○福井県伝統的民家の保存および活用の推進に関する条例

平成18年3月24日

福井県条例第25号

福井県伝統的民家の保存および活用の推進に関する条例を公布する。

福井県伝統的民家の保存および活用の推進に関する条例

(目的)

第1条 この条例は、伝統的民家により形成されている地域の特色が県民共通の資産であり、後の世代に継承し、また、全国に誇るべきものであることにかんがみ、伝統的民家の保存および活用の推進に関する施策の基本となる事項を定め、もって個性豊かな地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「伝統的民家」とは、木造の住宅その他の建築物であって、地域において受け継がれてきた福井県に特有の形態および意匠を有するものをいう。

(県の責務)

第3条 県は、伝統的民家の保存および活用の推進に関する施策(以下「伝統的民家保存活用推進施策」という。)を策定し、および実施する責務を有する。

2 県は、伝統的民家保存活用推進施策の実施に当たっては、地域の個性に配慮するとともに、その地域の住民の意向を尊重しなければならない。

(市町との連携協力)

第4条 県は、市町と連携し、および協力して、伝統的民家保存活用推進施策を実施するものとする。

(県民の役割)

第5条 県民は、伝統的民家により形成されている地域の特色が県民共通の資産であることに関し理解を深めるよう努めるとともに、県が実施する伝統的民家保存活用推進施策に協力するよう努めるものとする。

(所有者等に対する措置)

第6条 知事は、伝統的民家の所有者、管理者および占有者に対し、その所有し、管理し、または占有する伝統的民家の保存および活用を推進するため、必要な情報の提供、助言その他の措置を講ずるものとする。

(普及啓発)

第7条 知事は、伝統的民家に関する県民の理解を深めるため、必要な広報その他の啓発活動を行うものとする。

(伝統的な建築技術の保存)

第8条 知事は、地域において受け継がれてきた建築技術であって、伝統的民家の保存のために欠くことのできないものの保存を図るため、必要な措置を講ずるものとする。

(全国への広報活動)

第9条 知事は、伝統的民家の保存および活用を推進するため、伝統的民家により形成されている地域の特色に関する全国への広報活動を行うよう努めるものとする。

(伝統的民家群保存活用推進地区)

第10条 知事は、市町長の申請に基づき、相当数の伝統的民家が存し、これらの伝統的民家により形成されている地域の特色が優れている地域を伝統的民家群保存活用推進地区に指定する。

2 知事は、伝統的民家群保存活用推進地区において伝統的民家保存活用推進施策を重点的に実施するものとする。

3 知事は、伝統的民家群保存活用推進地区を指定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

4 知事は、市町長の申請に基づき、伝統的民家群保存活用推進地区の指定を解除し、またはその区域を変更することができる。この場合においては、前項の規定を準用する。

この条例は、平成18年4月1日から施行する。

福井県伝統的民家の保存および活用の推進に関する条例

平成18年3月24日 条例第25号

(平成18年4月1日施行)