第379回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2013年9月18日ページID 024514

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                                                                平成25年9月18日
                                                                第379回定例県議会


 


                           知事提案理由説明要旨




                                                                       福 井 県 
 

 第379回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成25年度9月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 大型の台風18号が襲来し、県内では16日未明から朝にかけて嶺南を中心に激しい雨が続き、気象庁が運用開始以来初めてとなる「大雨特別警報」が本県に発表され、県内で大きな被害が発生しました。
 この台風によりお亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。
 昨日は、太田国土交通大臣、西村内閣府副大臣等に対し災害復旧に係る要望をし、本日は、西村内閣府副大臣を団長とする政府調査団が被災現場を視察するため派遣されました。県会議員、地元市町長また副知事から国に対し被害状況等を説明し、要望を行いました。
 県としては、被災者の支援をはじめ、交通の確保など一日も早い災害復旧に向け、全力をあげて取り組んでまいります。

 さて国政において、本県選出国会議員として山崎正昭氏が初めて参議院議長に就任されたところです。改めて山崎正昭氏に対し、県民とともに祝意を申し上げますとともに、地方および国政38年間の長きにわたる経験を活かされ、立法府の長として活躍されますことをお祈り申し上げます。また、今回の参議院議員選挙において当選されました滝波宏文氏にお祝い申し上げますとともに、国政において本県の当面する課題解決に尽力されることを期待申し上げます。

 今月8日に、2020年のオリンピック・パラリンピックの東京開催が決定しました。実に56年ぶり2回目となる東京での大会であります。
 1964年に開催されたオリンピックは、戦後日本復興の原動力となり、その後の我が国の経済成長につながった大会でありました。そのことを考えますと2020年の東京オリンピックは、スポーツ競技大会として成功するにとどまらず、日本再発展の出発点となりしかも地方に光が当たるような、大きな構えを持ったオリンピックとなるものが望まれます。開催の効果が日本の全土に波及し、都市と地方がともに発展する大会となることを期待するものであります。

 目下、国においては、参議院議員選挙などを受け、政策実行の加速化を図ろうとしているところであり、6月に閣議決定した日本再興戦略をはじめ、国土強靭化に関する議論、TPP交渉などの対応の如何は、いずれも地方経済に大きく影響を与えるものであります。
 我が国経済についてであります。政府の積極的な経済政策、また景気の先行きへの期待感と相まって、長期にわたる景気低迷とデフレ経済から脱却する傾向がみられ、緩やかに回復しつつあります。しかし全国それぞれの地域において、その豊かさを実感できるような強い経済を回復することが必要です。このような時こそ、地方みずからが強い気概を持ち、地方のための政策を政府に強く提言しながら地方による政策を果敢に実行すべきときであります。
 7月に山形で行われた「ふるさと知事ネットワーク」の会合においては、各県からは高い出生率の子育て環境が整った地方へと、企業を誘導する税制の創設が極めて効果的な少子化対策であること等が提案されました。そのほか企業の地方への分散的立地や「ふるさと納税」の制度拡充など25項目の政策を取りまとめ、先月27日には吉村山形県知事とともに野田自民党税制調査会長に対し提言し、翌日には鈴木三重県知事と平井鳥取県知事とともに新藤総務大臣に同様の要請を行いました。

 それでは次に、当面する県政の主要な課題について申し上げます。
 まず、北陸新幹線の整備促進についてであります。
 整備新幹線については、国土交通省の来年度概算要求において国費ベースで17年度以降706億円に固定されていた予算額に加え「優先課題推進枠」を活用して増額し822億円を盛り込んでいます。整備新幹線は国の成長戦略にも位置付けられている事業であり、来年度の政府予算として確実に反映されることが重要であります。
 また昨日は、太田国土交通大臣に対し、敦賀までの早期完成等について議長とともに要請を行いました。本県としては、北陸3県の中で地域差ができるだけ生じないよう、新規着工区間の貸付料の前倒し活用、公共事業費のさらなる拡充などにより工期短縮に必要な財源を確保して、1年でも早く敦賀までの開業を実現するよう、政府・与党など関係機関に強く求めてまいります。
 新幹線の工期短縮のための具体的な方策については、全庁体制で検討することとし、7月に副知事をトップとする「福井県北陸新幹線整備促進本部」を設けました。九頭竜川橋りょう、新北陸トンネルなど、工期において懸案となる箇所について、短縮に効果的な工法や工程を政府や与党のプロジェクトチームに提示して短縮に努めてまいります。
 なお、県内の工事の進捗状況につきましては、本年度取得予定の福井市の保留地での高架橋工事の前倒しを図るため、鉄道・運輸機構から埋蔵文化財調査部分を受託して実施します。さらに、県内区間における中心線測量の年内の完了を目指しているほか、新北陸トンネルの工事が年内に着手予定です。

