知事記者会見の概要(令和6年1月25日(木))

最終更新日 2024年2月19日ページID 055250

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令和6年1月25日(木曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

知事写真240125

【知事】
〔配付資料:バイパス道路(2か所)の開通について

 私から、道路の開通2か所についてまず発表させていただきます。

 今回は、3月3日に池田町内になりますが、国道476号の白粟(しらあわ)バイパスを0.9km開通するというものです。もう一つが国道365号の梅浦(うめうら)バイパス。これまで整備を長年やってきましたが、これを3月10日に開通をするというところです。

 この白粟バイパスはもともと令和7年度に開通するということでしたので、2年短くなっています。特に、これは冠山峠のところを通って、福井の方に来る道路でもありますし、また池田町民のみなさんにとっても、これは生活道路としてとても重要な道路になっていまして、足羽川ダムの地域振興工事としてやらせていただいていましたので、特に力を入れて早く整備をさせていただきました。

 これで、こういうグネグネの道でしたが、これが平成30年に開通しました持越バイパスと今回の白粟バイパスとあわせて直線的に行けるようになるということで大変便利に、さらに安全になるということです。

 また梅浦バイパスも大変長く工事をしていましたが、国道365号が越前たけふ駅の方からずっと繋がっていますが、最後、越前海岸に降りる所が急峻ですので、今までとても急なヘアピンカーブになっていました。このところを緩やかにぐるっと回って下りられるようにするという工事をさせていただきました。資料を見ても大変高いところに道路がぐるっと回っていくようになっています。

 これによって北陸新幹線の越前たけふ駅から、梅浦の越前海岸の所へスムーズに行けるようになるということですし、また同じように国道417号ともタッチしています。この国道417号も冠山峠道路、クラウンロードに繋がっていますので、こちらを通っても越前海岸に行きやすくなるということで、これは冬期間も非常にうねうねしていて、走りにくかったですが、安心安全のためにも資すると考えているところです。

 私からは以上です。

 

~質疑~

 

【記者】

 能登半島地震の関連でお伺いします。先日、あわら市で、住居被害以外にも経済的な被害として5億円近い被害が出ているという発表も市議会の中でありました。

 国では北陸応援割の支援などを通じて観光支援などもやっていく方針だということですが、県は、新年度の経済的な支援として、どのように被災地支援に取り組んでいくのか、知事の考えをお聞かせください。

 

【知事】

 被災地のみなさんには、まずもってお見舞いを申し上げたいと思っています。

 福井県においても、冒頭からすぐに県内の被災地の確認をさせていただきまして、10か所の道路や、6か所の河川施設、北潟湖周辺などが壊れていることを確認し、特に急いで解決しなければいけない所の道路について重点的に対応しました。そういう中で、こういう被災された県内のみなさんに対する対策としては、一つには既に住宅被害に遭われた方々のお見舞い金的な支援金と、住宅再建に向けての県単独の制度については17日に専決処分による補正予算を組ませていただき、その募集を開始しているところです。

 また、事業者のみなさんから伺っていますと、1月25日時点で企業から110件、例えば壁にひびが入った、また機械が壊れたなどの状況についてのご連絡もいただいています。こういったものについても2月補正予算で対応ができるようにと考えています。

あとは農業被害もありましたので、2月補正予算で対応していくというところですし、また例えば飲食店や旅館などでも、キャンセルが出ているというお話を伺っています。これについては国も、旅行を応援いただき北陸応援割ができるということでして、大変ありがたいと思います。

 これに加えて旅行の関係でいえば、福井県は「ふくいdeお得いこーよ!キャンペーン」を1月9日から実施もさせていただきました。沿線の10都県ということで考えていましたが、これを全国に拡大させていただくということで、関西地域また中京地域、そして全国からお客様にお出でいただける、こういったことを既に既決予算で始めさせていただいていました。

 これは県民のみなさんも使えますので、ぜひとも一泊1人1540円分の「はぴコイン」がもらえるということですのでご活用いただきたいと思いますし、もう一つ、飲食店やその他の業種も含めて、なかなか消費が喚起できていないということがありますので、4000円買ったら5000円の商品券がもらえるという、プレミアムつき商品券を「はぴコイン」で発行させていただこうと思っていまして、既決の予算の中を少しやりくりしまして、やらせていただこうと思っています。2月に入ったら、これが使えるようにしていきます。また先ほどの「ふくいdeお得いこーよ!キャンペーン」は、今まで2月20日まででしたが、3月15日まで延長もさせていただいて、まずは新幹線が開業するまでの間をとにかくつないでいきたいと考えているところです。

