第382回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2014年6月18日ページID 026927

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                                                                              平成26年 6月18日
                                                                第382回定例県議会


 


                         知事提案理由説明要旨




                                               福 井 県                                                                          

 

  

 第382回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および主な施策につきまして、ご説明申し上げます。

 初めに、桂宮宜仁親王殿下におかれましては、今月8日薨去されました。殿下には、大日本農会、日本工芸会などの総裁として、農業、林業、伝統工芸の振興に貢献され、国際親善にも大きな役割を果たされるなど、長年にわたりご活躍されました。また、障害者スポーツや高齢者福祉にも熱心に取り組まれました。ここに、県民とともに謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 さて、いよいよ7月20日、舞鶴若狭自動車道の小浜-敦賀間39kmが開通します。県民の長年の悲願であった重要プロジェクトの完成であり、誠に喜ばしいことであります。今回この区間の開通により、所要時間は約1時間から30分に短縮され、嶺南地域における交通の利便性が格段に向上します。また、高速道路ネットワークの形成により、嶺南と嶺北の一体化が実現し、関西・中京との交流の拡大につながります。県内区間の愛称を「若狭さとうみハイウェイ」として沿線市町などとともに県全体で開通に向けた機運を高めてまいりました。大きな転換点となる全線開通を本県の活性化と新しい飛躍につなげられるよう、観光、産業における施策のレベルアップを図ってまいります。

 本県の経済状況につきましては、景気動向の指標である鉱工業生産指数が3月時点で104.6と全国平均102.2を上回り、懸念された消費税の引上げの影響も、北陸財務局の報告では、駆け込み需要の反動を受けつつも、緩やかに回復しつつあるとされています。
 県や経済団体の代表者などをメンバーとする「消費税率引上げの影響に関する対策会議」などを通じて、県内の経済情勢や消費動向を今後も注視してまいります。また、2月補正予算で計上した経済対策のための公共事業を上半期で9割以上発注するとともに、今年度当初予算についても上半期で6割以上の実施を求める国の方針に基づき早期に執行するなど、経済対策の効果が最大限発揮されるよう努めてまいります。

 今月13日に公表された政府の「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)」の素案では、「人口急減、超高齢化問題への対応」を重要課題として位置付けています。あらゆる分野の制度・システムを見直し、人口減少と低成長の悪循環を断ち切る必要性が強調されています。
 我が国の人口減少を加速させる大きな原因の一つに、出生率が低い大都市への過度の人口集中があります。出生数を増やし、日本の国力を維持、強化するためには、出生率の高い地方へ人や企業を分散することが必要です。このことが、有効な少子化対策となるだけではなく、多くの人々が地方の優れた生活環境や質の高い育児・教育を享受できるようになります。地方から大都市へ流失している現在の人の流れを反転させるため、県としてもさらに企業誘致を進め、また地場産業の振興や伝統工芸の分野でも人材を呼び込む施策にも力を入れてまいります。国に対しては、地方重視の産業施策や税制の見直しなど新たな戦略を求めているところです。さらに、水資源の維持、食料の供給のみならず、心のよりどころとして生活を支えているふるさとの大切さを、国民が改めて思い直すことの重要性を訴えてまいります。

 さて、国際原子力機関(IAEA)からの招聘を受け、先月ウィーンのIAEA本部で開かれた「原子力発電計画のための人材育成に係る国際会議」に出席してまいりました。福井県が40年余りの間、日本の原子力エネルギー政策や人材育成に貢献してきた役割について広く訴えてまいりました。今後も、IAEAの国際会議や放射線監視、先端医療などの分野において、IAEAとの協力関係を強化してまいります。
 また、ドイツの原子力防災対策機関(KHG)を視察したところであり、施設設備や資機材の配備状況、組織体制など今回の視察で得られた情報を示し、本県において原子力レスキューの整備を検討している電気事業連合会に対し、世界最高水準の機関とするよう求めてまいります。

