中間報告に向け、それぞれの委員会において検討が進められています。

 さらに、太陽光発電などの基礎研究を行う関西電力の「嶺南新エネルギー研究センター」の10月の開所に向けて、県内大学と研究内容の協議を行うなど、準備が進められています。

 なお、本年11月には、拠点化推進会議を開き、地域経済への貢献や国内外の原子力分野の人材育成、研究機能の強化等の観点から、来年度の推進方針を策定してまいります。

 次に、福井鉄道福武線の再建問題についてであります。

 先月22日に、福井鉄道、名古屋鉄道、県および沿線3市等からなる第8回の「福井鉄道福武線協議会」を開き、福井鉄道として、福井銀行から推薦のあった社長候補者についてその選任に向けた手続きを取り、この社長を中心にして再建を進めていくこととなりました。

 また、支援策の協議では、名古屋鉄道として増資の準備ができていること、また、沿線3市による鉄道用地の取得については、国から策定中の計画の認定を受けた上で、年内には予算を計上していく方向で進めることなどを確認しました。

 今回の補正予算案については、福井鉄道が安全確保のため行う日野川橋梁の改良等に対し、国と協調して実施する助成に加え、福井鉄道の負担分についても、県から特別支援を行えるよう、必要な予算を準備いたしました。

 福井鉄道においては、今後、速やかに経営体制の整備を行い、当面の経営健全化および長期的な見通しを踏まえた経営方針を策定することが必要であり、これを前提に支援を実行してまいります。

 以下分野ごとに、主な施策について「新元気宣言」に沿って申し上げます。

 まず、「元気な社会」のうち、教育についてであります。

 「教育・文化ふくい創造会議」においては、昨年8月の設置以来、積極的な議論が行われ、今月11日には第二次提言を提出しました。

 今後、教育委員会を中心に、教員が授業等に専念するための「学校マネジメント改革」を進めてまいります。たとえば、地域全体で学校教育を支援するためのボランティア活動をさらに促進するなど、子どもたちにとっての教育が一層充実するよう、家庭、地域の理解や協力も得ながら施策を具体化し、できるだけ早く実施していきたいと考えています。

 さらに、10月中を目途に第三次会議をスタートさせ、「ふくい文化の振興」をテーマに引き続き議論を進める予定であります。

 昨日開かれた第8回「高等学校教育問題協議会」においては、今後の県立高等学校の目指すべき方向性に係る答申案のとりまとめについて協議がなされました。

 会議においては、「複数の専門分野を総合的に選択して学ぶことができる総合産業高校の設置」、「定時制課程における昼間二部制の見直し」、「学校の活力向上を図るための適正な学校規模・配置の在り方」等の具体的な高校教育の充実策が提案されています。

 教育委員会においては、近々まとめるこの答申を踏まえ、今後の県立高等学校の在り方について具体的な検討を行うこととしており、県の立場からも、生徒たちが充実した高校生活を送ることができるよう、教育環境の整備に努めてまいります。

 国民体育大会については、「国体検討懇話会」において、議論を重ねております。これまで3回懇話会を開き議論を深めており、早期に懇話会としての意見のとりまとめが行われ、結論を得ることになると考えています。

 懇話会の審議結果を十分に踏まえるとともに、県議会をはじめ、市町、スポーツ関係団体の意向も聞きながら、県民にとって意義ある方向を見定めて、判断していきたいと考えています。

 次に、少子化対策についてであります。

 少子化対策に関しては、7月末に国が「社会保障の機能強化のための緊急対策~5つの安心プラン~」をまとめました。

 本県においては、既にこうした国の動きに先駆けて、保護者の病気や学校行事への参加などの場合に一時預かりを行う「すみずみ子育てサポート事業」や、子育て中の保護者が地域で気軽に保育士等に相談できる「子育てマイスター制度」など、県独自の仕組みを整備してまいりました。こうした施策は厚生労働白書やメディアなどにより全国に紹介され、国や他の自治体からも注目されています。

 今年度は、県民の子育てに関するニーズを把握するためのアンケートを実施し、来年度に改定予定の「福井県元気な子ども・子育て応援計画」に反映させてまいりたいと考えています。

 次に、「健康長寿ふくい」の推進についてであります。

 本県の健康長寿を推進するためには、死亡原因が第一位であるがんの対策が重要であると考えています。

 最先端の治療を目指す「陽子線がん治療施設」については、先月5日に建設に着手し、平成23年3月の開設に向け工事を進めています。この施設が有効に活用されるよう、具体的な治療基準を固め、ネットワークづくりを鋭意進めているところです。

