第377回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2013年6月13日ページID 022719

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                                                                平成25年2月27日
                                                                第377回定例県議会
平成24年度2月補正予算案
平成25年度当初予算案

 


                           知事提案理由説明要旨




                                                                       福 井 県 
 

 第377回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成25年度当初予算案、平成24年度2月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まず、昨年12月16日に行われた福井県議会議員選挙において当選されました畑孝幸氏、中井玲子氏に対し、お祝いを申し上げますとともに、県政発展のため、ご活躍いただきますよう念願しております。
 参議院副議長に就任されました山崎正昭氏には、立法府の要職においてご活躍されますことをお祈り申し上げます。衆議院議員総選挙において当選されました稲田朋美氏には、行政改革担当大臣としてご活躍されますことをお祈り申し上げます。また、同じく当選されました山本拓氏、高木毅氏、助田重義氏の各氏には、国政の場で北陸新幹線や高速道路の早期整備、経済再生など諸課題の解決にご尽力くださることを期待申し上げます。

 我が国は現在、長期のデフレ経済からの脱却、安定した国民生活の根幹に関わるエネルギー政策の方向付け、急速に進む少子高齢化に対応できる社会保障制度の構築、災害に強い国土づくりなど、皆で力を合わせて様々な課題を解決しなければならない状況にあります。
 昨年末の総選挙で、国民は再び政権交代を選択しました。新内閣には、これらの課題に道筋をつけるとともに、特に地方の声に真摯に耳を傾け、地方重視の政治を進め、元気な地方の再生に全力で取り組んでいただくことを期待しております。
 さて、我が福井県においては、北陸新幹線の敦賀までの着工・認可、2年後の舞鶴若狭自動車道の完成、中部縦貫自動車道の整備促進など、長年の課題に見通しをつけることができ、まさに新たな段階に飛躍できる環境が整ってまいりました。幸い、本県には産業や文化、教育、環境など優れた素材が数多くあります。これを活かし、新たな発想を立て、思い切った政策の実現によって、総合的な福井の価値を高め、高い幸福度や暮らしやすさなど、県民の努力の成果をさらなる県民益に着実につなげ、また、多くの人が訪れたくなるような魅力あふれる「明るく強いふるさと福井」をつくる必要があります。

 政府においては、経済再生を最優先課題に掲げ、昨日成立した緊急経済対策を柱とした10兆円余の補正予算と、総額92兆円余の25年度予算案を合わせて、一体的で切れ目のない経済対策を行うこととしています。
 そこで、本県としては、本日提案しました当初予算に加え、総額250億円を超える規模の追加補正を行うことを予定しております。これにより、当初予算の公共事業約500億円と相まって、全体の公共事業予算は前年度に比べ50%増の750億円を超える規模となります。この補正予算につきましては、できる限り早期に追加提案いたしたいと考えております。ご決議をいただくとともに、速やかに経済対策の実効性を上げていきたいと考えております。また、県内の経済対策の効果が上がるよう適切な執行を期してまいります。当初予算と合わせ、ご審議賜りますようお願い申し上げます。

 次に、当面する県政の主要な課題についてご説明申し上げます。
 まず、原子力行政について申し上げます。
 エネルギー政策は、言うまでもなく国民生活の安定、産業の発展、国家の安全保障に直接関わる重要事項であり、国においては原子力発電の意義や長期的なエネルギーバランスを考え、原子力政策の方向性を決断する必要があります。そのため、先月29日に、県議会とともに安倍総理大臣に原子力政策の問題について要請したところであります。その際、総理からは「2030年代の原発ゼロ目標」をゼロベースで見直し、責任あるエネルギー政策を作りたい、また、原発再稼働は最終的に国が責任を持って決定すること、核燃料サイクル、使用済み核燃料の処分、「もんじゅ」の研究開発などは、最先端の技術を持つ日本がリードする気概をもって取り組む、との考えを示されたところであります。
 こうした中、原子力規制委員会は、今月6日、原発の新たな安全基準の骨子案を公表しましたが、再稼働の際に必要となる対策と中長期的な対策の区分が未だあいまいであり、具体的な審査の手続きや方法、対策実施の必要期限なども不明確な状況です。福島原発事故から間もなく2年が過ぎようとしています。規制委員会は、国民の不安をなくすためにも、原発の安全対策の方向付けを急ぎ、早期に科学的かつ合理的な基準や審査ルールを明らかにする必要があります。
 また、大飯発電所と敦賀発電所近傍の破砕帯の調査について、規制委員会は、有識者による評価会合を行いましたが、最終的な結論に至らず、現在、事業者がさらなる追加調査を行っています。美浜発電所やもんじゅにおいても、事業者による調査が進められていますが、今、規制委員会に求められるべきことは、幅広い専門家の意見と十分な客観的データ、科学的根拠に基づき、透明性と公平性を確保した責任ある結論を出すことであると考えます。

