第341回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2008年6月10日ページID 002344

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平成16年11月26日

第341回定例県議会

 

 

平成16年度12月補正予算案

 

 

知事提案理由説明要旨

 

福 井 県

 

 

 第341回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成16年度12月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まず、ただいま表彰決議がされましたとおり、坂川優議員には20年以上の長きにわたり、県議会議員として県政の発展と県民福祉の向上に寄与され、その功績は誠に顕著なものがあります。ここに県民を代表して深く感謝の意を表しますとともに、心からお祝いを申し上げる次第であります。今後とも、県政発展のため、一層ご活躍されますようお願い申し上げます。

さて、知事就任2年目となる本年も残すところ1か月余りとなりました。

今年は、「福井元気宣言」に掲げる諸施策、北陸新幹線をはじめとする県政の重要課題について成果をあげる年と位置付け、これまで県民の皆様や議員各位のご理解とご協力をいただきながら、全力で取り組んでまいりました。

こうした中、7月の福井豪雨や台風23号、関西電力美浜発電所の事故など、大きな災害、事故に見舞われ、また、全国的にも、集中豪雨や台風、新潟県中越地震など多くの自然災害が発生いたしました。被災者の皆様にとっては、大変厳しい試練の年であったと存じます。心からお見舞いを申し上げます。

災害の中で、家族の絆や地域の助け合い、さらには地域を超えた災害ボランティアの活躍が、皆さんの大きな励みとなりました。この数十年あまりかえりみられなかった地域コミュニティ、また人と人との心のつながりが、現代社会においても希望と勇気を生み出す大きな力となることを改めて教えてくれました。

災害の復旧を進める中、10月に開催された「全国スポーツレクリエーション祭」は、ボランティアなど支援をいただいた全国の皆様にご支援のお礼を申し上げる機会となり、元気になった福井の姿をお伝えする大変よい大会になったのではないかと思います。

また、アテネパラリンピックにおける高田稔浩氏の活躍が記憶に新しいところですが、11月3日には、本県出身の白川静先生が文化勲章を受章されました。このことは、福井県民にとって誠にうれしい知らせでした。心からお祝いを申し上げます。

かねてから、白川先生の漢字研究のご功績に県民の一人として深い感銘を受け、本県においても漢字文化を学ぶことのできる場を設けたいと考えてまいりましたが、県議会のご理解をいただいて、来年度から研究成果の展示や講座の開催などに取り組みたいと考えております。

国と地方の関係に目を向けてみると、地方分権改革の論議が具体化する中、国と地方を通じた新しい政治、行政の仕組みづくりに向けた動きが激しくなっています。私は、地方の立場のみならず、21世紀の日本国家のあるべき姿として、是非とも地方分権を実現しなければならないと考えております。

このような改革が進められてはじめて、福井県民の手による福井県政府が実現できます。

 それでは、はじめに当面する重要課題について申し上げます。

 まず、福井豪雨災害からの復興についてであります。

 被災した道路、河川、砂防等の公共土木施設につきましては、順次、本格的な復旧工事に着手しております。

足羽川の日野川合流点から板垣橋付近の河川激甚災害対策特別緊急事業につきましては、一昨日の24日に、破損した部分の堤防の本格工事に着手し、早く住民の方に安心していただけるよう、年度内の完成を目指してまいります。また、一乗谷川、鞍谷川等の改良工事につきましても、早期に着手したいと考えております。

 JR越美北線につきましては、現在、不通区間の一乗谷・美山間の早期復旧に向けて、河川の災害復旧との関連でどれだけの対応が可能かを検討しております。これまでに、県の復旧チームがJRと協議を行うとともに、先週には国の調査も行われました。その結果、事業採択の見通しが立ちましたので、今後、所要の手続きを進め、JR西日本との協議も強め、できるだけ早い全線復旧を目指していく考えであります。

 こうした福井豪雨からの復興に取り組んでいる最中に、台風21号、23号による被害が相次いで発生いたしました。特に、台風23号では、住家の全半壊等289世帯、床上・床下浸水453世帯となり、16の市町村で災害対策本部が設置され、県においても、応急対策を実施したところであります。