 さらに、こうした治療環境の整備とあわせて、早期発見・早期治療につながるがん検診の受診率を向上させることが大切です。このため、市町・商工会・JAなどから検診を受けていない人たちに対して受診を勧めるほか、今年度から各地域に設置した「がん検診推進医」による企業等への働きかけを行っています。さらに、職域における検診の市町別実態調査も行い、具体的な実態を踏まえつつ効果的な対策を検討してまいります。

 医師確保対策については、福井大学医学部の入学定員を増やすため、大学や国との協議を続けてきた結果、平成21年度の推薦入学特別選抜として新たに5名の「福井健康推進枠」を設けることとしました。

 県としては、この「福井健康推進枠」の入学者に奨学金を貸与し、卒業後に県内の自治体病院等で働く医師を養成・確保したいと考えており、奨学金制度創設のための関係条例を今議会に提案いたしております。

 次に、「元気な産業」についてであります。

 最近のわが国の経済については、当面、弱い動きが続くと見込まれるとの判断が示されています。一方、本県においては、企業の生産活動については停滞の動きが広がっており、個人消費については伸び悩みが見られます。

 雇用情勢については、7月の有効求人倍率は1.12倍で、全国平均の0.89倍を大きく上回ってはおりますが、企業の求人が減少傾向にあり、注意を要する状態にあります。

 こうしたことから、本県経済は、景気の後退も懸念される状況と認識しており、経済の活性化が急務であると考えています。

 現在、県内の中小企業は、原油・原材料価格の高騰を販売価格に転嫁しにくいといった厳しい経営環境に置かれ、地方と大都市との地域間格差の拡大、急速に経済成長を遂げている東アジア諸国との国際競争の激化などに直面しています。

 県においては、特に厳しい経営環境にある中小企業者のコスト削減を進めるため、省エネ・コストダウンセミナーを開催するほか、年度内に200社を目標に省エネ・コストダウン診断を幅広く実施します。

 また、新商品の開発や販路開拓を目指す企業を応援するため、リチウムイオン電池など次世代エネルギーの開発や「電子タグ」を活用した技術開発の事業化を支援してまいります。

 福井産の新しいデザインの眼鏡が今アメリカで話題を呼んでおりますが、福井の眼鏡を全国に売り込むため、11月に東京に開設する「福井のめがねショップ」に対して支援を行ってまいります。

 企業誘致については、先月、テクノポート福井に進出している小西化学工業株式会社が、旅客機機体に使用する炭素繊維複合材用の特殊樹脂等を製造する工場の建設を決定しました。初期投資額は約10億円で、約15名の新規雇用が予定され、平成22年4月の操業を目指しています。

 また、去る7月には、株式会社フェアリーエンジェルが美浜町に建設した日本最大級の出荷規模となる無菌室の野菜工場が操業を開始しました。初期投資額は約11億円で、従業員22名を地元から雇用しています。

 さらに、航空事業者の誘致を進めてきました福井空港については、名古屋空港に本社を置くセントラルヘリコプターサービス株式会社が10月1日に福井空港ビルに事業所を開設いたします。今年度は、11月から12月に離着陸、周回飛行等の訓練を実施し、来年度以降、ヘリコプター操縦士養成等のための飛行訓練事業を本格的に実施する予定です。

 今後とも、将来性の高い企業を中心に、誘致活動を積極的に展開してまいります。

 陶芸館については、平成21年4月のリニューアルオープンに向け、10月から改修工事に着手する予定であります。

 また、指定管理者制度の導入については、今月から公募を開始し、指定管理者の選定に当たっては、県内外を問わず幅広い事業者からの提案を受け、越前焼の伝統や素晴らしさを実感できる運営を目指してまいりたいと考えています。

 さて、新しい観光推進計画の策定については、これまでに2回の策定委員会を開き、将来目標、観光振興を進めるための役割分担、観光客増や消費拡大に向けた具体的な施策について議論を進めております。

 今後、これまでの成果を整理した上で、観光地の魅力アップや新定番観光ルートの開発、海外からの誘客対策のほか、産業や暮らしぶりなど文化、生活面にも目を向けた福井県の強みを生かした観光について検討を進め、実効性のある計画を今年中に策定してまいります。

 次に、農林水産業の振興についてであります。

 「第60回全国植樹祭」については、8月末に開かれた国土緑化推進機構理事会において、平成21年6月7日に開催することを決定しました。

 現在、記念式典会場の整備や式典の演出運営などの準備を進めていますが、60回という節目の大会にふさわしく、式典の基本に立ち返り、県民の手づくりによる親しみやすく簡素な大会にしていきたいと思っています。また、県内4箇所の地域会場についても、それぞれの会場の特色を活かしながら、より多くの県民が植樹祭に参加できるように準備を進めています。

