第383回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2014年9月10日ページID 027646

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                                                                              平成26年 9月10日
                                                                第383回定例県議会

 


                         知事提案理由説明要旨



                                               福 井 県                                                                          

 

 第383回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成26年度9月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 はじめに、先日第2次安倍改造内閣がスタートしました。経済再生や人口減少、安全保障など国内外の重要な課題への対応はもとより、特に、地方創生やエネルギー、高速交通網の展開など、地方の声を十分に受け止め、地方の元気と活力の再生に欠かせない政策を、責任をもって進めていただくよう期待いたします。
 特に、今回の改造では、自民党政務調査会長として稲田朋美議員が、そして、本県にゆかりの深い山谷えり子議員、高市早苗議員が、それぞれ国家公安委員長兼拉致問題担当大臣、総務大臣に就任されました。女性の元気が福井の元気であり、誠に喜ばしく県民とともにお祝いを申し上げますとともに、ますます活躍されますことをご祈念申し上げます。

 ではまず、本県の経済状況について申し上げます。
 先日発表された4月から6月の国のGDPは、年率換算でマイナス7.1%と落ち込んでおり、昨日行った県の「消費税率引上げの影響に関する対策会議」において、経済団体から先行きに対する懸念も示されております。本県の6月時点の鉱工業指数は、電子部品等の生産増などから112.5と3月時点の104.6から3か月連続で前月を上回る状況にありますが、生活面では物価の上昇や賃金の状況などに不安の声も聞かれるところです。引き続き経済情勢を注視するとともに、県民の生の声を聞きながら、国や経済団体等と緊密な情報交換を行うなど、適切に対応してまいります。

 こうしたなか、長年の悲願であった舞鶴若狭自動車道の全線開通は、本県経済にとって、明るいニュースとなりました。開通1か月間の小浜IC・敦賀JCT間の交通量は、1日当たり9,100台と想定の6,000台を大きく上回っております。NEXCO中日本によると、平日は嶺南・嶺北間の移動、休日は近畿・東海地方との交通に多く利用されています。
 嶺南地域の主要な観光地の入込数は、開通から8月末まで約40日間で、昨年同時期と比べ約25%増となる42万5千人となっています。特に7月にリニューアルオープンした若狭歴史博物館には、前年の約5倍の1万2千人が訪れるなど、開通効果が大きく発揮されております。観光や産業の施策をパワーアップさせて人やモノの流れをさらに拡大し、嶺南、嶺北の一体化や嶺南地域をはじめとした本県経済の活性化につなげてまいります。

 次に、人口減少問題について申し上げます。

 政府は、急激な人口減少を食い止め、地域の活性化を実現するため、安倍総理を本部長とする「まち・ひと・しごと創生本部」を設置しました。国が決意と責任をもって人口減少の問題に対して、包括的に政策を実行することが急務となっています。先月自民党の「ふるさとに人口と活力を取り戻すプロジェクトチーム」の会合に出席を求められ、東京から出生率の高い地方への企業移転を促進する「ふるさと企業減税」の提案を行いました。そしてこの考え方がプロジェクトチームの提言に明記されることとなり、制度の実現に向けて期待をしているところです。
 一方、地方自らも意欲的に対策を進めていかなければなりません。女性の就業率、出生率がともに全国上位という本県の特長を活かし、結婚・出産・子育てをはじめ、若者のU・Iターン政策をスケールアップし、地方をリードする施策の実現を目指してまいります。
 このため、先月、「福井県人口減少対策推進本部」を設け、副知事を本部長にして、問題解決に向けた対策の検討を始めました。今後、大都市圏在住の本県出身者を対象とした大学との共同調査や、広く事例の研究を行い、各界の有識者や県内市町、団体等との意見交換を行ってまいります。市町や産業界に対しても、それぞれ対策を実施していくよう相談を行い、今後各市町に設けられた組織において具体的な検討が行われるものと考えております。
 

