農業従事者の皆様との意見交換会を開催しました

最終更新日 2025年11月20日ページID 062228

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 議会の政策立案機能や監視機能の強化に向け、県民の多様な意見を直接把握するとともに、議会・議員の活動を広く理解いただくため、福井県議会広報会議(会長 西本正俊議員)では、毎年度、県民の皆様との意見交換会を開催しています。
 今年度2回目の意見交換会は、農業従事者の方々が抱える課題について、また、生産性向上や担い手確保のための取組と今後の展望についてお話を伺いました。


日 時:令和7年11月12日(水)
場 所:県議会議事堂内会議室
参加者:県議会広報会議 西本正俊会長、山本建委員、渡辺竜彦委員、藤本一希委員
農業従事者 4名
意見交換1 意見交換2


(農業従事者の抱える課題について)
・60代70代の高齢者は、農業への意欲はあっても、体力が必要な作業は難しくなってくるが、若手に頼みたくても人手が足りない。高齢化、次の世代に繋いでいくことが課題である。
・湿田地帯では、全自動田植え機などのスマート農機が使えない。
・スマート農機を導入していても、100%使い切れていない現状もある。
・スマート農機など、農業機械全般的に価格が上がってきている。
・70代の農業者は意欲もあって元気であり、40代の子世代に完全に事業承継がされていない。10年先20年先の農業を考えていく場合には、若いうちに事業承継し、早いうちに経営者として様々なことにチャレンジしていくことも大事である。
・猛暑が毎年続き、当たり前になってきている。特に園芸に関しては、ちょっとした失敗で収入がなくなってしまうこともある。
・三里浜地区は砂丘地で水持ちが悪く、水の管理が大変である。地域的な課題であり、安心して作付けができる環境を考えていかなければならない。


(生産性向上や担い手確保のための取組と今後の展望について)
・自分が小中学校時代に、農業に接する機会があまりなかった。今も、学校で農業の大切さを教える授業などの時間が少ないと感じる。小さい子供達に農業の大切さを教える機会を増やすことが大事だと思う。地域の農業の現場を見学するだけでも、農業を知るきっかけになる。
・農業をしていて楽しい、面白いということを次世代に伝えていきたい。自分が考えて向き合って取り組んで、目に見えて成果が分かることが、やはり農業の面白いところだと思う。
・県の園芸カレッジでは、研修2年目に実際に農家さんのところで修行をするが、受け入れてくれる里親の質も重要である。技術面の指導はしっかりしていても、経営面での指導が十分でない場合もある。
・県の農業基本計画では、4K(希望あふれる・かっこいい・稼げる・感動)農業の展開を謳っているが、「稼げる」ということがないと継続していけない。自分自身が稼げる農業を体現し、若い人に目指してもらえる経営体を目指したい。
・リーディングファームというものがあるが、経営できる姿はかっこいいと思う。農作業員ではなく、経営者を育てることが大事である。
・「感動」という点も重要で、自分のやったことが結果に表れる喜びを持てると、次の発展へと繋がっていく。
・「かっこいい」という点について、女性農業者が力仕事では男性のようにはいかない面もあるが、工夫してとにかく良いものを作ろうと頑張っている人達をみて、かっこいいと思った。そういう人が増えていくと良いと思う。