 来年に開通予定の舞鶴若狭自動車道については、工事の最後となる敦賀市笙(しょう)の川の長大橋梁工事が終盤を迎えております。全線開通は嶺南・嶺北の一体化を促進するとともに、県外からの誘客を拡大する絶好の機会であり、NEXCO中日本に対しては、観光シーズンとなる来年夏までに完成が間に合うよう強く求めてまいります。

 次に、原子力行政について申し上げます。
 国内で唯一稼働していた大飯発電所3号機が今月2日に、また4号機が15日に定期検査に入りました。この1年2か月余、県も参加した特別な監視体制の下で大飯3、4号機を安全かつ安定的に稼働できたことは、関西地区の電力需要に不安なく応えただけでなく、全国の原発についても、万全の体制と緊張感を持って安全稼働が十分可能であることを示しています。
 原子力発電所の安全運転とその活用については、エネルギー資源に乏しい科学立国日本が、どうしても乗り越えなければならない重要かつ大きな課題であります。国の総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会は、エネルギー基本計画の年内の取りまとめを目指して、先月から議論を本格化させ、委員として参画しているところであります。基幹電源と考えられる原子力発電について、国のエネルギー政策におけるバランスと位置付けを明確にするよう強く求めているところです。また先月28日には、菅(すが)内閣官房長官に対し、国のエネルギー政策の基本的な方針を早急に明らかにするとともに、核燃料サイクル政策、使用済み燃料の中間貯蔵と最終処分、原発の廃炉と安全炉の新設などの課題について、国は考え方を明らかにして、政府が確信を持って国民を説得するよう求めたところです。
 大飯発電所敷地内の破砕帯の問題については、今月5日に規制委員会が活断層ではないとの認識を示し、大飯3、4号機の安全審査が再開されました。破砕帯評価に長く時間がかかった原因は、少数の限られた専門家の議論に始終している規制委員会の手法にあり、また破砕帯問題の解決まで審査を進めないとする硬直した姿勢にも疑問があります。大飯3、4号機は既に予備的審査を終了しており、規制委員会は遅滞なく安全審査を行うべきものと考えます。
 他方、敦賀発電所敷地内の破砕帯については、事業者が7月11日に追加報告書を提出し、7月16日に異議申立てを行って既に約2か月が経過しています。この間、規制委員会は報告書の内容確認の会合を1回開催したのみであり、今後のスケジュールも示していない状況であります。規制委員会は早急に審議を行い、幅広い専門家による科学的・技術的な観点から判断を行う必要があります。
 高速増殖炉もんじゅについては、先月8日文部科学省が原子力機構の改革の基本的方向を示しましたが、この文部科学省の改革案は、「もんじゅ」を核燃料サイクルの中核的な研究開発拠点とする位置付けが不明確なものであります。また、敦賀本部の役割も曖昧であり現場を重視する姿勢が見えません。原子力機構の改革については、国際的な連携の下で、高速増殖炉の研究開発と放射性廃棄物の低毒・低量化研究を行うという本来の目的を達成するため、現場を重視し、真に安全と信頼性が向上する研究組織としての方向性を示す必要があると考えております。

 次に、原子力防災対策について申し上げます。
 県外への広域避難先については、兵庫県と協議を進めた結果、小浜市は但馬、中播磨地域の豊岡市、姫路市など9市町、若狭町は丹波、北播磨地域の丹波市、西脇市など8市町、おおい町・高浜町は、阪神北地域の三田市など5市町を避難先としました。現在、具体的な避難の施設等について調整を進めております。

