平成20年度初めに当たっての知事あいさつ

最終更新日 2010年2月4日ページID 005219

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 このページは、平成20年4月1日(火)に県庁で行われた平成20年度初めに当たってのあいさつをまとめたものです。

200401-2あいさつ写真1 今日、平成20年度の機構改革・人事異動を実施しました。
 今回の機構改革・人事異動の考え方あるいは仕事の進め方について申し上げたいと思います。
 まずひとつは、「総合力」の発揮ということです。総合力を発揮して、仕事のレベルアップを是非図っていただきたいということです。各部各課がそれぞれ「セクション」に閉じこもっては、仕事に広がりが生じません。県庁の組織力が発揮できないわけです。
 個別に仕事を進めていると、それぞれでは完全だと思っても、物事には多面性がありますので、必ずしも完全とはなりません。皆さんが「相互に力」を合わせて、県の力を100%発揮していただくと、その結果が120あるいは150%になるはずです。
 このため、各部各課、部下と上司、出先機関と本庁、民と官など相互に力を合わせて、「総合力」を発揮する必要があると考えます。そして「福井新元気宣言」の実現に向けて、段階をさらにひとつ、上げていただきたいと願います。

 以下、数点を申し上げますが、まず職員の仕事の仕方の改革、について申し上げます。
 皆さんの意識の改革は、本を読んだり、意識改革が必要だと口に出しても、直ちに変わるものではないのです。これは仕事を通じて実行するものでして、このことは経験してよくわかることでもあります。実際に実行することによって、様々な問題に関心が出てくるものです。関係する部局と情報を共有したり、議論したりして、意識の改革ができるものです。したがって、目には見えない意識改革をまず目指すよりも、自己の行動の改革を進めてください。行動を変えていく。これまでこの程度かなと思っていたものについて、一回反省して、行動を変えてほしいと思います。「行動改革」をしてください。
 それから、もうひとつは「チームワーク」についてです。総合力とも関係があります。様々な課題が我々に向かって来る。行政もそれに臨むわけですが、当然ながら部や課をまたがってやって来るのでして、決して、形を整え、セクションに応じて、課題がやってきてはくれません。      
 また、物事には様々な面が潜んでおり、単純ではありません。一見、自分の部局だけでできると思っても、なかなかうまくできないことが多いはずです。そのような場合は、速やかに関係する部局に話をし、問題点あるいは課題解決に向けた連携などをよく整理して、仕事を進めて欲しいのです。
 また、頼まれたほうは「うちの仕事でない」というようなことは、絶対に言わず、県全体の仕事だと思って、速やかに対応願います。
 さらに、気をつけることは、どうせあそこに頼んでも、引き受けてくれないだろうから自分たちでやろう、というような感じになり、つまり縮小的な仕事ぶりで済ませるというようなことは、あってはならないのです。
 このような風潮をやめて欲しいと思います。頼まれたら文字どおり「気軽に」仕事を引き受けてください。また、他のセクションへの協力依頼を躊躇しない。このような行動の実行を強く期待をしています。     
 以上が「総合力」を発揮して欲しい2つの点です。「行動改革」、それから「チームワーク」の2つをまずお願いします。

 それから、もうひとつは、皆さん同士、助言や思ったことを、言い合って欲しいということ申し上げます。
 機械は2つ並べても、それほど能力を発揮できるわけではありません。乾電池であれば、直列か並列で多少明るくなったり、長持ちをするというような変化はありますが、我々人間は3人寄ったら文殊の知恵と言いますけれども、総合して仕事をする創造力と言いますか、新しい力が出てくるという点は、到底、機械には及ばない。まさに我々人間のすばらしさだと私は思います。
 県の行政もそうだと思います。ぜひこういうことを言うべきだと思ったら、遠慮なく言ってください。これはこうだと、また他の人も、遠慮なく自分はこう思うのだと言って欲しいと思います。
 今日は4月1日、エイプリル・フールでして、漢字ですと「万愚節」となります。万人これ「愚」であるという意味かも知れません。いつからこのような習慣があるのかは定かではありませんが、互いに少し「愚」になって、せめて今日は仕事の始めの日ですので、あなたはこうするともっと良くなりますよとか、ここは違うと思うから
直して欲しいとか、言い方はいろいろあると思います。是非言い合って、互いに問題点を指摘し、良いところも指摘してください。
 良い点も悪い点も自覚するのはなかなか難しいですが、分かると非常に良いことだと思いますから、実行していただくようにお願いします。

 今回、様々な職種の枠を超えた配置による行政の総合化、特定課題への一体的対応、出先機関と本庁との連携など、様々なことを進めておりますので、それを実行してください。この席では詳しくは申し上げませんが、ホームページに出しておりますから、後刻ご覧ください。
 さて、いまほど総合性についてのお話しを申し上げました。一昨日ある新聞に、最も人気のある福井発祥のお米「コシヒカリ」の先祖は、実はあまり味がおいしくないといわれる「愛国」という品種に由来している、という面白いトピックスの記事が出ていました。これは農業試験場の皆さんが頑張っていただいた。DNAの鑑定などの継続的な研究を日本育種学会で発表されたのだと思います。これはすばらしいことです。 
 しかし、さらにこの先が大事でして、こういう研究の最終目標が一体何だろうか。この点を試験場あるいは農林水産部でどのように考えているのか。国の研究方針とはどんな関係にあるのか、福井県の農業の将来にとってどのような意味があるのかなど。さらにひとつひとつ考えて進めなければならないと考えます。
 このような一例を挙げましたが、それぞれのセクションでこのようなことがあると思います。よくこうした点を考えていただいて、連携そして実行されることを期待するものです。
 いずれにしても、ひとつひとつ段階を踏んで、分かりやすく、ステップごとに区切りをつけながら、エネルギーをそこに集中していただきたいと思います。

 なお、現在、国政が非常に混乱しており、内政を守るべき国の政治が、逆に地域に混乱を与えています。福井県としては様々なプロジェクトが重要な時期を迎えております。まさに重要な年であります。こういった時こそ、皆さんと共に力を合わせて、県政を推進する必要があると考えます。
 どうぞ皆さま方にはこれから1年健康に気を付けていただいて、様々なことがあると思いますが、思う存分に真摯に励んでいただければありがたく思います。
 幸い、今日は皆さん方に日頃思っていることをお話しすることができました。また、皆さん方もそれぞれの立場でお考えがあると思いますので、どうかそれぞれのセクションでお話しいただいて、はつらつとした仕事を進めていただければ幸いです。簡単ではございますが、一言皆さんへのエールとしたいと思います。ありがとうございます。
 

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