第363回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2009年11月27日ページID 010028

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                                                                平成21年11月27日
                                                                第363回定例県議会


平成21年度12月補正予算案



                           知事提案理由説明要旨



                                                                       福 井 県 
 

 第363回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成21年度12月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まずはじめに、天皇陛下におかれましては、御在位20年を迎えられ、11月12日に天皇皇后両陛下御臨席のもと、内閣主催の御在位20年記念式典が執り行われたこところであります。
 ここに、県民を代表してお祝いを申し上げます。
 このような祝賀の本年に、第60回全国植樹祭において天皇皇后両陛下を本県にお迎えできましたことは誠に光栄であり、県民にとりまして二重の喜びとなりました。
 これからも、両陛下がますます御健勝にて、皇室が末永く繁栄されますことを心からお祈り申し上げます。

 次に、ただいま表彰決議がされましたように、山田庄司議員、山本正雄議員、山岸猛夫議員、中川平一議員、田中敏幸議員、斉藤新緑議員、一瀬明宏議員には10年以上の長きにわたり、県議会議員として県政発展と県民福祉の向上に寄与され、その功績はまことに顕著なものがあります。
 ここに県民を代表して深く感謝の意を表するとともに、心からお祝いを申し上げます。
 今後とも、県政発展のため、一層御活躍されますようお願い申し上げます。

 さて、国政においては、来年度政府予算の編成に向けて、概算要求の再提出が行われ、行政刷新会議によるいわゆる事業仕分けなどの作業が進められています。
 この事業仕分けにおいては、地方交付税交付金、高速増殖炉サイクル研究開発、電源立地地域対策交付金など、国と地方の関係や国のエネルギー政策の基本にかかわるものについてもその対象としています。
 特に、地方独自の財源である地方交付税が、自治体の意見を十分に聴することもなく、見直しとされたことには、強い懸念を感じております。
 これらの点については、国と地方の事実上の協議を迅速に進めて方向づけを行うべきであります。

