春江工業高校閉校式 知事あいさつ

最終更新日 2016年3月5日ページID 032063

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 このページは、平成28年3月5日(土)に坂井市で行われた、春江工業高校閉校式での知事あいさつをまとめたものです。

 皆さんおはようございます。
 福井県立春江工業高等学校の閉校式に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。

 本校は、福井県の工業発展に資するため、「織物の町」春江町から工業高校を誘致したいという強い要望を受け、高度経済成長期であった昭和38年に、旧春江中学校の敷地の跡に、機械科と電気科を設置し創立されました。

 若い中堅技術者育成という社会の要請にこたえる教育活動を展開された本校は、モータリゼーションの急速な進展を受けて、昭和45年に、県立高校で唯一自動車科を設置し、その後IT化の急速な発展に対応するため、平成5年には情報システム科を設置し、現在につながる4学科を整えました。
 生徒への教育だけでなく、本県工業発展の原動力となる役割を果たされて今日を迎えたのであります。

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 校訓である「自主 創造 友愛」のもと、「ものづくり」の技術・技能を学ぶことが「ひとづくり」につながるという教育理念を持った春江工業高等学校は、多くの若者の育成に邁進し、工業高等学校の教育の使命を果たしてくれたのであります。
 創立以来、8038名の卒業生は、この「春工」のものづくりの精神を受け継ぎ、坂井地区はもとより、全県、全国に活躍の場を広げてこられました。

 「春工」の精神に基づく技術や技能は、生徒たちの専門分野における数々の資格取得、全国高等学校ロボット競技大会優勝やソーラーラジコンカーコンテストでの3度の全国制覇など大きな成果をあげるとともに、ものづくりを通して地域と連携し地域に貢献する取組みにもなったのであります。
 生徒たちが地域に贈った自主製作のベンチや、全校を挙げてつくった竹田水車メロディーパークのチャイム「たけだの響き」は、よく県民に知られているところです。

 また、運動部においては、インターハイ、国体で毎年好成績をあげた伝統の自転車部や、選抜高等学校野球大会出場を成し遂げた野球部、私も甲子園に応援に行きました。そして心を大いに躍らせていただいたところです。
 また、ラグビー部、サッカー部、バレーボール部も県大会優勝、全国大会出場を果たすなど、「春工」の名を全国にとどろかせ、地域に大きな感動と勇気を与えてくれたのであります。

 これもひとえに、地域の皆様をはじめ、産業界の皆様方の長年にわたる本校に対する温かなご支援の賜物であり、厚くお礼を申し上げます。
 また、生徒と教職員の皆様の永年の努力、常に本校のために多大なるご支援を頂きましたPTA、同窓会の皆様をはじめ、関係各位のご尽力に対し、あらためて深く敬意と感謝の意を表します。

写真2

 今、目の前にいらっしゃる生徒の皆さんが、閉校に向けまして「春工Final(ファイナル) 叶えよう希望 繋げようものづくりの心」をスローガンに培ってこられた「失敗にもくじけないチャレンジ精神」と春工の伝統である「ものづくりが ひとづくり」とする精神は、今後も坂井高等学校にしっかりと引き継がれていくはずであります。

 本日、134名の卒業生を送り出し、本校は53年の歴史に幕を下ろすことになりますが、卒業生の皆さんは、地域に貢献し地域から愛された春江工業高等学校で学んだことに誇りを持って、社会で活躍されることを心から期待しております。

 なお、この「春工」にはいろいろな思い出があると思いますが、新しくこの場所に県の教育研究所ができます。ここにできるだけ「春工」の記憶を引き継ぐとともに、坂井高等学校にも坂井農業高等学校と春工のいろいろな歴史がうまくつながりますように、我々も心を尽くしてまいりますのでよろしくお願いいたします。本校の校歌や様々な想い出のものを、この機会に坂井高等学校の行事などにも歌ったり使ったりする工夫が必要かと思っています。

 最後になりましたが、ご列席の皆様のこれまでのご支援に重ねてお礼申し上げますとともに、ますますのご発展とご活躍を祈念申し上げまして、ごあいさつといたします。
 ありがとうございます。

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