 県の公共土木施設につきましても、道路の流出や河川の護岸崩壊、がけ崩れ等が発生しており、早急に復旧工事を実施したいと考えております。このうち、小浜市阿納尻地区の県道が通行止めとなっておりましたが、去る20日には仮設道路が完成し、地域住民の方々の交通を確保いたしました。

 また、若狭地域を中心に、ふぐの養殖施設や定置網において、破損、流失または養殖魚のへい死など、過去に例のない規模の甚大な損害を被りました。また、大麦、そば等への冠水による農作物被害、強風によるハウスの倒壊等による被害が生じました。

 被災された水産業者や農業者の方々が復旧と生産再開への意欲を持つためには、目に見える緊急対策を早急に示す必要があると考え、県議会のご理解を得て11月8日に専決処分および既決予算の制度拡充により、水産業関係の設備・運転資金制度の新設、農業災害資金の貸付対象拡大等の緊急支援策を講じたところであります。

 台風による災害からの復旧につきましても、「福井豪雨災害復興推進会議」の下、福井豪雨災害と併せて、1日も早い復興を目指してまいりたいと考えております。

 ところで、10月23日夕刻、新潟県中越地方において、最大震度7の直下型地震が発生いたしました。7月の豪雨災害からの復興途上に、甚大な被害を受けたものであり、私たち福井県民にとっても、決してよそ事とは思えない事態でありました。

 そこで、本県としても、必要な支援を迅速に行うため、まず、職員を先遣隊として派遣し、庁内に支援連絡会議を設置いたしました。

 これまでに、情報収集や医療救護、心のケア、健康相談、被災建築物の応急危険度判定などの支援を行うため、105人の県職員等を派遣するとともに、県民の皆様からの義援物資をとりまとめてお送りしております。

 こうした支援活動の中で、被災地に出向いた本県職員が地震災害の対策について現場で体験したことを生かし、本県における地震対策について、地域防災計画の見直しの中で万全を期すよう検討してまいりたいと考えております。

 また、福井豪雨災害の際に全国から多くのボランティアの方々に駆けつけていただいたご恩返しの気持ちも込めて、県議会のご了解を得、「福井県災害ボランティア活動基金条例」を専決により改正して県民が県外被災地において行うボランティア活動に対しても支援することとし、台風23号被害のあった兵庫県、新潟県中越地震における活動を支援いたしました。

 現在、全国初の「災害ボランティア活動推進条例(仮称)」の制定を目指して、懇話会において、災害ボランティア活動の推進に関する基本的な考え方についての検討を進めております。

 次に、北陸新幹線の整備促進についてであります。

 整備新幹線の見直しにつきましては、現在、政府・与党ワーキンググループにおいて、安定的な建設財源の確保策や新しい区間の着工など、新整備スキームの決定に向け、検討が進められており、去る11日の第2回目の会合では、新規着工区間にかかる収支採算性等についての論議が行われました。第3回目の会議が本日午後開催され、新しい区間の費用対効果などが議題となる予定であります。

 県といたしましては、先月24日に県議会の皆様はじめ県選出国会議員、沿線市長、経済界代表が協議し、年末に向けて、福井駅部周辺の認可・着工などが確実に実現されるよう、全力で取り組んでいくことを重ねて確認したところであります。

 今月18日には、北陸新幹線建設促進同盟会、北信越五県議会協議会、北陸経済連合会と一体となって、北陸地域の一致した要望として、与党案の実現を強力に要請いたしました。また、本日以降、30日には整備新幹線関係18都道府県による中央要請において、さらに翌日の12月1日には、県議会、沿線市、経済界の各界代表者による強力な要請活動を行うこととしており、新幹線予算による福井駅部周辺の新幹線工事の認可・着工などが確実に実現されるよう、重ねて本県の熱意と要望を強く訴えていきたいと考えております。

 議会、各団体や関係者の皆様には、こうした方法のほかに政府・与党ワーキンググループの主要メンバーをはじめ国土交通・財務両省さらには与党幹部に対して、強力に要請しておられるところであり感謝申し上げます。