 次に、最近の経済、雇用情勢についてであります。
 今月16日に発表された第3四半期の実質GDPは、年率換算で4.8%増と、2期連続のプラス成長となっています。
 本県においても、電子部品や化学等の業種で生産量の持ち直しがあり、製造業の生産動向を示す9月の鉱工業生産指数は89.7と、昨年秋以降で最低だった3月に比べ18.2ポイント上昇しています。
 雇用についても、10月の有効求人倍率は0.63倍と、前月に比べて0.03ポイント改善し、全国一の高倍率となりました。
 しかしながら、11月の国の月例経済報告においては、日本経済がデフレ的な状況にあると表明しました。
 こうした景気の先行きに懸念がある中、県では、持ち直しの動きを確かなものとするため、まず雇用については、国の雇用調整助成金の対象となる企業に対し、全国でも例のない上乗せ助成を行い、これまでに、約1,000社、約28,000人に支給し、雇用の維持を図っています。
 また、緊急雇用などの基金を用いて、今年度、県と市町を合わせ約2,600人の雇用創出を目標としており、これまでに約2,300人を新たに雇用しました。
 今後、さらに約300人を上乗せして創出します。
 また、県の調査によると、現在、職のない人は約15,000人、就職が内定していない高校・大学等の卒業予定者は、全体の2割程度おります。
 このため、これまで臨時に実施している緊急就職面接会に加え、さらに12月と来年2月にも大規模な面接会を開き、就職支援を強化してまいります。
 さて、雇用の安定・強化に迅速に対応し、さらに年末・年度末に向け、中小企業対策、県内経済の活性化、県民生活の安心確保を図るため、追加的な経済・雇用対策を講ずることとし、そのための補正予算案を提案しております。
 これら経済・雇用対策に係る予算は118億円であり、当初の対策と6月および9月補正と合わせた予算規模は836億円となります。
 当面、景気、雇用の状況には細心の注意を払い、事態の変化に遅れることのないよう努めてまいります。
 なお、金融機関に中小企業などへの返済猶予を促す「中小企業金融円滑化法案」については、中小企業にとって真に実効性のあるものとなるよう期待していますが、県としては、法律の施行後、速やかに県内各金融機関に対し、金融融資の円滑化など適切に対応するよう要請するとともに、県内企業の返済猶予に関する状況を把握してまいります。
 こうした中で、まず第一に中小企業対策として、年末・年度末の資金繰り円滑化のため、経営安定資金の融資枠の拡大を行います。
 経営安定資金については、当初予算で過去最大の500億円の融資枠を設定しましたが、10月末時点の融資実績は290億円に達し、資金需要が高まる年末・年度末に向けては更なる融資の実行が予想されます。
 このため、今回の補正予算の中に金融機関への預託額を38億円増額しており、融資枠を150億円拡大して、650億円を確保します。
 第二に、県内経済の活性化として、公共事業の追加を行います。
 公共事業については、経済対策として当初予算および6月補正予算で、前年度を17%上回る合計約913億円を計上し、事業の早期執行に全力を挙げてきたところです。
 その結果、当初予算分については9割以上の事業に着手するなど、例年以上に事業の前倒しを進めております。
 そこで、12月補正以降の事業に充てる予定としていた国の交付金約5億円を投入して、地域に身近な土木事業である河川の伐木や道路への落石防止対策等の事業を繰り上げて実施し、翌年度に実施する事業を年度末に前倒しで発注するゼロ県債についても、9月補正予算で設定した10億円に5億円を追加します。
 この結果、今年度の県単独の公共事業は合計で149億円、前年度を73%上回る規模を確保しております。
 第三に、県民生活の安心確保について、災害時の拠点となる医療施設等の耐震化を促進するための基金、および医師確保や救急医療の充実など地域医療の強化のための基金を設置し弾力的な事業執行に努めます。
 これらの主な経済・雇用対策に加え、県としては、全国で初めて、独自に調査した毎月の完全失業率等の公表を先月末から始めており、雇用の動向を今以上に迅速に調査して、必要な対策を講じていきます。
 現在、国においては、経済雇用対策にかかる第二次補正予算案の検討を進めており、2月補正予算や来年度当初予算において、県内景気の動向や雇用情勢に対応した機動的な予算編成を行うよう努めてまいります。

 次に、新型インフルエンザについてであります。
 今月18日には警報を発令し、県民に手洗い・うがいの励行など感染予防策の徹底を広く呼びかけてきました。
 しかしながら、例年この時期ほとんどない学級閉鎖等が、保育所、幼稚園、小・中・高校等で約900件に上り、子どもを中心に患者数が急増しています。
 こうした感染拡大を踏まえ、医療提供体制の確保のため、昨日、県医師会を通じて、時間外および休日に受診する患者への対応について、医療機関に協力を要請しました。
 タミフル等の治療薬については、不足がないように確保されており、新型インフルエンザの流行が始まってからこれまで、医療機関に対して約7万人分を配送しております。
 医療機関での治療薬の不足に備えて、既に31万9千人分の治療薬を備蓄しており、今年度中には、県民の45%に相当する36万3千人分が備蓄されることとなっています。
 また、ワクチンについては、今月2日から計画的に接種を進めており、基礎疾患を有する方や妊婦の方、約3万人が接種を受けることができるようワクチンを医療機関に提供しています。
 併せて、低所得者への接種費用無料化について、予算措置の専決処分をさせていただきました。
 現在、12月7日から接種予定の小学校低学年までの小児の予約受付を行っており、1月中には、概ね対象者への接種が可能になると考えています。
 また、国のワクチンの配送計画に基づき、1歳未満の小児の保護者、小学校高学年、中・高校生また高齢者の方々にも順次接種を進める計画であります。
 引き続き、患者の重症化を防止し、県民の健康被害を最小限に抑えるため、適切に対策を講じてまいります。

