第362回定例県議会知事提案理由説明要旨

最終更新日 2009年9月9日ページID 009404

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                                                                平成21年9月9日
                                                                第362回定例県議会


平成21年度9月補正予算案

 


                           知事提案理由説明要旨




                                                                       福 井 県 


 第362回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および平成21年度9月補正予算案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まずはじめに、先月30日に行われました衆議院議員総選挙におきまして、めでたく当選されました稲田朋美氏、山本拓氏、高木毅氏、笹木竜三氏、糸川正晃氏、松宮勲氏、若泉征三氏の各氏に対し、県民とともに心からお祝い申し上げます。
 
 今月16日には特別国会が開かれ、民主党を中心とした新政権が発足する見込みとなっております。
 新しい政権・与党においては、国民の声に耳を傾け、地方の実状を十分に理解され、早期に政策を具体化し、経済や雇用の安定をはじめ国と地方が直面する重要課題に全力で取り組んでいただきたいと考えています。

 私としては、県民益の確保を第一に県政の運営に当たってまいる決意であり、北陸新幹線や中部縦貫自動車道の整備促進、原子力行政など、国の責任において進めるべき重要政策、プロジェクトについては、事業の継続性が確保され、着実に事業が進展するよう、国に強く求めてまいります。
 新しい衆議院議員との意見交換の場をこの13日に持つ予定であり、県政推進への理解と協力を求めてまいりたいと考えています。

 さて、景気の動向については、本年4月から6月期の実質GDPは、年率換算で3.7%増と、1年3か月ぶりのプラス成長となっております。

 本県でも、中国など海外からの受注の増加により、電気機械分野で生産や雇用が回復基調となる企業が出てくるなど、このところ一部に持ち直しの動きが見られており、製造業の生産動向を示す鉱工業生産指数でも6月は84.9と、昨年秋以降最も低かった本年3月に比べ13.4ポイント上昇しています。

 しかし一方、6月、7月の本県の有効求人倍率は、いずれも0.53倍と低い水準に留まっています。
 消費の低迷、雇用情勢の悪化など先行きへの懸念は根強く、景気の持ち直しが今後も続くかは予断を許さない状況にあります。
 
 今回の9月補正予算案において計上した経済・雇用対策に係る予算は137億円であり、当初予算および6月補正を加えた今年度の予算規模の累計で718億円といたしております。
 また、財源については、厳しい県の財政状況を考慮して、国から配分される交付金等を使っており、137億円の予算のうち県の実質的な負担は1億円に留めています。

 今回の経済・雇用対策の具体的な内容としては、まず第一に、新たな失業の発生を防ぐため、雇用維持を図る企業への全国初の制度として導入した「福井県雇用維持緊急助成金」について、中小企業の利用が急増し、助成を申請する企業が当初見込みの200社を大きく上回り1,000社に達する見込みとなりました。
 今回、その増加に対応できるよう大幅な増額を行います。

 さらに、来春卒業予定の高校生向けの就職説明会を7月に加えて、10月末にもう一度開くなど、雇用の確保に向けた施策を引き続き重点的に実施してまいります。

 第二に、中小企業対策については、中小企業の資金繰り対策として、経営安定資金の融資枠を過去最高の500億円分確保しており、本年10月から国の信用保険料が引き上がることから、中小企業の保証料に対する県の補給割合を従来の4分の1から3分の1に引き上げ、企業の負担を軽減します。
 また、借換えに必要な貸付を行う資金繰り円滑化支援資金の要件を緩和し、中小企業の月々の返済負担の軽減を図ります。

 第三に、県内経済の活性化であります。

 まず、これからの秋・冬の観光誘客のため、道の駅などにおいて地場の食材を販売する「旬の市」を一斉に開催します。
 また、本年12月に福井駅周辺において公共施設のライトアップ等による夜景の演出を行い、その効果を検証します。

 農林水産業分野では、地産地消を推進するため、代表的なサトイモやネギなどに加えて、河内赤カブ、木田チリメンジソなど福井の伝統野菜を「福井野菜」として売り込むこととするほか、県産材を活用した住宅の建築に対する支援を増やします。

