開催日:平成20年6月6日(移動公安委員会〜福井南警察署)
1 庁舎内視察
福井南警察署長の案内により、庁舎内の各課及び留置場等を視察・激励した。
2 福井南警察署の概況報告
福井南警察署長から、警察署及び管内の概況報告があり、当面の重要課題である街頭犯罪等抑止対策及び交通事故抑止対策のほか、暴力団対策、植樹際に伴う警衛警備など、治安確保に向けた警察署の主な取組み状況等について説明があった。
委員から
「福井南警察署管内は、雑然として落ち着きのない雰囲気がある。道路の幅は狭く歩道等の道路環境の整備が遅れている。そういうところも犯罪等の増加に影響がでているのではないかと思う。そういう意味で、今後、環境整備を考えていく必要があるのではないかと思う。」
旨の発言があり、福井南警察署長から
「当署管内の特徴としては、競輪場や運動公園等があること、犯罪等の発生については、西環状線沿いや板垣方面で多発していることなどがある。また、道路が増えて交通量や人の動きが活発になったことも犯罪等が増加した要因の一つではないかと分析している。」
旨の説明があった。また、委員から
「環境の変化に伴って何が起きるのか、また、何が起きているのかを調査し対応策を考えることが大切なことであると思う。」
旨の発言があった。
3 包括的案件
〈報告事項〉
(1)福井県内インターネットカフェの実態
県警察から、福井県内のインターネットカフェの実態について報告があり、インターネットカフェの問題点(現在、社会問題となっているいわゆるネットカフェ難民、インターネットカフェからの不正アクセス行為、テロリストグループによる利用、青少年による深夜徘徊や家出の際の利用等)、店舗状況(福井県内16店舗のうち14店舗は『福井県インターネットカフェ連絡協議会』加盟店)、その他営業形態及び施設概要等について説明があった。
なお、今後は、福井県インターネットカフェ連絡協議会との緊密な連絡体制の下、利用者の本人確認等の推進、青少年の非行防止、利用者が安心して利用できる環境の構築など「健全営業ガイドライン」に沿った店舗運営について指導支援を行う旨の説明があった。
委員から
「協議会に対する定期的な話し合いや指導等は行っているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「特に、現在は、サミットを控え、テロを企図する者による情報交換の場になることを危惧している。このため、入店した者を特定できるよう会員制の導入や防犯カメラ等の設置を推奨している。」
旨の説明があった。委員から
「これからも協議会との連絡を頻繁に行い、事件が起きる前に通報される体制を構築していただきたい。」
旨の発言があった。
(2)福井県警察技能指導官等の任命
県警察から、本年6月12日に福井県警察技能指導官(2名)及び準技能指導官(12名)の任命式を行う旨の報告があり、同制度の趣旨(大量退職・大量採用時代に伴う警察の現場執行力低下に的確に対応するため、警察活動に関し、卓越した知識及び技能を有する警察官を技能指導官等として任命し、若手警察官及び中堅警察官に専門的技能等を確実に伝承させる。)、専門的技能の種別(12種別)、運用状況(警察学校及び各警察署等への出前型講座の実施、自主参加型の伝承教養講座「警察版カルチャー教室」の実施)等について説明があった。
また、技能指導官による教養の効果として、職質技能が向上し大麻所持者を逮捕した事案及び鑑識技能が向上し被疑者の指紋を検出した事案が紹介されたほか、職務質問件数及び鑑識技能検定合格率が増加していることなど、その効果が如実に表れている旨の説明があった。
委員から
「技能指導官等の任期は2年ということだが、毎年追加するのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「新しい候補者がいれば追加することとなるが、専門分野の実務経験が15年以上の者を対象とするなど選考基準が厳しいため、なかなか該当者はいない。」
旨の説明があった。委員から
「民間でも同じだが、技能を継承することは大切なことである。特に、警察では『警察の勘』を養うことが大事なのではないかと思う。」
旨の発言があった。
4 運転免許の処分関係
本日(6月6日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決裁した。
5 個別決裁
(1)警察本部長に対する情報公開請求の決定等について警察本部長に対する情報公開請求(5月22日付け)について、公開決定等の報告があり、これを了承した。(2)公安委員会規程の一部改正について「運転免許の効力の停止等の処分量定及び処分期間の短縮に関する規程を一部改正する規程」を制定する旨の説明があり、これを決裁した。
(3)公安委員会宛苦情等の対応について福井県公安委員会宛苦情(5月2日付け受理)、電子メール(6月2日付け受理)等の対応について説明を受け、これを決裁した。
6 署員との語る会
会議終了後、委員と署員7名(刑事、少年、交通、警備、留置、交番、会計)との語る会を開催した。
職員からの自己紹介の後、各委員は、
○ 各担当業務の取組状況及び問題点等
○ 警察署の業務改善方策
○ 警察職員として心掛けていること
等について質問し、署員から生の声を聴取した。また、各委員から、
○ 皆さんは、最前線で活躍される警察の顔です。皆さんを見る世間の目は厳しいものがあると思いますが、これからも高い志を持って仕事に取組んで欲しい。
○ 先輩の技能を積極的に吸収し、一日も早く皆から信頼される警察官として成長して欲しい。
○ 警察官は不祥事を起こさないことが大前提であることを念頭に置き、自分自身あるいは部下に対して指導するとともに、県民に対する良好な応接に十分気を配って欲しい。
○ 常に緊張の連続だと思うので、上手なストレス解消法を会得して欲しい。
○ 何事に対しても全体を考えて判断できる実力をつけ、これからも皆さんの若い考えや力を積極的に発揮して欲しい。
旨の発言があった。
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