 では次に、当面する県政の主要な課題についてご説明申し上げます。
 まず、北陸新幹線の整備促進について申し上げます。
 先日、長野―金沢間の開業日が来年3月14日に決定されました。いよいよ次は敦賀までの早期開業です。
 金沢―敦賀間の開業については、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームが、開業時期を3年前倒しの平成34年度と決定し、その実現に向け検討するよう政府に対し、7月15日、16日の両日、申し入れを行いました。これを受け、政府と与党においては先月29日に、年末までに結論を得るため、政府・与党からなるワーキンググループを設置し検討を進めることを申し合わせ、来年度概算要求にも、開業時期の前倒しが盛り込まれました。昨日は、田村議長とともに関係大臣や与党役員に対し工期短縮を求めてきたところであります。
 県としては、政府・与党が早急に検討を開始し、与党案どおり整備スキームを1日も早く見直すよう、県選出国会議員、県議会、沿線市町、経済界など県内一丸となり強く求めてまいります。

 新幹線工事の進捗状況につきましては、高架橋工事の前倒しを図るため、福井市土地区画整理事業区域内に加え、福井駅部南側においても埋蔵文化財調査の事前準備工事を実施いたします。また、新北陸トンネルについては、南越前町の大桐工区において先月下旬、敦賀市の葉原工区では今月上旬から掘削のための準備工事に着手しております。さらに、沿線集落との設計協議を先月末から順次開始しており、鉄道・運輸機構と連携し、沿線市町とともに速やかな用地取得と早期の工事着手に努めてまいります。
 

 県都デザイン戦略について申し上げます。
 県都デザイン戦略による「山里口御門」の復元については、今月から石垣の修復作業に着手します。さらに来年度からの復元工事に向けた実施設計を進め、御門の構造や詳細な仕様を決定してまいります。来月5日に、県民を対象にフォーラムを開催し、福井城址の歴史的財産を守り、復元に向けた機運を高めてまいります。
 また、中央公園については、平成27年度の完成のため、この秋から工事が開始されます。堀跡や石垣を復元し、「山里口御門」と一体となった整備が行われるよう、福井市とともに進めてまいります。

 この県都中心部整備の一環である福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗り入れについては、現在各駅の低床ホーム・線路等の整備や低床車両の導入を進めております。今年度中に両事業者の線路を接続し、来春の運行を目指してまいります。
 

 次に、「エネルギー研究開発拠点化計画」について申し上げます。
 福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえ、世界最高水準の原子力レスキューの整備やIAEAと連携した国際的な人材育成等の「強固な安全対策の具体化」を進めております。
 電気事業連合会が整備する原子力レスキューについては、美浜町にある県園芸研究センターの一部を提供することで合意し、美浜町等の隣接地を代替地とすることを検討しております。今後、電気事業連合会は平成27年度中の運用開始を目指して整備を進めてまいります。
 

 また、敦賀市にある日本原子力研究開発機構の旧展示施設「アクアトム」について、この度、原子力機構から敦賀市と県が無償を条件に譲り受けることといたしました。新たに「国際原子力人材育成センター」や「原子力関連技術の産学官連携機関」として、平成27年度には運用を開始したいと考えております。
 

 次に、LNGインフラ整備について申し上げます。
 エネルギーの多元化や供給網の強靭化の観点から、昨年2月、「福井県LNGインフラ整備研究会」を設置しており、整備済みの送電線の活用など本県の優位性を活かしたLNG受入基地、火力発電所、ガスパイプラインの整備について、検討を進めております。
 7月9日に開催した第4回研究会では、敦賀港における埋立造成による受入基地整備について、費用および事業期間に課題があることが示されたことから、国内初となるリガス船(再ガス化設備をもつLNG輸送船)を活用したフローティング基地の導入可能性や課題の検討をあわせて進めることとしました。今月5日には、国の関係省庁や敦賀市、海洋コンサルタント等が参画するワーキンググループを開催しており、年度内に方向性を出すよう検討を進めてまいります。
 