 環境分野では、グリーンニューディール基金を用いて、住宅の窓の二重サッシ化等のリフォームを支援し、省エネ化を図り、また、環境や観光面で問題となっている海岸漂着物・ゴミの回収等を進めてまいります。
 さらに、太陽光発電装置の一般住宅への導入が進んでいることから、整備費への補助金を増額し、一層の普及促進とCO2の削減を図ります。

 これらの分野に加えて、高速道路料金の値下げの影響を受けているフェリー会社が行うトラックの運賃値引きを支援し、敦賀港の貨物量の確保、増加を図ります。

 第四に、県民生活の安心確保として、まず、失業者の生活のセーフティネット対策として、就職活動中の生活資金の無利子貸付等を行うほか、経済的な理由で修学が困難になっている高校生の授業料の減免や奨学金貸与を追加して行います。

 また、介護職員の賃金を引き上げる事業所に対する助成や、施設内に保育施設を整備する事業所に対する県独自の支援等を新たに行うことにより、介護職員の待遇改善を図り、介護分野への就労を促進します。

 子育て支援対策として、本県独自の施策として進めている「ママ・ファースト運動」については、11月を強化月間と位置づけ街頭キャンペーン等を実施するとともに、「すまいるFカード」の広報活動を強化して協賛店舗を増やすなど、県民への普及強化等を図ります。 

 また、自殺を図ろうとする人たちを救うため、身近で相談しやすい体制を整備し、民間団体が行う保護活動に対して支援し自殺防止を強化します。

 医療分野においては、救急勤務医、産科医に対する手当に助成を行うとともに、検診車両や機器等のがん検診体制の整備に支援するなど、県民のがん検診受診率の更なる向上を図ります。

 今回の経済・雇用対策は以上のとおりでありますが、今後、12月補正予算以降の対応として、地域医療の再生や災害拠点病院等の耐震化のための予算を検討してまいります。


 以上の経済・雇用対策とも関連しますが、新型インフルエンザ対策にについて申し上げます。
 今回、ウイルスの変化を迅速に特定するための機器を整備することとしました。
 新型インフルエンザは、先月から全国的に流行し始めており、本県においても昨日現在で、32の学校、保育所等で集団発生し、今後、更なる感染拡大が懸念されます。

 現在、重症化しやすい患者については入院など適切な医療を行い、また、感染者の急激な増加を抑制するため、手洗い、うがいの励行をはじめとする感染予防対策を呼びかけています。
 今後の流行拡大に備え、県人口の45%に当たる36万3千人分の抗インフルエンザ薬を確保するとともに、新型インフルエンザワクチンの予防接種の円滑実施を図るなど、県民の健康被害を最小限とし、インフルエンザで亡くなる方がないよう全力を尽くしてまいります。

 さて先日発表された「全国学力・学習状況調査」についてであります。
 福井県は、中学校が1位、小学校が2位となり、3年連続で全国最上位の成績を収めました。
 これは、本県の子どもたちが頑張ったことや、県全体としてみんなで地域の教育環境を支えていることによるものと思っております。

 この学力調査の今後については、さまざまな議論がありますが、本県では、国語と数学2教科の国の調査と異なり、昭和26年以来、小学校4教科、中学校5教科の学力調査を独自に実施し、生徒の基礎的な学力強化に努めています。
 これを機に教育委員会では、「ふくいっ子学力向上センター」を設け、調査も充実させながら、子どもたちの学力をさまざまな角度から分析して授業に活かす計画であります。
 あわせて、専用のホームページを開設するほか、大手出版社での出版物の発刊や大手進学塾での全国シンポジウムの開催を働きかけ、本県の教育モデルの全国発信に努めています。

 それでは、当面する県政一般の主な課題について、申し上げます。

 まず、北陸新幹線について申し上げます。

 北陸新幹線の整備促進については、昨年12月の政府・与党ワーキンググループ合意である、「白山総合車両基地~福井間」および「敦賀駅部」の新規着工について、年内認可に向け、検討が進められてまいりました。

 また、先月末に出された概算要求においても、新規着工区間として「福井までおよび敦賀駅部の整備」が盛り込まれました。

 国土の基盤を形成する新幹線整備については、国家プロジェクトとして、着実にスピードをもって推進される必要があり、事業の継続性から、これまで取り組んできた努力が無駄にならないよう、新しい政権に対し年内早期の認可着工を強く訴えてまいります。

