第400回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2018年2月20日ページID 037701

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                                                                       平成30年2月20日                                                                第400回定例県議会


                       知事提案理由説明要旨


                                               福 井 県

                                            

  

  

  

 

  

 第400回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成30年度当初予算、平成29年度2月補正予算の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 

 さて今月4日から13日まで2度にわたって降り続いた大雪により56豪雪以来37年ぶりの豪雪となり、福井市では積雪が140センチを超え大野市と越前市では観測史上最大の積雪を記録し、昨日までに亡くなられた方12名、重軽傷107名、また多くの農業用施設が損壊するなど、甚大な被害が発生しました。亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

 今回の平成30年豪雪により、JR北陸線や地域鉄道などの公共交通機関が終日運休し、国道8号では坂井市からあわら市にかけて約1,500台の車が数日間動くことができない状態となり、北陸自動車道や中部縦貫自動車道も通行止めが続くなど、県内とくに嶺北において交通網が麻痺状態となりました。これにより、学校の休校、企業の休業、灯油やガソリンなど生活物資の不足といった事態が相次ぎ、県民生活や観光、農林水産業をはじめとする経済活動全般に大きな打撃を受けました。

 県では2月6日に災害対策本部を設置し、特に国道8号については、沿線市とも連携して取り残された人たちの安全の確保を図るとともに、陸上自衛隊に災害派遣要請を行い、スタック車両の救出など早期の復旧に努めてまいりました。陸上自衛隊に対しては、地域鉄道の線路や駅構内における除排雪を追加で活動要請したほか、福井市内における排雪場の開設のため再度2月15日に災害派遣要請を行い、復旧に大きな力添えをいただきました。また燃料の供給については、世耕経済産業大臣へ優先供給を要請し、県外からの緊急輸送により供給量を確保いたしました。さらに県民生活の混乱を少しでも早く軽減するため、国や長野県等からの除雪車の応援も求め、県と市町が一体となって生活道路の除雪に取り組んでまいりました。県民、企業の皆さんに対しても、除雪活動への参加、不要不急の自動車利用を控えていただくなどの協力を求めました。こうした結果、県内の被害状況は次第に回復し、普段の生活に戻りつつあります。

 今回の被害状況全体については、さらに詳細に把握する必要がありますが、課題としては、高齢化が進む中での家屋の除雪や安全確保、高速道路・国道など基幹道路の速やかな除雪・消雪対策、県民生活に直接かかわる食品や燃料の優先的確保、そして県民への様々な情報伝達などが考えられます。このため市町や国の関係する方と協力して十分検証し、今後に向けてさらに県民生活の安全・安心の確保を図ってまいります。

 豪雪被害への対応については、29年度2月補正において除排雪経費を11億円増額し、既決予算と合わせて平成以降の最大額となる33億円を計上しております。今後、被害状況や所要経費が明らかになり次第、別途、追加補正を実施してまいります。

 また明日21日には、県議会議長、市町の首長とともに、高速道路・国道等のハード、ソフト両面から雪に対する強靭化や除排雪経費にかかる財政支援、被災農業者や中小企業への支援などについて、国に強く求めてまいります。

 

 さて今年は、明治維新から150年を迎える大きな節目の年であり、福井県においては半世紀ぶりに二巡目の「国体・障スポ」を開催いたします。そして北陸新幹線、中部縦貫自動車道の整備などがさらに着実に進み、交流新時代を迎える中で次の50年へスタートをすべき年でもあります。

 国体・障スポで躍動する選手をはじめ、世界を舞台に戦うバドミントンの山口茜選手、競技かるた名人位3連覇を果たした川崎文義名人のように、スポーツや文化など様々な分野において活躍する人たちの姿は、私たち県民にさらなる高みへチャレンジし困難を突破しようとする勇気を与えてくれます。いろいろな分野にわたってチャレンジする人々を増やし、福井の魅力を高めて強く発信していくため、近代日本の礎を築いた郷土の先人の功績や生き方を学び、県民一人ひとりが交流の輪を国内外に大きく広げ、新たな挑戦を行うことが期待されます。

