開催日:平成20年9月12日

1 個別決裁

(1)日弁連からの申入れ
 日弁連からの申入れ文書(9月4日付け受理)について報告があり、これを了承した。
(2)不服申立ての取下げ
 平成20年7月、放置違反金納付命令処分を不服として福井県公安委員会へ不服申立てをした事案につき、申立者から取り下げがあった旨の報告があり、これを了承した。
(3)不服申立ての受理
 平成20年9月、運転免許の取消し処分を不服として福井県公安委員会に対する不服申立て(2件)を受理した旨の報告があり、これを了承した。
(4)平成20年8月中の警察あて苦情の受理・処理状況
 平成20年8月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(5)自動車運転代行業認定取消しに係る聴聞の実施
 自動車運転代行業者の認定取消しに係る聴聞を原案のとおり実施することを決裁した。
(6)集団行動に関する許可事務専決状況報告書
 平成20年8月中の集団行動に関する許可事務の専決状況の報告を受け、これを了承した。
(7)公安委員会宛苦情の対応
 福井県公安委員会宛の苦情申出(8月26日付け受理)の補正結果及び今後の対応について説明を受け、これを決裁した。

2 包括的案件

〈報告事項〉

(1)スポーツショップ等を対象とした広域出店荒し・金庫破り等事件捜査の終結
 県警察から、福井県警及び滋賀県警との合同捜査により、スポーツショップ等を対象とした広域出店荒らし・金庫破り等事件被疑者4人を逮捕した事案は、その後の捜査の結果、福井・滋賀県等6府県において約30件(被害総額1千万円相当)の犯行を敢行していたことが判明し捜査を終結した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 各委員から、事件概要等について確認があった。
(2)女性選抜捜査班(SWING)の活動報告
 県警察から、平成19年8月に本部捜査第一課内に新設された女性選抜捜査班(SWING)の活動状況報告があり、同捜査班の発足の経緯(ストーカー犯罪、DV事案、性犯罪等から女性を守るため、相談受理から捜査、解決までを一貫して担当する女性警察官だけで編成する捜査班を新設)、活動実態(女性被害の犯罪等における初動捜査、被害者対策、その他の特命捜査、県下女性警察官に対する性犯罪捜査の指導等)及び広報活動状況(講演活動の実施、女性が安心して届出できる環境づくりの推進)等について説明があった。
 各委員から、SWINGの活動実態等について確認があるとともに
「女性だけの捜査班は全国でも珍しいとのことだが、北陸三県ではどうなのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「福井県のみである。」
旨の説明があった。また、委員から
「女性が相談しやすい相談窓口や捜査を行うことが大切だと思う。その点、新設後1年が過ぎ、相当の成果が表れているとのことであり、今後の活躍を期待している。」
旨の発言があった。
(3)平成20年夏休み期間中の少年非行の概要
 県警察から、平成20年夏休み期間中における少年非行の概要報告があり、非行少年の検挙人員84人(対前年比15人増加)の主な特徴(初発型非行が全体の約6割、中・高校生が全体の約7割を占めていることなど)、不良行為少年の補導人員1,201人(対前年比236人増加)の主な特徴(深夜はいかい・喫煙が全体の約9割を占めていることなど)及び少年を取り巻く環境の変化(出会い系喫茶の本県出店)等について説明があった。
 また、今後も、生徒の規範意識の向上を図る非行防止教室(ひまわり教室)や、少年警察ボランティア等関係機関と連携した街頭啓発活動を継続して実施する旨の説明があった。
各委員から、少年非行の概要等に関する確認のほか
「出会い系喫茶について伺いたい。」、「スクールサポーターの活動状況等について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から、出会い系喫茶の営業形態及び問題点、スクールサポーターの主な活動内容及び関係機関との連携状況等について説明があった。委員から
「少年の健全育成を阻害するおそれのある出会い系喫茶の指導・取締りを含め、今後もよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(4)県民の期待と信頼に応えた少年非行集団の解体
 県警察から、本年に入り福井市内において、恐喝、ひったくり事件を連続敢行していた少年非行集団7人を逮捕するとともに同集団を解体した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯、検挙に伴う効果等について説明があった。
 委員から、事件概要及び少年非行集団の実態等について確認があるとともに
「少年達が更生することを期待している。少年の非行を早めに防止することが大切だと思うので今後もよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(5)自動車運転代行業の概要
 県警察から、自動車運転代行業の概要報告があり、同法制定の経緯(自動車運転代行業の業務の適正な運営を確保し、もって交通の安全及び利用者の保護を図ることを目的に平成14年に施行)、認定の手続、認定状況及び代行業者に対する取締状況等について説明があった。
 また、今後の対策としては、飲酒運転の根絶という目標に向け、より安全で良好な運転サービスが提供されるよう「運転代行サービスの利用環境改善プログラム」に基づく各施策を着実に実施する旨の説明があった。
 委員から
「代行業者の車にお客さんを乗せて運転してはいけないのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「お客さんを代行業者の車に乗せて運転した場合、道路運送法違反になる。」
旨の説明があった。委員から
「そのことを、代行業者はもちろん、利用者についても自覚させる必要がある。」
旨の発言があり、県警察から
「今後、指導を徹底する。」
旨の説明があった。
(6)平成20年度9月補正予算(案)の概要
 県警察から、本年9月県議会に提出される平成20年度9月補正予算(案)の概要報告があり、主な予算内容(原油の高騰に伴う車両・警備艇等維持管理費の増額、新規予算では被疑者取調べ適正化対策事業が計上されたことなど)について説明があった。
 委員から
「交通安全施設等整備事業に係る信号機の設置等の優先順位は、どのように決めているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「地元の要望や交通流の変化等を総合的に判断し決定しているが、通常は、当初予算で計上しており、今回の9月補正については、道路が予定より早く供用開始した場合等の急きょ必要となる予算を計上している。」
旨の説明があった。また、委員から
「どれも必要な予算であると思うが、予算計上の見込みはあるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「今後、議会の承認を得ることとなるが、必要性はご理解いただけるものと考えている。」
旨の発言があった。また、委員から
「職員公舎解体経費が計上されているが、新しい公舎は建築しないのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「入居者のいない古い公舎を解体するもので、新しく建築する予定はない。」
旨の説明があった。
(7)その他
 県警察から「石川県警にストーカー規制法違反で逮捕された本県機動捜査隊の警察官が、昨日、金沢地裁に起訴されたことから、今後、懲戒処分等に関する所要の調査を厳正に行うとともに引き続き再発防止の徹底を図る。」旨、口頭報告があった。
 委員から
「今後の対応を厳正に行うとともに、引き続き再発防止に努められたい。」
旨の発言があった。

3 運転免許の処分関係

本日(9月12日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取等の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

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