「空前絶後の岡倉天心展」開会式 知事あいさつ

最終更新日 2013年11月6日ページID 024895

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 このページは、平成25年11月1日(金)に県立美術館で行われた、「空前絶後の岡倉天心展」開会式での知事あいさつをまとめたものです。

 皆さんおはようございます。
 生誕150年・没後100年記念の「空前絶後の岡倉天心展」を開催するに当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。

 開催にあたり、お集まりをいただいた皆様をはじめ、関係者の方々に多大なるご尽力をいただいたことに対し、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。

 県立美術館では開館以来、岡倉天心ゆかりの作品の収集・調査研究を行ってまいりました。この展覧会は天心先生の生誕150年・没後100年を記念して、手塚雄二特別館長のご協力、ご指導をいただきながら、その集大成として盛大に開催するものであります。

 また開催にあたりましては、読売新聞社、福井放送をはじめ、皆様にご協力をいただいているところです。
【写真】知事あいさつ
 ご承知のとおり、天心先生は福井藩士の岡倉覚右衛門の子息として1863年に横浜でお生まれになっておりますが、両親の郷里である福井をこよなく愛され、天心の履歴書には「旧福井藩士」「福井生まれ」と書かれるなど、生涯福井をふるさとして感じておられたと言われています。

 天心先生は多分野において大きな功績を残されましたが、日本の芸術教育や文化財保護の礎を築かれるとともに、「茶の本」の出版を通し、茶道に代表される素晴らしい日本文化を海外に紹介されました。本県では「茶の本」の初版本を取得し、美術館で展示するとともに学校教育でも活用しているところです。

 福井には「子ども歴史博物館」があるのですが、ここで岡倉天心の特別な展示を行っております。「クールジャパン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。実は100年以上も前に日本の素晴らしさを海外に伝えようとした日本人が岡倉天心でした。そこにあるポスターに日本列島にまたがった「クールジャパンのさきがけ」というキャッチフレーズで天心先生のイラストがあります。今日は小学生も出席していますが、皆さんにも天心先生を知ってほしいのでお話ししました。

 この展覧会では、天心の生い立ちから晩年までの生涯を追いながら、近代日本画の名品や資料など約200点を紹介しています。
【写真】テープカット
 今回は、本日お越しのフィラデルフィア美術館フェリース・フィッシャー東洋美術部長の全面的なご協力をいただいて、天心の師でありましたフェノロサの愛蔵コレクション4点が、約100年ぶりに集まることになります。日米別々に保管されていたこの4点を揃って鑑賞できるのは、フェノロサ没後初めてとなります。

 この展覧会を通して文化行政の方、また美術指導者、思想家として国内外に大きな足跡を残し、多分野に活躍された岡倉天心先生について再認識していただくとともに、県内外の皆様にも天心の「ふるさと」である福井の魅力について知っていただけるよう、全国へも発信していきたいと考えています。

 最後に、本展覧会に多くの方々にご来場いただくこと、またお集まりの皆様の益々の御発展、御健勝を心からお祈り申し上げ、開会のあいさつといたします。どうかよろしくお願いいたします。
 

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