○福井県桝谷ダム操作規則
平成18年4月1日
福井県訓令第24号
福井県広野・桝谷ダム統合管理事務所
福井県桝谷ダム操作規則を次のように定める。
福井県桝谷ダム操作規則
(趣旨)
第1条 この訓令は、福井県桝谷ダム(以下「ダム」という。)の操作について必要な事項を定めるものとする。
(ダムの用途)
第2条 ダムの用途は、洪水による災害の発生の防止、流水の正常な機能の維持ならびにかんがい用水、水道用水および工業用水の供給とする。
一 洪水時 貯水池への流水の流入量(以下「流入量」という。)が毎秒10立方メートル以上である時をいう。
二 非洪水時 洪水時以外の時をいう。
三 洪水期 7月1日から9月30日までの期間をいう。
四 非洪水期 洪水期以外の期間をいう。
五 貯水池の水位 取水施設に設置された水位計により測定された水位をいう。
(洪水調節等のための利用)
第6条 洪水調節および非洪水調節は、標高334.4メートルから標高338.5メートルまでの容量3,450,000立方メートルを利用して行うものとする。
(流水の正常な機能の維持のための利用)
第7条 流水の正常な機能の維持は、標高275.6メートルから標高334.4メートルまでの容量19,650,000立方メートルのうち900,000立方メートルを利用して行うものとする。
(かんがい用水の供給のための利用)
第8条 かんがい用水の供給は、標高275.6メートルから標高334.4メートルまでの容量19,650,000立方メートルのうち13,670,000立方メートルを利用して行うものとする。
(水道用水の供給のための利用)
第9条 水道用水の供給は、標高275.6メートルから標高334.4メートルまでの容量19,650,000立方メートルのうち3,550,000立方メートルを利用して行うものとする。
(工業用水の供給のための利用)
第10条 工業用水の供給は、標高275.6メートルから標高334.4メートルまでの容量19,650,000立方メートルのうち1,530,000立方メートルを利用して行うものとする。
(洪水警戒体制)
第11条 広野・桝谷ダム統合管理事務所長(以下「所長」という。)は、次の各号のいずれかに該当するときは、洪水警戒体制をとらなければならない。
(1) 福井地方気象台が嶺北南部に降雨に関する注意報または警報を発したとき。
(2) その他洪水の発生が予想される場合としてこの訓令に基づき定める細則(以下「細則」という。)に定めるものに該当するとき。
(洪水警戒体制の解除)
第12条 所長は、細則で定めるところにより洪水警戒体制を維持する必要がなくなったと認める場合には、これを解除しなければならない。
(洪水警戒体制時の措置)
第13条 所長は、第11条の規定により洪水警戒体制をとったときは、直ちに、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 細則で定める関係機関との連絡を密にすること。
(2) 気象および水象の観測ならびにこれらに関する情報の収集を密にすること。
(3) ゲートおよびバルブ(以下「ゲート等」という。)ならびにゲート等の操作に必要な機械および器具の点検および整備、予備電源設備の試運転その他ダムの操作に関し必要な措置を講ずること。
(1) 貯水池の水位が標高334.4メートルを超え標高338.5メートル以下である場合 常用洪水吐きからの自然放流
(2) 貯水池の水位が標高338.5メートルを超える場合 常用洪水吐きおよび非常用洪水吐きからの自然放流
(非洪水調節)
第15条 所長は、気象、水象、河川環境の保全その他の状況により必要があると認める場合には、細則で定めるところにより非洪水調節を行うことができる。
(点検等を行うための放流等)
第16条 所長は、この訓令に特別の定めがある場合のほか、次の各号のいずれかに該当する場合には、ダムに貯留された流水を放流することができる。
(1) 第24条第1項の規定により、ダムの本体、貯水池その他ダムに係る施設、設備等(以下「ダム等」という。)の点検または整備を行うため特に必要があると認めるとき。
(2) 前号に掲げる場合のほか、特にやむを得ない理由がある場合として細則で定めるとき。
2 前項の規定により放流する場合の放流量の限度は、毎秒36立方メートルとする。
(放流の原則)
第17条 所長は、ダムから放流する場合には、細則で定めるところにより放流によって下流に急激な水位の変動を生じないよう努めるものとする。
(放流量)
第18条 ダムからの放流量は、流入量に相当する量(この訓令に特別の定めがある場合には、その量)を超えてはならない。
(水道用水の供給のための放流)
第21条 所長は、水道用水の供給のため必要があると認める場合には、南条地点において毎秒0.646立方メートルの流量を確保することができるよう、必要な量の流水をダムから放流しなければならない。
(一部改正〔平成26年訓令1号〕)
(放流に関する通知等)
第22条 所長は、ダムから放流することによって下流における流水の状況に著しい変化を生じると認める場合において、これにより生じる被害を防止するため必要があると認めるときは、細則で定めるところにより、放流する時間、放流する量その他放流に関する事項を関係機関に通知するとともに、これらの事項を一般に周知させるために必要な措置を講じなければならない。
(ゲート等の操作)
第23条 ダムから放流する場合のゲート等の操作については、細則で定める。
(計測、点検および整備)
第24条 所長は、ダム等を常に良好な状態に保つために必要な計測、点検および整備を行わなければならない。
2 所長は、細則で定めるところにより、前項の規定による計測、点検および整備を行うための基準を定めなければならない。
(観測)
第25条 所長は、ダムの操作に必要な気象および水象の観測を行わなければならない。
(間接流域からの導水)
第27条 間接流域からの導水については、知事が別に定めるところによる。
(細則)
第28条 この訓令に定めるもののほか、この訓令の施行に関し必要な事項は、知事が別に定める。
附則
この訓令は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成26年訓令第1号)
この訓令は、平成26年3月4日から施行する。
別表第1(第19条関係)
地点名 | 流量(単位 立方メートル毎秒) | |||||||
1月1日から3月25日まで | 3月26日から4月25日まで | 4月26日から5月10日まで | 5月11日から7月20日まで | 7月21日から8月15日まで | 8月16日から8月31日まで | 9月1日から9月5日まで | 9月6日から12月31日まで | |
南条地点 | 2.31 | 2.31 | 2.31 | 2.31 | 2.31 | 2.31 | 2.31 | 2.31 |
松ヶ鼻地点 | 2.94 | 2.94 | 2.94 | 2.94 | 2.94 | 2.94 | 2.94 | 2.94 |
十一ヶ地点 | 4.449 | 4.449 | 4.816 | 4.347 | 4.458 | 4.408 | 4.449 | 4.449 |
石田地点 | 3.950 | 3.971 | 4.426 | 4.278 | 4.315 | 4.234 | 4.234 | 3.950 |
別表第2(第20条関係)
(全部改正〔平成26年訓令1号〕)
地点名 | 流量(単位 立方メートル毎秒) | |||||
1月1日から3月25日まで | 3月26日から4月25日まで | 4月26日から5月20日まで | 5月21日から7月31日まで | 8月1日から9月25日まで | 9月26日から12月31日まで | |
南条地点 | 2.067 | 2.188 | 7.531 | 7.259 | 8.058 | 2.067 |
松ヶ鼻地点 | 1.220 | 1.220 | 3.159 | 3.377 | 3.590 | 1.220 |
十一ヶ地点 | ― | ― | 0.680 | 0.680 | 0.680 | ― |
石田地点 | 0.173 | 0.173 | 0.310 | 0.300 | 0.238 | 0.173 |