 では次に、当面する県政の主要な課題についてご説明申し上げます。
 北陸新幹線の整備促進について申し上げます。
 北陸新幹線の敦賀開業は、今年度末に予定されている金沢開業から11年後の平成37年度とされており、開業が遅くなるほど北陸3県の中で地域格差が拡大します。北陸新幹線は、アベノミクスの第3の矢である成長戦略そのものであり、日本全体の経済を元気にするものです。敦賀までの工期短縮により年間800億円とされる経済効果を、できるだけ早期に発現させることが重要です。
 県では独自に、工期短縮について技術的・財源的な検討を行い昨年10月に与党プロジェクトチームに提案し、少なくとも3年早い敦賀までの開業は可能であるとするこの提案をしており、これに沿って具体の検討が進められております。
 先月28日に、与党プロジェクトチームの会合に改めて出席し、工期を短縮した場合でも総事業費に大きな影響はないこと、そして貸付料の新規着工区間の前倒し活用や算定期間の延長により財源確保は可能であること、国費、地方負担の軽減策にもつながることなどを説明しました。また、今月10日には、県議会、経済界とともに麻生副総理にも直接会って、30年経過後もJRが施設を利用し収益を得ることから、貸付料の算定期間を延長し、建設財源として活用することを要望いたしました。
 まずは、7月上旬とされる与党PTの取りまとめに要望が盛り込まれ、政府・与党検討委員会による工期の短縮決定についての議論が速やかになされることが重要です。県選出国会議員、県議会、沿線市町、経済界など県内一丸となり、政府・与党に対し強く働きかけてまいります。
 新幹線工事の現場での進捗状況については、新北陸トンネルの奥野々工区において、今月から最初となる本格的な工事が着工しました。また、九頭竜川橋梁工事についても、今年の秋にも契約を行い速やかに着工するよう鉄道・運輸機構に求めているところです。
 県においては、4月に用地事務所を2箇所設置し、地元により近い場所で問合せや相談に応じる体制を強化しました。関連して市町が実施する道路、公園、集会施設等の整備を支援するため創設した補助制度を活用するなど、9月から予定している地元住民への設計協議を進め、用地取得と速やかな工事着手につなげてまいります。

 県都デザイン戦略について申し上げます。
 現在、福井城址の整備については、国体に向け、中央公園の再整備と一体に進めており、夏頃から「山里口御門」の復元のため、石垣の修復作業に着手し、来年度には建設工事に着手します。

 原子力行政について申し上げます。
 政府は、4月11日に新たな「エネルギー基本計画」を閣議決定しました。原子力を「重要なベースロード電源」と位置付け、放射性廃棄物の減容化・有害度低減、資源の有効利用等に資する核燃料サイクル政策については、引き続き関係自治体や国際社会の理解を得て取り組むなどとなっています。
 この計画によって我が国のエネルギー政策の基本的な方向と原子力発電の重要性について、政府としての責任ある方針が示されたものと認識しておりますが、将来のエネルギーベストミックスや原子力発電の安全炉への転換などの課題について、具体的な方針は示されていません。
 このため、4月17日に菅官房長官、茂木経済産業大臣、下村文部科学大臣に対し、これらの課題について政府としての方針を早急に示すとともに、計画の内容については、政府が確信をもって国民に対し丁寧に説明し、国民の理解と信頼の下で揺るぎなく実行するよう強く求めたところです。
 こうした中、国においては明日、総合資源エネルギー調査会に原子力小委員会を発足させることとなり、原子力政策の諸課題について詳細を議論していくこととしています。先の基本政策分科会と同様に委員として参加し、エネルギー基本計画で示された原子力政策の具体化を急ぐよう、立地地域の立場から積極的に意見を述べたいと考えています。
 原子力発電所の再稼働については、原子力規制委員会は、高浜3、4号機の基準地震動についてはおおむね妥当との見解を示しています。川内1、2号機に次いで審査が進んでいる状況にありますが、審査終了の目途は未だ明確にされていません。大飯3、4号機についても基準地震動の審査が継続しており、また敦賀発電所については破砕帯の活動性について未だ結論を出さないまま経過している状況です。本年9月規制委員会の委員2名が交代することとなりましたが、いつまでにどのような基準で審査をするのか、行政庁としての考えをまずはっきりさせた上で、幅広く科学的・技術的観点から県民が十分納得できる説明を行い、遅滞なく審査を進めるべきと考えます。
 「もんじゅ」については、エネルギー基本計画において廃棄物の減容・有害度の低減等のための国際的な研究拠点と位置付けられたところであり、先月5日には、日本とフランス政府の間で高速炉の技術開発協力に関する取決めが締結されました。
 文部科学省は「もんじゅ」の使命をより明確にし、原子力機構が現場重視を基本に改革を成し遂げ、国民が信頼できる研究組織となるよう、櫻田文部科学副大臣を先頭に責任を持って指導・監督を行う必要があります。

