知事記者会見の概要(令和5年4月28日(金))

最終更新日 2023年5月11日ページID 052792

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令和5年4月28日(金曜日)
10:30~11:45
県庁 大会議室

知事写真230428

 

【知事】

 それでは定例会見を始めさせていただきます。今日は3つご報告がございます。

 

〔配付資料:安全・安心ふくいプログラム(2023-2024)の策定について概要版本冊

 最初が「安全・安心ふくいプログラム(2023-2024)の策定について」でございます。

 これは、平成15年以降、福井県においては、県と県公安委員会、そして県警察本部の三者が一体となりまして、県民の安全性の向上を狙ってこうしたプログラムを策定させていただいています。これにより、これまでの結果として、平成14年をピークに15年以降ずっと刑法犯の認知件数が減ってきていて、現状は戦後最少になっているということで、令和4年は2,664件まで減っています。また、検挙率も高い水準を維持していまして、昨年も全国5位と、非常に高い位置を占めているということで、福井県内の治安は良好に推移していると考えています。

 しかし、課題といたしましては、女性やお子さんに対する声掛けや犯罪といったものが高止まりをしているという状況、そして、特殊詐欺といったものが、特に高齢者を中心に多くなっているということです。また、サイバー犯罪の相談件数が、全国的にもそうですが、徐々に増えてきているという状況、そして、高齢者の運転による交通死亡事故の割合が高く第一当事者が高齢者という場合が全国平均を上回っているという状況になっています。

 さらに、北陸新幹線が福井・敦賀に開業する、さらに中部縦貫自動車道が県内開業していく時期にさしかかります。これからは、さらに治安情勢が変化する可能性があるということで、今回、新しいプログラムを作らせていただいたところです。

 この目標数値としては、重要犯罪の検挙率100%、また、年間の交通死亡事故が昨年は27人で過去2番目に低い数字でしたが、昨年25人だった目標をさらに、県警さんともご相談して、20人以下を目指していくということで、高い目標を掲げさせていただいています。

 方法といたしましては、子ども、女性、高齢者を犯罪から守るということで、見守り活動の推進、民間のお店などにも協力いただいたり、ドライブレコーダーの映像などを活用させていただく協力者を増やしていったり、児童虐待の一時保護のような、児童相談所や一時保護所も新しくしていきますので、そういった場所の提供をしたり、相談しやすいよう、電話を無料化するなどということを行ったり、高齢者向けにはケアマネージャーやスーパーの従業員の方などが声掛けするのが効果的ですので、そういったところで注意喚起をする。

 また、犯罪が起きにくい社会づくりということで、自主防犯力の向上。今、防犯カメラの補助をしていますが、これももう少し拡大をしていく。防犯灯付きの防犯カメラや、例えば着脱式のドライブレコーダーみたいなものを巡回するようなときの車につけるなど、こういうことなどへの応援もしていきたいと思っています。

 そして、交通死亡事故から県民を守るということで、横断歩道、だいぶ感覚的にもみなさん横断歩道というと福井県でも停まるようになってきたと思います。こういったものをさらに徹底していくということや、高齢者向けのサポカーの補助金、サポカーSワイドというものがありますが、安全装置等を後付した場合も含めて補助をしていく制度を考える、また、反射材も貼るばかりではなく、何かもっと身に付けやすいものはないか、こういったことも広げていきたいと思います。

 また、新幹線も来ますので、センターライン、外側線などといったいろいろなものを塗りかえたり、草をよく刈って見通しをよくするといったことにも力を入れていきたいと知事部局では考えています。

 今日は江口本部長も来られていますので、この後、本部長からもお話を聞いていただければと思います。

 

【県警本部長】

 杉本知事に続きまして、県警察の取り組みについて大きく4点ご説明をさせていただきたいと思っています。

 まず、ふくいプログラムそのものにつきまして、長年、このように知事部局と警察本部と公安委員会と合同で作るということで、非常にすばらしい取り組みだと思っていまして、ある意味、福井方式なのだろうと思っていますが、その改定でございます。

 まず1点目は、子ども、女性、高齢者を守る対策です。子ども、女性が被害に遭う事案は後を絶たないという状況です。また、高齢者を狙う特殊詐欺についても未だに多く発生していますし、中には凶悪化していくものもあります。

 県警察といたしましては、県民の方の意識調査の結果なども踏まえまして、子ども、女性の安全確保を最優先に、関係機関とも連携をしながら、通学路の見守り活動、被害防止のための情報提供、先制・予防的な検挙あるいは警告活動、そのようなことを積極的に取り組んでまいります。

 また、特殊詐欺などの被害から高齢者を守るための一つの対策として、新たに、委託事業者から電話帳などに記載されたお宅に注意喚起や最近の手口をご紹介していくコールセンターの運用を開始するなど、各種取り組みを展開していきます。

 2番目は犯罪の起きにくい社会づくりです。刑法犯の認知件数は減少傾向ではありますが、本年に入ってからは増加傾向になっています。また、北陸新幹線の開業や中部縦貫自動車道の充実などで、人流、物流が増えていくという環境の変化も見込まれているところですので、一層、官民連携した犯罪の起きにくい社会づくりということが重要になってくると思います。

 県警察としては、今年度新たに設置しました地域機動警察隊による情勢に応じたパトロール活動を強化していくとともに、防犯カメラの設置・運用に関する助言・指導等を通じて、地域を巻き込んだ防犯の機運醸成に取り組んでいきたいと考えています。また、防犯情報を効果的に提供して、こまめな鍵かけなど県民の方々の自主防犯力を高めていくとともに、地域で自主防犯活動を展開していただいている方々を支援するツールとして、県警アプリを開発、運用するなどの対策を講じていきたいと考えています。