 政府予算案の編成まで、残された時間はわずかでありますが、県議会の皆様をはじめ、県民一丸となった強力な要請活動を行い、年末にかけて行われるスキーム見直しにおいて、長年の悲願である県内着工が必ず実現されるよう、引き続き最大限の努力を重ねてまいりたいと考えておりますので、議員各位をはじめ県民の皆様のさらなるご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 次に、原子力行政について申し上げます。

 美浜発電所3号機事故によりけがをされた6名のうち1名は職場に復帰されましたが、3名の方は自宅療養中、2名の方は今もなお入院中であります。1日も早く全快されるよう心からお祈り申し上げます。

 この事故を受け、県といたしましては、国に対して、抜本的な安全管理システムの構築、安全行政体制の確立等を要請してまいりました。

特に、高経年化対策につきましては、本県が高経年化したプラントを多く抱えていることから、国の責任ある指導により、新しい原子力発電所とは違った安全確保の新たな仕組みを作るよう要請してまいりました。

 10月22日には、新たな原子力長期計画の策定会議に出席し、核燃料サイクルについての確固たる方針の確立と国民への説明を求めるとともに、高経年化対策の強化など、安全の確保策を最優先に、長期的にブレのない計画を国の責任において策定するよう強く訴えたところであります。

こうした本県の要請等を受けて、去る19日、原子力安全・保安院長から、国の高経年化対策の強化、本県における原子力保安検査体制の充実等について説明があり、翌20日には、資源エネルギー庁長官から、原子力と地域の共生を目指した地域振興、特にエネルギー研究開発拠点化計画への全面的な協力について直接お話をお聞きいたしました。

関西電力においては、高経年化対策の強化、県民の信頼回復に向けた努力が重要であり、また、原子力発電所の立地する本県の実情に即した経営を行い、経営の軸足を本県に移すことが必要であります。

これらについては、一昨日、関西電力社長から、高経年化プラントにおける二次系配管の点検などの安全対策の強化、原子力事業本部の本県への移転など、事業者としての自主的な取組みの方針について説明を受けたところであります。

こうした対応は、特に、高経年化対策に関して本県の主張を受け入れ、基準や指針を明確化して国の制度面に反映させるなどの方向性を国が初めて示したこと、関西電力が高経年化プラントの安全対策の強化や原子力事業本部の本県への移転の方針を明らかにしたことなど、県民の安全・安心の確保の観点から求められる取組みについて、方向性が示されたものと考えております。

これらのことも踏まえ、昨日までに、県原子力専門委員会による検討、地元美浜町の意向確認を終えましたので、本日中に、関西電力に対して美浜発電所1号機と2号機の運転再開を了承したいと考えております。

今後、県といたしましても、高経年化が進む中での安全管理について、監視体制を一層強化するため、安全協定の見直しなど、その具体的な内容を検討してまいりたいと考えております。

 また、エネルギー研究開発拠点化計画につきましては、原子力と地域との共生を目指す拠点化計画の策定は極めて重要でありますので、美浜3号機事故を契機に、高度医療研究や高経年化研究などの「安全・安心の確保」の視点も新たに加え、今月29日にワーキンググループ会議を開催して事務的な検討を再開したいと考えております。

 プルサーマル計画や「もんじゅ」改造工事など、原子力に関する課題は、それぞれ事柄や性格が異なるものではありますが、まず、今回の事故により失われた県民の信頼や安心の回復を図ることが必要であると考えております。

 さて、三位一体の改革につきましては、地方六団体の改革案をもとに、「国と地方の協議の場」において、9月14日以降協議を重ねてきました。国においては、地方分権を進めるという本来の趣旨を軽視して、各省庁の立場に立った議論に終始し、地方交付税を平成17・18年度において7.8兆円削減しようという非現実的で過去の国の財政運営のつけを一方的に地方に回そうとする案が出されました。

