機構改革および人事異動に当たっての知事あいさつ

最終更新日 2013年4月7日ページID 023087

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 このページは、平成25年4月1日(月)に県庁正庁で行われた、機構改革および人事異動に当たっての知事あいさつをまとめたものです。

 今日は4月1日であります。25年度の組織改革・人事異動を実行し、本日の午前中、辞令を交付したところです。
 今日の新たなスタートに当たりまして、皆さんに知ってほしいこと、心がけてほしいことについて申し上げます。【写真】知事あいさつ

 まず、最近の県政の状況や今回の組織改正について、昨年度、新幹線の用地対策部門の設置、観光営業部の拡充、国体開催業務の総務部への移管など北陸新幹線の整備や国体開催に向けた組織体制を整備したところですが、25年度は、現行の組織体制を基本にし、スリム化、効率化を進めながら、継続性を重視した人事配置を行い、専門性を高めて政策のレベルを上げていくことを重視しています。

 このため、所管事務の変更など大きな組織変更は行わず、管理職をはじめとする職員の人事ローテーションの期間を比較的長めにしています。

 組織改正のポイントでありますが、新幹線の整備促進については、用地取得や道路・農業施設など関連インフラの整備を進めていくため、新幹線用地対策室に新たに3名の参事を配置しています。新幹線・交通政策監の指揮のもと、一日も早い開業を目指し、全力を尽くしてほしいと思います。また、昨年度策定した「県都デザイン戦略」を実行に移すため、その一部の業務を政策推進課から交通まちづくり課に移管しております。

 さらに、24年度に観光営業部に移管した文化施設については、県民がより文化や芸術に触れる機会を増やすために体制強化を行いました。具体的には、県立美術館の企画展やコレクションを充実するため、県立美術館に特別館長を新設し、業務拡大を図っていきたいと思います。

 また、本県が誇る「恐竜」については、本日、県立大学に「恐竜学研究所」を設けました。発掘現場を持っている大学の研究機関としての特長を活かして、世界的に高い評価を得ている恐竜博物館の研究部門の学術的レベルを引き上げていきたいと思います。

 さらに、本県の教育の発展を支えていくには、「人づくり」が極めて重要であり、高校教育の改革など「福井型18年教育」をさらに充実し、日本一の教育力を次の段階に進めていく必要があります。このため、学校教育政策課の職員を増員し、本県初となる中高一貫教育校の開設に向けた準備を進めるとともに、普段の学校とは異なる環境で経験を積み、その経験を授業力の向上や職業教育に活かすため、4名の教員を他県の先進校に派遣し、13名の教員を知事部局に配置しています。【写真】知事あいさつアップ

 また、25年度は、課の中にある室を見直し、県庁全体で14室を廃止しました。これは、その必要性がなくなったということではなく、むしろ、組織の簡素化を図りながら、課長職に権限と責任を一元化し、体制を強化するために行ったものでありまして、この考え方を十分理解の上、仕事を進めてほしいと思います。

 限られた時間の中で、限られた体制や人員、つまり精鋭で行っていくわけですので、組織システムの改正ももちろんですが、職員の皆さんの気構えや古いタイプの仕事の進め方を、この際改めて直す必要があります。

 様々な法令やルールに従い、また、モラルを守り、公正な組織運営を前提として、様々な仕事を進めるのはもちろんですが、新年度に当たりまして、職員の皆さんに考えてほしいことを申し上げます。

 1点目は、「関心を高めて、情報に敏になる」ということです。世の中には様々な情報があふれているので、どういう方向に物事を進めていけばいいのか、しっかりとした関心が無ければ十分な情報を掴むことができません。関心の意味とは、何かを実践的になすための頭を使った関心であります。関心がはっきりしないそして弱いままでは、十分な仕事が出来ません。重要な物事に強い関心を持つことが大事です。
 例えば、現在、選抜高校野球で、気比高校が頑張っています。みなさんが今日、東京に行ったとして、相手と話をします。相手の方が福井県の高校が頑張っていると話すと、相手が福井に関心を持っていることが分かります。相手の方への好意がわきます。仕事に関心を持つというのは、このような単純なことではありませんが、色々なことに関心を持ち頭に入れながら仕事をすることがいかに重要であるかは考えてみればわかるはずです。関心から大きな付加価値が生まれます。

 2点目は、私が常に申していることですが、「現場を重視してほしい」ということです。皆さんはこれまで様々な経験を積んでいるので昔の感覚で仕事をしがちになることがあります。何事にしても、昔の先入観や勝手な想像で仕事をしてしまった場合は十分な効果が出ません。例えば、私は47都道府県に行ったことがあるので、その県の現状や様子について、ある程度分かりますが、再び訪れた際に、それまで想像していた県の様子がずいぶん変わっていることを知ります。つまり、先入観や従来の考え方にとらわれ、現場を離れますと、現状が分からなくなります。【写真】あいさつを聞く職員

 例えば、教育分野に関して言えば、職業教育について議論するに当って、職業系学校の授業を実際に見たことがあるかどうかで方向は変わります。一番大事なことの現場を押さえながら、仕事をすることが大事であります。

 第3点目は、「担当者任せの仕事をしない」ということです。
 最近、色々と仕事の様子を聞きますと、幹部職員が直接現場を見ていない、直接交渉していない、担当がやっている、場合によっては、担当のさらに下の担当がやっているということがわかることがあります。それでは、大事な仕事はうまくいきません。
 重要なポイントは幹部自らが出向いて、直接交渉して、物事をすばやく決定する。このことが、他の都道府県との競争の中で必要であり、大事であります。そのことに十分に注意を払ってほしいのです。

 そして4点目は、今日はそれぞれのセクションの幹部の方が集まっていますが、並んでいる皆さんの周りの方を眺めますと隙間があります。これは見えますが、見えない隙間は要注意です。情報を共有し、お互いに協力しながら、そうした隙間を埋めて仕事をするとうまくいきます。そうでなく、自分の周りだけで仕事をやると十分な効果が発揮でません。ぜひとも、そのことについても実行してほしいと思います。

 以上、「関心を持つこと」、「現場主義を徹底すること」、「担当者任せにしないこと」、「組織の壁を破ること」、四つ念頭に置くべきことを申し上げました。

 今年のお正月の仕事始め式の際に、「背伸びをしてほしい」と申し上げたところであります。すべてのことについて、“既存の枠組み”にとらわれることなく、現状を積極的に破りながら、仕事を進めてもらいたい。こういう強い思いを持って新年度、それぞれの仕事を実行してほしいと思います。職員の皆さんのこの一年の活躍に期待して、年度初めの挨拶とします。

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