 

【記者】

 知事と経済産業大臣との対話の場について、令和5年10月に方針は決まっていると思いますが、大臣も交代した中、どのようなスケジュールで対話を行っていくのでしょうか。その場で、どのような要望を出すのでしょうか。

 

【知事】

 密接な対話の場については、まだ特に日程とか、持ち方を細かく詰めているということではなく、特に齋藤大臣に交代されたので、まずは通常行っているが、現状において福井県が抱えている原子力の課題、もしくは原子力・エネルギー政策のことについて、まずはご挨拶しないといけないと思うので、そちらのほうを急いでセットしたいと思います。

 今のところ、できるだけ早くということで、今月中にも。できないかもしれないが、国会の日程があるので、そういったこともあるが、できるだけ早く、今月中にもお会いできればと思っています。

 そのうえで、密接に話し合う場についても、セットしたいと思っており、これはこれからの議論になるが、大きく言えば再稼働や廃炉とか、使用済燃料とか、福井県が抱えているいろいろな課題がある。そのほかには、高速炉の研究開発の話や廃炉ビジネスをさらに進めていくこともあるし、原子力人材の確保育成の課題もあります。

 こういった全国的に抱えている課題についても立地県として意見を申し上げる。意見交換をさせていただく。こういうことも大事だと思うので、こういったことを念頭に置きながら、今後引き続き、エネ庁なりと場の設定を受けて準備をしていきたいです。

 

【記者】

 今月内にもというのは、あいさつの場なのか、密接な対話の場なのか。また、東京で会うのか。

 

【知事】

 今はとりあえずあいさつに伺いながら、農林大臣の時にはお会いしているが、経産大臣になられてからお会いしていないので、まずはご挨拶がてら通常の原子力・エネルギー政策について話をさせていただきます。要請の場を作っていこうと考えています。

 

【記者】

 まず地震に関して、県内でも2次避難者の受け入れが始まるなど、被災地へのフェーズが変わりつつあると思いますが、隣県として、今後新たに石川県への被災地支援として取り組まれる予定があれば教えてください。

 

【知事】

 お話しいただいたとおり、2次避難ということでホテルや旅館などのところに受入れをすることや、言い方としてはどういう言い方が正しいのかありますが、みなし仮設住宅ということで福井県内の公営住宅の受入れもしています。

 石川県内の医王山スポーツセンターに2次避難しながら中学生のみなさんが勉強されていますが、石川県から要請があったので、1月26日から、まずは学校の先生を3名派遣して、子どもたちのお世話をさせていただくことを考えています。

 この後は、今まで緊急事態の部分で、例えば避難所の運営や応急危険度判定を行ってきましたが、だんだん復旧復興の方に移っていくので、今度は長期に職員、特に土木の職員のような技術者を派遣して、復旧に向けた設計や発注のお手伝いをしていく局面にだんだん移っていくと思います。

 あわせて、生活再建ということも本格的に進んでいくので、これまでは災害ボランティアのみなさんも、慣れている詳しい方が行かれて、本当に厳しい生活環境の中で、在宅の避難者の方の所をまわるなどということをされていたが、これからは、石川県内でも始まっていますが、珠洲市では始まっていないかもしれませんが、生活再建に向けたボランティアの派遣、大きなこれからの局面としては、そういった方向に移っていくのかなと思っていますので、こういったことも力を入れていきたいと思っています。

 また福祉の関係で介護の要支援者の方、こういった方々を県内に受け入れてほしいという要請もありますので、これは1月23日から始めたところですが、さらに人数も増えてくると思いますので、あちらの状況を踏まえながら、要支援者の2次避難にも、我々としても力を入れていきたいと思っています。

 

【記者】

 関西電力の社長と年頭あいさつされたときに、社長から乾式貯蔵施設の提出のめどについて話がなかったことについて、知事はどのように受け止めましたか。また、今後の予定についてどう考えているのでしょうか。

 

【知事】

 細かいことは覚えていないが、確かに突っ込んだ議論はしなかったと認識しています。これはあちらがまずどうするのかということを考えることなので、現状の認識としては、関西電力において、乾式貯蔵施設の整備の計画、どこにどのような規模のものをという検討がなされているのだろうと思っています。

