開催日:平成20年10月17日

1 委員長の就任挨拶

 平成20年10月9日付けで福井県公安委員会委員長に選任された松本委員長から

「この度、委員長という大役を努めることとなった。今後も、鎌谷委員及び三浦委員と協力して警察を管理する公安委員会としての機能を十分に発揮していきたい。」

旨の就任挨拶があった。

2 包括的案件

〈報告事項〉

(1)あわら市内における実父に対する傷害致死事件の検挙
 県警察から、本年10月5日にあわら市内で発生した傷害致死容疑事件は、その後の捜査と被害者の長男の取り調べの結果、長男が暴行の事実を自供したことから、本年10月9日に同長男を逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯、今後の捜査方針等について説明があった。
 委員から、事件概要等について確認があった。
(2)平成20年度上半期機動捜査隊の活動実績
 県警察から、本年3月から新設された機動捜査隊の上半期における活動実績報告があり、発足の経緯(組織化、凶悪化している強盗、侵入窃盗などの発生時に迅速に現場臨場し犯人を現行犯逮捕するため。)、体制(隊長以下17人)及び主な事件検挙事例等について説明があった。
 委員から
「勤務形態について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「3交替制の24時間勤務である。」
旨の説明があった。また、委員から
「隊員の活動範囲は、どこまでなのか。」、「事件現場に臨場する場合に遠いところだと時間がかかるのではないか。」
旨の質疑があり、県警察から
「活動範囲は県下一円であるが、主に嶺北を中心に行動している。」、「隊員は、方面別に常時移動しているので、事件発生の際は付近を警戒中の車両がすぐに現場急行できる。自動車警ら隊や警察署とも連携している。また、過去に発生した事件等を分析して、事件の発生しやすい場所を中心に張り込みや警戒活動等を行っている。」
旨の説明があった。委員から
「このような警察活動を県民に知ってもらうことが、安全安心につながるのではないかと思う。引き続きよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(3)平成20年9月末における刑法犯認知・検挙状況
 県警察から、平成20年上半期の刑法犯認知・検挙状況報告があり、刑法犯の認知件数5,216件(対前年比125件減少)、検挙件数1,988件(対前年比223件増加)、検挙人員1,152人(対前年比28人増加)の主な内訳及び特徴・分析結果等について説明があった。
 委員から、報告内容の確認のほか振り込め詐欺被害の現状等について質疑があり、県警察から
「当県では、本年10月から12月までの3箇月間を振り込め詐欺撲滅期間に設定して取り組んでいるが、報道機関や金融機関等の協力もあって、現在までのところ振り込め詐欺の被害は発生していない。」、「当県の振り込め詐欺の被害は、ATMよりも窓口で振り込まれている場合が多い。したがって、できるだけ窓口で声かけをすれば被害防止が図られると考えている。現に、各金融機関の協力により被害を未然に防止した例が増えている。しかし、他県では、声かけによるトラブルも発生しているようなので、今後は、その点に留意する必要がある。」
旨の説明があった。委員から
「目指せ振り込め詐欺ゼロに向けて、引き続きよろしくお願いしたい。」、「検挙率を上げていただくことが最も被害防止につながると思うので、よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(4)大野市内における老夫婦変死体事件の捜査
 県警察から、本年10月14日に大野市内の住宅において老夫婦の変死体が発見され現在捜査中である旨の口頭報告があり、事件概要、今後の捜査方針等について説明があった。
 委員から、事件概要等について確認があった。
(5)福祉犯罪取締り及び家出少年等の保護活動強化月間の実施結果
 県警察から、福祉犯罪取締り及び家出少年等の保護活動強化月間(8月〜9月)の実施結果報告があり、期間中の福祉犯罪検挙状況及び被害少年保護状況、主な検挙事例、家出少年の発見保護活動等について説明があった。
 委員から、福祉犯罪の被害状況及び家出少年の実態等について確認があり、県警察から、福祉犯罪の少年被害の現状説明のほか
「少年が家出をする原因には、家庭関係のほか学業関係、異性関係、遊行関係等があり、中でも家庭関係が一番多い。」
旨の説明があった。また、委員から
「家出少年を保護した後の措置について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「家出少年が犯罪被害に遭っていないか確認するとともに保護者に直接引き渡している。また、その後も少年が家出や非行に走らないよう保護者と連絡を密にしている。」
旨の説明があった。委員から
「青少年関係の各種協力団体との連携が大切であり、個人情報の問題もあると思うが、ある程度の情報を共有しないと子供を犯罪から守れないと思う。」
旨の発言があり、県警察から
「保護者の了解の下、少年サポートセンターや学校等の各種団体とも連携している。」
旨の説明があった。
(6)第28回交通安全シンポジウムの開催
 県警察から、本年10月28日に福井県立音楽堂(ハーモニーホールふくい)で「第28回交通安全シンポジウム」が開催される旨の報告があり、同シンポジウムの目的(交通安全に関する学識経験者等の専門家による研究発表、討議等を通じ、交通事故防止のための有効・適切な提言を得るとともに、国民の交通安全意識の高揚を図る。)及び、開催概要等について説明があった。
(7)平成20年度中部管区広域緊急援助隊合同訓練
 県警察から、本年10月20日から21日にかけて、石川県で実施される平成20年度中部管区広域緊急援助隊合同訓練に当県から約50名の部隊員等が参加する旨の報告があり、同援助隊の発足経緯(平成7年に発生した阪神淡路大震災を踏まえ、国内での大規模災害発生時に都道府県の枠を越えて広域的に即応できる警察の災害対策のプロフェッショナル集団として発足)及び訓練内容等について説明があった。
 委員から、訓練概要等について確認があるとともに
「訓練には一般人も参加するのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「警備業協会やJAF等の参加団体はあるが、一般人の参加はない。」
旨の説明があった。委員から
「怪我のないよう頑張っていただきたい。」
旨の発言があった。
(8)第357回(9月)定例県議会の開催結果
 県警察から、本年9月17日から10月10日までの24日間の会期で開催された9月定例県議会の概要報告があり、公安委員会(警察)関係の主な質問(「福井治安向上プラン」の見直し、被疑者取調べ適正化対策事業など)及び警察本部長の答弁状況等について説明があった。
 委員から
「警察学校における高飛び込み訓練に関する質疑内容について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「警察学校において水難救助訓練の一環として実施している高飛び込み訓練の安全性に関する質疑であった。同訓練は安全性を考慮して救急法指導員の指導の下、低いところから段階的に行っている。今後、更に安全で効果的な訓練方法等があれば検討する。」
旨、答弁したことについて説明があった。