 次に、原子力防災対策についてであります。
 先月30日、国は、原子力災害対策指針の改定案において、避難の判断基準等を示しましたが、避難区域を特定する方法など、具体的な運用方針を未だ明らかにしていません。
 県としては、原発に近接する立地地域の安全が第一であると考えております。まずは、原子力発電所5km圏内における住民避難計画を年度内に策定したいと考えております。そして、防災訓練を実効あるものとするため、市町や関係機関と協力し、特に自衛隊等の国の実働部隊の協力や活動内容、迅速な住民避難の手段、災害時要援護者への対応等を定めることとし、防災訓練によりその内容を検証していきたいと考えております。なお、今月8日、改めて、左藤防衛大臣政務官に対しても、陸・海・空路による避難の支援、緊急時輸送のための資機材の整備充実を要請いたしました。
 なお、府県をまたがる広域避難については、今月7日、規制委員会による2回目の広域的な地域防災に関する協議会が開かれ、ワーキンググループを設け、関係府県が具体的に協議を始めることが合意されました。広域避難計画の作成に当たっては、まず国の主体的な制度の組立てと調整が不可欠ですが、県としても、県外での具体的な避難先については、独自に関係県と調整を始めていきます。
 防災対策に関連して、原発事故発生時の初動対応・制圧等のための道路については、できるだけ早く用地を買収して、25年度に工事に着手します。

 次に、「エネルギー研究開発拠点化計画」についてであります。
 拠点化事業の大きな柱の一つである原子力の安全を支える人材の育成については、3月26日、27日にアジア原子力人材育成会議を開き、インドネシア、ベトナムなど5か国の政府高官やIAEA関係者との交流促進を図ります。25年度は、IAEAが主催する研修等の県内開催を実現し、人材育成でアジアに貢献する国際的な拠点を目指していきます。
電気事業連合会が27年度に本県に整備する原子力緊急事態支援機関(レスキューセンター)については、自衛隊や海上保安庁、警察、消防等も参加した検討会において、ヘリポートの整備や教育訓練施設の充実などの提言を今月5日にまとめました。
 今後、電気事業連合会が基本構想を策定することになり、原子力の緊急事態に備えた世界最高水準の機関を整備するよう強く求めていきます。
 エネルギーを取り巻く環境変化に対応し、福井の産業政策の将来を考えるため、今月8日、学識経験者や事業者から成る「LNGインフラ整備研究会」を開いたところであります。LNGは、エネルギー多元化の政策面からも重要な分野であります。本県は関西・中京圏に近く、港湾や送電設備を有しているという立地条件を活かし、関連インフラの整備、地域産業への波及効果等について具体的な検討を行っていきます。

 次に、北陸新幹線の整備促進についてであります。
 25年度政府予算案では、金沢・敦賀間の事業費として80億円が確保され、本県分の措置として約53億円が執行されます。北陸新幹線は強靭な国土形成に不可欠な国家プロジェクトであり、公共事業費の重点配分等により、整備を加速させなければなりません。この点につきましても安倍総理に強く要請したところであります。
 沿線各地区での事業説明会も進み、いよいよ3月には中心線測量が始まります。新北陸トンネルの工事や県道と一体工事で計画している九頭竜川橋りょうの設計についても、着工に向けた手続きを進めております。
 また、JRから経営分離される並行在来線については、3月29日に、県、沿線市町、経済団体等から成る「並行在来線対策協議会」を設けます。富山県、石川県の事例も参考にしながら、経営形態、ダイヤ編成など列車の運行形態、負担や支援方策について協議を始めます。
 新幹線の東側に高架施設を新たに設けることとする、えちぜん鉄道高架化事業については、昨年11月30日に国土交通大臣の同意を得て都市計画を変更しました。今後、高架本体工事の実施設計、新幹線高架に乗り入れるための工事を進めます。
 福井鉄道とえちぜん鉄道の田原町駅での相互乗り入れについては、沿線市町等との間で協議が整い、25年度から設計やホーム改修等の工事を行い、27年度から始発駅の越前武生と鷲塚針原の間で運行を始めます。