 次に、当面する県政一般の主な課題について、申し上げます。
 まず、北陸新幹線について申し上げます。
 北陸新幹線の整備促進については、10月に再提出された来年度政府予算概算要求において、新規着工分は盛り込まれず、白紙とされました。
 このため、今月11日には沿線市長とともに前原国土交通大臣に面会し、また北陸や全国の同盟会などあらゆる機会を捉え、北陸新幹線は最も優先される条件にあること、北陸三県に格差が生じてはならないこと、地元のまちづくりに影響を与えることがないことなどを申し上げ、年内の県内区間の認可・着工を強く訴えました。
 25日の政府主催の全国知事会議の場でも強く要請し、大臣からは、「年内、なるべく早く基本方針を示し、地元自治体とも議論したい。」との発言があったところです。
 しかし、厳しい情勢のもと、新政権において、マニフェストに掲げた以外の新しい事業が着手できていない状況にあり、現在もなお、新幹線の目途が立っていないことは誠に残念であります。
 福井県の発展は北陸新幹線の県内延伸にかかっています。一昨日は、国民新党の代表にも要請したところであり、できるだけ早く方針を出すよう、これからも、県として議会とともに粘り強く要請していきたいと考えています。

 次に原子力行政について申し上げます。
 「もんじゅ」については、原子力機構が本年度内の運転再開を目指し、鋭意、設備の準備・点検等を行っているところです。
 また、11月9日には、ナトリウム漏えい事故以来14年間にわたる設備や品質保証体制の改善結果を総括した安全性総点検報告書を国に提出したとの報告がありました。
 国は、この報告をもとに、運転再開の妥当性について総合評価を行うこととしております。
 県としては、独自にプラント全体の安全性について、ハード・ソフト両面で厳正に確認してまいります。
 高浜発電所3、4号機のプルサーマル計画については、MOX燃料12体の製造が完了し、関西電力は10月9日に、国への輸入燃料体検査の補正申請を行いました。
 県としては、関西電力および製造元請である原子燃料工業に対し、燃料検査や品質保証活動の結果について現地調査など、独自に確認を進めております。
 今後、国の審査結果も含め、県原子力安全専門委員会の審議等を通じ、その妥当性を厳正に確認してまいります。
 また、来年11月に運転開始後40年となる美浜1号機については、11月5日に関西電力から、高経年化技術評価等の結果をもとに、40年目以降の運転継続について検討したいとの報告がありました。
 美浜1号機の運転継続については、美浜町をはじめ広く県民の理解を得ることが必要不可欠であり、慎重に対応してまいります。
 また、日本原電が敦賀1号機について運転停止時期を平成28年に変更したいとの方針を示しております。
 これを了承するかどうかについては、県議会の議論や敦賀市の意見などもいただき、判断したいと考えています。
 次に「エネルギー研究開発拠点化計画」についてであります。 
 今月15日に拠点化推進会議を開き、エネルギーの国際的な研究開発と人材育成の拠点づくりを中心に平成22年度の推進方針を決定しました。
 まず、平成23年度開設を目標とする福井大学国際原子力工学研究所の敦賀キャンパスと、平成24年度に運用開始予定の日本原電の原子力安全研修施設については、来年度に建設工事に着手します。
 こうした研修施設や研究機関の新たな整備と併行して、原子力の役割が重要視されるアジアの安全技術・人材育成への貢献を目指し、国内外の研修生等の受入れ総合窓口となる「国際原子力人材育成センター」を平成23年4月に設置します。
 来年度は、国、県、電力事業者等で構成する協議会において、センターの組織体制や独自の海外研修生等の受入制度を検討します。
 また、来年度は、原子力関連技術を活用した地域産業の振興を一層図るため、本年9月に開設した原子力機構のレーザー共同研究所において県内企業等との共同研究を実施するとともに、関西電力において来年度末の運用開始に向け電子線照射施設の整備を進めます。
 このように、拠点化計画のレベルやスケールを上げて、原子力と地域共生の先進的なモデルとなる拠点づくりをスピードをもって進めてまいります。