 私どもとしては、それが出てきた段階で計画の内容を精査させていただいて、いつも申し上げていますが、県議会や原子力環境安全管理協議会、いろいろなステークホルダーの方々が入られているところで議論いただくとか、こういったことをしながら、また、安全専門委員会もあるので、こういったところの議論を伺いながら、まずは申請の了承という場面があると思いますので、これについての判断を固めていくということかと思います。

 

【記者】

 高浜原発で先日、配管からの蒸気漏れや通常より多い量の冷却水漏れなどトラブルが相次いでいると思いますが、受け止めを伺います。

 

【知事】

 22日に重なっていろいろ発表されていたかと思いますが、高浜1号機の蒸気発生器のところへ行く、発生させる水を送るポンプのところで、伺っていると、3つ系統があってAとBを動かしていて、Bのところにちょっと不具合というか、蒸気が出ているところを発見したので、Cを動かしてBを止めました。そうしたら今度はAのところからも少し漏れているところがありました。いずれにしても2次系なので、これは放射性物質を含んでいないということですが、そうすると3つのうち2つを止めることになったので、出力を4割まで落として、1つで運転するようにしていると、こういうような話を伺っています。

 それとともに高浜4号機で、蒸気発生器の中の配管で4ヵ所減肉が見つかったというように伺っています。これは定期検査の中で見つかりました。タイミングはちょっとずれていると思います。高浜の4号機は元々、長い間の中でだんだん減肉になっていたところを今回見つけて、それがたまたま22日に発表ということなので、これは別のことかと思います。

 高浜4号については、元々、蒸気発生器を取り替えます。これまでも長く使っているとそういうことが起きてくるということは分かっていたので、そういう意味では全体を取り替えるというような計画が進んでいるのかなと考えています。

 そのうえで、1号機については、まだ今、原因等を調査中だと思っていますので、いずれにしても安全最優先でやっていただいているということはあるのだろうと思いますが、こういったことが重なることがないように、まずは原因をはっきりと究明をしていただいて、それでまた原子力規制委員会などの指示なども受けながら安全な運転に心がけていただきたいと思っています。

 

【記者】

 原子力防災に関して、能登と嶺南は非常に立地が似ており、入り組んだところにあって、原子力もあってというところですが、あのような地震があって、もし原発で問題があった時に、能登のように道路の整備が不十分であるとか、避難道が確保できないとなった場合に、代替や訓練でもいろいろな案が試されていると思いますが、避難計画について現段階で十分だと思っているか、あのような被害を見たうえでどのように考えているか伺います。

 

【知事】

 避難については、日頃から広域避難計画を含めて策定をして、訓練もして進めているというところです。今回の事象を受けて、今、すぐ今日明日に改正するというようなところはまだ話を伺っていないが、いずれにしても、今回の事象で何か新しい知見が得られれば、そうしたものに対して、これはプラントとしての対応ということももちろんあると思いますし、合わせて避難計画の変更ということも、これは国の計画なので、国でまずそういった計画の変更等を行っていただいきたいと思います。

 そのうえで現状について申し上げれば、規制委員会の山中委員長も記者会見でも、現状のその他のプラントについてはそれぞれの環境、当然、断層がどう走っているかというのはそれぞれの発電所ごとにありますので、これに合わせた必要な規制基準を満たした形で運転が行われているということの確認はしていただいていると思います。

 これからもおっしゃるように能登半島の構造などをみて、新しい知見が得られれば、こういったものを分析や検討をして、そういったものを他にも反映させていくというような考え方をおっしゃられているかと思います。そういった段階で、これについては事業者なり、国でさらなる対策をしっかりと取っていただく必要があると思っています。

 現状の避難経路の確保については、福井県の場合は、以前から制圧道路を整備してきており、一応完成した形になっています。2経路ずつ、リダンダンシーの確保ということはされているということです。そのうえで、集落などに行く道路なども傷んだりすることもありますので、こういうところの道路の補強もしくは強化、このことについても令和3年度から着手しており、順次進めている。そういった大きく2経路確保しながら、個別の道路についても弱いところを補強していくということをこれからも続けていこうと思っています。

 緊急時対応も取りまとめており、もしもの時には原子力発電所に至る道路を優先的に警戒していく。とにかく1ヵ所、道を通す、このことを最善でやるという計画にもなっているし、それまでの間は必要性があれば、住民の皆さんも屋内避難ということで、避難施設が確保されているので、ここへ逃げ込んでいただいて、一定の期間に、自衛隊とかいろんな形で陸路、空路を使って、もしくは海路を使って避難できるような環境を整えて、そちらに運び出す。こういうような計画も作っていますので、最終的にはそういったことも活用してやっていくことになると思っています。