 県都を再設計するデザイン戦略について申し上げます。
 これまで5回にわたる懇話会の議論、県民アンケートなどをもとに、デザイン戦略案をまとめました。将来の県庁舎や市庁舎の移転を念頭に置き、城址、中央公園などを一体化した城址公園の整備、櫓や門などの復元、幕末の志士ゆかりの場所の整備、新たな芸術・文化拠点や公共交通の充実、街並みの景観形成や足羽川の親水空間の整備など、短期間で実現するものから、長期的に取り組む事業までを盛り込んでいます。年度内に戦略を策定し、山里口御門や県民会館跡地を含む中央公園などの整備に着手します。

 2年後の新幹線金沢開業、舞鶴若狭自動車道の全線開通による効果を最大限引き出し、全国はもとより北陸三県での福井県の競争力を強化するためには、観光地や施設そのもののグレードを高めていかなければなりません。
 まず、本県のダントツブランドである恐竜博物館については、入館者が3年連続で50万人を超える見込みであります。3月23日から「カマラサウルス」の全身骨格化石を一般公開いたします。新年度には、子どもたちが発掘現場見学や発掘体験ができる野外博物館の整備に着手し、26年夏のオープンを目指します。また、恐竜博物館を中心に、奥越の自然や食などを親子で体験する滞在型ツアーの実施、大阪・名古屋方面からの直行バスの運行も始めます。
 世界的に高い評価を得ている恐竜博物館の研究部門の学問的レベルをさらに高めるため、県立大学に「恐竜学研究所」を開設します。発掘現場を持つ大学の研究機関としての強みを活かし、国内外の大学や研究機関との研究交流を進め、研究・教育機能を強化していきます。
 一乗谷朝倉氏遺跡については、中世城下町の雰囲気を感じられるよう、特別史跡区域内の電柱電線の地中化を行います。また、資料館では、これまで数多く発掘されている貴重な出土品をテーマごとにわかりやすく公開するほか、スマートフォンを使って遺跡を案内するなど、魅力と利便性を高めていきます。
 古くから都との交流があった若狭地域は、本県の中でも一段と歴史の古い寺院や仏像などが数多く残る歴史資産の宝庫と言えます。舞鶴若狭自動車道の開通に向け、若狭歴史民俗資料館においては、重要文化財を含む貴重な仏像を多くの寺院と協力して順次公開するほか、絵巻や屏風などの文化財、伝統的な祭りで使われる大型の山車飾りや屋台を特別なデザインで展示するなど全面的なリニューアルを行います。
 越前陶芸村については、古民家を活用した越前古窯の情報発信拠点を整備します。丹南地域には、このほかにも和紙や漆器、打刃物など伝統的工芸品の産地がコンパクトに集積しており、相互に連携しながら、子どもたちが伝統の技を学び、体験できる機会を充実させていきます。
 特にこれからは、市町の観光地の魅力アップが重要であることから、重点的な支援を行い、スケールアップを図っていきます。本年に引き続き、あわら温泉では、まち歩きが楽しめるような通りの石畳化や「湯のまち広場」の整備、敦賀市金ヶ崎では赤レンガ倉庫を活用した鉄道と港のまちづくり、三方五湖周辺では花と光をテーマにした縄文ロマンパークの整備等を行います。福井市浜町や今庄宿、永平寺門前、小浜西組周辺の景観づくりなどについても、市町の計画策定を応援していきます。
 今年は本県にゆかりの深い岡倉天心の生誕150年の節目の年に当たります。9月にフォーラムを開催するほか、11月1日から県立美術館において、天心三部作や手紙、交流のあったフェノロサ愛蔵のコレクションなど約200点を一堂に展示する特別展を開催します。