 次に、APECエネルギー大臣会合についてでありますが、先月9日に受け入れ準備の中心となる推進協議会を設立しました。  今後、国と連絡を密にし、県、関係市、経済界などの地元機関が一体となって、県民理解の促進や歓迎のための準備を進めてまいります。
 先月以降この会合の関連事業として、駐日ペルー大使による高校生や一般を対象とした国際セミナーや、駐日ロシア大使による高校生への講演会を開いています。
 今後も順次、APEC参加国の大使を招いて講演会を開き、本県を知っていただくとともに、次世代を担う子どもたちが、環境・エネルギー問題やAPECに参加する国・地域の政治・経済などを学ぶ機会をできる限り多く作って、国際教育の充実につなげていきたいと考えています。

 それでは次に「新元気宣言」に沿って、各分野ごとに主な施策について以下、申し上げます。
 まず、「元気な社会」のうち、教育についてであります。
全国学力・学習状況調査については、先般、国において、抽出調査にする方針が示されましたが、本県では、昭和26年以来、小中学校の学力調査を独自に実施し、児童生徒の学力や学習状況の把握に努めています。
 これからも、「学力日本一」を維持し、より向上させるため、教育委員会を中心に、県独自の学力調査の継続など諸政策の充実を図っていきたいと考えています。
 県立高校の再編整備については、先日の第2回「奥越地区魅力ある県立高校づくり検討会議」において、県立高校の充実策等に関する意見集約が行われ、年内には教育委員会に対し検討結果が報告される予定です。
 先月には、坂井地区と若狭地区で、再編整備実施計画の策定に先立ち、関係市町、保護者、地元産業界等の代表との意見交換を行う「高校教育懇談会」を開いており、できるだけ早く具体的な計画案をまとめることとしています。
 次に「福井県立こども歴史文化館」については、明日28日に開館する運びとなりました。
 開館に合わせて「南部陽一郎博士と白川静博士が育った頃の福井」をテーマにした企画展を開き、当時の郷土の様子や両博士の子ども時代のエピソードなどを紹介します。
 また、南部博士の特集コーナーには、先生から提供されたノーベル賞メダルのレプリカや学生時代などのノート6冊を展示する予定です。
 開館後は、送迎バスの運行など工夫をして、県内の全ての子どもたちが等しく利用できるよう努めてまいります。
 平成30年予定の国民体育大会については、県として「新しい形での国体」を具体化するため、7月の第1回国体ビジョン策定委員会以降、「総務・財政計画」、「競技種目・施設」、「スポーツ振興・競技力向上」、「健康長寿・県民運動」の4つの専門部会を各2回開き、開・閉会式のあり方、実施競技や会場地の選定の方法、競技力向上の方策、県民運動の進め方など、各分野の基本的な方針の検討を進めています。
 これらの検討結果をもとに、教育委員会を中心に十分議論をつめ、策定委員会での検討を経て、今年度内に国体ビジョンを策定したいと考えています。
 次に子育てについてであります。
 今年度改定の「福井県元気な子ども・子育て応援計画」については、これまで計4回の策定委員会を開いています。
 今月15日には「家族・地域のきずな」フォーラム全国大会を本県で開催し、これから子育てを行う若者からは様々な意見が出されました。
 また、このフォーラムに出席された福島少子化担当特命大臣は、本県独自の子育てマイスターなどについて、他県の参考になる施策と評価したところです。
 こうした機会に得られた意見を活かし、特に、結婚を望む若者への支援、きめ細かな子育て施策の充実、企業における子育てと仕事の両立支援、父親の育児参加を重点項目とし、先進性のある計画を策定したいと考えています。 
 次に、「健康長寿ふくい」についてであります。
 県民の「健康長寿」の推進には、安心して医療が受けられるよう医師の確保を図ることが必要です。
 このため、福井大学や国との協議を行い、今年度に引き続き来年度の入学定員を「福井健康推進枠」としてさらに5名増員します。
 県としては、この入学者に奨学金を貸与し、卒業後に県内の自治体病院等で勤務する医師を養成・確保したいと考えています。
 また、先月29日には、臨床研修医の研修病院を決めるマッチング結果が発表され、本県は、過去最多の73人が内定し、人口当たりの内定数の割合では全国5位の好結果となりました。
 今後とも、県内7か所の臨床研修病院と協力し、研修プログラムの充実等を進め、臨床研修医の確保を図ります。

