開催日:平成22年3月4日
1 地方警務官の定期評価における自己申告
警察本部長から、地方警務官を対象とする人事評価制度に基づき、平成21年度下半期の定期評価における自己申告の報告があった。
2 包括的案件
〈報告事項〉
(1)暴力団組員らによるマイカーローン詐欺事件捜査結果
県警察から、昨年8月20日に暴力団組員ら詐欺グループを逮捕したマイカーローン融資名下の詐欺事件については、その後の捜査から、暴力団と中古自動車販売業者との共謀による組織的詐欺事件であることが判明し、暴力団幹部ら12人を逮捕したほか、18人を任意送致した旨の報告があり、事件概要等について説明があった。
また、本件摘発により暴力団の資金源を解明・封圧したことで、関係暴力団を解散に追いやった旨の説明があった。
各委員から、事件概要等について確認があるとともに、
「引き続き暴力団組織の壊滅に向けた取締りと関係機関との連携強化を図られたい。」
旨の発言があった。
(2)平成22年度組織改編
県警察から、県内の治安情勢等に的確に対応するための平成22年度の組織改編の概要報告があり、体制強化等を図る主な改編内容について説明があった。
○ 当面の重要課題に的確に対応するための体制強化
・ 初動警察刷新強化に伴う通信指令の体制強化
・ 犯罪のグローバル化に対応するための体制強化
・ 適正な会計経理の推進を図るための体制強化
・ 高齢者の交通事故防止を図るための体制強化
・ 子ども、女性を守るまちづくりを推進するための体制強化
○ その他の課題に対する的確な対応
・ 高速道路における交通事故事件捜査等の体制強化
・ 鑑識活動を強化し科学捜査力の活用を図るための体制強化
委員から
「犯罪のグローバル化に対応するための体制強化として、組織犯罪対策課に国際捜査室を設置するとのことであるが、外国語のできる通訳官を配置するということなのか。」
旨の質問があり、県警察から
「通訳業務は刑事企画課が担当し、国際捜査室では組織犯罪のグローバル化に対応するための諸対策を推進することとなる。」
と説明し、委員から
「今後、犯罪のグローバル化によりいろいろな外国語のできる警察官が必要となってくると思う。APEC大臣会合に伴う警護でも同様だと思う。」
旨の発言があった。また、委員から
「通信指令課の新設により、初動警察が一層強化されることを期待している。」
旨の発言があった。
(3)「治安に関する県民意識調査2009」の実施結果
県警察から、昨年12月に県内在住の満20歳以上の県民(1,992人が回答)に対して実施したアンケート「治安に関する県民意識調査2009」の結果報告があり、実施目的及び主な調査結果の内容等について説明があった。
また、同アンケートで判明した県民の治安に対する意識については、県警察が取り組む「安全・安心ふくい」実現プランに十分反映するとともに、今後、県議会への説明や報道発表を経て、県警ホームページ等で広く県民に公表する旨の説明があった。
【主な調査結果】
◆ 県民の治安に関する基本的意識調査結果
○ 全国と比べ、福井県の治安をどう感じているか。
・ 県民の約96%が「全国平均以上」と実感
○ 福井県の治安は、以前(おおむね2年前)と比べどう感じているか。
・ 県民の6割以上が良くなっていると実感
○ 本県における治安について、不安に感じるものは何か。(複数回答)
・ 車上ねらい、自動販売機ねらい等の街頭犯罪(47.5%)
・ 子どもに対する声かけ事案(42.0%)
・ 空き巣等の住居侵入犯罪(41.2%)
○ 警察の取締り以外に力を入れて欲しい活動は何か。(複数回答)
・ 地域で発生する身近な犯罪などの情報提供(51.5%)
・ パトカーや制服警察官によるパトロール活動(48.3%)
◆ 県民の治安対策に対する認知度調査結果(主な特徴)
○ 「速度注意報・速度警報」以外の施策は、全般的に認知度が低い。
○ 警察総合相談専用電話「#9110」の認知度が低い。
○ 「防犯シアター」など特定の世代を対象とした施策の認知度が低い。
委員から
「県民は、福井県の治安が良くなったと感じていることが明らかになったが、これも警察の皆さんの努力の賜だと思う。これまでも警察の活動については、マスコミにいろいろ取り上げてもらっていると思うが、認知度が低い施策については、効果的なPRをお願いしたい。」
旨の発言があった。
(4)少年の規範意識等に関する意識調査の結果
県警察から、昨年9月から10月までの2箇月間に、県下82中学校の2年生(7,872人が回答)に対して実施したアンケート「規範意識等に関する意識調査」、及び県下幼稚園・保育所の年長児の保護者(1,750人が回答)に対して実施したアンケート「家庭でのしつけに関する意識調査」の結果報告があり、実施目的及び中学生の規範意識の実態等について説明があった。
また、今後は、同アンケートの調査結果を広く県民に公表して啓発するとともに、明らかになった規範意識の実態を捉えた「非行防止教室」等の更なる充実に取り組む旨の説明があった。
委員から
「このアンケートは、他県でも実施しているのか。」
旨の質問があり、県警察から
「福井県独自で実施したアンケートである。」
と説明し、委員から
「中学生の規範意識の実態を知る意味で参考となる調査結果だと思う。今後は、得られたデータを学校やPTA等にフィードバックするなど有効活用し、少年の規範意識等の向上に努められたい。」
旨の発言があった。
(5)南条スマートICフル規格供用開始
県警察から、本年3月28日から北陸高速道路の南条サービスエリア内にある南条スマートICがフル規格で供用開始される旨の報告があり、スマートICの意義、利用可能時間帯、整備状況及び期待される効果等について説明があった。
各委員から、スマートICフル規格化に伴う効果と車両の流出要領等について確認があった。
3 個別的案件
〈審議事項〉
・ 放置違反金納付命令処分に対する異議申立
放置違反金納付命令処分に対する異議申立(平成21年12月受理)について審理し、「棄却する」旨の決定をするとともに決定書(案)を決裁した。
4 運転免許の処分関係
本日(3月4日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。
5 個別決裁
(1)福井県警察の組織等に関する規則の一部改正平成22年度の組織改編に伴う「福井県警察の組織等に関する規則」の一部改正について、原案のとおりこれを決裁した。(2)警察本部長に対する情報公開請求の決定等警察本部長に対する情報公開請求(2月15日付け1件、2月19日付け1件)について、公開決定等の報告があり、これを了承した。
(3)運転免許取消処分に対する異議申立の受理平成22年2月、福井県公安委員会に対し運転免許の取消処分に対する異議申立が提起された旨の報告があり、同申立書を決裁した。
(4)猟銃安全指導委員の委嘱猟銃安全指導委員規則第2条第1項に基づき、警察署長からの推薦を受けて猟銃安全指導委員を委嘱することを決裁した。
(5)自動車運転代行業の認定申請認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。
(6)県外特別派遣部隊の援助要求原発警備に係る第111次県外特別派遣部隊の援助要求を原案のとおり決裁した。
(7)県外特別派遣部隊の援助同意原発警備に係る第109次及び第110次県外特別派遣部隊の援助同意を受け、これを決裁した。
(8)公安委員会あて電子メールの対応公安委員会あて電子メール(平成22年2月19日付け受理1件、平成22年2月26日付け受理1件)の対応等について説明を受け、これを決裁した。
![]() |
![]() |