Q&A ニンニクがくさいのはなぜ?
Q.なぜニンニクはおろすと臭くなるのか?
皮付きのニンニクはほとんど臭いがしませんが、切ったり、おろしたりすると、途端に強烈なニンニク臭が手や部屋中にしみついてしまったという経験はないでしょうか。
ニンニクにはアリインという成分が含まれています。アリインは臭いませんが、ニンニクの組織を破壊するとアリイナーゼという酵素がアリインに作用しアリシンとα-アミノアクリル酸を生成します。アリシンは不安定で速やかに化学反応により、ニンニクの悪臭の原因となるジアリルジスルファイドに変化します。
これら一連の機構はネギ、ニラ、ラッキョウ、アサツキなどネギ属植物に共通しています。ネギ属植物の臭いは、ニンニクでいうジアリルジスルファイドのような一次生成物の他に、それから生成する二次生成物である無機硫黄化合物、メルカプタン、トリスルフィド、チオスルホネート、アルデヒド、アルコールなどにより形成されています。
ニンニクの悪臭を除くためには、臭いの前駆体を取り除くよりも、酵素の失活をねらった方が簡単です。具体的には組織を破壊する前の加熱、エタノール、酸処理などが効果的です。熱処理ですが、ゆでる、レンジが手軽でよいと思います。若干やわらかくなりますが、臭いを弱くすることができます。レンジの場合、皮をむかず、まるごとラップで包み、600Wで1分30秒かけ、水にさらして冷ますのが良いです。まるごとで加熱する理由は、傷をつけたりして酵素を働かないようにするためです。これらの方法は完全に臭いをなくすことはできないので、臭いをさらに弱めるには、牛乳やすりおろしたリンゴ、リンゴジュースなどに浸すこと、またパセリを仕上げに使うなど、臭い軽減策を合わせてみてください。
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