 次に、「元気な産業」について申し上げます。
 わが国は今、厳しい経済情勢の下、産業構造の変換が進んでいます。
 地域経済を活性化していくためには、企業が自らの得意とする技術や製品に一層磨きをかけ、新規取引先に売り込み、販路開拓を進めることが重要です。
 県では、そうした意欲的な企業を支援することに、私自身が先頭に立って、全力を尽くしてまいります。
 そこで、まず県内企業の持つ優れた技術を県外大手企業に売り込むための展示商談会を、今月6日に大和ハウス工業で、19日、20日には日産自動車で開催しました。
 今回、新たな分野として住宅関連メーカーの大和ハウス工業での商談会では185名の来場と44件の商談が、また、日産自動車では、1,250名の来場と128件の商談がありました。
 年明けには、三洋電機での展示商談会を予定しており、これらの商談会を契機に、本県企業のビジネスチャンスの拡大を支援してまいります。
 また、物流面では、敦賀港について申し上げますが、鞠山南地区多目的国際ターミナルの管理運営を行う第3セクター方式の会社の設立準備を進めてきており、ようやく出資が決まり、今月17日に開いた発起人会の決議を受け、この30日に設立する予定です。
 今後、民間のノウハウやネットワークを活かした貨物集荷を行うとともに、利便性の高い港湾サービスを提供することにより、敦賀港がアジアを始め世界に向けた日本海側の玄関口となるよう目指してまいります。
 次に、観光振興についてでありますが、県では、定番的なモデルコースをはっきりと定めることが重要と考えており、地元市町および旅行会社と連携し、県外客が福井に来たときに、「どこで何が食べられるか」、「どんなお土産があるか」などがわかる観光ハンドブックの作成を年内を目途に進めています。
 また、現在、加賀地域と嶺北北部との観光の連携が大きな課題となっていると考えており、10月29日に石川県知事と協議をしました。
 この地域の課題は地元市町、民間が参加した広域観光などが重要であり、首都圏などからの観光客の誘致、中国や台湾をはじめとするアジアからの観光客の受け入れ態勢など、県境の連携を強化したいと考えます。
 また、11月24日に、大学や経済団体など県内の関係機関で構成する「第2回福井県コンベンション誘致促進会議」を開き、誘致目標とする国際的、全国的な会議や学会を決定しました。
 今後は、「エネルギー」や「恐竜」など、全国的、国際的にアピールできる本県の特色を活かし、積極的に誘致活動を行っていきます。
 次に農林水産業の振興についてであります。
 農業の振興については、「ふくいの農業・農村再生計画」に基づき、「ふくいの農業を変える5つのプロジェクト」を積極的に進めています。
 まず、「福井コシヒカリ復活プロジェクト」のうち、「コシヒカリのさつき半ばの適期田植え」については、5月上旬の田植えよりも、日照不足の悪条件にもかかわらず、見た目の良さやおいしさを示す値が、それぞれ優れているという結果を得ましたので、福井米の大部分を扱っているJA経済連に対しては、この結果を販売戦略につなげるよう働きかけてまいります。
 また、農業者に対しては、この結果を研修会等で説明し、JAと連携して苗の供給体制を万全にすることで、来年度は、適期田植えの割合を本年度の23パーセントから直播栽培を含め60パーセントに高めてまいります。
 また、「消費者と支えあう農業プロジェクト」のうち、地産地消の拡大については、先月、福井が誇る伝統野菜等の良さをPRする「市」を開催しました。生産者や野菜ソムリエによる伝統野菜等のおいしい食べ方の説明や試食等が好評であり、今後とも、直売所や量販店等において「福井野菜」を積極的に売り込んでまいります。
 さらに、近年販売額が増加している直売所を活用し、中山間地域等における農産物の集荷・販売や、漁業者等と連携した水産物の定期的販売なども行い、新鮮で安全かつおいしい県産農林水産物の一層の消費拡大を目指してまいります。
 次に、本県の水産業および林業の進むべき方向性を示す「ふくいの水産業のあり方検討会」および「ふくいの山と林業のあり方検討会」については、それぞれ第3回目の検討会を開きました。
 水産業では、県産水産物をたくさん食べてもらうことが重要であり、そのためには、JA販売所での直販など県民が地魚を手軽に買える場所を増やすこと、また、底曳網で獲れても使われない漁獲物を加工して練り製品などに利用すること、さらに学校給食にもっと地魚を使用することなど、また、漁業者の経営強化を図るために、活魚出荷の推進や細かい氷を使用した高鮮度の保持などの方策が必要であるとの意見がありました。
 また、林業では、間伐が進んでいないことについて、境界問題や収益の分配方法の合意形成を図り、集落で木材を計画的に伐採・搬出し収益を出す仕組みづくりや、乾燥された県産材の流通促進を図るためのストックヤードでの乾燥材の供給体制の整備について意見があり、それぞれの課題に対する具体策について意欲的な議論がなされました。
 年内にはそれぞれの検討会の提言がまとめられる予定であり、これらに検討を加えた新しい戦略を策定し、収益力の高いもうかる漁業への転換、産業としての林業の再生を図っていきたいと考えています。

