No.6 大豆の簡易な地下灌水システムの開発!(H25.6.10)

最終更新日 2013年5月27日ページID 023729

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 近年の大豆の収量品質が不安定な原因の一つとして、降水量の変動が大きい点が指摘されています。特に、夏期の高温乾燥は、着莢不良による「青立ち」の発生や小粒化を招いています。そこで、簡易かつ効率的な地下灌水システムを開発しました。

1.地下灌水システムとは?
 用水路の水口からの地表灌水では、圃場全体に水が広がるのに時間がかかり、部分的に水がたまり、逆に
湿害を招くこともあります。そこで、排水口を閉じた暗渠に用水を流入し、地下水位を高め、下層から大豆に水を供給するシステムを開発しました。簡易に低コストで作成する場合は、用水バルブから立ち上がり管に接続するパイプやホースを施工して、水を暗渠に流入させます(図)。地下水位が上がれば排水溝に水が確認できるので、給水を止めます。

  簡易な大豆の地下潅水システム
                    図  簡易地下灌水システムの給水部

2.灌水が必要な時期
 地下水位が低下する7月下旬から、大豆の水分要求量が多くなる9月中旬までが、最も灌水が必要な時期です。

3.地下灌水の効果
 最近の研究により、9月上中旬の灌水が効果が高いことが確認されました。7月下旬からの開花期からこの頃までに、3~4回地下灌水することにより、収量が約10%高まり、しわ粒や裂皮粒の発生率が低下し、子実の品質が向上しました 

 

問い合わせ先

福井県農業試験場 作物部(担当:井上健一)
 

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