 いずれにしても、これまでやってきたことをさらに今回の知見等が新たに得られればそれも活かして見直すべきことがあれば見直していくということか思っています。

 

【記者】

 大雪に関して、1月24日の午前0時45分から北陸自動車道と国道8号が通行止めになり、一時、嶺北と嶺南が陸路では分担される事態になりました。

 まず、この通行止め規制解除までに約18時間あまり時間を要したことに対する知事の受けとめについて教えてください。

 

【知事】

 ここのところは我々も早い段階からできるだけ早くとおして欲しいということをずっと申し上げてきました。

 最初、止めると言い始めた時は、地面も見えるような状況でしたので、それはおかしいだろうということも申し上げながら、オペレーションもしていましたが、嶺北にも大変降りましたので、そのタイミングで通行止めになったことはやむを得ないと我々も判断をしました。

 その後はとにかく早く開通して欲しいということでやっていましたが、現実の問題として除雪しても雪が降ってくるということを繰り返していましたので、だんだん嶺北から嶺南の雪が移っていったので、1月25日午前現在でまだ嶺南の方は、舞鶴若狭自動車道路などが通行止めになっているということであったと思います。

 やはり、降ってくる量によってはできることできないことがあるので、そういう意味ではあまり通行止めにしないというオペレーションを頑張りすぎると、今回の関ケ原などもそうですし、以前の福井県でもそうですが、たくさんの車が止まってしまうということになりますので、ここは兼ね合いが非常に難しいところだと思います。

 それからできれば1経路でも残して欲しいということは私たちも申し上げましたが、今回のようにずっと降り続くような状況の場合には、これは高速道路をとめて国道だけ動かすというオペレーションも検討していますが、それも危ないということで、今回は、大変遺憾でありますが、それ以上の被害をもたらさないという意味では、やむを得なかった部分もあると認識をしています。

 これからも、大きくは、今申し上げたように、段階によって、まだ止めなくていいだろうという段階とそれから止めるとしたら今度はいかに早く動かすか。こういう中で、今回は色々試したのは、警察車両が巡回するところを除雪車等のカメラで置き換えられないかといったこともやったりしていますので、そうしたできるだけ早く開けること、2経路あるのであれば1経路だけでも交互に動かすということを計画では持っていますので、降雪の状況がまず基本ですが、そういったものを見ながら、これからも最善を尽くしていくと考えています。

 

【記者】

 これまでの計画では、例えば国道8号と北陸自動車道、この南北を連なる道路においては、どちらかは通す、例えばある区間だけは北陸自動車道で、その後の通行止め区間は国道8号でというような考え方から、2021年の大雪なども踏まえて思い切って同時に止めるといった予防的な通行止めという考え方が示されたと思います。この同時に予防的通行止めにすることの効果について改めてお聞かせください。

 

【知事】

 これは、例えば一方を通行止めにしようとすると、もう一方の道はまだ通っているということで、車がどんどん流入してきます。

 流入してくるところを止めることが大事なのではなく、止めるということを早い段階で明確に打ち出す。あまり早すぎると降るか降らないかわからない段階からということになるので、いつも非常に難しいのですが。簡単に言うと米原から福井まで入っていくには概ね1時間ぐらいのタイムラグがあります。だから止める前に、1時間くらい前から福井の方には入れない、止めますよ、ということを明確に言うことで、米原から関ケ原を通って東海北陸道にまわってもらうとか、東京まで行ってもらい上信越道で上がっていただくとか、こういうようなことを考えて予防的通行止めという措置があると思います。両方一緒に止めるかどうかはオペレーションの問題なので、我々もそういうことはあり得るが、できるだけ県民の生活は守って欲しいと。

 しかし、たしかに通過車両がどんどん入ってくることは県民にとっても使いにくいので、もしくは生活が混乱するので、それをやめる。やめるためには、広域迂回と予防的通行止めというのはセットにはなってくるので、今回のように大雪が降りそうだということが事前にわかっている段階において、タイミングはともかく予防的通行止めは効果があると認識しています。

 やはり予防的通行止めを早い段階でしなくてはいけない一つの理由は、国道8号の敦賀から南越前町に至る道路の構造が脆弱になっているので、今回のことも含めて、また、国に強くリダンダンシーというか、道路のバイパス化など、現在行っていただいてる敦賀防災も早期に仕上げて、同時並行で、南越前町大谷までの間を、さらに改良してほしいということも申し上げていきたいと思います。