次に、「元気な県土」について申し上げます。
 中部縦貫自動車道については、本県の発展のみならず、国土政策としても重要なプロジェクトであり、今後も国の責任において着実に推進される必要があります。
 国の概算要求での道路整備費は、国費ベースで対前年度比12%減の1兆736億円となっており、現時点で箇所配分額は明らかにされていません。
 今年3月に新規採択された大野油坂道路の大野東・和泉間14キロメートルについては、現在、現地測量・地質調査が進められていますが、採択時に費用便益比(B/C)が3.4と高い評価を得ていることなどから、継続的かつ優先的に事業実施されるべきです。
 他と比べてこの道路の優位性と必要性が高いことを前面に打ち出し、沿線市町や、本県と同様に高規格道路ネットワークが未だ完成していないミッシングリンクが存在する関係県とも連携を図り、政府・与党などに対して強く働きかけているところです。
 永平寺大野道路については、福井北・大野間26.4キロメートルのうち11.1キロメートルが供用されており、永平寺東・上志比間については、新たに用地契約が成立するなどの進展があります。その一方で、先日、近畿地方整備局から永平寺大野道路の来年度事業費の確保が厳しい見通しであること、勝山・大野間7.8キロメートルの平成24年度供用について検討が必要であるとの報告があり、私は、安定的な事業費の確保と約束どおり24年度に開通することを強く求めたところです。
 次に舞鶴若狭自動車道のうち、小浜西・小浜間約11キロメートルについては、先日加斗トンネルが貫通するなど、全区間において順調に工事が進捗しており、完成時期が半年程度前倒しされ平成23年夏の開通予定となりました。
 小浜・敦賀間約39キロメートルについては、工事が全体の89%、約35キロメートル区間で進められており、平成26年度の開通を目指して、年度内には全区間において工事が発注される見込みです。
 道路の完成時期が前倒しされることは、交通混雑の緩和のみならず、今後の整備に向け大きな弾みになるものであり、今後も、できる限り早期の開通を西日本、中日本両高速道路株式会社に働きかけてまいります。
 一方、ダム事業については、国土交通省が平成22年度予算における事業の進め方に関する基本的な方針について、政府予算案の提出時までに明らかにするとしています。
 足羽川ダム建設事業は、激甚災害対策特別緊急事業などの河川改修と一体となって福井豪雨のような災害を防止することを目的としており、福井県が実施している3つのダムを含め、県にとって極めて重要な事業であり、事業の継続を強く国に求めてまいります。
 次に、福井駅西口中央地区の再開発については、11月13日に開かれた、第3回事業委員会において、福井市からNHK福井放送局の西口再開発への事業参画を要望することについて提案があり、その実現に向け、4者が協力して取り組むこととなりました。
 NHKが事業に参画することで、事業化の可能性も広がるものと思われます。
 先般、市もNHKに対し誘致要望を行ったところであり、県としても積極的に誘致に協力していきたいと考えています。
 今後、NHKとの協議が進み、市の入居施設も含めた事業の全体像が明らかになる中で、駅周辺の活性化の観点から、県としての支援可能性について検討していきたいと考えています。
 さて、県民生活に深く関わる道路の除雪対策については、県民が安全安心を実感できるよう、従来の対策に加え、救急医療機関周辺道路の除雪を積雪深を半減して5センチから行うとともに、公共交通機関の利用を促進するためパークアンドライド駐車場などを優先的に除雪します。
 また、北陸自動車道の除雪対策については、ETCの休日特別割引により交通量の増加が予想されるため、スリップ事故等による通行止め対策として、タイヤチェックの強化のほか、通行止めが長期化する場合には、反対方向の車線を利用し直近のICを経て一般道路に退出できるよう、中日本高速道路株式会社と協議していきたいと考えています。
 国、高速道路株式会社、警察本部等と情報の共有・一元化をして、県民に速やかに情報提供をするよう努めてまいります。

