FM福井「Life Is」

最終更新日 2013年1月23日ページID 022400

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 このページは、平成24年12月21日(金)放送のFM福井の「Life is」での知事の発言をまとめたものです(インタビュアーはFM福井の飴田彩子アナウンサーです)。

【飴田アナ(聞き手)】
  今年も残すところあとわずかとなりましたけれども、本日は福井県の西川知事をお招きして、この1年を振り返りながらお話を伺っていきたいと思います。
  まずは、先日衆議院議員総選挙が行われましたが、新しい政府にはどのようなことを期待されますでしょうか。
【知事】
  新しい政府には、なんと言っても日本の活力を取り戻す大きな構想をつくっていただき、そして、その実現のために現実的な政策を実行していただくよう期待しています。
  この数年、大都市中心の政治が行われた感じがあり、地方が重視されていなかったように思われます。ですから、こうした政治を反省し、日本海国土軸、あるいは企業を地方に再配置すること、新幹線、エネルギー問題、それからなんと言っても産業や雇用、景気対策、こういう問題に取り組むべきでしょう。
  それから、今年は原子力発電所がさまざま問題になりましたが、これも国が安全確認などに前面に立って、責任を持った政策と、そして長期的なエネルギーバランスを確保してほしいですね。

【聞き手】
  日本の将来のためにも、大都市に偏ることのないようにしてほしいですよね。
  それでは1年を振り返っていきたいと思います。
  今年もいろいろな出来事がありましたけれども、なんと言ってもやはり北陸新幹線ですね。
【知事】
  北陸新幹線は40年近くの課題でありましたが、今年は敦賀までの着工が決定しました。これは、たいへん印象深い出来事でした。
  しかし、早く完成して利用できることが大切ですから、事業を進めていただく鉄道・運輸機構に、長期間の工事が予想される「九頭竜川を渡る橋の部分(九頭竜川橋梁)」、それから「新北陸トンネル」などについて、できるだけ早く工事に着手してもらうように要請してきました。
  その結果、年度内に九頭竜川橋梁の詳細設計の発注、新北陸トンネルの一部工事発注など、成果があらわれています。
  新幹線の開業は、まちづくりや観光など、地元の皆さん、とくに民間の方々がうまく利用していただくことが重要であり、ビジネスのうえでも絶好のチャンスのはずです。
  できるだけ早く敦賀まで開業することが望まれますけれども、それにはまず、用地の確保をはじめ、建設事業を地元の企業が多く受注できるように進めていきたい。

【聞き手】
  いよいよ新幹線の建設が本格化するのですね。期待したいなと思います。
  それにしても、先ほど新しい政府にエネルギー政策をしっかりしてほしいとおっしゃっておられましたが、今年、福井県は国の原子力エネルギー政策で相当混乱させられましたよね。
【知事】
  日本はエネルギー資源が乏しいですから、このままでは膨大な国の富を国外に出して資源を常に外から買い求めなければなりません。
  そこで、原子力発電所の安全確保は大きな前提ですけれども、単にスローガンだけ掲げても事態は変わりませんから、再生可能なエネルギーの進捗を見極めながら、原子力とのバランスを考えて、国力を落とすことのないように現実的な対応が重要なんです。

【聞き手】
  たいへん難しい問題だと思いますが、国は現実的な戦略を日本の将来のためにも国民にはっきり示してほしいなと思います。
  それでは、一旦ここで音楽をお届けしたいと思いますが、今回も西川知事にリクエストをお願いします。
【知事】
  前回は「マイ・フェア・レディ」の「運が良けりゃ」という曲をお願いしましたが、今日はロッド・スチュワートの「ピープル・ゲット・レディ」というハートにくる曲をお願いします。
【聞き手】
 それでは曲をお聞きいただきましょう。

♪音楽「ピープル・ゲット・レディ」(ロッド・スチュワート)♪

【聞き手】
  知事はどうしてこの曲をリクエストくださったんでしょうか。
【知事】
  どこかで聞いた覚えがありまして、おそらくこれは幸せの国に、あるいは別の国かもしれませんが、旅立つという意味の歌だと思うのですが、前回にリクエストをお願いしました「運が良けりゃ」とセットになる曲ではと思ったのです。

【聞き手】
  県民の皆さんの努力のおかげで「幸いに」新幹線の県内着工が決まり、まちづくりなどの「準備はいいかい?」ということでしょうか。
  なるほど。福井県の明るい未来と重なる気がします。
【知事】
  People get ready. There’s a train a-comming.
  そんなふうに感じたものですから。

【聞き手】
  それでは引き続き、今年1年を振り返りながら、西川知事にお話を伺ってまいります。
  さて、今年は明るい話題もずいぶん多かったんですね。子どもたちの学力が5回続けてトップクラスになったということも嬉しいニュースの1つですね。
【知事】
  たいへん嬉しいニュースでした。
  子どもたちが将来「福井県で教育を受けてよかった」と思ってくれるような教育をしたいと思っています。そのためには、生まれてからすぐの幼児教育と、小学校、中学校はかなり学力が高いですから、これを高等学校にうまくつなげるなど、まだまだ工夫の余地があります。
  そこで、子どもたちが生まれてから高等学校を卒業するまでの期間を見通した「福井型18年教育」を進めています。
  11月には、幼稚園や保育園からスムーズに小学校に入っていけるよう、幼児教育支援センターを設けましたので、今後は先生たちの研修を充実させていきたいと思っています。
  小中高の部分では学力向上センターを設け、さまざまな教材や授業の方法などを研究しています。
  また、中高一貫教育についても検討を進めています。