 いずれにしても、まず降ってくる量が重要と思っています。

 

【記者】

 名神高速道路の関ケ原の状況を見ていれば、知事もおっしゃったとおり、ある程度事前に、早めに止めるということも必要だろうと私自身も思いました。

 一方、今回の件について、あるドライバーが言うには、国道8号は早い段階ですでに除雪が完了しているが、車の流入を抑えるために北陸自動車道が開くまでは規制が解除されず、結果的に18時間あまりの時間がたったと思います。本当に難しい判断だと承知した上お聞きしますが、もう少し早めに解除ができたのではないかという声に対してはいかがでしょうか。

 

【知事】

 我々も、後からまたよく検証しながら、どのような方法が可能だったかという検証は、いつもやっていますが、今回も、よりよいオペレーションの方法について検討していくことは、国もしくはNEXCOと一緒にやっていく必要があると認識をしています。

 しかしながら、先ほど申し上げたとおりで、特に国道8号は敦賀から福井に来るところが脆弱になっています。普段でもスタック車両が出て、大型車が一度滑るだけでも止まってしまうことがあるので、ある程度、守りの方向でいくというのはある程度やむを得ないところがあると思います。しかしこれは常に、国とはコミュニケーションを取りながら現場でも対応させていただいていますが、今回、結果的にこうなった。やはり大きいのは、勝山市、越前市、敦賀市、高浜町、若狭町など、顕著な大雪に関する情報が出ました。こういったことは、今までないぐらいたくさん降ったということですので、そういう意味では大きな事故なくここまで来ているということが一つの成果ではあるかと思っています。

 

【記者】

 先ほどもお話が出ましたが、政府で近く閣議決定される見通しの北陸応援割について伺います。

 知事からも大変ありがたいとお話がありましたが、以前にも観光による経済波及効果などで、石川への支援につなげていきたい、北陸を引っ張っていきたいというお話がありましたが、その上で応援割への期待感をお聞かせください。

 

【知事】

 これは、これまでコロナ対策の中で旅行割というのがすごく大きな効果を発揮してきたということは実証されていると認識しています。新潟も含めて北陸4県にこれを適用していただくことは、県内でも旅行業者やホテル、旅館のみなさんに伺っていると、年明け3割近くキャンセルが出ているとも伺っていますので、特に新幹線が開業するまでの間はなかなかすぐに戻ってくるとはなりにくいと思いますので、3月、4月にこういったことをやっていただけることは、タイミング的にも、事業者的にも助かるだろうと思います。

 福井県も「ふくいdeお得いこーよ!キャンペーン」をやらせていただいていますが、これを新幹線の開業まで延ばすということもさせていただいたり、「はぴコイン」も、県外の方もアプリをダウンロードしていただければ使っていただけますので、飲食店やその他の影響を受けているような所に経済効果を波及させたい。その起爆剤になるのがやはり応援割だと思いますので、それまでの間もつないでいかなくてはいけないので、県単独ででもやらせていただこうと思っています。

 

【記者】

 災害対策について伺います。先日の珠洲市への派遣職員の報告会の中でも知事から事前の応援計画の重要性について指摘がありました。私が派遣された職員の方からお話聞いた中でも、被災経験のある兵庫や熊本の方々は、キャンピングカーで支援に来られていたとのことです。居住地に関しても被災地に頼らない支援を徹底されていたということで、今後、県内外での災害に備えて、そういった装備面や計画の面で何か準備体制を強化する、改善するお考えはありますでしょうか。

 

【知事】

 おっしゃっていただいたように、まだオペレーション中ですので、あまり具体的にそちらの方に人手を割いて計画づくりというところまで至っていませんが、今回は、各自治体の応援がいろいろなところで間近でも見られるわけですので、そうした良い例のところを参考にさせていただいて、私どもでも1台持って行って、応援職員が、特に女性が最初行ったときに寝泊まりできるような場所をどうやってつくるかなど、腐心したところもありますので、そういったところをまず活かしつつ、また福井県としての気づきもあるわけです。先日もお話ありましたが、保健師や、もちろんDMATはすぐに別途入っていただきますが、健康管理をいかに早くやっていくか。また避難所と言われている所以外にたくさんの人がいらっしゃるという状況の中で、それぞれの人が電話もかからない中でどのような生活をされているかを常にどう把握していくか。このところで巡回支援を早い段階から福井県もやらせていただき、このような気づきの部分はたくさんあります。これを事前の段階からまとめておいて、既にそういった応援計画のようなものがあっても行き当たりばったりなところが多いので、さらに充実させることで、次からは県外もそうですが県内も、県内でも本当に全県が一気に駄目になることは少ないとは思いますので、県内の応援にもそれが活かせるのではないかと思って、これからまとめていきたいと思っています。