 次に、「エネルギー研究開発拠点化計画」について申し上げます。
 国際原子力機関(IAEA)との連携強化については、3月のIAEAによる専門家を招いた『アジア原子力人材育成会議』に続き、7月にはIAEAとの共同によりアジアの原子力関係の行政官に対して、原子力関連技術や地域振興に関する研修を行いました。
 本県のこれらの支援実績はIAEAにおいて高く評価されており、来月7日には天野事務局長が来県予定であり、その際、原子力発電や放射線利用に関する人材育成、共同研究の協力についての覚書を締結することとなりました。これを機にIAEAとの協力関係を一層強化し、新たに国際標準の研修を導入し研修生の受入れをこれまでの東南アジア中心から中東諸国まで拡大します。
 電気事業連合会が27年度に整備するレスキューセンター(原子力緊急事態支援機関)については、今月2日に美浜町が誘致を表明したことを受け、整備場所について県・美浜町・電気事業連合会で協議を行ってまいりました。その結果「県園芸研究センター」の敷地の一部を候補地としたい旨の要望があり、現在美浜町等の隣接所有地を代替地とすることなどを検討しています。今後とも、レスキューセンターが県や立地自治体で構成する整備検討準備会の提言どおり世界最高水準の機関となるよう求めてまいります。

 次に、今回の9月補正予算についてであります。
 既に今年度の当初予算において前年度の2月補正予算と一体として、国の経済対策を見込んで公共事業など積極的に計上しており、今回の補正は、それ以降の情勢の変化や事業の進捗により対応が必要になったものについて計上しているものであります。
 それでは補正予算の主な事業について、「福井新々元気宣言」に沿い、県政の主な課題と併せ、ご説明申し上げます。

 はじめに、「元気な産業」についてであります。
 まず、経済・雇用情勢について申し上げます。
 国の9月「月例経済報告」においては「景気は緩やかに回復しつつある」とし、景気判断を2か月ぶりに上方修正しています。
 県内の雇用情勢についても7月の有効求人倍率は、1.24倍と前月に比べ0.03ポイント上昇し、新規求人数も製造業を中心に増加しており全体として緩やかに持ち直しています。
 県内の鉱工業生産指数については、17年度を基準年次100として今年1月から6月までの平均では約120と高い水準で推移しております。業種別には、電子部品はスマートフォン用の生産が増加しているほか、化学部門はジェネリック医薬品の増産など高水準の生産を維持しています。繊維や眼鏡は外国製品との競争などにより、リーマンショック前の水準まで生産が回復せず、厳しい状況が続いています。地域的には、嶺南では原子力発電所の運転停止により依然として厳しい状況が続き、特に原子力発電所に関連する企業と取引割合が高い機械器具メンテナンス業、さらには小売・飲食業、宿泊業等において売上が大きく減少しております。
 こうした背景の下で、今回の補正予算では、集中的に嶺南での消費を喚起するため、域外からの観光客に対し、嶺南地域の小売店、飲食店、民宿等で消費した金額に応じて1割相当の地域特産品等を進呈するキャンペーンを行います。今年12月から来年12月にかけて順次実施し、特産品総額1億円を予定しておりますので、消費の全体規模は11億円となります。
 また、原子力関連の機械器具メンテナンス業者に対して、人材育成を行って将来の受注を拡大するため、従業員のスキルアップ研修を支援します。
 長期的な対策として将来の嶺南産業の核となる企業の誘致を図ることが必要であり、産業団地の整備を進めます。美浜町が舞若道の美浜インター予定地付近において、敦賀市では敦賀新港付近において、それぞれ実施する地質調査や測量調査に対し支援を行います。
 県産品の販路拡大については、東京の銀座と南青山のアンテナショップにおいて、来店客と県内の鮮魚店や生産者等をテレビ電話で結んだ対面販売を行います。美味しい福井の食のPRにより、知名度の向上とアンテナショップへの来客増を図るとともに、県産生鮮食材の首都圏での販路開拓を強化し、銀座店1億円、南青山店1億8千万円の年間売上目標を達成したいと考えております。