3 個別的案件

〈審議事項〉

・ 免許取消処分に対する不服申立
 免許取消処分に対する不服申立2件(本年9月8日及び9月11日受理)について審議し、「棄却する」旨の決定をするとともに、決定書(案)を決裁した。

4 運転免許の処分関係

本日(10月17日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

5 個別決裁

(1)審査請求の受理
 平成20年10月、告訴の不受理を不服として福井県公安委員会に対する審査請求がなされ、これを受理した旨の報告があり了承した。
(2)平成20年9月中の警察あて苦情の受理・処理状況
 平成20年9月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(3)自動車運転代行業者の認定取消しに係る聴聞の実施結果
 本日(10月17日)実施した自動車運転代行業者の認定取消し(自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律第7条第1項第2号に該当)に係る聴聞の実施結果報告があり、原案のとおりこれを決定した。
(4)自動車運転代行業の認定申請
 認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。
(5)県外特別派遣部隊援助要求の同意
 原発警備に係る第93次県外特別派遣部隊の援助同意を受け、これを決裁した。
(6)集団行動に関する許可事務専決状況報告書
 平成20年9月中の集団行動に関する許可事務の専決状況の報告を受け、これを了承した。
(7)公安委員会宛電子メールの対応
 福井県公安委員会宛電子メール(10月8日付け受理)の対応等について説明を受け、これを決裁した。

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