 

【防災安全部副部長】

 先ほどの補足として、キャンピングカーも3台、福井県が協定を結んでいる会社から搬入しています。

 

【記者】

 そのキャンピングカーは常時あるのか、災害時に貸していただけるのでしょうか。

 

【防災安全部副部長】

 所有ではなく、チャーターする形です。

 

【知事】

 まさに今の考え方をできるだけやろうとしていまして、ドローンもそうですが、日頃から持っているというよりは、何か起きたときにはこれを優先的に貸して欲しい、提供して欲しいということの協定がとても効果的だということを認識していまして、こういったことをもちろんタダでできるかというとそうはいかないので、基本的に何か払っていくこともあると思いますが、いずれにしても全部所有しているよりは、オペレーター付きで回すなどいろいろな展開が可能なので、こういったことも今後の、応援、または県内の被災のときに事前に準備をしておいて、活かしていくということを大きくは考えながら、次に向けていきたいと思っています。

 

【記者】

 2次避難について、先日国会でも2次避難者の方々の更なる支援が必要だという意見もありましたが、福井県で2次避難されている方だと宿泊費は石川県が持っていると思いますが、その他について福井県側から2次避難された方々に今後何か支援方針などあればお願いします。

 

【知事】

 生活面の住家に対する2次避難の応援については、おっしゃる通り2次避難先の旅館やホテルなどの経費は石川県が持ったり、また先ほど申し上げましたが、公営住宅に入る方については、公営住宅のそもそもの使用料を免除する形を福井県として考えていますので、住むことについてのお金はかからないようなことを考えています。

 この後も着のみ着のまま来られていまして、本当に生活面でお困りのことも多いと思いますので、県でも既に来られた方全員に対し、巡回して健康観察を実施させていただいています。その上で生活面での困りごと、また学校に行きたいというお子さんがいればすぐに受け入れて勉強道具も揃えていくこともやっていますが、こういったことを引き続き、広げて続けていきたいと思っています。

 

【記者】

 2次避難で県内の旅館やホテルに避難している方もいると思いますが、石川だと新幹線が開業する3月16日以降は出ていってもらわなければいけない人もいると、馳知事がこの間おっしゃっていましたが、福井県としてはどのようにお考えですか。

 

【知事】

 そんな先のところまで見通してるわけでもありませんが、これは人数にもちろんよると思います。

 国の制度で1万円の上限がありますが、営業があるので、それを超えて、たくさん収入があるようなホテルなどであれば、やはり新幹線のお客さんを優先したいということもあるでしょうし、また既に3月16日以降の予約をとっているところもあると思いますので、これはケースバイケースだと思いますが、応急仮設住宅も2か月ぐらいすればと言っていたものが、40戸分は珠洲市でも1月30日には入れるようになってくるということになりますので、出と入りが2か月経てば、大分変わってくるということもあります。いずれにしても必ず、すぐお住まいになられる場所は確保しながらやらせていただこうと思っています。

 

【記者】

 新幹線関連で伺います。JRから企画切符の発表がありましたが、県から要望していた内容が反映されているかどうか、知事の受けとめをお願いします。

 

【知事】

 これについてはずっとJR西日本に向けて、一つはダイヤと、それから利用料金も含めた利便性の確保をお願いします、ということを申し上げて、先日発表になったと思っています。

 今回合わせて、全国的に乗り継ぎ割という、新幹線と特急の乗り継ぎ割がなくなっていることは、これは今回の北陸新幹線に限らず、そういうことになっていることと、往復割引が基本的に廃止になっている影響も一緒にきているので、なかなか難しいところはありますが、基本的には、私たちが今までもお願いをしてきた、少しでも安く値引きをして、往復しやすいようにしていただきたいということについての配慮は、しっかりとしていただいていると思います。例えば東京などへ行くときも、事前の予約が必要ですが、今までの往復割引よりも安い価格帯をそろえていただくということもありますし、また中京方面なども、乗り継ぎ割を新たに設けて、少しでも安くし、割引率を高くしています。大阪方面も、十分かどうかはともかく大きく配慮していただいていると思います。

