このページは、平成２６年９月２６日（金）に福井市で行われた福井県立美術館「真宗の美」展 開会式での知事あいさつをまとめたものです。

　皆さんおはようございます。今日は台風一過、文字通り天高く秋晴れです。庭へ出ますとちょうど金木犀が実り始めています。誠によい季節になりました。
　本日「真宗の美－親鸞と福井、ゆかりの名宝－」を開催するに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。

　開催にあたり、お集まりの皆様をはじめ、多くの関係の方々にご尽力を賜ったことに、この場をお借りして深く感謝申し上げます。
　また、浄土真宗本願寺派や本願寺様、県内の真宗寺院の皆様には、貴重な資料をご出展いただくなど多大なご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。

　福井県には真宗寺院が800か寺以上あり、しかも四つの本山が存在するなど、昔から「真宗王国」と呼ばれる真宗とはゆかりの深い地域です。県内には貴重な文化財が数多く伝えられております。

　本展は親鸞聖人７５０回大遠忌を記念し、西本願寺の名品と県内のゆかりの文化財をあわせて展示するものです。「安城の御影」（あんじょうのごえい）など国宝２点、重要文化財９点、そして新発見・県内初公開の品々を合わせた約１１０点の展示から、この真宗の歴史と信仰、その美を感じていただきたいと思います。

　福井県では、手塚特別館長のご指導のもと、美術館の魅力向上や利用促進に努めています。特に、子どもたちが本物の芸術や文化に触れる機会が増えるよう、ふれあい文化スクールや学校鑑賞会、日本画を活用した美術教育に力を入れるなど、ふるさと福井に誇りを持ち、心豊かな子どもの育成に努めようとしております。
　本日来ていただいている明道中学校の皆さんにも、本物のすばらしい文化にこの際ぜひ触れていただきたいと考えます。

　今年は７月２０日に舞鶴若狭自動車道が全線開通し、来年春には京都の循環道が開通予定であり、文字通り京都、関西、中京、北陸福井が一体化します。また来年春には北陸新幹線金沢開業、さらに４年後の平成３０年には「福井しあわせ元気国体」が始まります。福井県内の人やモノの流れが活発になることで、県内外の文化の交流が進むことを期待しています。

　こうした中、今後も魅力ある展覧会を開催し、芸術文化の振興につなげていくつもりです。皆様にはこれまで以上のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
　最後に、本展覧会に多くの方々がご来場されること、お集まりの皆様の益々のご発展、ご健勝を心からお祈り申し上げまして、開会のあいさつといたします。ありがとうございます。