 次は、交通事故から県民を守る対策です。県内の交通事故の死者数につきましては、数はどんどん減っていますが、全国で見ますと、人口当たりの死者数はワースト圏に来ています。そのため、県警察としては、悪質・危険な交通違反に対する取締りの強化はもとより、県民のみなさまの交通安全意識を高めていく、または安全のための行動をとっていただくことを促していくために、自動運転技能評価システムなど、デジタル技術を活用して、より体験的な交通安全教育を進めていきたいと思いますし、さらに、関係機関と連携した広報啓発にも努めてまいりたいと考えています。また、今回のプログラムでは、自動車の運転者、自転車の利用者、そして歩行者、それぞれの項目を立て、一層具体的かつ重点的な対策を進めていきたいと考えています。

 最後4点目はサイバー犯罪から県民を守る対策です。サイバー空間の利用はますます盛んになって進んでいる、実社会と融合してきています。県警察としては、検挙も進めていますが、相談は増加を続けています。また、県民のみなさんの関心も高くなってきています。

 今回から、大項目に引き上げたということもありますが、県警察では、ボランティアと連携した広報啓発活動等による被害の未然防止、あるいは重要インフラ事業者など、社会生活への影響が大きくなりかねない事業者の方々と連携したサイバー攻撃への対処訓練なども推進していきたいと考えています。

 以上、4点ご説明を申し上げました。

 県警察ではその他にも、人材の育成、組織、警察施設の整備などにもしっかりと取り組んでいきたいと考えています。さらに、プログラムには、他の項目にも記載されているものが大半ですが、北陸新幹線の開業等による環境の変化に適応するための取り組みということで、トピック的に記載もさせていただいています。現下の治安情勢、環境変化に的確に対応できるよう、福井県庁のみなさま、公安委員会はもとより、幅広く県民のみなさま方と一緒になって福井の安全・安心のために力を尽くしていきたいと考えています。

 私からは以上です。

 

~質疑~(安全・安心ふくいプログラム(2023-2024))

【記者】

 本部長にお伺いします。サイバー犯罪等の相談件数が増加という項目の表が最初のページにありますが、サイバー犯罪というものが少し広いので、具体的にどういった相談内容なのかというところと、また今回の新プログラムのところで事業者と連携したサイバー攻撃対処訓練と記載がありますが、どういった訓練になるのかについてお聞かせください。

 

【県警本部長】

 まずサイバー犯罪の相談がどのようなものかですが、中身は幅広でして、不審なメールが来たという相談もありますし、コンピュータがウイルスに感染してしまって動かなくなったという相談もございます。また、最近見られるのは、メールが結果的に詐欺だったということだと思いますが、お金を払ってしまった、あるいはホームページが見られなくなってしまったなどが主だと思います。

 サイバー攻撃の訓練の関係ですが、具体的にサイバー攻撃があったときを想定しての訓練ということです。例えば、メールに添付ファイルが付いていて、つい開いてしまいそうなもの、URLが張りつけてあってつい見てしまうようなものを送りつけるものがあります。想定上、それを見ないための訓練もありますが、他方で感染してしまった場合、どこを調査して、システムをどう止めて、どう回復するかなどを含めた訓練など、実態に即したものをやっています。

 

【記者】

 数字的な部分で、今回の「安全・安心ふくいプログラム」の数値目標に「重要犯罪の検挙率100%」と記載がありますが、いま現状はどういう数字で、これを100に引き上げると理解すればよろしいか教えてください。

 

【県警本部長】

 重要犯罪につきましては、100%は既に達成をしている状況でして、重要犯罪は県民のみなさんの体感の治安にも影響することですので、全て解決しようという意味を込めた数値目標です。

 

【記者】

 本部長にお伺いします。昨年の夏以降、政治家を狙った暴力が注目されているなかで、要人が来県した際の警備の体制の強化などについては、いま現状どのような体制で臨まれていますか。

 

【県警本部長】

 具体的なところは申し上げにくいのですが、事前の対策といたしましては、いろいろなリスクのある方がいるか、いないか等の情報収集という面と、実際の要人などを迎える現場の場面で、そういった事案を起こしそうな人間が近づいて来ないようにという対策などを進めているところでして、現場では近づかれないという部分と、直近で資機材を使って直接攻撃を抑えるなどの訓練、体制の充実に取り組んでいるところです。

 

【記者】

 何か昨年の夏以降で従来と大きく変えていること、手法なり人員なりあるのでしょうか。

 

【県警本部長】

 現場も様々でして、一律に言うことは難しいですが、基本的にはこういったことが起こり得ることをしっかり想定をして、どういうところに穴があり、攻撃が来る可能性があるかをよく考えながら、穴がないようにしっかり計画をつくることや、必要な人員は必ず置く、あるいは訓練も徹底するということはやっているところです。

 

【記者】

 県内ではほとんど聞きませんが、暴力団の活動状況について、何か実態や福井県内でどれぐらいあるかなどはいかがでしょうか。

 

【県警本部長】

 手元に正確な数字はありませんが、数十人から100人以下の人間が把握されていたと理解をしていますが、近年は減少傾向ではあります。

 他方で暴力団員という形ではなく、そういう人間と関係しながら活動している者などもいたりと、少し見えにくくなっているところもあるのが実態でして、そのあたりも含め、情報収集・取締り等に当たっているところです。

 

【記者】

 数十人から100人以下というお話ですが、山口組系や住吉会系など、福井県内での分類はどういう傾向があるのでしょうか。

 