 

 当初予算については、こうした観点から編成を行ったところであり、県民総参加による国体・障スポの成功、高速交通体系の整備、チャレンジ人口を増やすことなどに重点をおくとともに、4期目県政の最終年度でありますので、「福井ふるさと元気宣言」に掲げる4つのビジョンと新たな政策課題に対応する施策を着実に実行してまいります。

 

 それでは当面する県政の主要な課題について申し上げます。

 まず北陸新幹線の整備促進について申し上げます。

金沢・敦賀間については、平成30年度の政府予算案において、本県分として今年度の約1.4倍となる1,225億円が確保されております。

 用地取得については、鉄道・運輸機構において、土地収用法に基づく手続きとしての事業説明会を今月15日から順次行っておりますが、まだ契約をいただいていない地権者に対しては、引き続き理解が得られるよう全力をあげてまいります。

 工事の進捗については、先月から福井市北東の啓蒙地区において高架橋工事が始まり、今月には福井駅部と足羽川との間の高架橋工事に着手しました。

 あわら市の柿原トンネル陥没事故については、陥没箇所の地盤改良工事が終わり、明日からトンネルの掘削工事が再開されます。鉄道・運輸機構に対しては、すべての工事について万全の安全対策を講じるとともに工事の進捗管理を徹底し、敦賀開業が遅れることがないよう強く求めました。

 

 新幹線利用者の満足度向上に向けた対策については、車窓からの眺望を確保できるよう、防音壁の高さが2mを超える区間において透明の防音壁を設けることや、トンネル内でも携帯電話が使用できるよう開業前に不感対策工事を行うことを、先月、国土交通省や総務省など関係機関に要請いたしました。

 また新幹線駅舎のデザインについては、機構から提示された3つのデザイン案の中から、駅が設置される各市において1つの案を選ぶことになっており、3月末には4駅すべての基本デザインが決定する予定であります。

 

 敦賀・大阪間については、ルートの詳細調査の一環として、機構において嶺南全区間の地質調査を昨年12月から順次進めております。全線開業効果を早期に発現させるため、約2兆1千億円を予定している建設財源について、与党プロジェクトチームにおいて速やかに検討を始めて見通しをつけるよう、関西とも連携を強めて政府・与党に働きかけてまいります。

 

 並行在来線については、昨年12月に石川県との連絡調整会議も設けており、今年の夏までに並行在来線会社の「経営・運行に関する基本方針」を決める予定であります。

 北陸新幹線敦賀開業に向けた嶺南地域の交通ネットワークの強化については、新幹線との乗継ぎ利便性の高いJR小浜線のダイヤの見直しや若狭の幸を楽しめる列車の運行など、市町や事業者とともに検討してまいります。

 

 さらに北陸新幹線の開業効果を若狭湾エリア全域に取り込むため、若狭湾エリアの新たな地域構想について、新幹線駅からの二次交通の強化、三方五湖エリアの魅力向上など具体的なプロジェクト案を作成しました。年度内に「高速交通開通アクション・プログラム」へ追加したいと考えております。

 

 次に、原子力行政について申し上げます。

 大飯3、4号機の再稼働について、関西電力は今月13日に3号機について燃料装荷を完了し、4号機については4月に燃料装荷作業を予定するなど、原子炉起動に向けた準備を進めている状況です。県としましては、原子炉起動など再稼働工程の節目ごとに職員が立ち会い、引き続き事業者の安全管理の状況を確認してまいります。

 一方、大飯1、2号機については、他のプラントに比べ原子炉格納容器が小さく、設備の点検・保守作業や迅速な補修などを安全・確実に実施することが難しいことから、昨年12月22日、廃炉とすることを決定しました。県としましては、原子力発電の運転と廃炉は一体であるとの観点に立ち、事業者において更地になるまで責任をもって安全対策や地域振興に取り組み、廃止措置を着実、安全に進めるよう求めたところです。