 こうした事態を踏まえ、今月10日には、「福井県自治体代表者会議」を設置し、地元選出国会議員へ緊急提言を行いました。

 また、17日には、地方分権推進総決起大会において、地方六団体の政治的な力を結集した、全国レベルの地方分権推進連盟が結成され、そこでの緊急決議をもとに、再度地元選出国会議員への要請活動を行いました。

 県内におきましても、19日に、「地方分権にかかる県、市町村議会議長会」が開催されるなど、県議会をはじめ地方議会が一致団結して、三位一体の改革の推進に取り組んでいただいているところです。

 18日には、政府・与党から「三位一体の改革に関する基本的な枠組み」が示されましたが、中身が極めて不明瞭で結論を先送りした表現となっており、また、地方の裁量性の拡大につながらない単なる地方への負担転嫁など、地方分権改革の趣旨に合致しない内容となっております。

 本日中にも、政府から「三位一体の改革の全体像」が示される予定ですが、その内容を十分見極め、平成17年度政府予算案編成に向けて、地方分権の趣旨に沿った改革が進められるよう、県内はもとより、全国の地方団体と力を合わせながら、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、ふくいブランドの創造につきましては、1000名を超える「ふくいブランド大使」の活動などにより全国への情報発信を強化しているところですが、本年10月から、職員の名刺と封筒のデザインを「健康長寿な福井です。」というロゴと本県の地図デザインに改訂いたしました。  

 また、本県の健康長寿の要因を研究するため、「福井県健康長寿調査検討委員会」において分析・検討を進めており、また、去る20日には、全国から健康長寿の研究者等を招き、健康長寿の要因等について話し合う「健康長寿フォーラム」を開催いたしました。これらも踏まえ、年度内には、本県の健康長寿の要因について取りまとめることとしております。

今後とも、「健康長寿」を本県の誇るブランドにするという基本戦略に基づき、様々な観点から、「健康長寿ふくい」の全国展開に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。来年は、国民文化祭が本県で開催されますので、「健康長寿ふくい」と本県の魅力を県民挙げて全国にアピールしていきたいと思います。

さて、地村さん夫妻の子供たちが北朝鮮から帰国し、6か月余りが経過しましたが、嶺南振興局内の生活学習ルームでの学習も進んでおり、日本語の上達とともに地域社会にも馴染んできております。

現在、3人の子供たちの進学、就職等の進路について、家族で十分に話し合っておられると伺っておりますが、県としましても、子供たちができるだけ早期に、地域社会において自立した生活ができるよう、家族の要望等をよくお聞きしたうえで、必要な支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、「福井元気宣言」に基づく諸施策について申し上げます。

 まず、第1に、「元気な産業」についてであります。

 最近の我が国の経済は、「景気は、このところ一部に弱い動きはみられるが、回復が続いている」との判断が示されております。

 また、日本銀行の見通しによれば、本県の景気は、「生産の増勢に鈍化の動きがみられるものの、全体としては緩やかな回復を続けている」とされています。

 本県経済につきましては、個人消費は横ばいで推移することが予想されており、生産活動は機械工業を中心に引き続き緩やかに持ち直しております。

 また、雇用情勢につきましては、9月の有効求人倍率は1.12倍と引き続き緩やかな改善の動きが続いております。

「15,000人の雇用創出」につきましては、来年の新規学卒者の就職環境が依然として厳しい状況にありますので、10月下旬に90社の企業の協力を得て、緊急に合同就職面接会「ふくい就職フェア」を開催いたしました。高校生を含む就職未決定者の400名を超える参加があり、就職応募機会の拡大を図ったところであります。

 「産力強化」につきましては、10月19日に、伊藤忠商事株式会社との間で先端技術分野における県内の中小・中堅企業の育成を目的とした戦略提携協定書を締結いたしました。

 今後、この提携に基づいて、共同で県内企業の技術開発を支援するとともに、開発した技術・製品のマーケティングや経営戦略の策定などについても支援を行い、国際競争力を有する企業を育成していきたいと考えております。

 また、「5000の新規創業」につきましては、今年度新設した「開業特別支援資金」に、10月末で98件、約12億円の申し込みがあり、活発な融資状況となっておりますので、こうした意欲ある方への新規創業支援を強化してまいりたいと考えております。