 それでは次に、「福井新々元気宣言」に沿って、県政の主な課題と主要事業について申し上げます。
 まず、「元気な産業」についてであります。
 政府は、1月の月例経済報告で、個人消費や企業の生産活動に持ち直しの動きが出てきたことから、景気判断を8か月ぶりに上方修正しております。県内でも、鉱工業生産指数は前年を上回る水準を維持していますが、海外製品との競合や国内市場の縮小などにより、特に繊維や眼鏡工業等の中小企業の経営環境は厳しい状況にあると認識しています。
 こうした中、これまで延長がなされてきた中小企業金融円滑化法が3月末に終了しますが、事業継続に意欲のある企業に対する融資の継続などに影響が及ぶことがあってはなりません。昨年10月から企業再生の専門家を派遣し、既に30件について経営改善計画の策定から実行までを支援しておりますが、同法終了後も企業経営に支障を来たさないよう継続していきます。
 県内への企業立地については、中部縦貫自動車道などインフラ整備が着実に進み、環境が整いつつあります。そこで、十分とは言えない市町の産業団地の整備を促進し、インセンティブとして調査設計費を新たに補助対象に追加するとともに、特に2年後に舞鶴若狭自動車道が全線開通する嶺南地域については、造成工事に対する補助率を引き上げます。
 日本海側各港の取扱貨物量が減っている中、敦賀港については、韓国向けRORO船の取扱量が順調に推移しており、昨年のコンテナ貨物量は標準的なコンテナで前年に比べ2割増の28,200個余となり、3年連続で過去最高を記録しました。今後、他県の港を利用している県外企業に試験的に敦賀港の利用を促し、陸送費のコストダウンや輸送時間の短縮効果を具体的に提示し、敦賀港のさらなる利用拡大を図ります。福井港については、国際RORO船を試験的に寄港させて貨物輸送を行い、課題を検証してコンテナ貨物取扱いの可能性を検討していきます。
 さて、福井の産品の販路拡大に関しては、4月18日、南青山291のサテライトショップとして「食の國 福井館」を東京の銀座1丁目にオープンいたします。南青山291では加工食品を中心に扱い、銀座のショップでは、福井が誇る四季折々の旬の食に特化します。ブランド野菜や海産物等を揃え、商品のデザインやサイズにもこだわり、首都圏で売れる商品を提供していきます。

 次に、農林水産業の振興についてであります。
 環太平洋連携協定(TPP)については、先週訪米し、オバマ大統領と首脳会談をした安倍総理が、聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になったとして、国益にかなう最善の道を早期に判断したい意向を示しました。国内においては、参加に慎重な意見がある中、政府は、具体的にどの分野でどのような影響があるのか、対策も含めて国民に説明する必要があります。県としては、農業団体の意見などもお聞きしながら議論を深めていくとともに、本県農業をステップアップさせる戦略についても検討していく必要があると考えています。
 24年産のコシヒカリとハナエチゼンがともに最高ランクの「特A」評価を初めて獲得しました。このことは、農家やJA等関係機関が行ってきた五月半ばの適期田植えや大粒化、食味検査に基づく栽培指導等の成果であります。今後、首都圏等での試食販売や高品質米の企画・販売を支援し、さらなるブランド力の向上に努めてまいります。
 他県において外国資本等による買収が問題となっていますが、ふるさと福井の豊かな山林と水源を守っていくため、水源涵養地域における山林売買の事前届出や地下水の取水規制などを内容とする「福井県水源涵養地域保全条例」案を提案しております。
 ふくい農林水産支援センターの分収造林事業の見直しについて申し上げます。
 戦後の森林の復興、木材供給の増大を図るという国の政策に呼応して、グリーン県政の下で分収造林事業を進めてまいりました。しかし、その後の国の林業政策の転換、木材価格の低迷、また、事業資金の大半を借入金に依存する制度になっていることから、センターは約500億円の債務を将来の事業収入により償還することが困難となるなど、極めて厳しい経営状況となっております。他県においても事情は同様であります。
 そのため、平成22年以降検討を進めてきた検討委員会の提言も踏まえ、このたび、センターの事業を抜本的に見直すことといたしました。
 具体的には、25年度末を目途に、県がセンターの事業と債務を引き継ぎ、センターを廃止することとします。民間金融機関の債務は、将来利息の発生を抑えるため、繰上償還を行います。県の貸付債権については、森林資産による代物弁済を受け、残余を処理いたします。この点については、今後の行財政改革を進める中で最大限の努力をしてまいります。
 なお、県が事業を引き継ぐため、分収契約の林家の地位に実質的な変更が生じることはなく、また、分収林の管理については、県有林と一体的に事業を行い効率化した上で、今後も必要な事業量を確保してまいります。
 国には、引き続き責任ある対応を求めてまいりますが、これ以上債務が累増することを防ぎ、今、改革に着手し、林業政策を新たな方向に転換していくことが、県民の皆様の将来負担を抑える最善の方法であると考えます。ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