 

 「もんじゅ」については、今月8日、県の要請に応じて設置された国・県・敦賀市による「もんじゅ廃止措置に係る連絡協議会」の初会合が開かれ、1次系ナトリウムの抜取り、使用済燃料やナトリウムの搬出計画策定の進め方等について国と協議しました。県としましては、こうした連絡協議会や県原子力安全専門委員会において廃止措置作業の安全性について厳正に確認してまいります。

 

 原子力政策については、再稼働や廃炉、40年超運転、使用済燃料の中間貯蔵、核燃料サイクルなど様々な課題について、原子力発電の将来を見極め、確固たる方針を示すべき正念場に立っております。こうした中、国は基本政策分科会におけるエネルギー基本計画の見直しの議論に加え、原子力分野の課題について検討を深めるため、先月16日から原子力小委員会を開き議論を進めております。核燃料サイクル政策や廃炉プラントの解体廃棄物の処分、原子力人材の確保・育成などの課題について、立地県の立場からしっかりとした対応をするよう強く求めたところです。

 

 次に、エネルギー研究開発拠点化計画について申し上げます。

 「もんじゅ」サイトに設置を検討している試験研究炉について、国は、その仕様や運営主体の方針を、今年度に中間的にまとめ、来年度は大学の利用促進に向けた連携方策等についても調査し、さらに検討を深める予定です。また試験研究炉を中核として、敦賀エリアに整備する原子力研究・人材育成拠点において行う具体的な施策についても来年度末までに明らかにするとしております。県としましては、これらの内容を反映するため平成30年度から2か年をかけて拠点化計画を見直してまいります。

 

 次に、原子力防災対策について申し上げます。

 原子力災害時において発電所近隣の高齢者などが避難に使用する一時集合施設について、放射線防護装置を設置するとともに、避難経路にあたる狭隘道路の拡幅整備など市町を支援します。

なお、大飯地域の原子力防災訓練の実施時期、内容については、現在、国の地域原子力防災協議会の作業部会において検討が進められております。

 

 以下、「福井ふるさと元気宣言」に沿って主な施策について申し上げます。

 まず「元気な社会」の人口減少対策についてであります。

総務省が先月発表した平成29年の人口移動報告によると、他地域への転出超過は「ふくい創生・人口減少対策戦略」策定時から3年連続で改善しております。引き続き、県外に進学した学生に県内就職に関する情報を提供するとともに、大学のサークル活動などで来県する若者に、先輩移住者との交流や企業見学会などを行い、U・Iターンを促してまいります。

 

 人口減少や高齢化が進む集落対策について実態調査を行った結果、自治会運営維持への不安や担い手不足など課題が明らかになりました。また今回の豪雪においても、高齢者宅の除雪など集落内の助け合いの重要性が再認識されました。こうしたことから複数集落の共同による地域活動や拠点整備などを支援し、地域のつながり力を強化することにより住み慣れた地域で活き活きと暮らしていけるよう集落活動を活性化してまいります。 

 

 次に、医療・福祉について申し上げます。

 今年度は、医療・福祉分野に関する多くの計画改定の時期となります。医療と介護の連携や在宅医療の充実、県民主体の健康づくりなどの施策を一体的に進めてまいります。

 障害者福祉については、「障害のある人もない人も幸せに暮らせる福井県共生社会条例」を今議会に提案し、障害者の自立と社会参加、差別解消を進めてまいります。議員から提案の「福井県手話言語条例」と併せ、この条例の理念や内容について県民に幅広く周知し、共生社会の実現をめざしてまいります。

 