 次に、原子力防災対策について申し上げます。
 広域避難については、本年3月末に県内の避難先とあわせて、石川県、奈良県、兵庫県への避難先や避難ルート、輸送手段、病院や福祉施設関係者の避難先の医療機関等を定めた計画を策定したところです。
 なお、スクリーニングや除染の実施場所等については、国のワーキンググループにおいて引き続き検討しているところです。また、安定ヨウ素剤についてですが、備蓄については、市町の公共施設等において住民人口分の配備を既に完了しており、5km圏内の住民に対する事前配布については、現在、住民への説明事項の確認や相談窓口の設置を国において行うよう要請しているところです。なお、30km圏の住民に対する緊急時配布については、配布場所の選定や、配布に関わる医師、薬剤師の確保などについて、関係市町等との調整を進めています。
 当然のことですが、広域避難先となる石川県、奈良県との間では、災害発生時はもとより平時からの防災対策を片務的ではなく相互的に実行することが重要でありますので、今月11日に、両県と相互応援の形を締結したところです。

 また、原発事故発生時の制圧道路については、来月から敦賀半島の先端の区間でトンネル掘削のための設備工事に着手します。また、大島半島や内浦半島の区間においてはトンネル工事の契約の手続きを進めており、新設する4路線の早期の開通を目指してまいります。この万一の避難対策については、最も不安の大きいプラント近くの住民の安全安心のため、近くの公共施設に放射線防護の整備を行い、すぐに避難できるよう準備を進めております。
 それでは以下、「福井新々元気宣言」に沿って、主な施策について申し上げます。

 まず、「元気な産業」についてであります。
 改善が進んでいる経済・雇用の動きを本格的な軌道にのせていくためには、景気の好転を企業収益につなげ、景気の好循環に結びつけていくことが必要であります。そのため、国の経済対策と連動し、企業に対する県制度融資、雇用基金やファンドの活用により、設備投資や従業員の処遇改善を積極的に支援するなど、県独自の政策を実施してまいります。

 また、本県をとりまく経済環境を考えると、グローバル経済に勝ち抜くための中小企業の研究開発やICT化への対応などがぜひとも必要であります。一方で、高速交通ネットワークの充実を企業活動にどう生かすか、さらには、原子力発電所の将来と福井県の産業構造をどのように考えるかなど、次の福井の姿を明らかにすべき状況にあります。そのため、平成22年に策定した経済新戦略の改定に着手したいと考えます。今後、県内外の有識者や県内の事業者との議論を重ね、農業との関連を含めた地場産業の新たな展開方向や、モノづくり技術を活かした新産業の創出、食や観光など国内外への売り込み策など、本県産業が進むべき新たな戦略を年度内を目途に策定してまいります。

 嶺南地域の経済対策については、原子力発電所の運転停止による影響がある企業について、引き続き訪問経営相談やマーケティングなど、専門家派遣、従業員の新たな資格取得への支援などのサポートを行ってまいります。
 5月1日から、昨年に続いて消費額の1割相当の特産品を進呈する「嶺南消費喚起キャンペーン」を実施しています。今年は特典となる地元産品を大幅に増やすなど、より魅力のある内容といたしました。舞鶴若狭自動車道の全線開通も目前であり、より多くの方に利用いただけるよう、県内外でのPRを強化してまいります。

 農林水産業の振興についてであります。
 環太平洋連携協定(TPP)について、政府・与党は、重要品目を守るとした国会決議を踏まえ国益を守り抜くと表明しております。農林漁業者が不安なく生産を継続できるようにする、また、農林水産業が持続的に発展し力強い農林水産業を実現する政策を、国として責任をもって進めていく必要があると考えます。
 県としては、競争力のある農業を実現するため、3月に「ふくいの農業基本計画」を策定しており、計画に掲げた高品質・高食味の米の生産や、ICTを活用した大規模施設園芸、地域特産物の育成などのプロジェクトを推進してまいります。また、TPP交渉や国の政策の見直し等による影響や課題については、生産・流通・販売など各分野の関係者による対策会議を新たに設置し、必要な対応策や施策の充実について議論して対応してまいります。

