このページは、平成２２年２月７日（日）に県庁で行われた、県政功労者表彰での知事式辞をまとめたものです。

　平成二十二年県政功労者表彰式を挙行させていただきましたところ、ご列席を賜り、厚くお礼申し上げます。

　本日、二月七日は、今から百二十九年前の明治十四年、一八八一年に福井県が誕生した「ふるさとの日」であります。この記念すべき日に、輝かしい功績を挙げられた皆様の表彰式を執り行うことができますことは、誠に喜びに堪えないところであります。

　本日受賞された皆様には、地方自治や産業の振興あるいは社会福祉や教育文化の向上など、様々な分野において、長年にわたりご活躍いただきました。

　戦後の復興から高度経済成長、バブル景気、そして経済優先の社会から生活重視の社会への転換など、時代が大きく変化する中、県勢の発展と県民の福祉の向上のため、献身的に努力を重ねてこられましたことに、深く敬意を表します。

　さて、昨年は、天皇皇后両陛下を十八年ぶりに本県にお迎えし、第六十回全国植樹祭を開催いたしました。県民の手作りによる簡素で親しみやすく、六十回の節目にふさわしい大会となりましたことは、多くの県民の皆様のご協力があって実現できたものと厚くお礼申しあげます。

　また、子どもたちの学力では三年連続、体力・運動能力も二年連続の好成績を収めたことも、県民の日々の努力が実を結んだものと心から感謝いたします。

　そして、本年は六月十九、二十の両日に、アジア太平洋の二十一の国・地域から多くの方々をお招きし、福井市においてＡＰＥＣエネルギー大臣会合を開催いたします。本県の環境・エネルギー分野での貢献はもとより、歴史、文化、自然や食など、本県の魅力をアピールする絶好の機会とするとともに、次代を担う本県の子どもたちが国際理解を深めるきっかけにしてまいります。

　一方、昨年来、世界的な規模での経済・金融の課題や新型インフルエンザの流行など、県民の暮らしや健康に直結する問題への対応が求められております。県では、引き続き県内の動向に対応した機動的な対策の強化に努めてまいります。

　また、北陸新幹線や中部縦貫自動車道など、本県の次の発展に繋がる社会資本の整備にも全力で取り組んでまいります。さらに本年は、産業構造の転換など経済の持続的発展のための中期的な経済戦略を検討し、本県の経済政策に活かしてまいります。

　新しい年は、「新しい地方が新しい日本を創る」という動きをより一層強めていく必要があります。現在、おおよそ十年後を見通した将来ビジョンづくりを進めております。作成の過程では、広く県民の参加と議論をいただきながら、本県が進むべき方向性や指針を示していきたいと考えております。皆様方におかれましても、その豊富なご経験とご見識をもちまして、これからもご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

　終わりになりましたが、皆様の本日の栄誉に対しまして重ねてお祝い申し上げますとともに、くれぐれもご自愛の上、一層ご活躍されますことを心からご祈念申し上げまして、式辞といたします。