 しかしJRも、これからまた運行していく中で、いろいろなお客さんから、いろいろな希望が出てくると思いますので、こういったものにもしっかりと耳を傾けて、やはり少し高いというところがあれば、そういったところも勉強していただきたいとも思いますし、我々としても、県民のみなさんの声が、大きいものがあればそういったものについても、十分な配慮を今後とも求めていくということはあると思っています。

 

【記者】

 開業に向けて、前回1月11日の知事定例記者会見で「地震からの復興に向けて北陸3県の元気を引っ張っていく」というような発言もありましたが、その後何か具体的にこういうことができるというお考えは何かありましたらお願いします。

 

【知事】

 これは新たにやるというよりは、今まで考えていたものに、石川、富山の応援を加えていくというようなことが主なものになるかと思っていますが、1つに既に新宿の京王百貨店で石川、福井物産観光展もまさに開いていまして、これも福井県は一生懸命、能登の方ではなく加賀の方ですが、協力しながらやらせてもいただいていますし、誘客キャンペーンを1月20日(土)、21日(日)に大宮でやらせていただいた時も、これからもいろいろなキャンペーンを沿線中心にやっていきますが、このところへ、「ジャパニーズビューティーホクリク」を北陸3県で実施していますが、このポスターやパンフレットなどを持って行き、「特にこのところはまだ今でも予約できますよ」や「元気ですよ」という所を示しながら、みなさんに発信していく。また能登半島地震の義援金やふるさと納税などの応援も、そういった場所でもさせていただいているというところです。

 県内でも、例えば1月27日(土)、28日(日)だと50日前イベントが開かれます。こういったところでもいま申し上げたような石川、富山、新潟も含め、特に石川、富山ですが、北陸3県のいろいろなPRもさせていただくということを含めて、これからも県が外で特に新幹線などで、何かやるときには常に石川、富山のことも、応援、宣伝もさせていただくということかと思っています。

馳知事も、北陸新幹線の開業は万全の体制で迎えるんだ、というようにおっしゃっておられますので、そこまでの間を何とか私どもでつないでいって、多くのお客さんに安心してこの北陸に来ていただいて、我々が引っ張っていきながら、その効果が、徐々に北陸全体そして能登の方にも広がっていく、こういうようなことにできていければと思っています。

 

【記者】

 もう1点、地震の被害について伺います。福井県内の文化財については、被害状況はまとまっているものがあれば伺います。また、そのために例えば県が支援し、修復していくようなものがあれば伺います。

 

【知事】

 すでにわかっているのは越前大野城です。越前大野城の天守閣に最後上がるところにある門の横に石垣があって、その石垣のところが、高さ2.5メートル、横3.4メートル崩れています。

 また、三国湊のところに国の登録有形文化財の魚志楼という料亭というか、割烹というか、食事する場所がありますが、この魚志楼の土壁が落ち、家の中が傷んでいるということも伺っています。

 これらについては、県の単独事業や国の登録有形文化財の修繕に向けての補助金2分の1とかがありますので、こういったものをしっかりと活用しながら修繕していただくことを助言等していきたいと思っています。

 

【記者】

 ライドシェアについて伺います。国からは4月まで詳細な仕組みが示されないようですが、新幹線開業が迫る中で、県として今後どのようなスケジュールで検討を進めていきたいと考えているかお聞かせください。

 

【知事】

 ライドシェアについては、おっしゃるような日程感を国が示していらっしゃいます。それが見えてこないと具体的に直接決めるということは難しい部分があるのかなと思っていますが、ただそういった議論をしたり、雰囲気を醸成していくというのは重要だと思いますので、そういう意味では、タクシー協会とよく連携して、特に新幹線の駅が近いところ、あるところといったところで、議論ができるように、体制を整えていくことが重要だと思っています。

 これは協会の方でいろいろと検討していくところに県が入るのか、県でするのかなどいろいろ形はあると思いますが、本当に議論が進められるのは、国が示した後ということになるかもしれませんが、積極的にこういったことも考えたい。

 ただそれはいくら言っていても、始まらないのでは仕方がないので、北陸新幹線の開業に向けてもすでにやっていますし、これからまた2月補正、来年度当初予算を含めて、運転手さんの確保に向けての査定も今していますので、最大限、お客様が来られたが移動手段がないというようなことがないように最善を尽くしていきたいと思います。

 

【記者】

 北陸新幹線について伺います。先日JRで敦賀駅での乗換えのシミュレーションが行われました。訓練では、乗換えに最大で13分かかってしまうようなところもありました。このことについて、知事として改善を求めることがあれば教えてください。

