開催日:平成20年10月24日

1 委員の就任挨拶

 平成20年10月11日付けで福井県公安委員会委員に任命された三浦委員から

「就任して、改めて任務の重さに驚いている。諸先輩のご指導をいただきながら早く仕事を覚え、一生懸命頑張っていくのでよろしくお願いしたい。」

旨、就任の挨拶があった。

2 警察本部長の歓迎挨拶

 県警察を代表して警察本部長から

「委員には、日々ご多忙の中、ご就任されたことに対して感謝しています。現在、県警を取り巻く環境は大変厳しい情勢にあり、委員のご指導・ご助言を賜りながら、県警察の運営指針である『県民が安全で安心して暮らせる社会の実現』に向けて県警察の総力を挙げて邁進する決意でありますので、どうぞよろしくお願いします。」

旨、歓迎の挨拶があった。

3 包括的案件

〈報告事項〉

(1)平成21年度地方警察官の増員要求
 県警察から、警察庁が平成21年度の概算要求において地方警察官の増員要求を行った旨の報告があり、増員要求数(959人)及び要求概要(子供と女性を性犯罪等の被害から守るための体制強化及び一層緻密かつ適正な死体取扱業務を推進するための体制強化のため)等について説明があった。
 委員から
「過去の増員状況について伺いたい。」、「増員が認められると採用はいつ頃になるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「平成19年は、当県で10人の増員があったが、平成20年は、大量退職に伴う大量採用の時期でもあり人材確保面での弊害を考慮して増員要求がなされていない。」、「増員が認められれば、平成21年4月の採用に向けて臨時の採用試験を実施することとなる。」
旨の説明があった。委員から
「死体取扱業務を担当する刑事調査官になるには、何かの資格が必要なのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「資格は必要ではないが、警察大学校において専門的な検視の知識や技能を習得させた警察官を刑事調査官として養成している。」
旨の説明があった。また、委員から
「福井県の法医が滞ることはないか。」
旨の質疑があり、県警察から
「滞ることなく順調だが、福井県の二人の担当医には、相当の負荷がかかっているものと思われる。他県と比較しても一人当たりの負担率は高いのではないかと思われる。」
旨の説明があった。委員から
「県民のために警察官の増員が実現することを期待している。」
旨の発言があった。
(2)「日本一治安の良い福井を目指すための県民アンケート」の実施
 県警察から、本年11月上旬から1ケ月間「日本一治安の良い福井を目指すための県民アンケート」を実施する旨の報告があり、実施目的(県民の治安に対する意識及び県民が望む警察活動を調査・把握し、平成21年度以降の治安対策に反映するため)、実施方法(県内に居住する満20歳以上の県民約3,000人を対象に無記名回答)及び調査項目等の説明があった。
 また、同アンケートの調査結果を集計・分析した後、県警ホームページ等において公表するとともに、現在、県、県公安委員会及び県警察が共同で策定し取り組んでいる「福井治安向上プラン」に代わる、新たなプランを作成するに当たり、同プランにアンケート等で得られた県民の声を十分に反映する旨説明があった。
 委員から
「前回、実施したアンケート内容と同じなのか。」、「アンケートの回答数は、どれくらいを見込んでいるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「前回、実施したアンケートは、県民がどう感じているかだけを問うもので、当該回答を選択した理由を求めていなかったため、結果の要因がよく見えてこないところがあった。このため、今回のアンケートは、要因が分析できるよう検討を加えたので、ボリュームが多くなっている。」、「3,000人中2,000人以上は回収できるものと見込んでいる。」
旨の説明があった。委員から
「福井県の犯罪発生状況を人口割りで見た場合、全国的にはどうなのか伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「福井県の10万人当たりの犯罪認知件数は875件で、全国では8番目に少ない状況にある。」
旨の説明があった。また、委員から
「他県の者が福井に来て犯罪を行う場合があり、地方だからと言って安心できないのが現在の治安情勢だと思う。そういった分析と対策もお願いしたい。」
旨の発言があった。
(3)第2四半期の監察結果
 県警察から、平成20年度第2四半期に実施された中部管区警察局長が行った総合・随時監察及び警察本部長が行った総合監察の結果報告があり、いずれの監察についても特に非違事案に直結するような指摘事項はなかった旨の説明があった。
(4)地域警察官による犯罪検挙状況(1月〜9月)
 県警察から、本年1月から9月までの間の地域警察官による犯罪検挙状況報告があり、主な検挙実績(本年度より本部地域課内に職務質問の指導係を新設し徹底した指導・教養を実施したことにより職質検挙件数が増加)及び実績向上に向けた今後の取組み等について説明があった。