 次に、原子力行政について申し上げます。

 原子力発電については、県民の安全・安心が得られるよう、「もんじゅ」をはじめ原子力施設の安全確保について、国に対しこれまで以上の関心と理解を求めていきたいと考えています。

 「もんじゅ」については、7月末に原子力安全・保安院から、原子力機構の安全管理体制が改善されたと認められ、5回にわたり実施した「特別な保安検査」を終了するとの報告がありました。
 また、原子力機構は、新耐震指針に基づく再評価に係る国の審議状況を踏まえ、主要機器の耐震安全性の確保に見通しをつけるとともに、先月12日にはプラント確認試験を終了しました。

 こうしたことから、同日、原子力機構を指導監督する文部科学省の山内副大臣と原子力機構理事長から、本年度内の運転再開を目指すとする新たな工程と、敦賀本部の人員を本格運転時には現在から100名増の680名体制にする方針が示されました。

 これに対し、私からは、新たな工程等については、原子力機構はもとより政府が一体となって、まさに背水の陣という気持ちで責任をもって実行するよう改めて強く要請しました。

 また関西電力のプルサーマル計画については、同社が行った自主検査の結果、MOX燃料の製造体数を16体から12体に変更するとの報告があったところですが、関西電力は、今後、製造された燃料の検査結果や品質保証活動の記録を調製し、電気事業法に基づく国への輸入燃料体検査の補正申請を行うこととしており、県としても、その内容を厳正に確認してまいります。

 来年の平成22年に運転開始後40年となる敦賀1号機の運転停止時期の変更について、今月3日、日本原電社長から、長期保守管理方針について国の認可が得られ、プラントの安全性が確認されたことから、これまで平成22年としていた運転停止時期を敦賀3号機の運転が開始される平成28年に変更したいとの方針が示されました。

 県としては、安全の確保を大前提に、幅広く県民の理解が得られることが重要であり、慎重な対応を求めてきましたが、これを了承するかどうかについては、今後、プラントの安全性について、国の審査結果等も含め県原子力安全専門委員会において厳正に審議・確認するとともに、県議会の議論や地元敦賀市の意見等を十分踏まえ、慎重に対応してまいりたいと考えております。

 次に、「エネルギー研究開発拠点化計画」については、国をはじめ、電力事業者、大学、産業界などが協力して、推進方針に沿った重点施策を中心に事業を進めています。

 このうち、「広域の連携大学拠点の形成」については、平成23年度を目標とする学生受入れや敦賀キャンパス開設のため、福井大学附属国際原子力工学研究所において教育カリキュラムの検討を行うとともに、JR敦賀駅西地区に整備する施設の規模や設備について福井大学や敦賀市等と協議を進めています。

 また、日本原電の「原子力安全研修施設」については、海外の研修生も受け入れる人材育成の拠点をめざして、今月開く予定の施設具体化検討委員会において、平成24年度の敦賀市での開設に向け、研修内容や研修施設の具体案を決定する予定となっています。

 このほか、原子力機構のレーザー共同研究所についてはこの9月末に敦賀市のアトムプラザに開所する予定であり、また、関西電力が進める電子線照射施設については平成22年度の運用開始に向け、今月17日に美浜町で起工式を行う予定となっています。

 次に、APECエネルギー大臣会合についてでありますが、来年の6月19日、20日に福井市で開催されることが決定しました。
 去る2日に、APEC開催に向けたキックオフイベントとして、「記念フォーラム」を若狭湾エネルギー研究センターにおいて行い、多くの県民の参加がありました。
 講演の中で、JETROアジア経済研究所長の白石隆先生からは、日本の原子力発電所の「安全・安心」の技術が、この先、アジア太平洋への地域協力において重要になるとの発言が、IEAの田中伸男事務局長からは、原子力発電を含めたクリーンエネルギー技術への転換により、地球環境問題とエネルギー安全保障は両立して解決できるとの発言があり、その後のトークセッションでは、県内学生と活発な意見交換が行われました。