 国民健康保険については、平成30年度から県が財政運営の主体となります。したがって県全体の医療給付費等を見込んで各市町の納付金を算定し、市町は住民から徴収した保険料などを財源に、県に納付金を納めることになります。そのため制度改革により保険料負担が大きく増えないよう、国による公費措置を講じるとともに、市町と連携して後発医薬品の普及促進による医療費適正化や保険料の収納対策などを進めてまいります。

 

 緊急医療用のドクターヘリについては、迅速な救命治療に効果があるとして全国で導入が進んでおります。本年は嶺南および奥越地域等を対象に、滋賀県および岐阜県との共同運航を始めることとし両県と協議を行ってまいります。また県内全域において救急医療体制を強化するための運航についても検討してまいります。

 

 健康づくりの拠点である「ふくい健康の森」の屋外施設については、公式の全国大会が開催できるスケートパークやマレットゴルフコースを設けるなど、子どもからお年寄りまで幅広い世代が楽しみながら健康づくりができる施設へと再整備を行い、平成31年春のリニューアルオープンをめざします。また嶺南地域においても、既存の県立・市町立施設でのスポーツ・レクリエーション機能の強化について検討してまいります。

 

 次に、教育について申し上げます。

 教育委員会との総合教育会議を開き、児童・生徒一人ひとりの特性に応じたていねいな教育を進めるため、相談体制の強化や学校業務の効率化などについて意見交換を行いました。

 来年度においては、管理職や教育相談に関わる教員の資質向上、スクールカウンセラーの増員などにより、学校における相談体制をより一層整えます。また部活動指導員の配置拡充や学校運営支援員の全小中学校への配置など教員の負担を軽減し、児童・生徒の特徴や個性を理解した指導が行われるよう教育現場を支援してまいります。

 

 小・中学生の学力向上については、各学校の優れた教材や指導法をまとめた県独自の教材を活用し、研修会や学校訪問などを通じて授業改善を進めております。

 高校生の学力向上については、授業や進学指導に実績のある退職教員の配置や、大学入学共通テストに対応する教員研修などにより、指導力向上を進めてまいります。またプロジェクターなどのICT機器を順次整え、板書時間の短縮や多様な教材の提示により授業の効率化と質の向上を図ってまいります。

 

 次に、環境行政について申し上げます。

 環境基本計画の改定については、「年縞」からわかる人々の暮らしや歴史をはじめ、環境の変化を学ぶ機会の提供、豊かな里山里海湖の自然体験などを通じて、県民一人ひとりがふくいの美しい環境の保全について考え、活力あるふるさとを未来に繋いでいく方策を取りまとめてまいります。

 また、地球温暖化対策については、2030年度の温室効果ガス排出量を、2013年度に比べ国を上回る28%削減することを目標に掲げ、地球温暖化ストップ県民運動「LOVE・アース・ふくい」の推進など、福井独自の施策を展開してまいります。

 

 本年9月に開館を予定している年縞博物館については、世界が認めた「年代測定のものさし」である約7万年分の年縞45mを直線的に展示するとともに、年縞に含まれる花粉、火山灰等から解明される人類史、気候変動の歴史を解説するなど、環境教育の拠点として活用してまいります。

 また開館後には、年縞から得られる知見を学ぶ特別企画展や国内外の年縞研究者が参加する国際シンポジウムを開くなど、三方五湖周辺の優れた自然環境とそこに生まれた年縞の魅力や偉大な学問的価値を国内外に発信していきます。

 

 次に、「元気な産業」について申し上げます。

 最近の経済情勢については、国は1月の月例経済報告において「景気は緩やかに回復している」とし、7か月ぶりに景気判断を引き上げました。また日本銀行は2月の金融経済月報において、1月に引き続き、「北陸の景気は拡大している」としております。

 一方、本県の雇用状況でありますが、12月の有効求人倍率が1.96倍と依然として高い水準にあり、むしろ人手不足対策が課題となっています。このため来年度から「人材確保支援センター」を新たに設け、企業の採用活動や多様な人材が活躍できる職場づくりを支援してまいります。また立地・増設を行う企業による県外からの新規雇用に対しても、支援してまいります。