 一方、県民運動の盛り上げについては、県内の小中学校生が育てた花の苗や高校生が製作した花のプランターを式典会場周辺や県内の主な駅に植栽、設置するなど、学校と地域が連携した花と緑にあふれるふるさとづくりを推進しています。

 また、林道を活用したマラソン大会の開催など自然に親しむ機会の提供をはじめ、木づかい運動や花の植栽活動など、県内全域において県民運動を展開してまいります。

 次に本県の農業については、米価の下落や農家の高齢化、また、原油・原材料価格の高騰により大変厳しい状況に直面しています。

 兼業農家が全体の9割を占め、水田農業が中心となっている本県においては、農業を「産業の振興」と「農村の活性化」の両面から捉えた農業・農村の再生戦略が必要であり、現在、「ふくいの農業のあり方検討会」において農業の進むべき方向について検討を行っております。

 去る9月12日に行われた第2回の検討会においては、農業の販売力の弱さを商工団体と連携した市場開拓で補うことや、自動車工業を例として、農産物の生産を基点にして関連産業を複合化し、産業としての裾野を広げる提案がなされました。

 このような新たな視点を加えた提言は11月頃にまとめられる予定であり、県ではこれを踏まえて来年3月を目処に新たな「農業・農村再生戦略」を策定してまいります。

 次に、九頭竜川下流地区国営かんがい排水事業については、県民の視点からの意見を取り入れるため、一般委員3名を新たに加え、去る8月に第2回「事業管理・コスト縮減検討会議」を開きました。

 会議では、本年度工事において約11億円の縮減が図られたこと、今後所要の事業費を確保し事業の選別をして事業効果の早期発現に努めること、引き続き適正な事業執行に努めることについて、国、県双方で確認しました。今後、さらに縮減に向けた努力をしてまいります。

 ところで、全国で大きな問題となっている非食用の事故米穀の流通については、昨日、農林水産省が事故米穀の不正規流通に関する調査結果を一部明らかにしたところですが、県としても、県民の食の安全・安心を確保する観点から必要な対応を行うとともに、農林水産省に対して必要な措置を要請してまいります。

 次に、「元気な県土」についてであります。

 中部縦貫自動車道の大野油坂道路については、国の新たな整備計画策定の中で、最新の交通需要推計に基づき事業評価が行われますが、地域の活性化や安全・安心などの観点から、この道路の必要性を強く訴えるなど、一日も早く事業採択が行われるよう働きかけてまいります。

 また、永平寺大野道路の上志比・勝山間約8キロメートルについては、本年度中の開通を目指し工事を進めるとともに、勝山・大野間については、10月頃、区間最初の工事が杉俣地区で着手される予定です。

 一方、舞鶴若狭自動車道のうち、用地取得が完了している小浜西・小浜間については、平成23年度の完成を目指し、全線において工事が進められており着実に進捗しています。

 小浜・敦賀間約39キロメートルについては、未買収地が7件で、99%余りの用地を確保しており、また、工事については、来月、野坂岳トンネルの着工を予定しています。これを含めると全体の49%、約19キロメートルの区間で工事が進捗していることとなります。

 次に、県が建設する多目的ダムについては、治水事業におけるコスト縮減の経験を生かしていくため、コスト縮減の見地から専門家の意見を伺う「福井県ダム整備監理委員会」を先月から開いております。委員からはダムの基礎岩盤の状況に応じたダム本体の設計、付替道路の線形の工夫などの意見が出されています。今後も事業の進捗段階に即して意見を伺いながら、事業費の抑制に努めてまいります。

 足羽川の激甚災害対策特別緊急事業については、今年度の完成に向け、順調に工事を進めています。本事業により整備される施設の住民への周知と、今後一層の利活用促進を図るため、先月から、地域の住民や関係者で構成される懇談会を開き、市街地に人を集める方策としての河川利用の必要性や川での活動における安全性の確保、親水施設の設置と水面の利用などについて意見を伺いました。今後とも県民と十分対話しながらあるべき姿を一緒に考えてまいります。

 次に、福井駅周辺整備のうち西口駅前広場については、事業主体の福井市において、現在、バス、タクシー、自家用車等が乗り入れられるよう広場の北側部分から整備が進められています。

 また、東口駅前広場については、来年6月の全国植樹祭の開催時に、東京、名古屋、大阪方面の高速バス、小松空港連絡バスなどの発着ができるよう整備が進められています。

 福井駅周辺は、県都福井市の中核であり、魅力ある地域とするよう、また、これらの広場の整備が円滑に進むよう、引き続き市に対して必要な指導、助言、協力を行ってまいります。