 次に、農林水産業の振興についてであります。
 7月23日から正式に交渉に参加した環太平洋連携協定(TPP)については、安倍総理大臣はあらゆる努力により日本の「農」を守り「食」を守ると述べています。参加国間における取り決めもあってか国からの情報開示が少なく、国民への十分な説明がない状況でありますが、国は責任を持って農林水産業に不利益にならないルールづくりや将来の農業政策の方向性を示すべきと考えます。
 県としてはこうした中、本県の農業が利益の上がる産業にステップアップできるよう、また自然環境やふるさと文化を支える基盤を守るため、今年度中に新しい「農業・農村再生計画」を策定する予定であります。特に、福井米の差別化による販売力の強化や、日本海側の気候に適した園芸の拡大、新規就農者の育成確保などについて検討を行っていきます。
 米づくりについては、梅雨明け後の猛暑、今回の台風など収穫時期の大雨に見舞われましたが、JAなど関係団体とともに栽培管理を徹底してきました。
また、食味検査に基づき、品質に従った販売戦略が取れるよう進めてきたカントリーエレベータが整備され、今月から県下の全域で区分集荷を開始しました。米の取扱い業者等に対し味に優れた福井米の品質向上を一層アピールし、これを機に県外での販売を拡大してまいります。
 園芸の振興については、高浜町に建設した約5千平方メートルの大規模園芸の「越のルビー」の実が付き始め、来月から関西圏や県内に向けて出荷される予定です。今後、その他の県全域でも周年型大規模園芸の拡大を予定しており、意欲ある法人や個人に対し、ハウス等の整備を支援していきます。
 新規就農者の確保・育成については、農地と住宅を含めた具体的な「就農セットプラン」を作り、東京や大阪の就農希望者への説明会や現地研修会を行い、移住者を増やしてまいります。
 水産業については、美浜町日向(ひるが)地区において、定置網の設置のための潮流調査を行っております。この調査を年内に終え、定置網や出荷調整用の生簀(いけす)を設置する予定です。

 次に、観光とブランドについて申し上げます。
 まず、北陸新幹線の金沢開業に関わる対策であります。
 本県の首都圏における一層の認知度向上を図るため、先月の初め、東京駅において、本県のダントツブランドである「恐竜」と福井の「食」の魅力を集中的にアピールしました。
 恐竜展については、東京駅の丸の内エリアで開催し来場者は目標10万人を大きく上回る19万人を記録しました。また、駅構内の飲食店街で「越のルビー」など福井の食材を使ったメニューを提供しました。多くの駅利用客が食を目当てに足を運ぶなど福井への関心の高まりに手ごたえを感じました。
 11月には、大宮駅や高崎駅など新幹線沿線駅で大型広告の掲示を行うなど誘客拡大をさらに進めていきます。
 先に申し上げたとおり来年には、舞鶴若狭自動車道が全線開通します。
 このため9月補正予算では、嶺南地域各地の魅力ある資源を活かしたイベント等が次々と展開できるよう準備事業を予算化しました。嶺南市町、観光協会、経済団体等との間で実行委員会を来月に組織し、メディアや旅行会社への売込み、また舞若道(県内区間)について内外に愛着を持たれるような愛称を募集してまいります。
 そして来年には、若狭歴史民俗資料館のリニューアル特別展や、嶺南での特別恐竜展などを計画し、26年7月~11月の観光客数を100万人増加させることを目指します。
 さて、恐竜博物館については、子ども向けテレビ番組やドラマの放送、映画の放映などにより、夏休み期間中の入館者は過去最高の約22万人となり、9月1日現在で入館者が過去最速で40万人を超えております。
 先月10日には、秋篠宮ご一家が恐竜博物館を訪問されました。悠(ひさ)仁(ひと)親王殿下には恐竜に興味をお持ちだとお聞きしご招待したい考えをお伝えしたところ、本県へのご旅行が実現しました。大型草食恐竜のカマラサウルスなど数々の標本を興味深くご覧いただきました。
 国内外に誇る博物館として、野外恐竜博物館の整備をはじめ、奥越地域全体で自然体験学習などを楽しめる「恐竜キッズランド構想」の実現、第4次恐竜化石発掘調査の推進、7月に設立したアジア恐竜協会の充実など、より一層の魅力向上に努めてまいります。
 6月28日から8月25日にかけて県立美術館で開催した「ミケランジェロ展」については、来館者数の目標5万人に対し、県外からの来館者約1万4千人を含め、昭和52年の開館以来最高となる約8万8千人の来場がありました。
 11月からは、岡倉天心の生誕150年・没後100年を記念し、天心と福井との関わりや功績を紹介する特別展を開催します。国内外の美術館に所蔵されている天心ゆかりの近代日本画の名品約200点を一堂に集め、多くの美術ファンを天心展に呼び込みたいと考えております。