 来月には、県、関係市、経済界など地元関係機関が参加する「2010年APECエネルギー大臣会合福井開催推進協議会」を作り、APECについての県民理解の促進や歓迎のための体制準備など国との協議を行ってまいります。

 それでは次に「新元気宣言」に沿って、各分野ごとに主な施策について以下、申し上げます。

 まず、「元気な社会」のうち、教育についてであります。

 文化の振興については、現在、第三次教育・文化ふくい創造会議において、文化による新たな福井の魅力づくりや、地域の伝統文化や文化財の保存・活用などを柱に、本県独自の文化政策について、提言内容の最終的な検討を行っています。

 文化は人々の生活様式そのものであり、祭りや伝統芸能など日常に密着した地域での文化活動や、音楽や美術などの芸術文化を楽しみ親しむことは、日々の生活に潤いと喜びをもたらし、地域の活力を高める上で非常に重要です。
 こうした文化の振興を通して、県民の生活の質の向上が図られるよう、具体的な施策の検討を進めてまいります。

 次に、県立高校の再編整備については、奥越地区において、先月末、教育関係者や保護者代表をはじめ様々な分野の委員からなる「奥越地区魅力ある県立高校づくり検討会議」を設け、奥越地区が本県の高校再編整備のモデルとなるよう、県立高校全体の充実策等について議論を進めています。

 今後、その他の地区においても、生徒数の推移や地域の実情等をもとに、できるだけ早く具体的な実施計画案をまとめることとしており、高校教育の充実のため、県としても必要な環境整備に努めてまいります。

 次に「福井県立こども歴史文化館」については、本年6月から展示工事を行うなど、開館に向けた準備を進めているところであり、本年11月28日に開館したいと考えています。

 開館後は、杉田玄白や松平春嶽をはじめとする本県ゆかりの歴史上の人物、また、南部陽一郎博士と白川静博士については特集コーナーを設け、それぞれの業績等についてパネル、実物資料、映像等を用いて分かりやすく紹介いたします。
 また、特定の人物にスポットをあてた企画展や各分野で活躍中の達人による実演会などを定期的に開き、子どもたちが郷土の人物を通して、歴史、文化を楽しく学べる施設となるよう努めてまいります。

 次に平成30年に開催予定の第73回国民体育大会については、県民の健康長寿やスポーツ振興などにつながる本県独自の「新しい形での国体」の具体化のため、7月に「国体ビジョン策定委員会」を開きました。

 現在、「総務・財政計画」、「競技種目・施設」、「スポーツ振興・競技力向上」、「健康長寿・県民運動」の4つの専門部会において、各分野の基本的な方針等について検討を進めております。

 次に、少子化対策について申し上げます。

 今年度改定の「福井県元気な子ども・子育て応援計画」については、これまで3回の委員会を開き、子育て支援、育児と仕事の両立支援、結婚支援などについて数多くの意見が出されています。

 また、今月5日には、「みんなで子育てする社会へ」をテーマに、子ども・子育て応援シンポジウムを開催し、子育て中の保護者等から家庭・地域における子育てについて様々な意見をいただきました。
 さらに11月15日には「家族・地域のきずな」フォーラム全国大会を本県で開催します。
 こうした機会を通じて得られた意見も活かし、少子化対策のトップランナーとして支援施策を策定してまいります。

 次に、「健康長寿ふくい」の推進についてであります。

 本県の健康長寿をさらに伸ばすためには、死亡原因の第1位であるがんについて、予防と治療の両面からの対策が重要と考えています。

 平成20年度の本県のがん検診の受診者数は、胃がん、肺がんなど5つのがんすべての検診において前年度を上回り、合計で47万1,903人であり、受診率は23.9パーセントとなっています。
 平成24年度の受診率50%達成に向け、実施主体である各市町に対し、5月から11月に集中している集団検診を通年で実施することを要請し、また、保険会社等の営業員による受診勧奨を実施するなど、がん予防・早期発見を進めるため受診率の向上を図ってまいります。