【県警本部長】

 福井県内は山口組系の組織だと承知しております。

 

【記者】

 統一地方選が終わったばかりですが、選挙違反の取締りなどについて方針や状況など、言えないことがほとんどかもしれませんが、思いなど一言いただけますでしょうか。

 

【県警本部長】

 選挙は民主主義という意味で大事な場面ですので、正しく選挙が行われるように、違法行為に対しては厳正公平に取り組んでいるというところでして、情報収集もございますし、違反があれば検挙をする、軽微であれば警告をするというような形で対応しているところです。

 

【記者】

 昨日、鯖江市議会で鯖江市長と市議1人が百条委員会での虚偽発言を指摘されて、刑事告発することになりました。これは地検になるのだと思いますが、ごみ処理施設の入札に関する疑いが持たれていまして、県警としてはこの事案について、ご関心はどのような程度で持たれていますでしょうか。

 

【県警本部長】

 報道があることは承知をしておりますが、それ以上は特にございません。

 

【記者】

 報告などは本部長が自ら受けられて、何らかの指示を出す等、そういったことがあるのでしょうか。

 

【県警本部長】

 個別なことを申し上げることはできないと思っております。

 

【記者】

 岸田首相の襲撃事件等あって、先ほどのご質問にも事前にリスクのある人がいないかを把握するというお話もありましたが、基本的にはいま単独犯で、なかなかリスクも見えづらい、しかも他県から来るという状況もあるかと思います。今後、和歌山の事例のように、選挙中に金属探知機等で群衆をチェックするようなお考えがあるかどうかをお聞かせいただければと思います。

 

【県警本部長】

 そのあたりにつきましては、私どもでお願いしたい部分と、主催者側のお考えもございますので、コミュニケーションをよくやっていく必要があると思っています。

 金属探知機については、危険物を察知する非常に有効なツールだと思っていますので、そういう意味では使っていただければ有効な対応ができるのではないかと考えています。

 

【記者】

 知事と本部長のお二人に伺います。現在の福井県の治安について、課題や懸念それぞれありましたらお聞かせください。

 

【知事】

 全国いろいろなところへ移り住んで生活してきましたが、福井県は数字も示していますが、非常に治安の状況は良好だと認識をしていまして、犯罪が起きる、起きないの前の段階から、県民性もあると思いますが、非常に平和というか優しい地域性があると思っています。

 一方で、今日のお話でも申し上げましたが、新幹線が開通する、中部縦貫自動車道が開通していくなかでは、外から来る人もありますし、また交流の中でどんな状況の変化があるかわかりませんので、こういったことに対してはしっかりと気を張って、これからも県警、公安委員会ともに、県民の安心安全を守っていきたいと思っています。

 

【県警本部長】

 私も知事と同感ですが、福井県は現状、非常に治安が良い状態です。その要因は、地域の方々の顔の見えるコミュニティが比較的できているということもありますし、みんなが街を守ろうという意識も非常に強いと思っています。これは大変良いことだなと思っています。

 また、知事からもお話ありましたが、中部縦貫自動車道や北陸新幹線の開業で少し社会情勢が変わってきている、またサイバー空間も発展しておりますので、ぜひそのようなお気持ちや環境といった福井の良いところを維持していただくために、犯罪の発生の情報やどうやったら犯罪から身を守れるのかなどを、さらに積極的に発信をしてまいりたい。そして、みんなで一緒に引き続き取り組んでいきたいと思っています。

 

【記者】

 今回の「安全・安心プログラム」の中にある県警アプリは、今現在、県警はツイッターやメールなどで情報発信されていると思いますが、それらとの違いや役割の位置付けを教えていただけますか。

 

【県警本部長】

 これからの開発、作り込みになりますので、まだ決まったものではないですが、基本的には今あるものは今あるもので、そういったものに出ている情報を統合的に、さらにまたプラスの要素も加味して、アプリを作っていくことを考えているところです。

 今、いろいろと地域安全マップや犯罪の発生状況、あるいは注意喚起などをやっているところですが、さらにそれを充実させつつ、また県民のみなさんの防犯力向上、あるいはボランティアの方の活動支援にも繋がるような内容にしていきたいと考えているところです。

 

〔配付資料:「恐竜博物館」のリニューアルオープンについて

【知事】

 それでは引き続きまして私から、あと2点ご説明をさせていただきます。

 まず恐竜博物館ですが、現在、リニューアルオープンに向けて工事を進めているところです。リニューアルオープン後のオープニング、開場の日を7月14日金曜日にしたいと考えています。この日は、ちょうど2000年7月14日に恐竜博物館をオープンしていまして、開館の記念日も重なりますので、この日にオープンをさせていただきたいと思います。また、野外恐竜発掘現場を今、災害で閉じていますが、ここも同日からオープンしたいと考えていまして、オープニングセレモニーも予定しています。

 そして、入館の予約の受け付けを6月1日から始めさせていただきたいと思っています。

 主なリニューアルの内容ですが、一つは高さ9メートル、横16メートルの画面が3つで48メートルの大きなモニターに、今、NHKエンタープライズさんが、ここに実物大の恐竜を映し出して当時の福井県の様子や北米大陸の様子などといった大迫力の映像を見ていただけるような仕掛けを準備しています。

 そして、ここは小タマゴと呼ばれていますが、この新しく作っているところの下に、福井県で発掘されました、フクイラプトルやフクイサウルス、フクイティタン、フクイベナートル、コシサウルスなどの実物大のモニュメントを配置させていただくという特徴的な場所もつくっていきます。