 次に、「元気な社会」のうち、教育について申し上げます。
 小・中学生の学力向上について、先月末に発表された「全国学力・学習状況調査」では、本県は調査導入以降6年連続で小中学生ともにすべての教科で全国トップクラスとなっております。県内全域で熱心に指導に当たっている先生方をはじめ、関係者の皆様に改めて敬意を表します。
 今年度からは、本県の学力をより一層向上させるため、4月の全国調査を実施した後、直ちに県で結果の分析を行って定着度が低い分野について課題克服の授業を行っています。また、全国との比較分析を今月中に行い、指導方法の改善策を授業や校内研修等に活かしていきます。
 英語教育については、早い時期から英語の音声に慣れるよう、これまでの小学5、6年生に加え今月から小学4年生にも本県独自の教材を活用した授業を始めています。また、すべての小学校5、6年の担任教員とともに、新たに小学校4年の担任教員に対しても英語指導法の研修を行うなど、英語教育をさらに強化してまいります。
 

 新しい時代のニーズに応じた職業教育を進めるため、これまで奥越地区や若狭地区で高校再編を実施してきました。坂井地区の総合産業高校についても、中学生や保護者を対象に夏休みのオープンスクール等での説明会を開催しております。地元企業や農業者等と連携した実践的な校外実習のカリキュラムを検討し、来年4月には「坂井高等学校」として新たな名称で開校する準備を進めてまいります。

 次に、福祉・医療について申し上げます。
 在宅ケアについては、坂井地区において地域包括支援センターが窓口となり、医療・介護サービスを一元的に紹介する先進的モデルを昨年の10月から開始しており、在宅利用者数が増加するなどの成果が出ています。これからは、生活支援も紹介できるようにするほか、在宅医療を担う医師を育成する実地研修等を行い、さらなる体制のレベルアップを目指します。また、この実績を活かして県内の他の地域での体制整備を支援していきます。
 本県の生活保護率は全国で2番目に低い水準にありますが、保護世帯数の伸びは5年前の約1.6倍と全国平均の約1.4倍を上回っています。このため生活保護に至る前の早い段階から支援を開始し、困窮状態からの早期脱却を後押しする「自立促進支援センター(仮称)」を設置し、就労支援や子どもに対する学習支援を強化します。

 次に、環境政策についてであります。
 今月8日から14日までの一週間にわたり、「SATOYAMA国際会議2013inふくい」を開催しました。国際会議の第4回定例会合(IPSI(イプシ)-4(フォー))では28の国と地域から130人の政府関係者、研究者が参加し、4回目にして初めてとなる共同声明がまとめられました。このIPSI(イプシ)-4(フォー)参加者からは、「福井こども環境教育フォーラム」をはじめ、越前市白山地区などを視察した「エクスカーション」、福井の里山の暮らしを宿泊体験した「里山STAY」など県独自のイベントを通じて、実際の体験や新しい知見を得られたことが、会合成功の大きな要因になったとの評価をいただきました。
 来月には、今回のSATOYAMA国際会議の成果を活かして、若狭町の縄文プラザに「里山里海湖研究所」を開設し、生物多様性の確保と豊かな暮らしの承継につなげるための研究、教育、実践を行ってまいります。
 昨年7月の国際放射性炭素会議において、地質学的年代の世界標準として認められた水月湖「年縞」については、7月に中川英国ニューカッスル大学教授と山根県文化顧問を招いて、8月には青山茨城大学教授を招いて研究成果についての発表会を開催しました。福井の宝そして世界の宝として学術的価値をさらに高めて、教育や学術観光などに活用するための基本構想を策定してまいります。
 環境基本計画については、「自然と共生する社会づくり」、「循環型社会の推進」、「環境を想い行動する人づくり」をメインテーマに現在策定作業を進めており、人と自然との共生、生物多様性、地球温暖化、エネルギー、廃棄物などの課題に適切に対応するとともに、里地里山など本県の優れた環境を県民みんなの手で守り育てる政策を積極的に推進してまいります。
 今後、県議会での議論や県民の意見を十分反映して、来月に新たな計画を策定してまいります。

