このページは、平成２８年１１月２５日（金）に越前市で行われた、福井ものづくりキャンパスオープニング記念式典での知事あいさつをまとめたものです。

　福井ものづくりキャンパスのオープンおよび福井県郷土工芸品の指定にあたり、ごあいさつを申し上げます。

　ここ丹南地域は、伝統工芸産業や眼鏡、繊維などの地場産業が集積し、ものづくりが盛んな土地です。県では平成２６年９月から、市町、産地組合、商工団体等と連携し、伝統工芸の後継者育成や産地への誘客等を行う「越前ものづくりの里プロジェクト」を進めておりますが、ものづくり企業の支援や人材育成の拠点機能をさらに強化するため、サンドーム福井に「福井ものづくりキャンパス」を整備しました。

　ものづくりキャンパスでは、商品開発やデザイン支援を行う「デザインセンター」を工業技術センターから移転するとともに、高精度で製品造形ができる３Ｄプリンタやレーザーカッター等の最新機器を導入して、県内企業の製品開発がしやすくなる環境を整えています。

　また、１階の「多目的ホール」では、県産品の展示のほか、イベント開催時には、県外からのお客様に福井の食やお土産を提供するなど、県産品の販売やＰＲにも利用できるよう工夫しております。この他にも、屋内外でものづくりの体験・実習ができるエリアや、県産のスイーツを伝統工芸の器で楽しむことができるカフェも設置しています。皆様には、これらを積極的に活用していただき、ものづくり産業の発展につなげていただきたいと思います。

　さらに、本日から３日間、オープニングイベントとして、優れたデザインの県産品を集めた期間限定ショップや、「デザインラボ」での体験教室等を開催していますので、是非ご覧ください。

　さて、わが福井には７つの国指定の伝統的工芸品の他に、県が指定する郷土工芸品が２２品目ありますが、本日からの伝統的工芸品全国大会を契機に、新たに６品目を追加指定することとしました。いずれも郷土の風土、暮らしの中で育まれてきた手作りの逸品で、特色ある地域づくりに寄与していただけるものと考えております。

　２年後には福井国体が、その先にはオリンピックが決まっており、北陸新幹線や中部縦貫自動車道の高速交通整備も進められています。ヒトやモノの交流の増加が見込まれる中、県としても伝統工芸産業をはじめ、繊維や眼鏡など地元企業の商品開発や販売の強化を図ってまいりたいと考えております。

　こうした県の色々な政策、市や町の振興策にも御理解を賜りながら、御協力を賜ればと思います。皆様の益々のご健勝、ご発展を祈念し、福井ものづくりキャンパスのオープンおよび郷土工芸品の指定に当たってのあいさつとさせていただきます。