 また、陽子線がん治療施設については、来年3月の施設完成に向けて、現在、順調に工事が進捗しており、今月下旬から加速器などの装置の搬入・据付を開始する予定です。

 今後は、県民が治療費負担の不安なく利用できるよう、サービスの工夫を進めてまいります。
 あわせて、施設の利用拡大を図るため、今月7日に関西有数の会員制健康サポートクラブと患者紹介に係る協定を締結しました。
 また、陽子線治療に関する講座や県内外の主要病院における説明会などを実施するほか、海外からの患者受け入れの課題の検討を進め、施設の利用促進に努めてまいります。

 なお、乳がんなど女性特有のがん検診については、国による無料クーポンが配布されることから、受診者増を図るため、乳がん検診に必要な機器の整備等を進めてまいります。

 次に、「元気な産業」について申し上げます。

 冒頭申し上げたように、経済・雇用情勢は、一部に持ち直しの動きはあるものの、中小企業を中心に依然として厳しい状況にあります。

 しかし、このような時こそ競争力を高めるための販路拡大や新商品開発など、意欲ある企業への支援が必要です。

 このため、優れた技術力を活かして新分野を開拓する企業を応援するため、大手企業との展示商談会を業種を拡大して開催するほか、雇用基金を活用して人材の確保への支援を行います。
 さらに、眼鏡産業のPRと販路拡大を図るため、鯖江市のめがね会館について、注文後すぐに加工し販売できるサービスを備えたアンテナショップ、体験工房等の整備を支援します。

 また、企業誘致については、今月3日に、日鉱金属株式会社が、ハイブリッド車やパソコン等で使われた使用済みリチウムイオン電池からリチウムなどを抽出する工場を敦賀市に建設することが決定しました。
初期投資額は約9億円で、新規雇用は17名を予定しており、来年3月の操業を目指しております。

現在、企業誘致は極めて厳しい状況にありますが、今後とも、将来性の高い企業を目標に誘致を進め、本県経済の活性化に努めてまいります。

 次に、「新ビジットふくい推進計画」に基づく施策については、まず、観光誘客の目玉となる観光地づくりを進めており、公募の結果、あわら市、坂井市の計画を採択しました。
 今後、市町が地元住民と一緒に進める景観統一、美観整備などをハード・ソフト両面から支援していきます。

 また、観光客により多くの観光地を巡ってもらうため、県内各地域の観光資源を組み合わせた滞在型の観光コースを策定し、県、県観光連盟、地元観光関係者が連携し、首都圏、関西、中京など大都市圏の旅行会社に売込みを図ってまいります。

 さて北陸新幹線の整備が具体化しつつある中で、首都圏での本県のPRと誘客のため、7月には、東京の中央線で恐竜ラッピング車両を運行し、新聞、雑誌に取り上げられるなど話題となったところです。
 11月26日には、JR上野駅から福井駅までの直通観光列車「越前・若狭号」を運行し、これに併せた地元との連携によるおもてなしイベント、旅行会社との連携による福井駅から東尋坊や永平寺、三方五湖等への観光コースなどにより、県内各地への首都圏からの観光誘客を促進します。

 次に、農林水産業の振興についてであります。

 農業の振興については、「ふくいの農業・農村再生計画」に基づき、「ふくいの農業を変える5つのプロジェクト」を積極的に進めています。

 中でも、「ふるさと農地活用プロジェクト」の展開としては、7月にNPO法人地球緑化センターと、都道府県として初めて「都市と農山村の交流推進に関する協定」を締結しました。地域活動に意欲のある若者を本県に呼び込み、農山村の活性化、二地域居住、さらに定住への動きに繋げてまいります。

 次に、大型クラゲについては、現在、越前町や福井市沖などの定置網に多い日で一万匹以上が確認されています。
 漂着の多かった19年度と比べて2週間早く初漂着が確認され、その後の確認数も急増しています。
 今のところ体長50センチ前後と小型ですが、今後の状況によっては、漁業への影響が心配されるので、引き続き十分に警戒してまいります。

 県では、若狭湾沖合いでの分布調査で得た漂流情報を速やかに漁協等に提供するとともに、クラゲ防除網の効果的な使用を指導しており、現在、クラゲを網の外に出し魚だけを効率よく水揚げできるなどの効果を上げています。
 さらに、沿岸への漂着を軽減するため、漂流している大型クラゲを刺し網により捕獲し、突き棒などで傷を負わせて駆除する経費を県独自に支援するなど、防除対策の強化を図っており、漁業被害の防止に努めてまいります。

