2014年 新春知事対談

最終更新日 2014年2月14日ページID 025734

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 このページは、平成26年1月2日(木)に福井テレビで放送された新春知事対談の内容をまとめたものです。
 西川知事が、越前焼で県内外の美術展に入選するなど活躍している清水和也さん、ジェラートの職人コンテストで日本一に輝いた森國晶子さんと、福井の食と器について語りました。

(鳳足石を使った越前焼)
【司会】
 まず清水さんからお話を伺っていきたいと思います。清水さんは珍しい石を使って越前焼を作っているそうですね。
【清水】
 小浜市の宮川地区で採れる鳳足石(ほうそくせき)という鉱石を使った越前焼です。この鳳足石は、もともと書道のすずりとして使われていました。陶芸村の窯業指導分所で調べてもらったところ、釉薬として使えることが分かりました。
【司会】
 今日はスタジオに鳳足石を使った越前焼をお持ちいただきました。輝きがとても素敵な越前焼ですね、西川知事。
【知事】
 素晴らしいですね。越前焼は六古窯の一つで古い焼き物ですが、これは全く新しいデザインですね。
 福井県は、若い人たちに伝統工芸に関心を持ってもらおうと、小・中学生の産地体験や技能訓練、来年はミラノ万博がありますが世界的な展示会の出展なども応援しています。若い人たちにチャレンジしてほしいですね。

(里芋を使ったジェラート)
【司会】
 森國さんにもお話を伺いましょう。ジェラートの職人コンテストで優勝されました。おめでとうございます。
【森國】
 ありがとうございます。
【司会】
 コンテストのテーマは「日本」だったそうですが、どのようなイメージで作られたんでしょうか。
【森國】
 「日本」というテーマを聞いて、私がイメージしたのが、ふるさと福井の里山の風景でした。私の父が牧場をしておりますので、父や母にも相談して、うちの牧場のミルクと上庄の里芋をたっぷり混ぜ込んだ福井のおいしいジェラートを開発いたしました。
【司会】
 やはりその背景には、ふるさとへの思いというのが強くあったんでしょうか。
【森國】
 そうですね。福井のおいしいものを伝えたいという気持ちが、商品を開発するに当たって強くなっていきました。
【司会】
 森國さんにも、今日、ジェラートを持ってきていただきました。清水さんが焼かれた越前焼の器に入れていただきましたが、西川知事もこのジェラートを召し上がられたんですよね。
【知事】
 はい、里芋と抹茶をいただきました。非常にスムーズな味でした。そして、伝統工芸の中に入っているという素晴らしい組み合わせですね。私は家庭菜園で素材を作っていますので、一度ぜひ使っていただきたいですね。トマトやウリ、スイカ、イチゴなど、いろいろあります。
【森國】
 おいしく作りたいです。
【司会】
 越前焼の器に盛ることで、ちょっと雰囲気が変わりますね、西川知事。
【知事】
 随分違いますね。食べ物と伝統工芸とを組み合わせて、和食が世界遺産に登録されるということですから、今、まさに福井県もチャンスかと思いますね。
【司会】
 清水さん、いかがですか。
【清水】
 器として使っていただいてうれしく思います。
 器は、見るだけではなく、実際に使うことが一番大事だと思いますので、越前焼も喜んでいると思います。
【司会】
 森國さんはいかがでしょうか。西川知事からいろいろなご感想もありましたが。
【森國】
 大変うれしく思います。ありがとうございます。越前焼の器に盛られて、ジェラートがより一層おいしそうに見えて、素敵だと思います。
【司会】
 やはり器と食というのは切っても切り離せないものですね。
 ところで、森國さんは、県内にどのくらいの店舗を展開されているんでしょうか。
【森國】
 県内に4店舗ございます。
【司会】
 4店舗ということですが、西川知事、県では魅力的な飲食店の開業などを支援していますね。
【知事】
 若い人たちが積極的にお店を開業することについて応援をしています。2つの方法がありまして、福井で頑張っておられる方が東京などで修業される場合、また、修業された方が福井で開業される場合、この両方をバックアップしています。魅力的なお店がどんどんできるとありがたいですね。
【司会】
 頑張る若い方と、それを支援する県との二人三脚ですね。
【知事】
 そうですね。若い人たち、そして、年配の方も若い人たちを積極的に応援する、そんな雰囲気の福井県になりたいですね。