 次に、「元気な社会」についてであります。
 まず、教育について申し上げます。
 子どもたちの学習意欲を引き出し、学力を向上させるためには、教員の授業力を高めていくことが基本であります。このため、教育委員会において、25年度から実施する採用選考試験の区分や試験内容の見直しを行います。また、高校の若手教員向けに、授業名人等の模範授業を教科ごとに1年間継続して撮影、DVD化し、貸出しや研修等で活用するほか、NHK語学番組の講師による研修等により、教育力の向上につなげていきます。
 併設型中高一貫教育については、検討委員会からの提言を受け、教育委員会から、27年4月から高志高校に、1学年3クラスの附属中学校を設置する方向性が示されました。今後、具体的なカリキュラムや開設に向けた準備を進めていくこととしております。
 奥越特別支援学校を4月に開校し、福井市などへ通学していた児童・生徒や保護者の負担を大きく軽減します。また、県内で初めて食品加工室を整備し、パンなどの食品の製造や販売等の学習を取り入れるなど、職業教育の充実を図ります。
 平成17年に県立図書館に「白川文字学の室」を開設しましたが、当時、白川静先生は、故郷である福井で国語力を向上させる運動を展開したいとおっしゃっていました。こうした先生の思いを受け、新年度から、全国で白川文字学を活かすなど独自の漢字教育を実践する人たちを表彰する「白川静漢字教育賞」を創設し、白川文字学の普及を通して、漢字を含めた国語教育の改善を進めていきたいと考えています。
 学校における体罰について申し上げます。教育委員会の調査で、体罰と認められる事案が13件ありました。許される行為ではなく、教育委員会として、教員や部活動指導者に対する研修等を実施し、再発防止と適切な生徒指導に努めてまいります。

 次に、医療・福祉について申し上げます。
 質の高い医療サービスが適切に提供される医療体制をつくるため、現在、医療計画の改定を進めています。その中で、見直しを検討していた奥越と丹南の二次医療圏については、気象条件や基幹病院までの交通アクセスなど地域の実情を考慮し、身近に治療が受けられる現在の医療圏を維持したいと考えています。今後、県議会の議論や県民の意見を踏まえ、年度内に策定いたします。
 がん対策については、受診率を向上させることが重要です。そこで、各市町に一層の取組みを促すため、市町ごとの受診率の状況を明らかにするとともに、全市町の料金統一化、小規模事業所への出前検診などを実施しています。4月からは、パソコンで検診予約ができる全国初のシステムをスタートさせるほか、市町のがん検診受診券の発行対象者について、職場で受ける機会のなかった中小企業の従業者等を加え、現在の19万人から25年度は31万人に拡大します。
 本県は、子どもの医療費無料化など子育て家庭の経済的負担の軽減に努めてきた結果、子育て先進県としての評価を得ていますが、一方で、家庭での育児時間は全国中位に留まっています。3歳頃までは家庭での子育てが親子にとって大切であることから、保護者が育児休業を取得できるよう企業を応援するとともに、短時間勤務を行う保護者に対し保育料を軽減し、仕事と家庭での子育ての両立を支援します。

 次に、環境政策についてであります。
 福井県は、全国に誇れる里地・里山が残っている日本のふるさとであります。9月に開催するSATOYAMAイニシアティブ国際会議は、生物多様性や、自然と上手に付き合いながら暮らし続けていく地域循環性といった里地・里山の魅力を国の内外にアピールする絶好の機会です。期間中は、小学生の里山保全活動の発表、海外からの参加者と地元の小中学生や農家民宿との交流、三方五湖等の現地視察等を通じて、アピールしていきます。会議開催後には「里(さと)山里(やまさと)海湖(うみ)研究所」を設け、里山や磯辺など里海の保全・活用に係る調査研究を行うほか、里に残る食や伝統の技、習俗の紹介等により、生物多様性の確保と福井の豊かな暮らしの継承につなげていきます。
 昨年7月の国際放射性炭素会議において、数万年にわたり湖底に堆積してきた三方五湖の水月湖の年縞が、様々なものの年代測定を行うための世界基準として認められました。数万年の長期に及ぶ気候変動や植生、偏西風の流れの変化なども知ることができる年縞の価値を、SATOYAMA国際会議などを通じてわかりやすく紹介していきます。
 環境基本計画の見直しについては、現在、生物多様性や里山保全、温暖化対策等の専門家の意見をお聞きしているところであり、この秋を目途に策定したいと考えております。