【聞き手】
  福井の子どもたちは恵まれていると思いますね。子どもたちの将来が楽しみになってきます。
  そのほか、どんな話題がありましたでしょうか。
【知事】
  11月の上旬に、福井の自慢すべき食べ物にまつわる「ふくい味の週間」という大規模なイベントを開催しました。
  実は、県外の方々に「福井は本当に食べ物がおいしい」とよく言われるのですが、我々はそれが当たり前だと思って、あまり気づいていないようです。
  そこで、この福井の食の魅力をまず自分たちでしっかり感じて、また全国からも多くの観光客に来ていただきたいと思い、おいしいものが出そろう11月の第2日曜日から第3日曜日までを「ふくい味の週間」と定め、福井の味覚を学んだり、味わったり、楽しむというイベントを集中して行いました。
  多くの方々に楽しんでいただいたと思いますので、今後はこの「味の週間」を、グレードアップして、他の市や町の催しとも協力しながら全国に発信していきたいと考えています。

【聞き手】
  入場者数もずいぶん多かったようですね。
【知事】
  メインイベントの「ふくい味の祭典」には3万人を超える方々に来場いただき、「味の週間」の期間中はそれぞれの市や町でもたくさんの催しを行っていましたので、かなり多くの方々にお越しいただいたと思います。

【聞き手】
  食べ物のイベントというと、1、2日で終わってしまうことが多いですが、1週間にもわたって開催されたのですね。
【知事】
  実はフランスにはこうした催しがあるようです。

【聞き手】
  そうですか。昔懐かしい学校給食を再現したレストランなどがずいぶん人気があったようですね。
  それにしても、福井県には特色ある教育や、そしてすばらしい食など、全国に誇れるものがいくつもありますよね。

【知事】
  なんと言ってもやはり断トツのブランドは恐竜じゃないかと思います。現在、恐竜博物館ではカマラサウルスという大型恐竜の化石を組み立てるプロジェクトを行っています。
  普段、こうした恐竜骨格の組上げ作業はめったに見られませんし、このカマラサウルスは全体の大きさが15メートルにも及ぶ巨大恐竜ですから、迫力満点だと思います。しかも、本物の骨格がほとんどそろっているというたいへん貴重なものでもあります。
  公開は平成25年の3月になりますが、1月上旬まではカマラサウルスの実物化石の展示や、プレイベントを企画していますので、ぜひともこの冬休みを利用してご来場いただければと思っています。

【聞き手】
  いよいよ冬休みですから、帰省されたお孫さんやご親戚の方などとお出かけしてみるのもいいかもしれませんね。
  詳しいことはインターネット検索で「恐竜博物館」と入力してご覧ください。
  さて、今年もあと10日余りですね。いよいよ平成25年を迎えるわけですが、5年後の平成30年には福井国体があります。その準備にはすでに取りかかっているということですが、その福井国体のスローガンが決定したようですね。
【知事】
  平成30年に開かれる2巡目の福井国体は、現在、いろいろな準備を行っており、今回、その国体の愛称とスローガンが決定しました。
  愛称は「福井しあわせ元気国体」、それからスローガンは「織りなそう 力と技と美しさ」ということで、福井県の目標、あるいは特色などをここに表しています。

【聞き手】
  この愛称、そしてスローガンにはどんな意味が込められているんでしょうか。
【知事】
  愛称の「福井しあわせ元気国体」は、幸福度日本一といわれる福井県で、しあわせを感じ、元気があふれる国体を創り上げようという思いが込められています。
  また、スローガンの「織りなそう 力と技と美しさ」には、参加する選手が持てる力と技を、福井県が誇る織物のタテ糸とヨコ糸のように美しく織りなし、競技に全力を尽くしてほしい。
  そして、県民一人ひとりが、競技に参加し、応援し、ボランティアなどとして支えるというそれぞれの立場で関わり、そして、福井のことも自慢していただき、みんなで感動を共有したい、という思いが込められています。
  来年からはさらに盛り上げ、また競技力も引き上げていきたいと思います。

【聞き手】
  なんだか5年後の福井国体もちょっと身近に感じられるのかなという気がいたしますけれども、私たちも協力してぜひ成功させたいなと思います。
  それでは最後になりますが、来年は福井県にとってどんな年になりそうでしょうか。抱負をお聞かせいただけますか。
【知事】
  先ほど教育のお話をしましたが、子どもたちへの教育をしっかり行って、将来に希望を持てる福井をつくっていきたいと思います。
  また、新しい政権も発足しますので、地方の立場から主張すべきことはしっかり主張して、地方重視の政治が国政の場でも、もちろん福井県政の場でも実行できるように努力したいと、決意しています。

【聞き手】
  ますます知事の肩にかかってくる部分が大きいのでしょうか。
【知事】
  こうしたことは私だけではなく、県民の皆さんにも頑張っていただくことで実現できるものですから、皆さんの頑張りに期待したいと思います。

【聞き手】
  「ぜひとも希望あふれる福井県にしていきましょう」ですね。「していきましょう」ということで締めくくりたいと思います。
【知事】
  そうですね。
【聞き手】
  本日はどうもありがとうございました。
  この時間のお客様は、福井県知事 西川一誠さんでした。

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