 原子力行政について申し上げます。
 エネルギー政策については、本年4月に閣議決定したエネルギー基本計画において、原子力を「重要なベースロード電源」と位置付ける一方、原発依存度を「可能な限り低減させる」としています。政府は、エネルギーベストミックスなど先送りしている課題を早急に検討し、国民に十分説明・説得して原子力を活用するという確固たる方針を明確にする必要があります。
 このため、先月19日に再開された国の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会において、委員の立場から、まずは重要な基盤である原子力の将来の役割と割合について、エネルギーの安定供給やコスト低減などの観点から徹底した議論を急ぐよう求めました。これに対し、茂木大臣からは、2015年のCOP21を睨んで適切なタイミングにベストミックスを決めていきたいとの考えが示されたところです。昨日も、小渕新大臣に対して同様のことを強く申し上げたところであります。
 また、原子力小委員会においても、電力システム改革による競争環境のもとで原子力発電所の安全面がおろそかになってはいけないこと、原子力技術の継承や人材確保のためには原子力の将来性に対する明確な見通しが必要であることなど、立地地域の立場から積極的に意見を述べてまいりました。
 原子力発電所の再稼働については、原子力規制委員会は、高浜3、4号機に関し、既に基準地震動の審査は終えており、現在、プラントの重大事故対策など残された課題について審査が進められています。この審査が終了次第、事業者から設置変更許可申請の補正が行われる予定です。規制委員会と政府は、再稼働について国民の理解を得るためにも、責任を押しつけあうことなく、国民に対して原子力の安全性と必要性を明確に説明する必要があると考えます。また、敦賀発電所敷地内の破砕帯については、今月4日の規制委員会の有識者会合は、事業者が提出した最新のデータを考慮することなく、科学的な議論は十分できたとして活断層であるとの見解を変えていません。規制委員会は、幅広い分野の専門的知見を集め、理由・根拠を明確にして科学的・技術的議論を徹底的に尽くし、慎重に公平・公正な結論を導き出す必要があります。
 「もんじゅ」については、7月30日に櫻田副大臣からもんじゅ改革の進捗について報告を受けた際、改革や研究開発について目標や日程を明確にしてその成果を示すこと、「もんじゅ」の役割と重要性について国民の理解を得ることなどについて国の積極的な関与を求めました。今後、新規制基準への対応など「もんじゅ」の運転再開に向けた課題について、政府全体として対応する必要があると考えます。
 廃炉・新電源対策については、文献調査や関係者からの聞き取り調査、欧州の発電所等への実地調査を通じて国内外の現状や課題をまとめた第一次報告書を先月20日に公表しました。今月中には、電力事業者や経済界、大学、研究機関等からなる検討会を発足させ、廃炉に係る技術的課題や関連ビジネスの育成等の具体的な施策の検討を進める予定です。廃炉の問題は、今後の本県原子力行政の大きな課題であり、これらの検討を通して国や事業者に対し立地県としての意見や政策を提案してまいります。
 

 次に、原子力防災対策について申し上げます。
 先月31日、高浜発電所を対象に原子力防災総合訓練を実施しました。国、高浜町、おおい町、小浜市、若狭町をはじめ、30km圏内の隣接府県から京都府、舞鶴市、滋賀県および強力な輸送手段を持つ陸・海・空自衛隊、海上保安庁など120機関約2千人の防災関係者ならびに県内2,083人の住民が参加しました。前年度に比べ防災関係者は500人増、住民は1,100人増で、ともに過去最大の参加者数となりました。今回の訓練は、避難範囲を30km圏内に拡大して行い、全国初の試みとして、学校および病院・福祉施設が作成した計画に基づく避難訓練、高浜病院など放射線防護施設における屋内避難訓練、避難経路上におけるゲート型モニターを活用したスクリーニング・除染訓練を実施しました。このほか、自衛隊、海上保安庁のヘリや船舶などの支援による住民避難、安定ヨウ素剤の配布、バス会社への出動可能な台数の確認、舞鶴若狭自動車道における避難車両の誘導、近隣府県とのテレビ会議等による連携など様々な訓練を行いました。今後の課題として、安定ヨウ素剤の配布や、スクリーニング・除染の具体化、さらに避難に係る個別分野の実態に即した訓練の充実が挙げられます。これらを検証し、計画と訓練の充実強化を図っていきたいと考えております。
 なお、5km圏内の住民に対する安定ヨウ素剤の事前配布の具体化については、関係市町と連携して医師・薬剤師や会場の確保等について調整し、10月から実施できるよう準備を進めてまいります。
 

 それでは以下、主な施策について、「福井新々元気宣言」に沿って、申し上げます。
 まず、「元気な産業」についてであります。
 「福井経済新戦略」の改定につきましては、県内企業のイノベーションを進めるシステムの構築、地域に密着する小さな企業の後継者探しや新たな分野への挑戦に対する支援などを論点として、現在、県内外の有識者等との議論を進めております。10月には1回目の福井県経済新戦略推進本部会議を開催し、年度内を目途に新たな戦略を策定してまいります。
 また、嶺南地域の消費拡大のため、昨年度に引き続き消費額の1割の特産品を進呈する「嶺南消費喚起キャンペーン」を実施しております。7月に終了した春のキャンペーンでは、延べ約2万3千人の方にご利用いただきました。引き続き9月から秋・冬のキャンペーンをスタートしており、春とあわせて、約3億円分の消費拡大効果を見込んでおります。さらに、嶺南地域の企業がより意欲的に販売拡大にチャレンジしていただけるように、「ふくいの逸品ファンド」に新たに特別枠を設けました。舞鶴若狭自動車道の全線開通などによって、今後、ビジネスチャンスの拡大が期待されますので、この特別枠を十分に活用していただきたいと考えております。
 