 米づくりについては、食味検査結果に基づいた施肥改善や収穫直前までの水管理等を徹底し、引き続き食味ランキング「特A」評価の獲得を目指してまいります。さらに、JAと共動して「秋の田起こし運動」や土壌分析に基づいた土づくりを進め、1等米比率の向上に取り組みます。
 また、「ポストこしひかり」の開発については、これまでに品種候補を100種類に絞り込んでいます。現在、専門家からの意見聴取や消費者の嗜好調査を進めており、本年度中にさらに10種にまで候補を絞り込み、3年後の品種登録出願を目指します。

 先日、千葉県の企業が県の支援制度を活用し、高浜町で6haの規模でトマトなどを生産する次世代大規模施設園芸を開始することを決定しました。本県農業を利益の上がる産業にステップアップしていくためには、こうした産地化形成を進めるとともに、一般農家による企業的園芸や水田園芸の一層の拡大など本県農業の多様化を図っていかなければなりません。
 このためには、新規就農者をはじめ、園芸に取り組む人材を確保・育成していくことが重要となっており、今月その拠点として「ふくい園芸カレッジ」をあわら市の坂井丘陵に設置しました。
 ここでは栽培技術研修に加え、最先端の情報や技術を持った農業界のトップリーダーを講師に招き、最新の農業情勢や経営戦略について研修を行います。また、研修で使用した畑でそのまま就農できる仕組みとするなど、他県にない研修機関となっております。現在、一期生として、県外からの11人を含む60人の研修生が入校したところです。今後5年間で県外者を含む新たな園芸生産者500人を育成し、坂井北部丘陵地や三里浜砂丘地などでの就農や県下全域での集落園芸の拡大につなげてまいります。

 林業につきましては、これまで集落単位での木材生産体制づくりを進めてまいりましたが、今年度からは農林水産支援センターの分収造林事業を県営化し、県有林と一体の経営を実現します。ふくいブランド材の一層の利用拡大や間伐材の有効利用を積極的に進めてまいります。大野市で誘致が実現しました木質バイオマス発電施設は、嶺北一円から間伐材を供給するため大きな役割を果たすものと期待しており、平成28年度の稼働に向け体制づくりを進めてまいります。
 水産業においては、9月における定置網の増設や漁家民宿の食材となる魚の養殖、地魚の消費拡大などに取り組んでおります。一時期に大量にとれた水産物を効率的に流通させることが課題となっており、現在敦賀市において平成28年度稼働を目指して水産物の冷蔵・加工施設の整備を進め、魚を一旦保存し、加工後に出荷することによる漁業経営の安定化を目指します。
 このような福井の林業および水産業を高い利益を生む産業へと導くため、それぞれ検討会を設置し、年内を目途に新たな計画を作成してまいります。

 次に、観光とブランドに関して申し上げます。
 舞鶴若狭自動車道の全線開通により、若狭湾から西は舞鶴、天橋立、丹後半島、北は越前、加賀海岸に至る日本海の代表的な観光エリアとしてアピールしていく必要があります。この機会を最大限活用するため、7月からの5か月間にわたり、「海湖(うみ)と歴史の若狭路」キャンペーンを嶺南全域で展開します。これは、嶺南の市町等がイベントを充実させつつ、他の市町等のイベントにも相互に参加をすることで賑わいを大きくするとともに、県がそれらを結びつける形で事業や施設を充実させるなど、嶺南一体が盛り上げるようにしていくものです。
 4月の海浜自然センターに続いて、7月18日に嶺南の歴史文化観光の拠点となる若狭歴史博物館をオープンし、「華々しい若狭の歴史」をテーマとしたリニューアル記念特別展を開催します。秋には、若狭の秘仏を特別に拝観できる寺社巡りバスツアーを、これまでの小浜市、おおい町から高浜町と若狭町にエリアを広げて実施してまいります。
 さらに、嶺南で初めてフクイラプトルなど約20体の恐竜全身骨格等を展示する「若狭路恐竜展2014」を開催し、地域の人はもちろん、関西や中国地方の人により近いところで、恐竜博物館の本物の魅力に触れていただきます。