 また、常設展示を大規模に見直しまして、現在は44体展示していますが、50体に拡大します。その中に、特に世界で見ても珍しい、肉片のところがミイラ化して残っているブラキロフォサウルスのミイラ化石といったものも展示させていただく予定です。その他にも、「オールシーズン体験可能な博物館にフルモデルチェンジ」というコンセプトで進めまして、例えば、今までも化石の発掘体験のようなことはしていましたが、期間限定だったりしていたものを年間できるようにする、ティラノサウルスの頭の化石の模型を組み合わせてみるような体験ができる、CTを使って骨の中、化石の中の様子を見られるといった体験などもできるようにする。

 みなさんに今までできなかったような体験もしていただけるようにしていこうと考えていますし、また、恐竜が動き回る「DINO-A-LIVE」というショーなども開催をさせていただくということもやっていきたいと考えています。

 

〔配付資料:JR北陸本線との立体交差道路(県道 清水美山線)の開通について

 続きまして3点目、県道清水美山線の開通です。

 JR北陸本線と清水美山線が交差する半田踏切のところですが、417メートルについて踏切を立体交差するという改良を行いまして、それが整いましたので6月24日に開通したいと考えています。

 現状で、混んでいるときは大体1時間に8本ぐらい電車が行ったり来たりするということで踏切が閉じていましたが、それが便利になるということもありますし、道幅が今まで5メートルぐらいと非常に狭く、大型車が直接交差できない、また歩行者が非常に危険な状況にもありました。こういったところも、歩道もできますし、道幅が8メートルに拡大されますので、安全度や便利度が高まるということになります。

 私からの発表は以上でございます。

 

~質疑~

【記者】

 恐竜博物館のリニューアルオープンについて、予約制を継続されるということですが、1日の上限と、この予約制をいつまで継続するつもりかお聞かせください。

 

【知事】

 コロナ禍で予約制というものをとらせていただきました。正直言って最初の頃は、コロナ禍なので、できるだけお客さんが密にならないようにしようと、抑えて抑えて、数を限定しながらやっていましたが、現在は概ね2時間で2,000人ぐらい入るような、そんなシステムになってきているかと思います。

 これからどの程度にしていくのかというのはまだやりながらですが、今までですと、お客さんが朝にすごく集中する。そこで渋滞も起きて、朝来た人がずっと並ばされて、午後にしか入れない、このようなことが起きたわけです。それが例えば1時間ごとにしていくと、それだけ待ち時間が短くなる。そういうメリットもあります。こういったことを活かしながら、これからとりあえず1万人程度は入れるようにはしていこうと思っていますが、それでまた密になるのかどうか、1時間間隔、15分にするなど、いろいろなことも工夫しながら、より便利に、密にならないで安心して、行ったら適当な時間に入られる、こういう形にしていこうと今考えています。

 

【記者】

 7月オープンということで年度途中だと思いますが、今年度の目標の入館者数、来年度の目標入館者数等あればお聞かせください。

 

【知事】

 新幹線がやってきて、入館者数は今まで最高93万8千人程度でした。これを140万人ぐらいにしていこうという大きな目標はあります。これは中部縦貫自動車道が開通してなど、いろいろな背景もありますので、すぐできるかわかりませんが、そういった方向に向けて努力をしていきたいと思います。

 今年度は7月からですし、ゴールデンウィークの、一番のある意味、稼ぎ時も過ぎていますし、あまり最初から混みあうとオペレーションも難しいとこがあります。そういうところは徐々に解消しながら、工夫もして発信力も高めて、それで今申し上げた140万人をできれば達成できるように、いずれか近いうちに達成できるようにしていければと思っています。

 

【記者】

 発信力を高めるという言葉があったかと思いますが、かなり大掛かりなリニューアルをされた恐竜博物館を、県内ももちろんですが、県外に発信する何か具体的なビジョンなど、予定されている強化するようなところがあればお聞かせください。

 

【知事】

 「恐竜と言えば福井」、「福井と言えば恐竜」ということは、かなり全国的にも浸透してきていると思います。もう一つは北陸新幹線が開通するということ自体が、来年の3月、もっとその後に向けてですが、全国的に大きなメディアも含めて話題になってくる。

 その時に取り上げられるのは、多分一つは、恐竜が相当大きなコンテンツだと思います。あわせて、今回の恐竜博物館のリニューアルもありますが、福井駅前にも大きな動く恐竜モニュメントを西口にあと2体作ったり、3Dホログラムなど、透明なガラスで向こう側が見えているのに急に恐竜が現れて襲い掛かってくるような仕掛けや、大きな壁画を作ったりなど、ありとあらゆる方法、また恐竜ロボットだけではなくて、恐竜ホテルや恐竜列車、恐竜バス、いろいろ刺さる工夫をさせていただいています。そういったことをメディアのみなさんに、新幹線に向けて発信がされていけば、相当な効果はあると思っています。

 

【記者】

 改めてになりますが、リニューアルオープンということで意気込みと、県内外の方々へはどういった点を楽しんでほしいのか端的に教えていただきますでしょうか。

 

【知事】

 面積は1.5倍ぐらいに拡大をされてきますし、恐竜の展示も大幅に数が増えるだけではなくて、ミイラ化石といったものも展示をさせていただく。また、展示の仕方も変えていく、こういうことをさせていただいています。