 

 IoTやAI等の活用については、設備投資等への支援を拡大するほか、民間企業や大学とともにAIビジネス・オープンラボを産業情報センターに設け、新たなビジネスの創出を支援してまいります。また来月には最新のロボット技術を紹介し業務のシミュレーション等ができる「ふくいロボット・テクニカルセンター」を工業技術センターに設け、製造業や物流業等へ導入を進めてまいります。

 

 こうした先端技術の発展や働き方の改革など産業を取り巻く環境の大きな変化に対応するとともに、本県においては高速交通体系の整備に伴い、モノやカネはもちろん人の交流の動きも活発化させなければなりません。このため現在の福井経済新戦略を2年前倒しして見直し、県内の消費や生産など経済活動を質・量ともに高めてまいります。

 

 炭素繊維複合材料の開発については、次世代航空機のエンジン材料の開発が進んでおりますが、新たに大学や大手重工メーカー等と共同し、本県が特許を有する炭素繊維の開繊技術を活用した航空機体の製造開発に着手します。

 

 ところで昨年の企業誘致については、投資額は713億円、新規雇用予定者数も916人となり、企業立地推進戦略本部を設けた平成23年以降で最も多い36件の立地が決まりました。中でも嶺南地域においては、大規模な自動車関連企業や防災関係機器を研究・製造する企業が立地するなど新たな分野の産業が生まれました。

 引き続き、高速交通網の進展など立地環境を活かし、女性や若者に魅力のある本社機能をはじめ様々な業種の誘致につなげてまいります。

 

 次に、海外との交流拡大について申し上げます。

 海外からの誘客促進については、観光庁の調査において平成29年の外国人宿泊者数は11月の時点で63,000人、28年に比べ25%増え過去最高となっております。また小松空港においては、先月から台湾便がデイリー化し、本年春の香港チャーター便は、昨年の2倍を超える座席数が予定されております。

 一層の誘客拡大を図るため、台湾には営業窓口を現地に設置し旅行会社等へ継続的な売込みを行い、また香港では新たに石川県と共同し現地での観光説明会を行います。特に大阪など大都会を訪れる海外からの旅行客を福井県に呼び込むための戦略を立て、市町や民間団体と一体となって、その土地ならではの魅力を磨き発信していきたいと考えております。

 

 海外への農林水産物等の販路拡大については、昨年11月に香港とシンガポールにおいて食文化の提案会や商談会を行った結果、先月には香港の日本料理店6店舗において越前がれいや甘えびなど水産物を中心としたフェアが開かれるなど、継続した取引につながる動きが出ております。

 そこで来年度は香港においてアンテナショップを開設し、食材や伝統工芸品などを展示、販売するとともに、タイにおいて新たに食文化の提案会等を行ってまいります。

 

 次に、農林水産業の振興について申し上げます。

 「いちほまれ」については、いよいよ全国に本格デビューの年であります。生産量を29年産の600トンから大幅に増やし、関西・中京圏にも販売先を広げ本格的なプロモーションを開始いたします。JAと一体となって、生産から販売、広報まで全力で行い、ブランド米日本一をめざします。

 

 園芸については、周年栽培が可能な大規模園芸施設12箇所が既に完成し、ミディトマトや青ネギなどの供給を行っており、今年度の販売額は昨年度の約2倍となる8億円を見込んでおります。また集落園芸をさらに拡大させるため、排水性の高い圃場づくりなどを支援し収益性の高い農業経営につなげてまいります。

 

 林業については、総合グリーンセンターにある「ふくい林業研修センター(仮称)」の改修が3月に完了いたします。林業カレッジなど各種研修や林産物の流通・販売にかかる活動を支援し、人材育成、林業研修の拠点として活用してまいります。

 

