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○みんなでつかおう「ふくいの木」促進条例
平成二十九年七月十四日福井県条例第二十三号
みんなでつかおう「ふくいの木」促進条例を公布する。
みんなでつかおう「ふくいの木」促進条例
わたしたちは古来、木材を建築物や生活用品等様々な用途に利用し、木の文化を育んできた。
また、木材を生み出す林業や木材産業は、地域経済を支える重要な役割を果たしてきた。
しかしながら、近年、様々な分野で木材に代わる素材や製品が利用されるようになり、身近に木を感じることが少なくなってきている。
こうした状況において、本県では、昭和四十年代後半から本格的に植林を進めてきた人工林が利用可能な時期を迎えており、この資源を有効に活用していくためにも、ふくいの木の利用を促進することが必要不可欠となっている。
ここに、ふくいの木を利用することの意義をわたしたち一人一人が改めて認識し、わたしたちの日々の暮らしの中に木材を取り戻し、ふくいの木の積極的な利用を促進するため、この条例を制定する。
(目的)
第一条 この条例は、ふくいの木の利用の促進に関し、基本理念を定めるとともに、県の責務ならびに市町、関係事業者および県民等の役割等を明らかにすることにより、ふくいの木の利用を総合的に促進し、もって県内の林業および木材産業の健全な発展ならびに豊かな県民生活の実現に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 ふくいの木 県内で生産された木材およびそれを利用した木製品をいう。
二 ふくいの木の利用 建築材料、工作物の資材、製品の原材料、エネルギー源等としてふくいの木を利用することをいう。
三 関係事業者 県内で森林の施業、木材の製造もしくは流通または建築物の設計もしくは施工に関する事業を行う者をいう。
四 県民等 県民および県内において事業活動を行う者(関係事業者を除く。)をいう。
(基本理念)
第三条 ふくいの木の利用の促進は、ふくいの木を利用することが地域の森林の整備を促し、森林の有する多面的機能の持続的な発揮につながるとともに、地域の活性化にも貢献するものであることにかんがみ、わたしたち一人一人がふくいの木を利用することの意義を認識するとともに、関係事業者および県民等の創意工夫ならびに自発的な取組により行われなければならない。
(県の責務)
第四条 県は、自らふくいの木を積極的に利用するよう努めるものとする。
2 県は、県民が木に親しみ触れ合い、木の文化を学ぶ機会の創出、ふくいの木の良さおよびその利用の意義に関する普及啓発その他のふくいの木の利用の促進に努めるものとする。
(市町の役割)
第五条 市町は、県、関係事業者および県民等と協力しながら、自らふくいの木を積極的に利用するよう努めるものとする。
2 市町は、県民等によるふくいの木の利用が促進されるよう努めるものとする。
(関係事業者の役割)
第六条 関係事業者は、良質なふくいの木の効率的かつ安定的な供給またはその積極的な利用もしくは販売に努めるものとする。
(県民等の役割)
第七条 県民等は、ふくいの木を利用する意義に対する理解を深め、その日常生活または事業活動を通じて、ふくいの木を利用するよう自ら努めるものとする。
(ふくいの木の利用推進月間)
第八条 県民等の間に広くふくいの木についての関心と理解を深めるとともに、積極的にふくいの木を利用する意欲を高めるため、ふくいの木の利用推進月間を設ける。
2 ふくいの木の利用推進月間は、十月とする。
(施策の実施状況の公表)
第九条 知事は、毎年、ふくいの木の利用の促進に関する県の施策の実施状況を公表するものとする。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。



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