開催日:平成20年5月23日

1 包括的案件

〈報告事項〉

(1)小学校に対する威力業務妨害事件の発生
 県警察から、本年5月16日に坂井市立鳴鹿小学校に対して、また、翌5月17日には福井市立宝永小学校に対して、それぞれ体育祭の中止を要求する脅迫状が投げ込まれ、両小学校とも体育祭の中止を余儀なくされた威力業務妨害事件が発生した旨の報告があり、事案の概要及び今後の捜査方針等について説明があった。
 併せて、5月19日に、県教育委員会に対し、防犯カメラの設置及び発生の際の早期通報や初動措置等について協力依頼した旨の説明があった。
 委員から
「事件発生後に体育祭を開催した学校や今後開催を予定している学校はあるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「既に開催した学校や今後予定している学校があるので、各警察署に対して警戒を強化するよう指示した。」
旨の説明があった。委員から
「子どもたちが安心できるよう、早期犯人逮捕をお願いしたい。」
旨の発言があった。
(2)福井市剣大谷町における緊縛強盗致傷事件の検挙
 県警察から、平成19年8月29日に福井市剣大谷町で発生した緊縛強盗致傷事件については、その後の富山県警との共同捜査により、本年5月14日に学習塾経営者など被疑者4名を逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 各委員から事件概要等について確認があった。
(3)ベトナム人研修生による強盗致傷事件の検挙
 県警察から、本年5月18日に福井市内のスーパーマーケットにおいて発生したベトナム人研修生による強盗致傷事件については、店長からの110番通報を受けて緊急配備中の自動車警ら隊員が現場付近の路上において逃走中の被疑者を職務質問し、その後の取調べにより同被疑者を緊急逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
各委員から事件概要等について確認があるとともに
「来日外国人に関する企業等への協力依頼が必要である。」、「被害が大事に至らなくて何よりであった。」
旨の発言があった。
(4)愛知・福井・静岡3県にわたる強姦・強制わいせつ事件の検挙
 県警察から、平成17年12月25日に福井市内で発生した強姦・強制わいせつ事件については、その後、福井県警から捜査第一課女性選抜捜査班(SWING)を投入し、愛知県警及び静岡県警との共同捜査により、本年5月19日に愛知県在住の被疑者を逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 各委員から事件概要等について確認があるとともに
「この種事案は、再発の可能性が高いことから、将来のことが心配であり、厳罰に処するなどの厳しい対応をお願いしたい。」、「日中堂々と、しかも都会の死角をついた犯罪であり、物騒になったという感じが否めない。」、「被害者の心のケアをお願いしたい。」
旨の発言があった。
(5)強盗事件を虚偽申告したレンタルビデオ店店長を逮捕
 県警察から、本年5月2日の早朝に鯖江市内のレンタルビデオ店で発生した緊縛強盗事件については、その後の捜査により、同店の元店長が店の売上金等を盗むために行った自作自演の狂言強盗であることが判明し、同被疑者を窃盗罪で逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 委員から
「狂言であることがどうして見抜けたのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「被疑者には、当初から不自然なところがあり、基礎捜査をしっかり固めてから逮捕に至ったものである。」
旨の説明があった。委員から
「早めに事件が解決できて大変良かった。」
旨の発言があった。
(6)前、福井工業高等専門学校職員による業務上横領事件の検挙
 県警察から、平成19年10月中旬頃、福井工業高等専門学校からの相談を受けて捜査を行った結果、前福井工業高等専門学校職員が同校の管理する工場見学旅行積立金を横領したことが判明し、本年5月13日に同被疑者を業務上横領で逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 各委員から事件概要等について確認があった。
(7)鯖江市内における女子中学生対象の通り魔事件の検挙
 県警察から、本年5月10日に鯖江市内で発生した女子中学生に対してカッターナイフで斬りかかった通り魔事件については、被害者の父親からの110番通報を受けて直ちに現場臨場し、鯖江警察署、本部機動捜査隊、捜査第一課及び少年課が一体となって捜査した結果、早い段階で容疑者が浮上し、鯖江市内の被疑少年を暴力行為等処罰に関する法律違反で逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
 また、今後は、被害者や家族の心情に配意した被害者対策に万全を期すとともに、女性や子どもに対する声かけ事案等の分析を行い、警察やマイタウンパトロール隊によるパトロールを強化してこの種事案を抑止し、更に、リュウピーネットやスクールサポーターを活用した積極的な情報発信活動を行うことにより、警察・学校・地域が情報を共有して緊密な連携を図る旨の説明があった。
 各委員から事件概要等について確認があるとともに
「被害が大事に至らなくて何よりであった。今後もパトロールを強化願いたい。」
旨の発言があった。
(8)銃砲・火薬類関係団体等連絡会の開催結果
 県警察から、全国的に所持許可を受けた猟銃使用による殺人事件や事故が続発しており、銃砲・火薬行政の一層の厳格化を図り、警察と関係団体等が緊密な連携体制を確立するための連絡会を本年5月2日に開催したことについて報告があり、出席者に対して猟銃等による事件・事故防止の意識を高めるために「猟銃等取扱い5原則」の書かれたラミネートカードを配布するとともに、今後、警察から関係団体に対し「銃砲セキュリティー情報」を発信して、猟銃等所持者一人ひとりに情報を浸透させる旨の説明があった。
 委員から
「銃砲・火薬類の管理に関することや事故防止に取り組んでいることを積極的に公表することは、県民に安心感を与えるという意味で非常に良いことだと思う。」
旨の発言があった。また、各委員から銃砲刀剣類の検査に関する確認があるとともに
「各団体の役員から各メンバーへの情報伝達は徹底されているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「各団体の責任者から末端まで、情報が徹底されるシステムになっているが、今回の連絡会でそのことを更に強く要請した。」
旨の説明があった。委員から
「そのことを定期的に確認することが大事なことだと思うので、その点を工夫していただくようお願いしたい。」
旨の発言があった。
(9)JR福井駅を発着する全列車等に対する警乗の実施結果
 県警察から、JR駅周辺及び列車内における各種犯罪発生抑止と洞爺湖サミットに向けたテロ警戒を目的に、本年5月20日にJR福井駅を発着する全列車等に対する警乗を実施したことについて報告があり、今後もJRとの連携のもと、所要の体制で警乗を継続して実施する旨の説明があった。
 委員から
「特に洞爺湖サミットを控えていることから、今後も警戒を厳重にしていただくよう、よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(10)パーキング・メーター手数料誤徴収事案の発生
 県警察から、既に各委員に対して速報済みであった、本年5月6日に発生したパーキング・メーター手数料の誤徴収事案の概要等について報告があった。
  事案の概要は、JR敦賀駅前大通り(駅前交差点から白銀交差点までの区間)に設置してある26台のパーキング・メーターが、5月6日を休日として休止すべきであったにも関わらず作動していたため、同利用者が手数料を投入してしまったもので、パーキング・メーター内蔵の万年カレンダーのプログラムが平成17年5月に改正された祝日法に対応していなかったことが原因であるとの説明があった。
 このため、既納付者に対する手数料の還付手続について広報するとともに、今後カレンダープログラムの更新、保守点検委託契約項目に休止日設定状況の点検確認の追加、同種事案発生が予想される特異日当日の現場確認と手動停止措置の教養を行うなど再発防止に万全を期す旨の説明があった。
 委員から
「他県でも同じようなことが発生したのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「他県でも発生しており、当県では警察庁からの全国調査を受けて判明したものである。」
旨の説明があった。委員から
「速やかに対応願いたい。」
旨の発言があった。
(11)夏期における県内外暴走族対策
 県警察から、夏期における県内外暴走族対策について報告があり、本年6月1日から8月31日までの3箇月間を暴走族取締り強化期間に指定して、昨年と同様、敦賀・小浜署管内の交通要点において大検門を実施すること及び、福井フェニックスまつり開催日において各種イベント会場等への暴走族流入未然防止を徹底することなど、所要の体制で地域住民等の安全・安心と正常な交通秩序を確保する旨の説明があった。
 委員から
「これから夏場にかけて大変だが、よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(12)「もんじゅ」燃料輸送に伴う警察措置
 県警察から、本年5月16日に「もんじゅ」運転再開に伴う燃料輸送が行われたことについて報告があり、反対派の取り組み概要及びこれに対する警察措置等の説明があった。
 委員から
「今後も、関係機関との連携プレーをとりながら、安全に輸送できるようお願いしたい。」
旨の発言があった。
(13)平成20年度福井県警察就職説明会の開催
 県警察から、本年5月24日に警察学校において平成20年度福井県警察就職説明会を開催する旨の報告があり、同説明会の開催内容等について説明があった。
 各委員から、説明会の開催概要等について確認があるとともに
「是非、優秀な人材を確保願いたい。」
旨の発言があった。
(14)その他
 県警察から、本部少年課及び坂井警察署の合同捜査により、女子児童を脅迫していた大阪市在住の被疑者を児童買春、児童ポルノ規制法違反で逮捕した旨の口頭報告があり、事件概要等について説明があった。