 一方、本県の水産業や林業の進むべき方向性を示す「ふくいの水産業のあり方検討会」および「ふくいの山と林業のあり方検討会」については、それぞれ2回目の検討会を開きました。

 水産業では、低コスト・高収益型の漁業への転換促進や地場産水産物の消費拡大など、また、林業では、効率的な間伐等の実施などによる林業経営の推進や県産材の消費拡大などについて、それぞれ活発な議論がなされました。

 検討会の提言は、年内にはまとめられる予定であり、県ではこれを踏まえて早期に新たな戦略を策定してまいります。

次に、「元気な県土」について申し上げます。

 中部縦貫自動車道の大野油坂道路については、3月に事業化された大野東・和泉間約14キロメートルの調査ルートが7月に公表され、その縦覧や地元説明会が行われました。現在、路線測量や地質調査を実施しているところです。

 永平寺大野道路については、勝山・大野間の平成24年度開通を目指し、杉俣(すぎまた)、大袋(おおぶくろ)、小矢(こや)戸(と)の3箇所のトンネル工事や大野インター付近での工事が進捗しています。

 残る未開通区間については、支障となる鉄塔が多数存在するため、調整が完了したものから、順次移設工事に着手される見込みです。
 また、用地取得の進捗にあわせ、速やかに本線工事に着手できるよう工事用道路の整備に着手する予定と聞いており、国と一体となって整備促進に努めてまいります。

 次に舞鶴若狭自動車道のうち、小浜西・小浜間約11キロメートルについては、平成23年度の開通を目指し、全区間において順調に工事が進められ、今年中には舗装工事等が発注される見込みです。

 小浜・敦賀間約39キロメートルについては、工事が全体の76%、約30キロメートル区間で進められています。
 平成26年度開通を目指し、年度内には全区間において工事が発注される見込みです。
 今後も、1日も早い開通を西日本、中日本両高速道路株式会社に働きかけてまいります。

 次に、福井駅西口中央地区の再開発については、先月20日に開かれた、第2回「福井駅西口中央地区市街地再開発事業委員会」において、再開発ビルは、将来にわたり継続的・安定的に運営されることが重要であり、現計画に捉われることなく検討するよう求めたところです。
 今後、分棟型なども含めた再開発ビルの適正規模や配置、賑わいや福井らしさの創出などについて、さらに具体的に議論していきたいと考えています。

 次に、「元気な県政」について申し上げます。

 新しい環境基本計画に基づく施策については、地球温暖化防止対策の一環として、自動車の利用を抑制するため、不用自転車を再活用する「みどりの自転車活用運動」や電動自転車によるエコ通勤の推進、5人1組のチームで60日間自動車の走行距離削減に取り組む運動、近所同士が買物や通院する際に自動車の相乗りをする「愛の相乗り運動」などの「ストップ乗りすぎプロジェクト」を進めています。

 また、先月24日には、環境に配慮した次世代自動車の普及を促すため、公用車にCO2を排出しない電気自動車を率先導入し、今後、イベント等での活用を通して、県民や事業者への普及を図ってまいります。

 「自然再生ふくい行動プロジェクト」については、自然再生ガイドブックの作成や、例えば小学生による昆虫が集まる雑木林づくり等の活動をサポートする「自然再生支援隊」の現地指導も先月から本格化しました。
 今後とも自然豊かな福井を目指し、活動の拡大を進めてまいります。

 次に、ふくいブランドの創造についてであります。

 幕末ふくいの群像については、講演会をシリーズで開くほか、11月に明治大学でシンポジウムを開催するなど首都圏におけるPRを進めています。
 さらに福井を舞台とする映画やドラマ・小説の誘致に向け、県内の関係市町や民間団体等と誘致に向けた体制づくりや、ロケーション候補地などをリストアップし、製作者に提供して、本県の認知度アップ、観光誘客につなげていきたいと考えています。

 来年、開館10周年を迎える恐竜博物館については、世界的に価値の高い恐竜(カマラサウルス)の全身骨格化石の売買に関する仮契約を、去る8月17日に締結したところです。