 そしてもう一つは、今まではどうしても夏の暖かい時期にお客様が来ていただきやすい環境になっていた。というのは、化石の発掘体験は冬にできなかった。こういうところを365日、館内を含めて、そうした化石発掘ができるというところも工夫をさせていただいた。あと見せ方、先ほど申し上げたものすごく大きなモニターに、恐竜が襲い掛かってくるというとあれですが、そこの真ん中に立ったときの気持ちなども考えて、エンターテイメント性も高めていますので、ぜひとも、一度来られた方も二度三度と来たくなるように、そういうものにしたつもりですので、みなさまにはご期待いただいて、ぜひお越しいただきたいと思っています。

 

【記者】

 恐竜ファンのみならず、家族連れなど多くの方に来ていただいて楽しめるコンテンツを用意されたということでしょうか。

 

【知事】

 そうですね。先ほども申し上げましたが、動く恐竜が好きな方もいれば、化石の発掘などの体験、ティラノサウルスの頭の骨のところを組み立てるなど、よりディープなこともできます。大人の方もきっと楽しんでいただけると思います。今、産業会館で特別展をやっています。特別展のときも、発掘体験で大人の人が一生懸命叩いたりしてやっていまして、大人の方も楽しめると思いますので、ご家族連れで、ぜひとも全国からお越しいただければと、県内のみなさんにもぜひ一度体感していただきたいと思います。

 

【記者】

 福井駅からはある程度距離があるということで、二次交通の懸念などもあります。恐竜バスも運行されていますが、福井駅から二次交通の整備等々、どうやって多くの方に来てもらうか、お考えがあればお願いします。

 

【知事】

 恐竜は恐竜博物館にいるということを最終目標として、みなさんそういったことをお考えになられながらお越しいただける方が多いと思いますが、やはりゲートウェイとしては北陸新幹線が着く福井駅、この駅のところで、より多くの方に降りていただいて、そこから恐竜王国福井を楽しんでいただく。これが大事だということで、コンセプトを決めて、今準備を進めています。

 そういう意味で、来年の新幹線の開業に向けては、この博物館のリニューアルオープン後も、恐竜列車、恐竜バスといったものが今よりも大迫力になって、またお目見えをしてくるわけですし、恐竜ホテルに泊まってそこから行っていただくような、そういった恐竜ホテルもどんどん増えてきます。移動そのものをエンターテインメントにしていくということで、目的地を恐竜博物館一点にしない。こういったことに今、力を注いでいますので、そういう意味では、恐竜列車も含めて、移動の手段としては福井から行っていただければ相当なバリエーションも量もあります。車で行こうとするとどうしてもお盆やゴールデンウィークのピークのときは、渋滞にひっかからないとは限りませんので、みなさんには周知もしまして、今こっちだったら空いている、こう行くとスムーズですよというようなこともPRさせていただいて、スムーズに恐竜を楽しんでいただける環境も整えながらやっていきたいと思っています。

 

【記者】

 恐竜博物館で県外からの観光客も期待するなか、例えば飲食など恐竜博物館以外の観光地や、さらに福井の魅力を知ってもらうために、どのようにその二次消費や二次観光を活性化させていくのか、またそれに向けて県としてどのようなバックアップをしていくのか、考えていることがあれば教えてください。

 

【知事】

 今回の北陸新幹線の開業や恐竜博物館のリニューアルなど、大きく目標で言えば、まず人を集める恐竜博物館のようなものがあって、北陸新幹線のようなツールがあることで、より来やすくなる。こういう大きな機会を得ているわけですので、今度はお金をどう落としていただくか、元気をいかにいただくか、ということはとても重要だということを最初から意識をしてやらせていただいています。そういう意味では、一つには旅館やホテル、こういったところを福井駅前のマリオットホテルもどんどんできていますが、こういったものだけではなくて、オーベルジュ、例えば三国湊や永平寺、また敦賀といったところでも開業されると、整備をしてきています。

 さらには、この交通手段を新幹線の駅から恐竜博物館や各観光地に行きやすくする、そういうピストン輸送的なやり方もあります。これも充実していきますが、あわせて県版の「はとバス」という言い方もしていますが、観光地をぐるっと巡っていく。こういうものも作っていくことで、滞在時間を長くする。お昼や夕食も食べていただく。こういうことで、泊まっていただいたり、食べていただいたり、観光地を巡っていただくことで観光消費を増やしていく。こういう仕掛けを今どんどん増やしていますので、補助金も出していますし、それからいろいろなご相談も応じさせていただいています。

 こういったことをさらに続けながら、また新幹線の後も大事だと思いますので、新幹線が来た後、今までは少し投資に躊躇されていた方が、こんなに人が来るんだったらうちも店を直そうかな、お店出そうかなと、こういうことが過去の例を見ていても非常に多いということも認識していますので、新幹線をゴールにしないで、そのあとに向けても、我々としては福井県がさらに発展できるような仕掛けをしていきたいと考えています。

 

【記者】

 交通のところをまずしっかり整備するとのことですが、つまり観光地向けに行くところは例えば電車やバスなど、そういったものの本数を増やすという認識でよろしいでしょうか。

 

【知事】

 一つには先ほど申し上げた「はとバス」みたいな専用のもの、もしくは観光バスに回ってもらうようなプランを作るということもあります。あわせて通常の路線の中に組み込まれているものや、そして列車も走っていますので、必要があれば、もちろん臨時列車を走らせていただく、臨時バスも増やすなどもありますし、もう一つあるのは観光地に行く人が乗ることで、バス路線が維持されてそこのバスが乗れるということもありますので、そういった相乗効果も含めて通常路線もできるだけ充実できるようにしていきたい、そのように考えています。

 

【記者】

 もうリニューアル前やリニューアルするタイミングに合わせて臨時便を増やすということは検討しているということでよろしいでしょうか。

 