 企業誘致につきましては、「アタック500」をスローガンに、積極的な誘致活動を展開しております。その結果、10月15日に、「グリーンメタルズ北陸株式会社」の今立町西部工業団地への進出が決定し、来年4月には操業を開始する予定です。

 今後とも、本県の優遇制度や優れた立地環境について広くアピールしながら、先端技術産業などの優良企業の誘致につなげていきたいと考えております。

 次に、観光客の誘致につきましては、これまでの観光施策を抜本的に見直す必要がありますので、有識者による懇話会での意見を踏まえ、新たな県の観光戦略を具体化する予定であります。

 特に、国際観光がその重要性を増し、国内の地域間競争も激化していることから、計画において主要テーマとして位置付けて、東アジアからの観光客誘致をこれまで以上に積極的に展開したいと考えています。

 このため、現地旅行エージェントの招へいや訪問、「中国国際旅游交易会」への出展など、本県観光のPRを進めております。

 去る11月5日には中国浙江省旅游局と福井県観光連盟が協定を締結し、また、11月19日には、日本で初めて台湾全土の旅行業協会である「中華民国旅行商業同業公会全国総合会」と県観光連盟の間で観光交流促進についての協定を締結いたしました。この台湾における協定に際しては、来年3月までに宿泊を伴う100人以上の誘客を確約いただいたところであり、早急に、芦原温泉などにおける受入態勢を整えたいと考えております。

 さらに、来月1日には、県香港事務所の人脈により、香港最大手の旅行エージェントであるエバーグロスツアーズ社社長など9社が福井県を訪れることになりました。この機会に、「健康長寿」など本県の魅力を強くアピールし、観光客誘致につなげたいと考えております。

 サービス産業の振興につきましては、現在、県内の情報サービス企業と大学等が連携して取り組むメイドインふくいソフトに対する支援、地域助け合いビジネスの振興に向けたビジネス塾の開催、チャレンジ意欲のある経営人材の育成などに取り組んでおります。引き続き、情報関連や健康介護子育て関連など、市場の成長性や雇用吸収力の高い分野を重点的に支援してまいりたいと考えております。

 次に、農林水産業についてであります。

 本年産の福井米につきましては、農林水産省が10月15日現在で公表した作況指数は101の「平年並み」となっておりますが、度重なる台風により、稲の倒伏やフェーン現象による胴割れなどが発生しています。

平成17年度の米の生産目標数量につきましては、今月22日に国から本県に対し141,240トンが配分されましたが、昨年に比べ

2,490トン減となっております。これは、全国的な米の需要減少などによるものでありますが、残念な思いがいたします。県といたしましては、今後とも、市町村や農業団体との連携を図りながら、消費者に信頼され売れる米づくりを推進してまいりたいと考えており、こうした基本的な考え方に基づいて、年内には各市町村への生産目標数量の配分を決定してまいる考えであります。

県農業試験場において、水稲新品種「イクヒカリ」を育成し、命名登録いたしました。「ブランドとして育ち、幾久しく栽培され、光り輝く米になることを願って」命名されたものであり、極めて味がよいとの評価が得られておりますので、福井のおいしいお米の代表として、大きく育っていくことを期待しております。

「地域ぐるみ水田農業」につきましては、9月末までに、認定農業者が50増の619経営体、広域営農体制が2増の7組織と本年度の目標を達成する見込みとなっています。また、「ふくいアグリスクール」には定員を上回る32名の参加者があり、引き続き意欲的な新規就農者の確保を図る取組みを進めてまいりたいと考えております。

林業につきましては、本年度から「森づくり隊」の結成を進めておりますが、これまでに4隊を結成し、低コストによる伐採、搬出等の活動を行っております。今後とも、同隊の活動への支援を通じて、「木を伐って使う流れ」を太くするよう努めていきたいと考えております。