  【刑法犯検挙実績】
    ○ 検挙件数        989件(対前年比 64件増加)
    ○ 職質による検挙件数 421件(対前年比113件増加)
    ○ 検挙人員      1,026人(対前年比110人増加)
  【特別法犯検挙実績】
    ○ 検挙件数        136件(対前年比 41件増加)
    ○ 職質による検挙件数 102件(対前年比 51件増加)
    ○ 検挙人員        136人(対前年比 34人増加)
  【他県との実績比較】
    ○ 全国順位         20位(47都道府県中)
    ○ 同規模県順位       2位(20県中)
委員から
「刑法犯認知件数が減少するとともに検挙件数が増加しているとのことであり、成果が現れている証拠である。職務質問が如何に重要かということが理解できる。また、先日、新聞で警察学校を卒業したばかりの警察官が職質で犯人を逮捕した事案が報道されていたが、本人の自信にもつながったと思う。引き続き成果が上がるようお願いしたい。」
旨の発言があった。
(5)反社会的勢力による不当要求(機関誌購読)の実態
 県警察から、本年5月から8月までの間に県内の各自治体及び金融機関を対象に実施した行政対象暴力事案に関するアンケートの実施結果報告があり、同アンケート調査結果から得られた不当要求及び対処状況の実態(行政機関は民間企業よりも危機意識が薄く反社会的勢力に対するガードも緩やかであることが判明)等について説明があった。
 また、警察に対しては、暴力団等反社会的勢力に対する徹底した取締り、脅迫等を受けた場合の保護対策及び対応要領の教示、暴力団関係企業に関する情報提供等について要望が多く、今後、これら要望を真摯に受け止めた対応方策に努める旨の説明があった。
 委員から
「民間企業では、不当要求等に対する対処方法について警察から指導を受けたり、意見交換の場を設けている。その結果、不当要求には応じないという強い姿勢が浸透してきており被害が大幅に減少した。」、「病院でも同じような問題があるが、警察の協力もあり相当改善されてきた。」
旨の発言があり、県警察から
「サービス業関係の業種は、特に狙われやすい。弱いところを衝いてきて一度応じてしまうと更に悪化することになる。」
旨の説明があった。委員から
「アンケート結果に基き、各自治体や民間の弱いところを補完しながら全体で対応していくことが大切だと思うので、よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(6)国道8号敦賀小河バイパスの供用開始に伴う交通規制
 県警察から、国道8号敦賀小河バイパス(敦賀市の田結地籍から小河口地籍までの間)の工事が完成し、本年11月から供用開始される旨の報告があり、供用開始に伴う通行方法の変化及び交通規制について説明があった。
 県警察から
「同バイパスが供用開始されることで、問題となっていた岡山交差点での渋滞が緩和されることが予想される。」
旨の説明があり、委員から
「新しい道路ができた場合、今までの固定観念で通行したことによる事故の発生が予想されるので、十分な安全対策をお願いしたい。」
旨の発言があった。

4 運転免許の処分関係

 本日(10月24日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

5 個別決裁

(1)自動車運転代行業の認定申請
 認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。
(2)平成20年第10次交通規制の実施
 合計103箇所の平成20年第10次交通規制を原案のとおり決裁した。
(3)福井駅前パーキング・メーターの廃止・撤去
 福井駅周辺整備事業の実施に伴い、福井市都市計画事業福井駅周辺土地区画整備事業施行者福井市代表者福井市長から、福井駅前に設置されたパーキング・メーターの廃止(平成21年3月末)依頼があり、同パーキング・メーターを廃止・撤去することについて了承した。

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