 次に、「元気な県政」について申し上げます。
 新しい環境基本計画に基づく施策については、福井の環境を守り育てる県民運動を盛り上げるため、先月、JR福井駅周辺において環境フェアを開催するとともに、公用車に率先導入した5台の電気自動車をイベントや小中学校での環境教育などに用いています。
 また、県民が自主的、積極的に地球温暖化防止活動へ参加できるよう、福井型カーボン・オフセット「環境ふくいCO2削減貢献事業」を推進しています。
 現在までに、企業や個人から36件、298万円の資金提供を受け、今月10日には、この資金の活用先として、植樹や「ふくいのおいしい水」の水源地整備などの活動を行う8団体を認定しました。
 次に、ふくいブランドの創造についてでありますが、まちなかの賑わい創出のため、12月中下旬に、福井駅周辺においてライトアップ等による夜景の演出を行うこととしており、県民参加型のイベントの開催や駅周辺の商店街など様々な団体が協力して事業を展開し、その効果を検証します。
 さらに福井を舞台とする映画やドラマ・小説の誘致に向け、ロケーションガイドブックの作成を進めており、県内の関係市町や民間団体等と誘致に向けた情報交換会や映画関係者による講演会を行うなど映画やドラマなどの実現を図り観光誘客につなげたいと考えています。
 また、平成23年の大河ドラマの「江~姫たちの戦国~」については、関係市町などと一体的にPRしていくため、ポスターなどの作成、イベントの開催など関係団体と協働して行い、福井の歴史や文化を全国に知っていただきたいと考えています。
 次に、「ふるさと政策」についてでありますが、まず「ふるさと納税」については、市町と一体となったPR活動や、市町単位で開催する県人会や高校の同窓会を通じた制度普及などにより、10月末現在で、県、市町合わせて342件、38,210千円余りの寄付が寄せられ、昨年に引き続き全国トップクラスを維持する見通しです。
 「ふるさと納税」提唱県として、さらに成果を上げるよう、より多くの本県出身者等に働きかけ、前年を上回るよう努めてまいります。
 「ふるさと帰住」については、学生のUターン就職を促進するため、早い時期からの就職支援が重要であると考えており、先月から今月にかけて、大学3年生等を対象とした業種別の就職セミナーや北陸3県合同による東京、名古屋、京都での合同企業説明会を開きました。
 また、保護者を対象とした「父母向けセミナー&バスツアー」を、明日福井市で、来月5日には敦賀市で実施します。
 保護者が県内企業の魅力を再発見し、学生に働きかけてもらうことによりUターン就職の促進につなげていきたいと考えています。
 一方、新ふくい人の招致については、都市圏での市町と連携した定住相談会の開催やふくいの暮らしを体験するふるさとワークステイの充実などにより、今年度上半期の招致数は、101家族、146名となっています。
 先月にはインターネット情報サービス企業とふくいへの定住促進に向けて協定を締結したところであり、定住につながる情報発信を強化するとともに、社会人対象の就職面接会の開催などを通して、新ふくい人の招致を積極的に進めていきます。
 さて、先般、欧州評議会欧州地方自治体会議から招請を受け、全国知事会を代表して10月15日にフランスのストラスブール市で開かれた同会議総会において、日本の地方自治と現状、課題について講演を行い、本県の子どもたちの学力、体力が全国トップクラスであることや特産のカニやコシヒカリ、恐竜博物館についても紹介しました。
 また、これに先立ち12日に、友好協定を締結して10周年を迎える、ドイツのヴィンゼン市を訪問し、本県と同市が高校生の相互の派遣や受入について継続的に支援していくことを確認しました。
 さらに、福井大学が友好提携するハンブルク大学を訪問し、日本学科の学生20人に対し、本県の先進的施策のほか観光や食などを紹介し、来県を求めました。
 13日にはザクセン・アンハルト州を訪問し、ベーマー首相と意見交換し、環境に関する交流を進めていくことで合意しました。
 今回の訪欧を契機に、今後、教育分野については、ハンブルク大学の学生と新たに交流を行い、また、環境分野ではテーマを定め、双方の情報や技術力を活用しあうなど、ドイツとの交流のスケールとレベルをあげてまいります。