 水産業については、養殖技術の向上と普及に力を入れ、特に来年度は高級魚マハタの育苗生産施設を建設して、これを若狭ふぐに並ぶ誘客食材として定着させるほか、県内外へPRを積極的に行い越前若狭のおいしい魚のブランド力を高めてまいります。また年間3万人の釣り客が訪れるアユの資源増大を図るため、海からの遡上につながる稚魚の放流を支援します。さらに今月1日から釣りが解禁となったサクラマスについては、人工採卵による稚魚の育成や生息・産卵場所の保護、拡大を行ってまいります。

 

 次に、観光とブランド戦略について申し上げます。

 観光誘客の拡大と観光消費額の増大を図るため、県内6エリアごとに策定された周遊・滞在型の観光推進計画に基づき魅力づくりを進めております。来年度は、福井市にある「みらくる亭」のリニューアルや、勝山市に新たに整備する道の駅に併設する自然体験施設の整備などを支援してまいります。

 また多くの観光客が訪れる東尋坊や三方五湖において、さらなる魅力度アップの方策等を関係する市町とともに検討し、観光地のレベルアップを進めてまいります。

 

 冒頭申し上げた「幕末明治福井150年博」については、3月24日から11月30日までの期間中、県立歴史博物館では初公開となる坂本龍馬や横井小楠の資料を展示するなど、県および市町の文化施設等において幕末明治に関する企画展を切れ目なく行います。また大河ドラマ「西郷どん」に出演する俳優のトークショーや、松平春嶽公など幕末四賢侯の生き方・考え方を学ぶシンポジウムなども予定しております。新しい時代を切り拓いた郷土の先人の功績や生き方を学び、若い人たちへ語りつなぎ、ふるさと福井に誇りと自信を高めるとともに、「国体・障スポ」の来県者や県外観光客など多くの人たちに福井の歴史を発信する機会にしてまいります。

 

 恐竜博物館については、1月30日、開館からの入館者数が900万人を超え、国内外から多くの人たちが訪れる国内有数の博物館となっております。来年度は、この夏に公開される恐竜映画とタイアップしたPR活動や、県外の博物館や商業施設への骨格化石の貸出しなど、来館者の増加や収入の確保に努めてまいります。また子ども達が恐竜の生態や進化について楽しみ学べる恐竜系統図を新たに作るなど、来館者の期待に応えてまいります。

 

 新たな恐竜博物館については、12月議会の議論を踏まえ、博物館に必要な機能や民間参画による整備・運営手法、立地候補地など調査項目を整理し、調査機関への委託も行い、検討を始めました。次の議会において中間報告を行いたいと考えております。

 

 一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)については、現在、建築の基本設計を行っており、来年度は、建築および展示の実施設計を進めます。平成33年度の開館に向け、大規模な石敷遺構展示室や朝倉館の原寸再現など、さらに具体化してまいります。

 

 次に「元気な県土」について申し上げます。

 国道や高速道路等の雪に対する強靭化については、まず国道8号における通行止めの主な原因が車両のスタックであったことから、あわら市笹岡・坂井市丸岡町玄女間の4車線化やスタック車両を除去するための救助機械・待避所の確保、消融雪設備の増強など、雪に強い道路整備を国に求めてまいります。また北陸自動車道や中部縦貫自動車道の通行止めについても、除雪体制や国道の交通量を勘案した通行規制などについて関係機関との連携を強化し、再発防止に努めるよう求めてまいります。

 

 中部縦貫自動車道の大野油坂道路については、国の補正予算を受けた29年度2月補正予算と30年度当初予算とを合わせ事業費210億円を計上しております。大野・大野東間においては、用地測量が1月に完了し、用地取得を本格的に進めてまいります。また大野東・和泉間においては、荒島第1トンネルに続き、この区間で最も長い延長約5kmの荒島第2トンネルや下山トンネルの工事を年度内に着手いたします。

 

 敦賀港の鞠山南地区の第2期整備については、来月に国直轄の岸壁整備の起工式が行われ本格的に工事が始まります。県のふ頭用地の整備と合わせ、早期供用をめざします。

 