【知事】

 これはもう少し、やはり基本的には需要が出てから、大きく言うと新幹線が開通してお客さんが来やすい環境になってきてからという、そのところは一つのターゲットになるかと思いますが、路線等についての検討は当然、今もやっているというところでございます。

 

【記者】

 先日、敦賀市の市長が新しく代わられました。北陸新幹線県内延伸の終着点となる敦賀市の役割は小さくないと思われますが、新市長に期待することや、県としてこれからどのように連携していくのかについてお聞かせください。

 

【知事】

 まずは米澤氏が今回敦賀市長にご当選されましたこと、心からお喜びを申し上げます。ぜひ一緒にやっていきましょうというところです。

 米澤さんとは、4年前の私の1回目の選挙のときも、新人同士で、一緒に活動したわけではないですが、新人同士ということで、私が敦賀市内に行ったときに同じ場所で遭遇したりして、エールの交換などもしながらやらせていただきました。また、この4年間もいろいろな連絡を取り合ったりしたこともありましたので、気心も知れていますし、また、考え方も、今回の公約を拝見していても、例えば観光投資、まちをにぎやかにしていくような考え方、そして子育て支援に力を入れていく。高齢者についても、例えば交通手段などをしっかりと守っていく、充実させていくといったお考えや、防災などに力を入れていく、私も拝見させていただきましたが、非常に共通点が多いと認識しています。

 これから一緒に力を合わせて、敦賀、さらに敦賀は何といっても嶺南の中心地にもなりますので、港の岸壁の延長を県も始めていきます。金ヶ崎のところの観光、にぎわいを増やしていく。氣比神宮のところも良くしていくということも、これはすでに敦賀市さんとともに着手しているプロジェクトですので、こういったことも一緒に力を合わせて、若くなられましたのでお話もしやすいですから、一緒にやらせていただきたいと私も期待しています。わくわくしています。

 

【記者】

 米澤さんの発言を見ますと、「チーム敦賀」という言葉を使っていらっしゃって、知事も「チームふくい」という言葉を使われていると思いますが、これまで政策的な部分などで何か議論を交わされた過去はありますか。

 

【知事】

 一般的な意味でお話をすることはありましたので、そういう意味では、いろいろなことを聞いていて、先ほども申し上げましたが、よく似ていることが多いという意味で親和性があるというところです。政策として直接連携すると、そこまでは、やはり普通によくお話し合いをして、話が合ったというところだと思います。

 

【記者】

 この後、知事が再選されて2期目最初となる人事が控えているかと思いますが、次回の人事の例えばテーマや大きな機構改革を予定されているなど、話せる範囲でどのようなお考えかお聞かせください。

 

【知事】

 これからよく事務的にも整理をしていくところもありますが、大きく言いますと、課題として言えば、組織ではカーボンニュートラルに向けて2030年49%温室効果ガス排出削減という目標を掲げてやらせていただいている。こういったことを前に進めなければいけないと思います。そして、災害が非常に頻発してきている。こういった危機的な状況ということを突破できるような、そういう組織体制にしていかなくてはいけないということもあると思います。また、北陸新幹線は来年の開業もありますが、開業効果をずっとさらに高めていくということや、大阪までの開業を1日も早くしていかなければいけないといったことで、その効果全体を県内にできるだけ拡大していって最大化する。このような課題もありますし、女性活躍といったことも言ってきました。

 こういったことも含めて、また、よく言われることは、縦割りになっていないかということも、よく検証しながらやっていく。こういったことを一つの課題、テーマにしながら、よく考えたいと思います。人事そのものは、適材適所ということで考えていきたいと思います。

 

【記者】

 次の人事を発表される時期は決められていらっしゃるのですか。

 

【知事】

 まだ日までは決めておりませんが、6月議会があるときには新しい体制で、予算もできれば新しい体制で組みたいと思いますので、基本的には来月中か、遅くても6月1日や6月の初め、この頃には新しい体制でやっていく必要があると思っています。

 

【記者】

 新幹線ですが、今日初会合となる大阪、京都、福井の3県の連絡会議が設置されました。これは知事が以前から求められていた、情報共有のための、よりスムーズにいくようにという要請をされていたと思いますが、その答えという位置付けなのでしょうか。

 

【知事】

 おっしゃるとおりで、昨年末から上原鉄道局長にも求めていましたし、与党にも、そういったことができたらということを申し上げてきました。それが形になったと、あちらもそのような認識でおっしゃられていると思いますし、私どももそう捉えています。

 

【記者】

 目的としては、情報共有ということを一つ大きな目的として設置されているものでしょうか。

 

【知事】

 そうです。情報共有ということは方法論だと思いますが、情報共有をしながらお互いに協力関係を築いていく。情報を共有するだけではなく、当然、これから国が北陸新幹線事業推進調査ということを行っていくと、ボーリング調査をやると土をどこに持っていくかなど、いろいろな議論が出てきますので、こういったいろいろな課題の解決などにも、お互い意見交換をしながら密に連携を取ってやっていく、そういう場にもなっていくと認識しています。

 

【記者】

 メンバーについては、国で調整して作られていて、福井県側からの希望、他にこういうところを入れてほしいという話はなかったのでしょうか。

 

【知事】

 これは両方で話し合ってやっていて、細かいところまでわかりませんが、連絡会議そのものは、県は副知事で国は局次長級の方々とやりとりしながら、決め決めにはなっていないと思いますが、そういう大きなメンバーを決めながら、必要なところは、また必要があればお願いしていくということはあると思います。

 

【記者】

 敦賀以西のための連絡会議ということで、石川や富山が入ってないということでしょうか。

 