 次に、伝統工芸について申し上げます。
 伝統工芸については、全国一とも言える工芸産地が集積する丹南地区を中心に、職人の育成や産地の魅力をさらに向上させるため、今月、関係する市町や産地組合等と協議会を設立しました。全国から研修生を募集する「伝統工芸職人塾」を10月に開設いたします。さらに、観光客が職人の工房等を外から見えるようにするための工夫や旅館等と連携した工芸品の販売・PRなど、産地の活性化に向けた具体的な対策についても、今後協議してまいります。
 

 農林水産業について申し上げます。
 農業については、県内外の企業に対し本県への農業参入を積極的に働きかけております。6月の高浜町の大規模な園芸施設に続き、あわら市の大手流通企業による大型農場など、新たに県外企業3社を含む4社の参入が決定しました。これにより約17億円の園芸生産額の拡大につながります。
 また、新規就農者の確保・育成策をさらに進めてまいります。今年度設置したふくい園芸カレッジにおいて、新規就農者コースの来年度定員を、県外者を中心に20名から30名に拡充し、今後5年間で新たな園芸生産者500人の育成を目指してまいります。このため、必要となる施設を拡充するとともに、県と関係機関で新規就農者の誘致を促進するチームを設置し、首都圏など全国の農業系大学や専門学校等への働きかけを強化してまいります。
 

 今年は、全国におけるコシヒカリの作付面積が日本一になって30年目になります。この機をとらえて、今月から11月まで専用の宣伝カーで全国キャラバンを行い、コシヒカリを生んだ福井を全国に宣伝してまいります。これと並行して、ポストコシヒカリの開発を急いでまいります。
 また、米づくりについては、今年の作柄は8月15日現在において「平年並み」の見込みとなっております。一方、全国的に米の供給過剰が見込まれ、JAが集荷時に農家に支払う概算金が昨年に比べ約2千円安い価格となっており、減収分の一部が国の制度で補てんされる見通しとなっております。このため、県では引き続き、経営規模の拡大と作付品種の分散化を進め、農業機械の効率的な利用などによる生産コストの削減につなげてまいります。また、集落園芸による水田でのネギやキャベツの生産拡大に加え、施設を利用した収益性の高い越のルビーやブドウの生産を進め、農家の経営体質を強化してまいります。
 

 次に林業、特に県産材の利用拡大については、木質バイオマス発電施設の平成28年度の稼働に向け、原料となる間伐材を県下全域から集めるため、集積場所の整備を行っております。間伐材の買取りが始まった7月以降、約1か月で昨年度の生産量の約3割に相当する1万3千㎥の間伐材が発電用燃料として大野市などの集積場所に搬入されており、これまで利用されていなかった間伐材の活用促進につながっております。
 

 水産業の振興については、美浜町日向地区において進めてきた新たな定置網の設置が今月中に完了し、10月から操業を開始いたします。これにより地魚の漁獲量を増加させ、さらに3月に設置した出荷調整用の生けすとあわせて、計画的な出荷や漁家民宿などへの安定供給が可能となります。また、嶺北地域の沖合においても、新たに耐久性の高い大型生けすを設置し、波の影響を受けやすい海域での実証試験を行います。11月には福井市沖合において低水温海域に適したトラウトサーモンの養殖を開始する予定です。
 また、県漁連が敦賀市に整備する水産加工施設については、現在、施設の設計や導入する加工機器等の選定が進められています。今後、28年度の稼働に向け施設の建設に着手してまいります。
 