 次に、今回提案しました補正予算案について申し上げます。
 今回の補正予算案は、先ほども申し上げましたが、年末・年度末に向けた経済・雇用対策として追加実施する事業のほか、給料や期末・勤勉手当の引下げ等を内容とする人事委員会の勧告を受けた人件費の減額等について、所要の補正を行うものであります。
その結果、補正予算案の規模は、
   一般会計    97億5,221万円余
   企業会計     1億6,681万円余の減額
    計      95億8,540万円
となり、本年度予算額の累計は、
   一般会計  5,279億9,459万円余
   特別会計    199億4,772万円余
   企業会計    301億1,119万円余
    計    5,780億5,351万円余
となった次第であります。
 歳入予算につきましては、確実に収入が見込まれる国庫支出金80億5,185万円余を計上するとともに、財政調整基金の取崩しを減額した次第であります。
 次に第103号議案についてでありますが、これは、中小企業の早期再生のため、保証協会が当該企業に有する求償権を放棄するよう求められた場合に、県が保証協会から回収納付金を受け取る権利を速やかに放棄できるよう、条例を制定するものであります。
 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。
 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。
 なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、事務費の経理処理問題につきまして、改めて県民の皆様にお詫びを申し上げます。
 本県としては、会計検査の対象だけにとどめず早期に全庁調査を行い、その結果を公表し、また、責任を明確にするため、関与した職員、管理監督者について厳正な処分を行いました。
 私を含む特別職の給料の減額については、関係条例案を提案しております。
 公表後、全職員を対象に倫理と事務に関する研修を行うなど、ただちに改善を進めており、あわせて、予算システムの効率化や調達の改善、国への補助制度の改善の要請などを実施し、信頼される県政の推進に努めてまいります。
 
⇒ 平成21年度12月補正予算

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