 次に、「元気な県土」について申し上げます。
 福井駅西口再開発事業については、先月13日に事業計画の変更および権利変換計画を認可しました。これを受けて、再開発組合は今月28日から建築工事に着手することになります。西口再開発事業が西口広場と一体となって県民をはじめとする多くの利用者が集い、にぎわいを生み出せるよう、福井市を支援していきたいと考えています。
 福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗り入れについては、27年度からの越前武生・鷲塚針原間における運行開始を予定しております。現在、田原町駅、日華化学前駅等のホームや線路改修のための設計を進めており年内に工事を開始する予定です。
 県都デザイン戦略をもとに進めている山里口御門の復元については、遺構の発掘調査が進み、御門の規模に関する資料が得られました。今後、関係文献や江戸城、他の城の櫓(やぐら)門などを参考に他の城の門との比較などを行い構造や外観の検討を進め、来年度に御門復元や石垣修復の設計、28年度に完成を目指してまいります。
 また、再整備予定の中央公園にある由利公正公の銅像について、かつての居宅跡に近い足羽川の幸橋南側に移設して広場を整備します。
中部縦貫自動車道については、福井北から大野までの28年度開通が決定し、現在、福井北―松岡間において福井北ジャンクション工事が順調に進められています。永平寺―上志比間では、全ての用地取得が完了する見通しが立ったことから、迅速な工事進捗を国に働きかけてまいります。今後10年以内の全線開通のためには、未だ事業化されていない大野―大野東間について見通しを立てなければなりません。このため、去る7月24日に国土交通大臣に対し、同区間の26年度新規事業化をはじめ、早期の全線開通を強く求めました。
 16年度から整備を進めてきました国道305号ホノケ山トンネルについては、この11月に完成をする予定であります。これにより舞若道と接続する北陸自動車道から越前海岸にかけての交通軸が強化されるものであり、山と海をつなぐ周辺観光の拡大を推進していきます。

 次に、「元気な県政」について申し上げます。
 2018年に「福井しあわせ元気国体」が開催されることが内定し、そしてその2年後には、東京オリンピック・パラリンピックを迎えます。国体は、県内アスリートにとって大きな目標となり、スポーツに励む子どもたちに夢と希望を与えるものです。まずは、国体に向けた選手力の強化、競技施設の整備を進め、本県からできるだけ多くのオリンピック選手を送り出すことができるように努力してまいります。
 国体のメイン会場となる福井運動公園については、新設する県営体育館や陸上競技場などの実施設計に着手します。陸上競技場は27年度、体育館は28年度の完成を目指し、選手強化の拠点および県民の健康増進の場として利用されるよう整備を進めてまいります。
 競技力向上対策については、オリンピックメダリストを育てた指導者であるスーパーアドバイザーを各競技団体や学校の部活動へ派遣し、実戦的な指導を通じて選手の育成・強化に努めています。この結果、全国高等学校総合体育大会での優勝など、ジュニア選手が着実に育ってきており、こうした若い選手を中心に、今月28日から始まる東京国体では昨年を上回る成績を残すことを期待しております。
 「福井ふるさと文学館(仮称)」については、このほど基本設計が完了し、建築工事に着手します。また、福井県ゆかりの作家、作品の魅力を伝えるため、自筆資料や愛用品などの貴重資料の収集を進めており、特長ある展示内容となるよう努めてまいります。

 以上、予算を含め申し上げましたが、その結果、一般会計の補正規模は40億円、本年度予算額の累計では4,810億円となり、歳入予算については、国庫支出金20億円、前年度繰越金21億円を計上するとともに、財政調整基金の取崩しを18億円取り止めた次第であります。
 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

福井県平成25年度9月補正予算

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