 次に観光とブランドについて申し上げます。
 来年3月の北陸新幹線の金沢開業に向けて、本県への玄関口ともいえる福井駅に、駅舎を覆う恐竜の巨大ラッピングおよび恐竜が壁から飛び出して見える壁画を設置いたします。現在進めている西口広場への動く恐竜の設置に加え、全国でも例のない特色ある駅前として整備し、誘客の拡大につなげてまいります。
 また、来年秋の北陸デスティネーションキャンペーンに先立ち、石川、富山両県と連携した「全国宣伝販売促進会議」を10月に開催します。この会議に参加する全国の旅行事業者等800人余りを県内に案内し、若狭の秘仏めぐりなど、歴史や食の特別な観光素材を強力に売り込んでまいります。
 一方、首都圏においても、10月から2か月間、都内のホテルを会場に「福井フェア」を開催します。優れた県産の食材とあわせて器となる漆器などの伝統工芸品を紹介いたします。また同じ時期に旅行事業者を対象に「旅行商品造成会議」を開催し、食の魅力とともに観光スポットやモデルコースを提案し、新たな旅行商品の造成につなげてまいります。
 

 次に、「元気な社会」です。まず、教育について申し上げます。
 小中学生の学力向上については、先月末に公表された「全国学力・学習状況調査」では、本県は調査導入以降7年連続で小中学生ともにすべての教科で全国トップクラスとなっております。この結果をさらなる学力向上につなげるため、4月の全国調査実施後、直ちに問題分析を行い、より一層の授業力向上に向けた改善案を示しております。今後も学校の教員が協力して授業研究に力を入れ、子どもたちにわかりやすい授業となるよう努力してまいります。
 本県の高い学力は全国から注目されており、昨年度は県外から1,500人以上の教育関係者が視察に訪れたほか、福井での研修を希望する教員の受け入れも毎年増加するなど、日本の教育の先進モデルとして認知されつつあります。今後も福井の教育に関する本の出版や全国から多くの教育関係者を集めた教育フォーラムの開催など、本県の高い教育力をアピールする一方、他県の教育手法も学びながら本県の教育力をさらに高めてまいります。
 また、小中学生の高い学力を高校生の学力アップにつなげていくため、高校では若手教員を中心に指導方法の研究や研修を充実するほか、本県ゆかりの企業経営者等を「福井ふるさと教員」に委嘱し、高校生がふるさとへの理解を深め、将来、福井や日本のために自分が果たす役割を考える授業も始めております。
 さらに、福井県立大学や福井大学との連携に加え、先月には教育委員会が京都大学と連携協定を締結しました。今後、大学教員による講義を高校で行うなど、より高度な学問に触れる機会を増やし、学習意欲の向上につなげてまいります。
 

 次に、医療・福祉について申し上げます。
 6月に発表された平成25年の人口動態統計調査結果によれば、国民の生活意識の変化による未婚化および晩婚化が進む中、本県の婚姻件数は前年度から110組増加し、全国2位の伸びとなりました。この傾向をさらに拡大、定着させていくためには、若い年代のしっかりとした結婚観や家族観の形成が大変重要となっています。今年度中に「福井県元気な子ども・子育て応援計画」においても改定を行い、若い男女が安心して結婚し、子どもを産み育てるふるさとの実現を目指して「あふれる出会い福井県」、「子育て幸福度日本一」を基本理念とした計画を策定し、早期の結婚や出産を応援する新たな制度など、全国に先駆けた少子化対策を確立してまいります。
 

 利用者が年間50万人を超える児童科学館については、開館後15年が経過しており、現在、展示内容のリニューアルに向けて専門家を交えた検討を進めております。毛利衛名誉館長からは、「子どもたちが本物を見て物事の不思議に気づき、自ら考える力を育むような施設に」などとの提案をいただいております。今後こうした意見を生かして、基本設計を進めてまいります。
 

 次に、環境政策について申し上げます。
 「里山里海湖研究所」については、生物、生活、景観の三つの多様性を柱に、自然との共生を目指す研究拠点として、本県の里山里海湖の魅力を再発見できる研究や活動を展開しております。6月にオープンした「福井ふるさと学びの森」では、森の恵みを体感できる研究や活動を次々と行っており、これまで県内の親子連れや小学校の遠足、大阪のボーイスカウト団など約300人の方々が訪れています。研究所では、学びの森を県内小学校の課外授業に活用していくなど、広く県民に対して自然体験・保全活動を行う機会を提供してまいります。
 

