「再興第93回院展福井展」開会式あいさつ

最終更新日 2010年2月4日ページID 007041

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 このページは、平成20年10月24日(金)に県立美術館で行われた「再興第93回院展福井展」開会式でのあいさつをまとめたものです。

201024あいさつ写真1 本日ここに「再興第93回院展福井展」が盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。

 「院展」は、近代芸術の先覚者として知られる、本県ゆかりの岡倉天心先生が明治31年に創設されたのが始まりであり、その後多くの著名な日本画家を輩出してきた最も長い歴史と伝統を誇る展覧会であり、県民の多くのファンが心待ちにしている催しであります。

 開催に当たりましては、この開会式に出席しておられます日本美術院の下田理事ならびに役員の皆様をはじめ、県内の関係者の方々に大きなご協力をいただき、心から感謝申し上げます。

 日刊県民福井の紙面で前もって作品のご紹介も出ておりましたが、このたびの福井展は、平成17年以来3年ぶりの開催で、日本美術院同人の方々の大作32点をはじめ、内閣総理大臣賞受賞作品や北陸在住の方々の卓越した作品など100点余が展覧されると伺っております。いずれも最高レベルの日本画の最新作が展示されるということで、ご来場の皆様には、芸術の秋を彩る日本画の魅力を十分にご堪能いただけるものと大いに期待しております。また、展示されているほとんどの作品は、わが県産の越前和紙が使用されているとのことで、非常に誇りに思っております。

 さて、「院展」の創始者 岡倉天心先生は、ご両親が福井の出身であり、福井を心のふるさととしておられました。
 この県立美術館においても、開館以来、岡倉天心ゆかりの作家作品の収集に力を入れてきました。特に、平成18年2月には、「茶の本」出版100周年記念にちなんで、天心の3部作である、「茶の本」をはじめ、「日本の覚醒」「東洋の理想」の初版本を購入しました。ただいま下田先生からも、非常に素晴らしいことであるとお褒めの言葉をいただいたところであります。また、こうした作品は、特別展の開催だけでなく、常設展示の際に「天心コーナー」を設けるなど、先生の多大なご功績を多くの方々に紹介しています。

 こうしたプロジェクトを私どもが進めているのも、やはり子どもたちに、日本独自の文化を守り発展させた天心先生の情熱と熱意をわかってもらい、福井県民として自信と誇りを持って欲しい、そして、先人と同じ情熱をもってたくましく生きて欲しいとの願いからであります。「ちりとてちん」がNHKで半年間放映されたように、岡倉天心が生きた時代のNHK大河ドラマが放映されればいいなと思っています。

 現在県では、教育・文化の新たな振興方策等について検討するため、「教育・文化ふくい創造会議」を開催しております。第三次の会議では“ふくいの文化”をテーマに議論していきたいと考えていますので、皆様方のご意見あるいはご希望などをお聞かせいただければと思います。

 終わりに、このたびの「院展福井展」のご盛会と、日刊県民福井をはじめ関係者の皆様方の今後ますますのご活躍とご発展を心からお祈り申し上げまして、お祝いのことばといたします。

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