【知事】

 大きくはそういうことだと思います。考え方としては。

 情報共有しながら、課題を解決する場所でもありますので、そういう意味で、福井と京都と大阪が今、入っていると認識をしています。

 

【記者】

 副知事はご担当としては櫻本副知事でしょうか。

 

【知事】

 中村副知事が新幹線を担当しています。

 

【記者】

 敦賀の開業ですが、東京発の北陸新幹線のうち何割ぐらいが敦賀まで来るというお話は、今のところ何かJRさんからあるのでしょうか。

 

【知事】

 決まった部分はないと思います。

 しかし、私どもはすべて終点まで来ていただきたいということを申し上げております。

 

【記者】

 先般、車両基地が敦賀と白山にあり、白山の方が大きいのではないかという話を聞きました。正確な情報ではないのですが、もしかしたら敦賀に来る本数、割合が若干少ないのではないか、例えば、東京と金沢で往復してしまうものがある程度あるのかなど、そういった声も少し聞こえてきます。このことについて知事の耳に入っている話はあるのでしょうか。

 

【知事】

 私どもはまだそういった話は聞いていませんし、ないようにということを常にお願いをしているところです。

 

【記者】

 チャットGPTの業務への導入や活用について、どのように考えているのかお聞かせください。

 

【知事】

 チャットGPTについて、私は詳しいわけではないですが、少しかじって見ていても、ある意味、びっくりするようなレスポンス、質の高さもある。しかし、びっくりするほど単純な間違いをするということも少し感じました。そういう意味では、物事を考える、その基礎の部分を、作業は結構人間がやるときには時間がかかるので、そういった業務の短縮になったり、また、自分が全部のことに詳しいわけではないので、いろいろな分野の情報を集めて、そこに集約してくるということから言うと、いろいろ検討する範囲というものはすごく広くなる。そういう意味では、ツールとしては非常に便利。

 一方で、正確性をどう担保していくのか。また、よく言われているのは、著作権。情報を情報としてしか認識しないので、法律的にそれが使えるかどうかということについてのチェックもいるのかなということもあります。また、よく言われていますが、こちら側がいろいろ入力した情報が全部蓄積されていくということについての懸念、こういったことがあると認識しています。

 トータルして言えば、これは非常に業務効率を上げていくという意味で、非常に効果的な部分もありますし、また、新しいアイデアを、気付きを与えてくれるという意味で、とても良い。一方で、今申し上げたような懸念、課題、こういったところを解決しながら、一歩一歩活用の方向に進んでいくのかなと思っています。

 しかし、福井県庁内は今のところ、個人の登録で、LINEを使うような、今回のチャットGPTもそうですが、こういったものは、直接業務で使用することはできないという状況にはなっていますが、今後、可能性は非常にあると思っています。

 

【記者】

 現時点で検討チームを作るなどということはありませんか。

 

【知事】

 今、申し上げたように、とても業務効率が上がって、結果として県民のみなさんに対するサービス向上に役立つという可能性を感じています。規定上は職員が直接端末を使ってこれを仕事に使うということは今のところできませんが、何らかの形で、課題や良い点、このように活用したらいいのではないかといったことも検討していくようなプロジェクトチームでも作って、何らか我々としても活用方策について検討していきたいと思います。

 

【記者】

 チャットGPTのプロジェクトチームの立上げのスケジュール感などは何かありますでしょうか。

 

【知事】

 まだ具体的には決めていませんが、大々的に何をするというより、早めに立ち上げて、どんどんチャレンジというとあれですが、やはり個人登録のままでやると不安なところはあります。Teamsなどをよく私たちは使っていますが、これは法人契約をして、情報が漏れないようにするといった手当もしながらやっていきますので、深まり方はいろいろあるので、プロジェクトチームを作って、個人のユーザーとして使ってみて、県とは関係ないような使い方をしてみて、いろいろな課題などを抽出しながらやっていって、だんだん法人契約するなど、いろいろなやり方がありますので、取りかかりとしては早めに、早急にでもやっていきたいと思います。

 

【記者】

 人事で部局を変えるとなると、部制条例を出さないといけないと思いますが、今回、部制条例まで出して、大きく変える予定があるかどうかお聞かせください。

 

【知事】

 今考えているところで言うと、部制条例の改正も必要かなと思っています。

 

【記者】

 関西電力が高浜3、4号機の40年超運転の申請を行いましたが、その日に規制委員会から白判定を受けたとか、4号機が自動停止するような案件があり、経済産業省からは不正閲覧で業務改善命令を受けています。また、カルテルの主導は森本元社長だとも言われています。改めて関西電力に対し具体的な要望や対応を伺います。

 

【知事】

 3年前から、前回の金品受領問題のときに、業務改善、コンプライアンスを徹底するということでここまできている中で、今年の1月にも社長に申し上げましたが、こうしたカルテル、直接、原子力ではありませんが、会社の体質として、やはりそういった悪いところが出ているということは、猛省していただく必要があると考えています。

 そういう意味では、トラブルのことと直接リンクしないと考えていますが、とはいえ、そういった気の緩みとか現場がそういうような意識であると、いろいろなところに影響が出てくる可能性はあるので、こういったところはしっかりとコンプライアンスということをもう一回洗い直して、業務改善命令も出ていると思いますし、さらに経済産業省としても関西電力に対して厳しく監督、それから指示もしていただいて、それに従って今の体質をしっかりと改めていただきたいと思います。

 

【記者】

 40年超運転の再稼働の同意の大前提として、金品受領からの業務改善があったと思います。高浜1、2号の再稼働も近いですが、同意を撤回するとか、凍結するという考えはないという理解でよろしいでしょうか。