 来年3月の北陸新幹線の金沢開業に向けた誘客対策について、まず、首都圏における一層の認知度向上が重要です。7月19日には、野外博物館がオープンし、発掘体験など恐竜博物館に新たな魅力が加わります。この機会に本県のダントツブランドの「恐竜」によるプロモーションを強力に進めてまいります。7月9日からはJR上野駅において、恐竜全身骨格化石や越前和紙で作った大型恐竜の展示などを行うとともに、東京スカイツリーにおいても恐竜キャラクターによる出向宣伝を行います。さらには、現在製作している60体の恐竜フィギュアのイベントでの活用や全国の子どもたちから応募を受け、恐竜の絵のアニメコンテストや童話作りを行うなど、「恐竜王国福井」を強く印象付けてまいります。
 また、来年10月の北陸デスティネーション・キャンペーンに向けては、恐竜博物館や一乗谷朝倉氏遺跡をはじめ、本県ならではの観光素材をあらゆるネットワークを活用して売り込み、新たなツアーの造成など誘客の増加につなげてまいります。
 高速交通ネットワークの整備進展、国体開催や東京オリンピック開催は、本県への認知度を高め、観光客をさらに増加させる大きなチャンスとなります。他との競争に打ち勝つともに、海外からの誘客にもつなげていく必要があります。本県が誇る「恐竜」や「食」をさらにスケールアップさせる新たな戦略を年内に策定してまいります。

 27年度に開催される「ミラノ国際博覧会」の日本館に、10月24日から27日までの4日間福井の和食文化に関する出展を行うことが、正式に決定しました。豊かな食材や禅や報恩講などに由来する精進料理とその心など、福井の「食文化」を世界に広く伝えられるよう市町とも連携して準備を進めてまいります。

 次に、「元気な社会」についてであります。
 まず、教育について申し上げます。
 併設型中高一貫教育については、今年4月に高志中学校を開設いたしました。
 中高一貫校は、6年間を通じた効率的なカリキュラムの設定やこれまで高校入試対策に使われた時間を活用し、幅広い活動やよりレベルの高い学習が可能になることが特徴です。
 具体的には、企業や大学に出向いた研究など社会で役立つ実践的な学習やふるさとに関する学習を深めるなど、個人の目標や能力に応じた多様な学習が可能な点にあります。今後さらに他県で中高一貫教育を経験してきた教員などが中心となって、中学・高校6年間を通じたカリキュラムの編成や中学校入学者選抜の準備などを進めてまいります。本日こうした教育内容などを明らかにした学校案内を公表いたします。

 次に、医療・福祉について申し上げます。
 がん対策については、日本一働き者である本県女性が検診を受けやすい環境づくりを進めることが重要です。そのため働く女性が仕事を休まず受診できるよう、県内37の医療機関や全市町、健康福祉センターによる、土日祝日の「休日レディースがん検診」を4月から開始しました。
 また規模の小さい事業所の女性従業員の受診率が向上するよう、医師による出前講座を実施するとともに、新たに検診を実施する事業所に対する費用の助成を行ってまいります。
 少子化対策について申し上げます。
 今月4日に発表された平成25年の人口動態統計調査結果では、本県の合計特殊出生率は1.60、全国8位となり、引き続き全国上位を維持しています。これは、本県の家庭での子育ての応援や経済的支援の充実などが、子育てへの安心感につながったものと考えております。
 また、婚姻件数は、全国では前年から8,000組減少し戦後最少となったのに対し、本県では110組、3%増加し、全国2位の伸びとなりました。
 子育て支援については、国の育児休業給付金に上乗せを行う「ふくいの子宝応援給付金」制度を新たに創設しました。育児短時間勤務の間に次の子を安心して出産できるよう、制度の周知を進めてまいります。
 さらに、本年度中に「福井県元気な子ども・子育て応援計画」を改定いたします。若者の出会いがあふれる福井県、子育て幸福度日本一を目指して、出会い、結婚から妊娠、出産、子育てまでの切れ目のない支援策を検討してまいります。
 高齢者福祉については、来年度からの当面3年間の介護や生活支援などの基本方針と具体的な施策を定める「第6期老人福祉・介護保険事業支援計画」を策定します。元気な高齢者が多いという本県の特性に基づき、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らせる社会を実現するための計画を策定してまいります。

 次に、環境政策について申し上げます。
 昨年10月に設立しました「里山里海湖研究所」については、生物、生活、景観の三つの多様性を柱に、自然の共生を目指す研究拠点として、本県の里山里海湖の魅力を再発見できる施策を展開しております。今月21日には、子どもたちが森の恵みを体感できる環境教育の場として三方五湖近くに「ふくいふるさと学びの森」を新たにオープンします。生き物観察や間伐体験など、県内各地の小学校の課外授業や自然再生団体による体験講座等の活用を通し、生息する動物や植物を観察し、育て、里山里海湖を大切に守り育てる心を養います。また、夏にはドイツの研究者が参加する「日独SATOYAMA研究フォーラム」を本県で開催するなど、昨年の国際会議の成果をさらに拡大発展させてまいります。