 

【知事】

 まずはJRもご自身として8分で乗換えということを決めてやっていただいているということですので、JRが今ご検討されていると伺っています。

 今回はまさに白地で普通に、赴くままにというといけませんが、乗り換えていただいたということだったと思います。その時にもJRから発言がありましたが、改札を出た目の前にエスカレーターがあればみなさんそこに行く。これを映像で私は見ただけですが、エスカレーターなので、みなさん一列になって並んで乗っていて、もう少し先に行けば、もう1個エスカレーターがあったり、もう1個階段があったりして空いているところがあったと、見ていても思いましたし、そういった発表になっていると思います。

 こういったことをどのようにお客様を誘導するかということで、相当部分改善されるところもあると思いますので、こういったところをJRの方でしっかりとまたご検討いただいて、ハード的には最善を尽くしてやられていると思います。乗換え改札口が19か所あり、整備新幹線の中で最も多く設けられていたり、エスカレーターの数も、エレベーターも大きくなっていたりとか、他にはない特徴ですし、メリットもありますので、そこを活かしていかにスムーズに行っていただくかということだと思います。

 私もこういう大人数の中ではなかったですが、敦賀駅に行かせていただいて、上から下まで降りてみたことがありますが、あれだけ混むことは時々あると思いますので、当然あのようなことをしっかりとやっていく必要もありますし、日頃そんなに混んでないときであれば本当にスムーズに降りていって、乗り継げるという感じはしましたので、構造的に上下乗換えにしていただいていることはよかったと思っています。

 

【記者】

 新幹線のことで伺います。これまで開業に向けたいろいろな準備を進めてこられていると思いますが、今度は開業後に新幹線の良い効果を地域の中で持続させていくための対策が重要になってくるのではないかと思いますが、知事として新幹線のどういう良い効果に着目してそれを地域に活かしていくのかという対策について教えてください。

 

【知事】

 新幹線は、何といってもより遠くからたくさんの人を運んできてくれるということの効果が大きいと思いますし、また新幹線駅からの二次交通を整備すれば、これを線ではなくて面に効果を広げていけると思いますし、また新幹線の大きな効果の一つはインバウンドです。ジャパンレールパスというものがあって、乗り放題なので外国人の方はこれで移動しています。こういうことに今まで入っていなかった福井県が、その行き先の一つになってくるというインバウンドの面でも、大きな効果があると思っています。

 まずは福井にお客さんに来ていただくことが大事だと思いますので、観光地の磨き上げをしっかりと今させていただいてきて、恐竜博物館も、令和5年7月14日にオープンをして、今まで最高が1年で93万8000人でしたが、すでに6か月で70万人のお客様が来られています。観光地の磨き上げはいろいろなところでさせていただいています。

 そしてそこにお客様を運んでいくために、二次交通の整備を、はぴバスや、ワンコインのタクシー、定額タクシーなど、いろいろな通常の路線バスの増便も含めて、タクシーも2月になりますと、配車アプリ「GO」を使う。これは使うと同じ車1台でも15%稼働率が高くなると言われていますので、車が1.15台増えたと同じような効果があります。タクシーに対するキャッシュレスもできるようにしていきます。またハピラインの本数もたくさん増やす。こういった二次交通対策もさせていただいています。こうして広がっていったものを、さらにお金を落としてもらわないといけないので、魅力的な宿泊施設をどんどんつくっていきます。コードヤード・バイ・マリオットもそうですし、その他、オーベルジュなどもできてきています。

 こういったことで二次交通を作って、新幹線で来たお客さんを観光地に運んで、そのお客さんに泊まってもらう。こういう満足度の高い仕掛けをしてきましたので、これらで多くのお客様を福井県内に広げていき、県内経済が盛り上がっていきます。

 またお金だけではなくて、よく言われているのは石川、富山の話を聞いていても、福井がにぎわっていることは新聞やテレビなどで取り上げられると、地域プライド、地域愛、地元愛などにとても結びついていくという効果も大きいです。これは非常に心理的な面で、福井は面白くないからと出ていってしまう子どもも留まったり、もしくはその効果の中で我々がやっている、日本一幸福の「ふく育県」や、また2人以上の子どもを育てる時の応援の「複育応援」も広がっていき、移住定住にも結びつけていきたいと思っていますし、そういった制度、政策をこれまでもずっと準備をしてきたというところです。

 

 

 

 

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