 また、森林組合の合併につきましては、10月1日の南条郡森林組合の設立に引き続き、10月12日には大野市、勝山市および和泉村の3森林組合の合併予備契約が行われたところです。今後とも、経営基盤の強化を図るため、森林組合の合併を進めてまいりたいと考えております。

 第2に、「元気な社会」についてであります。

 「福井女性会議」は、今年度、「子どもの安全を守る環境づくり」と「食育の推進について」の2つのテーマについて検討し、今月、3地域それぞれから提言をいただきました。今後、県の施策に反映させるよう取り組んでいきたいと考えております。

 少子化対策につきましては、現在、さまざまな観点から検討を行っているところですが、働く母親の子育て支援、父親の子育て、子どもが健やかに育つ環境づくりなど、課題や論点を整理し、県民の皆様からのご意見も踏まえ、年度内に新たなプランを策定したいと考えております。

 嶺南地域の県立の児童館である「こども家族館(仮称)」につきましては、近く技術提案書の公募を開始し、学識経験者等で構成する審査委員会において慎重に審査を行い、本年度中に設計者を決定したいと考えております。

 県立病院再整備の第2期工事につきましては、先般、請負契約を締結し、現在、旧管理棟などの解体工事を行っているところであります。今後、平成18年度の完成を目指し、年度内には建物本体の建設工事に着手したいと考えております。

 第3に、「元気な県土」についてであります。

 まず、高規格幹線道路の整備について申し上げます。

 舞鶴若狭自動車道につきましては、全線の早期完成に向け、来年秋の日本道路公団の民営化までに、小浜、敦賀両側からの用地買収および工事の促進を図ることが重要であると考え、これまで、国および道路公団に対しまして、強力に要望活動を展開してまいりました。

 既に、全体の約40%の用地が確保されており、今月10日には、敦賀市山地区での工事が発注され、来月4日には起工式が行われます。

 これに伴い、念願の敦賀側からの工事着工の運びとなり、小浜、敦賀の両側から工事が進められますので、これまで以上に整備の促進が図られるものと考えております。

 中部縦貫自動車道につきましては、平成18年度までの福井・勝山間の一部開通に向け、鹿谷高架橋等の整備や用地取得に全力で取り組んでおり、大野・油坂峠間につきましては、本年度内のルート決定を目指し、早期に整備計画への組入れが行われるよう、引き続き国に強く働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、福井駅付近連続立体交差事業につきましては、平成12年5月にJR北陸線3.3キロメートルの区間の高架化工事に着手し、鉄道事業の推進を図ってまいりましたが、日どりを来年4月18日としてJR高架の走行ができる運びとなりました。

 これにより、福井市の東西間の交通が円滑化され、新しい時代にふさわしい県都中心部の発展に大きく寄与するものと考えております。魅力ある福井駅周辺の整備や活性化には、今後は、何よりも地元の方々の協力と参加が不可欠でありますので、よろしくお願い申し上げます。

 また、えちぜん鉄道の高架化につきまして、新幹線との一体的整備と合わせ、速やかに事業に着手し、早期に完成するよう努めてまいりたいと考えております。

 小松―上海定期便につきましては、「小松空港上海定期航空路線開設促進期成同盟会」の活動を通じ、本県議会と石川県、行政、経済界など各界各層が幅広く連携し、中国東方航空への要請をはじめ、プログラムチャーター便の利用促進や関係機関への働きかけを行ってきたところであり、その結果、昨日から、週2往復(木、日曜日)の定期便就航が実現いたしました。

 議員各位のこれまでのご尽力に対しまして厚くお礼申し上げますとともに、今回の定期便の就航を契機に、今後、本県と中国浙江省、上海市等との交流をさらに深め、本県の経済・産業の発展および観光、文化の振興につなげてまいりたいと考えております。

 第4に、「元気な県政」について申し上げます。

 市町村合併につきましては、10月1日に、名田庄村と大飯町が、また、10月8日には松岡町、永平寺町および上志比村の吉田郡三町村が、さらに11月22日には、福井市、美山町、越廼村および清水町の四市町村が合併協議会を設置したところであり、現在は、9つの合併協議会において具体的な協議が進められております。