 えちぜん鉄道の高架化については、線路や架線の設置が完了し、新しい福井駅舎の内装や照明の設置など仕上げの段階に入っております。新幹線高架を利用した仮線運行から新しい高架への切り替えを6月24日に行い、供用を始める予定であります。

 

 福井鉄道については、新たな支援計画に基づき、安全輸送に必要なレールや踏切保安設備の更新に加え、1月および2月の大雪により多くの運休が生じたことから、県、沿線市町、事業者の除雪協力体制を強化するとともに、除雪車の更新も支援いたします。またえちぜん鉄道と連携し、雪害対策や資材の共同購入、相互利用などを行ってまいります。

 

 最後に、「元気な県政」の「国体・障スポ」について申し上げます。

 本年の国体の幕開けとなる冬季国体においては、スピードスケートの小坂龍選手とショートトラックの岩下聖選手の優勝を筆頭に16種目において入賞を果たし、過去最高となる10位と幸先のよいスタートを切りました。今月25日からは、新潟県においてスキー競技が行われます。

 

 競技会場の整備については、今年度中に体育館の整備や改修など大規模な工事を終え、来年度は福井フェニックス・スタジアムのグラウンドなど、残る4施設の整備を予定どおり行います。またカヌーや山岳など既存施設のない競技の特設会場を整備してまいります。

 県営陸上競技場については、桐生祥秀選手が出した日本人初の9秒台という大記録を記念し、愛称を「9.98スタジアム」とし、全国へのPRにつなげてまいります。

 

 両大会の運営については、開・閉会式典の進行や、演技・演出の具体化、選手や関係者等の安全・確実な送迎、円滑な競技運営などこれまで進めてきた準備を、大会に向けて具体化してまいります。また来県者に対し、恐竜や「いちほまれ」など福井のトップブランドのPR、会場でのおもてなしにより、参加者の記憶に残る大会となるよう努めてまいります。

 

 特に国体と障スポの融合については、9月1日から県民スポーツ交流期間をスタートさせ、スポーツ吹矢やウオーキング等のデモンストレーションスポーツを一緒に楽しむ交流を進めます。加えて障スポの開・閉会式の観覧や国体期間中に開催する車椅子バスケットボールをはじめ各障スポ競技をみんなで応援し、障害の有る無しにかかわらずスポーツを通じた融合の輪を広げてまいります。

 

 競技力の向上については、総合優勝の実現に向け、有力選手の確保や接戦に打ち勝つ力、戦術に一層磨きをかけ、全ての競技で最高の成績を収めることができるよう、残された期間はわずかですが、県、体育協会、全競技団体が一丸となって最大限の力を注いでまいります。

 

 以上、予算および事業を含めて申し上げました。この結果、30年度当初の一般会計予算額は4,790億円を計上しました。

 歳出については、過去最大となる北陸新幹線の建設負担金や中部縦貫自動車道の整備、国体競技会場へのアクセス道路の舗装補修など投資的な経費を、前年度に比べ78億円多い1,120億円余計上するなどいたしました。

 一方、歳入については、県内企業の動向や地方財政計画を考慮し、県税収入はリーマンショック後の最高額となる1,111億円、地方交付税は1,292億円などといたしました。

 

 また29年度2月補正予算については、除排雪経費や台風21号被害への対応、国の補正予算の財源を活用した公共事業等のほか、事業費の確定に伴う減額補正を行うものであります。この結果、29年度一般会計の累計額は4,758億円となります。今年度末の県債残高は4,851億円、基金残高は136億円となり、いずれも第四次行財政改革実行プランの目標を達成する見込みとなっております。

 

 最後に第21号議案の福井県手数料徴収条例の一部改正については、土壌汚染対策法の改正に伴い手数料の新設等を行うものであります。その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由にもとづき提案した次第です。

 

 以上、県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。なにとぞ慎重なご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。



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