 

【知事】

 前回は原子力そのものがお金で動いているのではないかというようなことがあって、そこから始まっていました。今回は会社の体質ということで、一歩引いていますが、そういう意味では、今の状況のままでは県民の信頼も損なわれていくと思っています。そういったことを改めていただきつつ、原子力の安全性の確認や、運転についての考え方についてのところは、原子力行政三原則に則りながらやらせていただくということ、安全最優先でやらせていただこうと思っています。

 

【記者】

 今週、関西電力は規制委員会に、高浜3、4号の延長認可申請を行いましたが、県内で再稼働している原子力発電所で運転延長認可申請を出したというのは今回初めてのケースになると思います。今後、認可された場合に議会などで了解であったり、40年超運転に向けて県として意見を申したりする場面を設ける考えはあるのか、今後の県の具体的な進め方を伺います。

 

【知事】

 40年超運転の件は、高浜1、2号や美浜3号のところでも議論があり、特別点検を経て、国の審査を受けた形で認可されていくという手続きだと思います。

 形式的には高浜1、2号のときは新規制基準後の初めての再稼働ということで、県が同意、了承というような手続きを踏んできたということからいうと、40年超のところそのものは、これは例えば国の法令や安全協定の上で、同意の規定があるというわけではないと思っています。

 ただ一方で、今回もSG(蒸気発生器)の取り換えの許可の話などがあり、40年超については審査もされていくので、ここはいつものようにしっかりと安全専門委員会で確認しながら、必要なことがあれば強く申し上げていくということはあると思います。

 

【記者】

 明日から大型連休を迎えます。コロナの影響がほとんどない大型連休は、事実上2019年以来かと思いますが、そこに向けて、さらに来年の北陸新幹線の延伸に向けて、駅前の活性化が今、重要なタイミングなのではないかと思います。

 そのため、この大型連休で駅前の人流、特に県民の方が来て、例えば消費活動を楽しんでもらうなど、どのような旗振りをしていくのかお聞かせください。

 

【知事】

 私どもも、ずっと県民のみなさんの県内外の行き来や街中の主なポイントの人流を見ています。やはり最近、特に5類への引き下げという話が出てきた頃からだいぶ動きも活発になってきていると思っています。

 今、例えば福井駅前のところで何か大イベントをやろうといっても、制約もありますし、工事などもたくさんあるので、今ここで稼ぐというよりは、少しずつ、恐竜博物館もできますし、今は産業会館のところで特別展をやったり、そういったイベントをやりながら、少し慣らしていくという感じかと思います。それ以上に、県民のみなさんは多分ゴールデンウィークを満喫される感じを受けていますので、今年のところは例年に従った形に近いかなと思います。来年に向けては、徹底的にいろいろなイベント等も含めて、頑張って進めていきたいと考えています。

 

【記者】

 北陸新幹線の敦賀以西の話で、昨日久々に整備委員会が開かれまして、具体的な調査項目について明示があったようですし、京都、大阪府との連絡会議の設置も含めて、改めて知事の受け止めや評価をお聞かせください。

 

【知事】

 北陸新幹線は、今年度当初の着工ということができなかったわけですが、一方で、着工後に行われるような調査、これは本当にボーリング調査ということは重要で、ルートを決めるとき、またはその残土をどこに捨てるかなど、今までは着工の後にやっていたということが、逆にその結果、工事が遅れるという原因になっているところもありますので、そういう意味では、効果的な予算の使い方をしていただく。このような意味では、予算の面では一歩前進をしていると思いますし、さらにこれを上手に使って、我々とも連携をしていただく、情報共有していただいて、1日も早く着工5条件、または施工上の課題といったものを解決して、ルートを決め、そしていつ頃できるかということをはっきりさせていただいて、認可・着工にこぎつけていただきたいと考えています。

 

【記者】

 石川県の馳知事が、地元のテレビ局等の関係で定例会見を開催しないという事態が続いています。一連の馳知事の対応について、知事の受け止めをお聞かせください。また、ご自身の定例会見のあり方についての認識をお聞かせください。

 

【知事】

 馳知事の会見への対応というところは報道等で拝見していますが、それ以上には存じ上げないので、細かいところを私が申し上げるということはございません。

 私としては、このような定例会見という形をとらせていただいて、みなさんの自由なご質問に対して、私としてお答えをしていく。このことは、県民のみなさんが求めている情報を私に問かけられて、それをみなさんにお返しをするという大事な場だと認識していますので、こういった会見の形を今後とも持っていくというふうに考えています。

 馳さんは馳さんで、いろいろな言われ方をしていますが、定例会見ということの意味がよくわからないのですが、今月に入ってからは会見ということは何らかの形でやられているようですので、それはそれで馳さんの同じような思いを持って取り組みはされているのかなと思いますが、今言われている、トラブルになっているところは詳細をよく知りませんので、コメントすることは控えたいと思います。

 

【記者】

 ゴールデンウィーク期間中、知事ご自身、働き方改革の一環等ありますが、連休中のご予定、お休み等はどうされるお考えでしょうか。

 

【知事】

 私は基本的に全部休もうと、全部がどこからどこまでか休みかわかりませんが、形式的には5月1日、2日も含めて一応お休みをいただこうと思っています。

 しかし、どうしても出なくてはいけないイベントはあるので、ぽつぽつと出ながら、あとは家族で過ごす、実家のこともありますので、実家に帰ったり、家族で過ごす時間にしたいと思っています。

 

                                            ―― 了 ――

 

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