 次に、「元気な県土」について申し上げます。
 中部縦貫自動車道については、勝山・大野間7.8㎞が3月24日に開通いたします。25年度には北陸自動車道と接続する福井北ジャンクション工事が行われる予定です。永平寺東・上志比間では、長年、未買収であった用地の取得に進捗がみられたため、速やかに工事に着手するよう国に働きかけてまいります。大野東・和泉間では、用地測量を終え、今月から用地交渉を始めております。なお、先月10日には、大野・大野東間5kmの25年度中の新規事業化と早期の全線開通を太田国土交通大臣に強く要請したところであります。
 舞鶴若狭自動車道については、敦賀市笙の川、若狭町鳥羽川の橋梁架設など、全区間で順調に工事が進められています。観光誘客などの効果が早く表れるよう、中日本高速道路会社に対し、26年夏までの完成を働きかけています。
 福井港丸岡インター連絡道路については、新九頭竜橋から北上する県道福井丸岡線と一体的に整備することにより、ネットワークとして効果を発揮する重要な路線であります。道路構造の詰めや地元との調整を行っており、早期の都市計画決定につなげてまいります。
 足羽川ダムについては、環境影響評価書の内容が確定したことから、国は本日公告を行い、年度内に評価手続を完了させるとしています。また、用地が早期に取得できるよう、年度内の補償基準の妥結を目指して地元との交渉を進めており、県としても国と協力しながら、関係住民の生活再建や池田町の地域振興が円滑に行われるよう努めていきます。
次に、公共工事の入札制度の見直しについて申し上げます。
 入札制度については、公平性と透明性が求められるとともに、地元業者の受注機会の確保が重要であります。すでに設計額が1千万円以下の工事について地域性重視の見直しを行い、1月から地域要件を原則として市町単位としています。4月からは、最低制限価格を引き上げ、特別調査チームによる営業実態の点検を強化していきます。また、5月から適用される入札参加資格の審査に当たっては、技術者数や建設機械の保有など施工能力を高く評価するなど、雇用や防災の観点から地域を支える地元の優良な建設業者を重視した見直しを行います。

 次に「元気な県政」について申し上げます。
 福井しあわせ元気国体については、一昨日開催された国体常任委員会において、飛込みなど水泳3種目と馬術の県外会場地が決定し、全ての競技会場地が決まりました。6月に文部科学省と日本体育協会に国体開催の申請を行います。また、市町による競技会場の計画的な整備を促すため、新たな支援制度を設けるとともに、競技団体が県内外で行う実戦的な練習を強化することにより、競技力の向上につなげていきます。

 予算および事業を含めて申し上げましたが、その結果、25年度の一般会計予算額は、前年度とほぼ同額の4,771億円を計上しました。歳出については、公共事業や北陸新幹線の建設負担金など投資的経費を、地方財政計画の伸びを上回る、前年度比10%、80億円余の増といたしました。歳入については経済情勢や地方財政計画を考慮し、県税収入を前年度とほぼ同額の880億円余、地方交付税を1,310億円余といたしました。また、県債の発行は、前年度比7.6%、50億円余の減となる640億円とし、発行額は3年連続で対前年比減となりました。
 次に、24年度2月補正予算案については、国の予備費および補正予算に伴う基金の積み増し、事業費の確定に伴う補正を行い、その結果、一般会計の補正予算案は248億円の減額となり、今年度の累計額は4,646億円となった次第であります。
最後に、第140号議案 福井県職員等の退職手当に関する条例の一部改正は、退職手当の官民格差を解消するため、国に準じて支給水準を引き下げるなど、所要の改正を行うものであり、速やかなご決議をお願い申し上げます。その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます

福井県平成24年度2月補正予算
福井県平成25年度当初予算

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