(福井の良いものを全国へ)
【司会】
 一方で、優れた商品を県外に売り込んでいくことも大事ですね。
 清水さんは県外で販売された経験があるそうですね。
【清水】
 越前焼の協同組合の青年部で、県のアンテナショップで東京にあるふくい南青山291で展示販売を行いました。
【司会】
 実際に販売してみて感じたことはどのようなことでしたか。
【清水】
 県外での販売となると、越前焼ブランドという名前だけでは厳しくて、窯元独自のものやデザイン性の高いものでないと難しいかなと思いました。
【司会】
 なるほど。さらに技を磨いて発信していくことが必要なわけですね。
 そういった意味では、西川知事、県で支援する体制がありますね。
【知事】
 良いものを作ることも大事ですが、売れるものを見つけることはもっと大事ですね。それは専門の方がいますから、福井県としては、プロデューサーやデザイナーなどに助言者として来ていただいて、若い人たちがいろいろ苦労しているものについて、売れるような仕組みを昨年度から導入しました。これも積極的に使ってもらいたいですね。
【司会】
 県外での販売について、森國さんはジャンルが違いますが、いかがですか。
【森國】
 今回、日本一になれたことはとても大きなチャンスだと思っています。また、福井の食が県外、全国にも通用するということを体感しました。これからインターネットなどを活用して販路を広げていきたいと思っております。
【司会】
 インターネットの活用という点では、今、取り組んでいることはあるんでしょうか。
【森國】
 ホームページはありますが、それほど稼働していないので、これからもっと勉強しないといけないと考えています。
【司会】
 西川知事、インターネットの活用は重要ですね。
【知事】
 そうですね。東京で商売をされようと、田舎で仕事をされようと、ネット販売は極めて重要な手段です。県では、産業支援センターに支援組織を作りました。ネット販売に必要なインターネットのデザインや宣伝の仕方は、技術的な知識が必要です。中身も充実することが大事です。これらを良くすると、どんどん売りやすくなると思います。ぜひとも専門家の意見を聞いて、優れた商品を売り込んでほしいです。
【司会】
 そして、西川知事、県でも福井の良いものを売り込む活動を展開されていますね。
【知事】
 これまで、ふくい南青山291で販売や宣伝をしています。年末に行きましたが、すごくにぎわっていました。カニとかいろんなものがあるからだと思います。昨年の春に銀座店をオープン、そこで直接、テレビ電話で福井県のお店と連携して売り込むことも行っていますので、大いにこれも使ってください。

(今年の抱負)
【司会】
 最後に、皆さんに今年の抱負をお伺いします。まず清水さん、いかがでしょうか。
【清水】
 鳳足石を釉薬に使った越前焼は自分にとっても新しい試みですので、それを器にして発信していきたいと思います。
【司会】
 森國さんはいかがですか。
【森國】
 里芋に続く福井のおいしいジェラートをぜひまた作り上げていきたいなと思っています。また、今年、世界大会を目指して努力していかないといけないと思っています。
【司会】
 西川知事、最後に一言お願いいたします。
【知事】
 伝統工芸は、たくさん良いものがありますが、ばらばらになっていては力を発揮できません。伝統工芸の器、食品、レストランなどが連携してネットワークを組むことによって福井の良さが発揮できます。新しい年は、ネットワーク、共動といったことに皆さんが気持ちを1つにしていただいて、舞鶴若狭自動車道の開通もありますし、北陸新幹線の金沢開業もありますので、こうしたインフラ整備を有効に活用して、福井を積極的に大都市や海外に、また福井にも来ていただきたいという売り込みを皆さんとともに一生懸命やりたいという気持ちです。
 

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