 丹生郡の朝日町、宮崎村、越前町および織田町におきましては、来年2月1日に「越前町」を設置する旨の総務大臣の告示がされたところであり、今議会に「越前町」設置に伴う関係条例の整理に関する条例案を提案しております。

 また、三方郡三方町と遠敷郡上中町の合併につきましては、両町長から県に対し、来年3月31日に「若狭町」を設置する旨の申請がありましたので、地元の意向を尊重して、今議会に廃置分合の議案ならびに「三方上中郡」を新たに設置する議案を提案しているところであります。

 来年1月1日には、平成の合併としては、「あわら市」に次いで県内2例目となる「南越前町」が誕生する予定であり、県といたしましては、合併特例法の適用期限内にできるだけ多くの合併が実現するよう、積極的に支援してまいりたいと考えております。

 次に、国民保護計画につきましては、策定準備会での検討に基づく素案をとりまとめ、県民の皆様からのご意見をいただいているところであります。できれば、年内には、県版の「国民保護計画」としてとりまとめるとともに、国が示す基本指針の内容が明らかにされた時点で調整を行い、その後、国との間で正式協議を行いたいと考えております。

 今年、ツキノワグマの異常出没が続きました。人身被害の防止対策につきましては、これまで、広報誌等による注意喚起、許可捕獲の迅速な実施、市町村・警察・消防等と一体となったパトロール等に取り組んでまいりました。

 また、クマの生態等に詳しい専門家等で構成する「クマ出没防止研究会」において、出没原因や今後の防止対策について検討を行っております。

 クマの生息する森林の環境と出没との因果関係は、十分には解明されておりませんが、イノシシ等による農作物被害との関連も含めて、里山の保全や人と動物との共存に関する研究を深め、必要な対策を講じたいと考えております。

 また、最新の技術も活用したクマの生息状況の把握、えさとなるドングリ類の生育予測等による被害防止対策について、検討してまいりたいと考えております。

 次に、敦賀市民間最終処分場問題につきましては、抜本的な対策案を検討するための基礎調査として、現在、処分場内の廃棄物の埋立て状況や地下水の状況などについて調査を行っております。

 また、処分場対策について必要な検討を行うため、「敦賀市民間最終処分場環境保全対策協議会」の1回目の会議を11月7日に開催し、今後のスケジュール、概略設計の基本方針、調査内容等について協議を行ったところであります。  

 今後、この協議会の場で対策案について十分協議・検討を重ね、本年度中に、技術的、経済的に合理的かつ効果的な対策を決定し、平成18年度には対策工事に着手したいと考えております。

 次に、除雪対策につきましては、本年度は、県民からの意見を取り入れ、車道除雪により発生する交差点の堆雪処理を市街地の60箇所において重点的に実施することとし、渋滞解消や歩行者の安全確保を図ることとしました。

 小学校周辺の通学路の歩道につきましては、除雪延長を昨年度より約11キロメートル増やして約78キロメートルとし、歩行者の安全な通行の確保に努めます。また、監視カメラを6箇所増設して情報提供を充実するとともに、国、市町村、日本道路公団、JR等の除雪関係機関との連携を強化してまいりたいと考えておりますので、県民の皆様にも、除雪についてご理解とご協力をお願いします。

次に、今回提案いたしました補正予算案について申し上げます。

 今回の補正予算案は、先般行われました県人事委員会の勧告に基づく職員の給与改定および台風23号等の災害復旧関係事業について補正を行うものであります。

 その結果、補正予算案の規模は、

   一般会計     53億4,214万円余の増額

   企業会計      4億2,709万円余の減額

    計         49億1,505万円の増額

となり、本年度予算額の累計は、

   一般会計  5,597億1,355万円余

   特別会計    297億4,379万円余

   企業会計    416億7,842万円余

    計    6,311億3,577万円余

となった次第であります。

 歳入予算につきましては、国庫支出金34億9,280万円余、県債を21億2,300万円増額するとともに、財政調整基金の取崩しを減額した次第であります。

 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の諸課題、予算案等について申し上げました。なにとぞ、ご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 

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