 地質学的年代測定の世界標準である水月湖「年縞」については、福井の宝として学術的価値をさらに高めるため、7月から進めてきたコアの採取をほぼ終えたところです。約7万年分の年縞とその下層部分とあわせて約18万年分の堆積物が採取できました。今後様々な研究に寄与することが期待されます。採取した年縞は、県内の公共施設やイベント等で順次展示し、県内外の方々に広く紹介してまいります。また、年内を目途に立命館大学との共同研究体制や教育観光に活かせる効果的な展示方法などの基本計画を策定してまいります。
 

 次に、「元気な県土」について申し上げます。
 昨年の台風18号による被災から1年が経過しました。被災した河川・道路等215箇所については、今月末までに約8割の箇所において復旧工事が完了する予定です。このうち、県道常神三方線の遊子地区については、7月6日の神子トンネルの開通に合わせて規制を解除しております。残る箇所についても、大型土のうの設置や巡回・監視体制の強化など、大雨などに対する安全を確保しており、年度内に完成するよう引き続き全力で工事を進めてまいります。
 また先月、広島市において豪雨による甚大な土砂災害が発生しました。本県としてもこれを貴重な教訓とし、花崗岩が風化した「マサ土」が分布している地域や新たに山際で住宅団地等の開発が行われた箇所を対象に、土砂災害の危険度調査を改めて実施し、土砂災害警戒区域等の指定見直しに反映させるなど安全施策を強化してまいります。
 

 中部縦貫自動車道については、福井北-松岡間において、新たに松岡高架橋と越坂トンネル間の盛土工事、福井北インターチェンジにつながる松岡橋の上部工に着手しており、今年度中に開通する予定となっております。また、永平寺東-上志比間においても大畑高架橋の上部工に着手するなど、永平寺大野道路の28年度全線開通に向け着実に工事が進められています。
 大野油坂道路の大野東-和泉間については、昨年2月から順次、地元説明会を開催するなど事業用地の早期取得に努めてきたところであり、先月30日には起工式を行い、工事に着手いたしました。
 今後とも、一刻も早い全線の開通に向け、県議会、沿線市町、経済界などとともに、未だ事業化されていない大野-大野東間の27年度の新規事業化と早期全線開通を国に強く要望してまいります。
 

 敦賀港については、今後見込まれる取扱貨物量の増加等に対応するため、ふ頭用地の拡大・再配置や荷役の効率化が必要となっています。現在、鞠山南地区のふ頭用地や岸壁の新設における費用対効果や経済波及効果、コスト削減策などの検討を進めているところです。今後、外部専門家の意見も聞ききながら調査・検討を進め、年内を目途に事業実施の方針を明らかにし、27年度の事業化を目指してまいります。
 

 次に、「元気な県政」について申し上げます。
 この夏の甲子園では、敦賀気比高校が県勢としては18年ぶりのベスト4に進出し、全国の野球ファンを沸かせました。また、全国高校総体でも、ボートやホッケーに加え、初めてライフル射撃や柔道でも優勝するなど、若手選手の活躍が目立ってきております。こうした若手選手を中心にさらに強化を進め、長崎国体での10位台の獲得を目指してまいります。
 福井国体に向けて更に競技力を向上させていくには、より多くの若手選手の確保が必要であります。福井に住み、福井国体で活躍することはもちろん、将来にわたって本県スポーツ振興の一役を担ってもらう必要があります。このため、若手選手が県内で就職できるよう支援するシステムとして「スポジョブふくい」を7月末に開設しました。現在、県外大学や県内企業への訪問活動を進めており、その中で企業関係者からも力強いご賛同をいただいております。今後、福井国体までに約200人の選手を本県での就職に結び付けられるよう、支援活動を強化してまいります。
 

 また、障害者スポーツについても、福井国体で13の正式競技すべての出場を目指して、「しあわせ福井スポーツ協会」が中心となり、選手の発掘と育成を進めております。今月7日には、国体での活躍を期待する個人競技57選手と団体競技10チームを「チームふくい」アスリートとして認定いたしました。今後は有望な選手やチームの育成を進めながら、障害のある人もスポーツを通した健康づくりや社会参加が一層進むよう支援してまいります。
 

 以上、予算を含め申し上げましたが、その結果、一般会計の補正規模は40億円、本年度予算額の累計では4,862億円となります。歳入予算については、国庫支出金21億円、前年度繰越金23億円を計上するとともに、財政調整基金の取崩しを21億円取りやめた次第であります。
 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。
 

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。
 

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