 地質学的年代測定の世界標準である水月湖「年縞」については、福井の宝としての学術的価値をさらに高めるため、来月から新たに円柱状のコアを採取します。年縞による古気候の復元など先進的な研究を行う立命館大学との共同研究体制や教育観光に活かせる効果的な展示方法等について検討を進めてまいります。

 越前市白山地区において飼育しているコウノトリについては、今月 14日から16日にかけ、本県で50年ぶりとなる待望の雛3羽の誕生を確認しました。これまで、ご協力いただいた地域の方々と共に、将来福井の空に羽ばたく姿を想像しながらヒナの成長を注意深く見守ってまいります。

 次に、「元気な県土」について申し上げます。
 県道常神三方線の神子-小川間のバイパス道路である神子トンネルについては、7月6日に供用開始する予定です。また、昨年9月の台風18号で被災し、仮設橋による迂回路を設けた県道常神三方線の遊子地区についても、神子トンネルと同時の規制解除を目指して全力で復旧工事を進めております。

 中部縦貫自動車道について申し上げます。
 26年度中に開通予定の福井北―松岡間において、4月から福井北インターチェンジにつながる松岡橋の上部工事に着手しているなど、永平寺大野道路の28年度開通に向けて順調に工事が進められています。
 大野油坂道路については、前年度の3倍を超える約23億円の予算が計上され、いよいよ本格的な整備が始まります。現在、大野東-和泉間の下唯野地区において、道路の改良工事着手に向けた準備が進められております。
 また、未だ事業化されていない大野-大野東間については、早期の事業化を引き続き国に強く求めてまいります。

 国道417号の冠山峠道路については、冬季の交通不能解消を目指して、福井県側、岐阜県側双方で事業を進めております。本県では今年度10億円の事業費が確保され、先月から県境をまたぐ4.8㎞のトンネル工事に着手しております。今後も早期開通に向け、国に対し工事促進を求めてまいります。

 足羽川ダムについては、国が順次、用地取得を進めており、今月、ダム建設としては初めての本格的な工事となる県道松ケ谷宝慶寺大野線の付替工事に着工しました。県としては、関係住民の生活再建や池田町の地域振興について進めるとともに、早期完成を国に強く求めてまいります。

 敦賀港については、内航フェリーや内航RORO船の大型化による取扱貨物量の増加が見込まれ、また、新たな大口貨物の取扱計画も持ち上がっていることから、ふ頭用地を拡大し、貨物ヤードの再配置や荷役の効率化を図る必要があります。日本海側における物流拠点港としての機能をさらに強化するため、鞠山南地区多目的国際ターミナルの2期工事について、港湾の有効活用と経済効果を明らかにしたうえで、27年度の事業化を目指してまいります。
 なお、北陸新幹線や災害制圧道路の土砂を活用し、工事のコスト縮減を図ることによる財政負担の状況についてもあわせて精査してまいります。

 次に「元気な県政」について申し上げます。
 「福井しあわせ元気国体」について申し上げます。
 競技力向上対策については、県内に常駐する特別強化コーチの配置や日本代表選手などへの指導実績を持つ専門のメンタルトレーナーの招聘等による強化を行い、長崎国体で総合成績10位台を目指します。
 また、UIターンを促進する「ふるさと帰住」の一環として、福井国体において主力選手として活躍できる選手が、県内企業に就職できるよう支援を強化してまいります。
 さらに、国体とその2年後の東京オリンピックは、福井の優れたものづくり技術や魅力ある県産品を全国や世界に発信し、新たな技術や商品開発など地場産業の新しい展開を図るチャンスであります。このため、先月、県と市町で地元企業等の契約機会の確保や地場産品の開発・活用などの方針を確認いたしました。今後、ものづくり企業を含めたネットワークを構築し、商品開発や販路拡大に必要な情報の提供を行ってまいります。
 また、産業界のみならず農林水産業や社会福祉団体の代表者をメンバーとする「国体商品等開発推進会議」を設置し、県内企業の新たな技術や製品開発、地場産品の活用策などを検討してまいります。

 最後に、第57号議案の福井県県税条例の一部改正は、「地方税法」の一部改正に伴い、法人県民税や法人事業税の税率など所要の改定を行うものであります。その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

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