2 運転免許の処分関係

 本日(5月23日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取等の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

3 個別決裁

(1)警察本部長に対する情報公開請求の決定等について
 警察本部長に対する情報公開請求(4月22日付け)について、公開決定等の報告があり、これを了承した。
(2)警察職員等の援助要求及び同意について
 滋賀県公安委員会からの警察職員等の援助要求及びこれに対する援助同意について決裁した。
(3)安全運転管理者講習の一般競争入札応募団体の公安委員会認定について
 安全運転管理者講習委託事務(一般競争入札応募)の申請者(社団法人福井県自家用自動車協会)については、同講習を実施するのに必要かつ適切な組織、設備及び能力を有することが認められるとの調査結果報告があり、これを認定した。
(4)福井県公安委員会規則の廃止について
 道路交通法の一部を改正する法律(平成19年法律第90号)第51条の3の規定により、指定車両移動保管制度に関する規定が廃止されることに伴い、「指定車両移動保管機関が違法駐車車両を移動した場合の負担金の額を定める規則」(昭和62年福井県公安委員会規則第4号)を廃止する旨の説明があり、これを決裁した。
(5)福井県道路交通法施行細則の一部改正について
 道路交通法施行令の一部を改正する政令(平成20年政令第149号)により、警察署長に行わせることができる交通規制に歩行者横断禁止規制及び車両横断禁止規制が加わったことに伴い、「福井県道路交通法施行細則」を一部改正する旨の説明があり、これを決裁した。
(6)平成20年第5次交通規制の実施について
 合計22箇所の平成20年第5次交通規制を原案のとおり決裁した。
(7)警察職員等の援助要求及び同意について
 北海道公安委員会からの警察職員等の援助要求及びこれに対する援助同意について決裁した。
(8)集団行動に関する許可事務専決状況報告書
 平成20年4月中の集団行動に関する許可事務の専決状況の報告を受け、これを了承した。
(9)県外特別派遣部隊の援助要求に対する同意について
 原発警備に係る第87次県外特別派遣部隊の援助同意を受け、これを決裁した。
(10)公安委員会宛苦情及び電子メールの対応について
 福井県公安委員会宛苦情(5月2日付け受理)及び電子メール(5月2日、5月15日、5月20日、5月21日付け受理)の対応等について説明を受け、これを決裁した。

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