 現在、アメリカからの輸送を含め、ドキュメンタリー映像を製作するなど、多くの人の興味を引き付け、来館者アップにつなげる方策を検討しています。
 10周年の特別展に向け、全体の企画と合わせて、このカマラサウルスの骨格化石の展示方法についても検討してまいります。

 次に、「ふるさと政策」についてであります。

 「ふるさと納税」については、市町単位で開催する県人会や高校の同窓会等でのPRに努めてきたところですが、特に8月を「ふるさと納税PR月間」として、市町と共動し、福井駅をはじめ主要駅やイベント会場等で「ふるさと納税」の呼びかけを行うとともに、市町の庁舎に「ふるさと納税相談窓口」を開設し、帰省客や県民の利便性を図りました。

 こうした広報活動により、8月末現在で、県、市町合わせて226件、27,980千円余りの寄付が寄せられました。

 今後とも、「ふるさと納税」提唱県として、さらに成果を上げるよう、引き続き制度の一層の普及定着に努めてまいります。

 「ふるさと帰住」については、学生のUターン就職を促進するため、保護者、大学、企業と連携した各種施策を展開しています。

 県では保護者を通じてのUターンの働きかけを重視し、県内5地区で、父母向け就職セミナーを実施しているほか、今後は、新たに県内企業の保護者見学会も開催してまいります。

 また、7月に県内外72大学等の就職担当者と県内企業85社の採用担当者が一堂に会する「就職情報交換会」を開催しました。
 県内中小企業と県内外の大学とのネットワークづくりの支援を通して、今後のUターン就職の推進につなげていきたいと考えています。

 一方、新ふくい人の招致については、ふるさと帰住センター、ふるさとワークスティ、大都市での福井暮らし相談セミナーなどを通じた県外在住者の県内移住は8月末日現在80家族108人となっています。

 次に、国際交流の推進については、本年10月、フランス・ストラスブール市で開かれる欧州評議会欧州地方自治体会議において、全国知事会を代表し地方行政について講演することとなっており、これに併せ、本県の生活文化や独自の政策について紹介してまいります。

 またこの10月に、ドイツ・ハールブルク郡ヴィンゼン市との友好提携10周年を迎えることから、併せて同市を訪問し、青少年交流など様々な友好交流を深めていくため、意見交換を行います。
 さらに、ザクセン=アンハルト州を訪問し、先進的な環境政策を学び、これを本県の環境施策に取り入れていく仕組みづくりを検討したいと考えています。

 次に、今回提案しました補正予算案についてでありますが、厳しい県内の経済・雇用情勢に対応した対策の追加実施や「福井新元気宣言」の実現に向けて時期を逃さずに対応することが必要なものについて、所要の補正を行うものであります。

 その結果、補正予算案の規模は、
   一般会計    152億2,055万円余
   特別会計     13億1,076万円余
   企業会計     20億7,949万円余
    計      186億1,082万円
となり、本年度予算額の累計は、
   一般会計  5,179億9,937万円余
   特別会計    199億4,772万円余
   企業会計    302億7,801万円余
    計    5,682億2,511万円余
となった次第であります。

 歳入予算につきましては、国庫支出金116億2,843万円余のほか、前年度からの繰越金21億4,026万円余を計上するとともに、財政調整基金の取崩しを減額した次第であります。

 次に、今回提案しました主な議案について申し上げます。

 第68号議案は、国家公務員退職手当法等の改正に準じ、職員の退職後、その在職期間中に懲戒免職処分に相当する行為があったと認められた場合、退職手当の返納を命ずる制度を設けるなど、福井県職員等の退職手当に関する条例等を改正しようとするものであります。

 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。

 以上、私の県政に対する所信の一端と県政の重要課題等について申し上げました。
 なにとぞご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、今回の国庫補助金等の事務費の経理処理問題について申し上げます。

 この問題については、まことに遺憾であり、申し訳なく思っております。
 今後、全ての部局を対象とした調査を行い、実態を明らかにするとともに、再発防止対策を講じていくことにより、県政に対する信頼の確保に努めてまいりたいと考えております。




福井県平成21年度9月補正予算について
 

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