 次に、「元気な県政」についてであります。

 新たな「環境基本計画」の策定については、昨年7月、福井県環境審議会に諮問して以来、これまで慎重に審議が重ねられ、5月の中間報告に引き続き、今月10日に最終答申が提出されました。

 この答申では、「県民の手で守り育てる美しい福井の環境」を基本目標に、「自然環境」「生活環境」「人づくり」の3つの視点ごとに、本県独自の具体的施策が掲げられています。

 特に、今回の最終答申では、まず第1に、かつてはどこにでも見られた身近な生き物が、近くの小川や家の周りで再び見ることができるように県民運動を展開する「自然再生ふくい行動プロジェクト」、

 第2に、今後の温暖化対策の新たな柱として、県民や企業から環境対策として提供される資金の受け皿を作り、県内で目に見える形で温暖化防止のための活動を行う本県独自の「環境ふくいCO2削減貢献プロジェクト」、

 第3に、本県の豊かな自然等を題材にした全国初の独自教材を作成し、自然体験、農業体験などの実体験と組み合わせて、子どもたちが福井の環境をより良くするために進んで行動することを目指す「福井型環境学習推進プロジェクト」など、全国に先駆けた具体的プロジェクトが盛り込まれています。

 今後、この答申をもとに、県民の意見や県議会での議論を十分踏まえながら、この秋を目途に新たな計画を策定したいと考えています。

 なお、今回の補正予算案では、県独自の新たな環境施策を来年度から本格的に展開するために、今年度から準備が必要な事業について、予算を計上いたしました。

 次に、ふくいブランドの推進についてであります。

 連続テレビ小説「ちりとてちん」の放映を契機に落語や健康な笑いへの関心が高まっています。今月20日、21日には全国から幅広い年齢層の女性落語愛好家が出場する、「ちりとてちん杯・ふくい女性落語大会」を開きます。

 恐竜博物館では、昨年度からの第3次発掘調査により、二足歩行の肉食恐竜としては国内初となる、歯のついたほぼ完全な形の右上あごの骨を発見しました。ほかの部位の骨化石も既に確認されています。

 日本での全身骨格の復元は、本県のフクイサウルス、フクイラプトルの2例ですが、今回の発見を機に3例目となる県の名のついた恐竜の全身骨格の復元につなげていきたいと考えています。

 最後に、行財政改革に関してであります。

 県税事務所の再編については、昨年12月議会で成立した「出先機関の再編に伴う関係条例の整備に関する条例」に基づき、本年10月1日に県内6箇所の事務所を福井県税事務所と嶺南振興局若狭税務部に集約し、坂井、奥越、丹南および二州の各地域に、県税収納や納税相談などを行う「県税相談室」を設置します。

 また、県では、市町と一体となった徴収体制の強化について検討を進めてきましたが、来年度から、「福井県納税推進機構」を設立し、市町と共同した税の徴収を開始したいと考えています。その一環として、10月から、県と市町の税務職員が共同徴収するかたちでの滞納整理を試行することとしております。

 次に、現在、全部で35の施設で導入されている指定管理者制度については、平成18年4月から管理運営を行っている福井県児童科学館ほか6施設において、その指定期間が今年度満了します。このため、8月12日から10月7日までの約2か月にわたって再指定の募集をしています。今後は、指定管理者選定委員会の審査を経て12月議会に指定議案を提出したいと考えています。

 今回提案いたしました補正予算案は、先程も申し上げました、原油・原材料価格の高騰対策、新しい環境基本計画を見すえた施策のほか、県民の安全・安心の確保に重点を置くとともに、「福井新元気宣言」の実現に向けて時期を逃さずに対応するものについて、補正を行おうとするものであります。

 その結果、補正予算案の規模は、

  一般会計     43億4,052万円余

  特別会計     36億5,544万円

  企業会計      1億1,396万円

     計       81億  992万円余

となり、本年度予算額の累計は、

  一般会計  4,679億9,379万円余

  特別会計  1,172億1,736万円余

  企業会計    299億7,458万円余

    計     6,151億8,574万円

となった次第であります。

 歳入予算については、確実に収入が見込まれる国庫支出金5億9,737万円余のほか、前年度からの繰越金26億2,952万円余を計上するとともに、財政調整基金の取崩しを減額した次第であります。

 次に第67号議案についてご説明申し上げます。

 これは、地方税法の一部改正により、個人県民税の控除対象となる寄附金が拡充されたことに伴い、これを具体的に定める福井県県税条例の改正を行うものであります。

 その他の議案については、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の諸課題、予算案の概要等につきまして申し上げました。

 なにとぞ慎重にご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

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