開催日:平成20年11月14日(移動公安委員会〜大野警察署)

1 庁舎内視察

  大野警察署長の案内により、庁舎内の各課等を視察・激励した。

2 大野警察署の概況報告

 大野署から、警察署及び管内の概況報告があり、管内の主な特徴点及び各部門別の各種事件事故発生状況、並びに治安確保に向けた警察署の主な取組み状況等について説明があった。
 各委員から、各種事件事故の発生状況及び安全対策(危険な用水路等における安全対策、自動二輪車の事故防止対策、イワナの密漁の実態、猟銃事故発生状況、熊による被害状況、山岳遭難事故発生状況)等について確認があるとともに
「大野署は、管内面積が広く、また、自然環境に恵まれていることもあって県外からのツーリング客等が多いためご苦労が多いと思う。引き続き、交通事故防止対策等の安全対策を推進願いたい。」
旨の発言があった。

3 包括的案件

〈報告事項〉

(1)全国一斉車両検問の実施結果
 県警察から、本年11月7日に実施した全国一斉車両検問の結果報告があり、検問概要(目的、実施場所、取締重点、出動警察官数等)及び検挙状況等について説明があった。
 委員から
「12月中には、全国一斉の飲酒運転取締りを予定しているとのことで大変だが、よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(2)交通管制センターの概要
 県警察から、県警本部に設置されている交通管制センターの概要報告があり、同センターの役割(交通流の管理及び交通情報の活用により交通の円滑化と安全で快適な交通環境を実現することを目的としていることなど)及び新交通管理システム(UTMS)の推進状況等について説明があった。
 委員から、新交通管理システムの概要等について確認があった。
(3)地域カンファレンス敦賀大会の開催
 県警察から、本年11月23日に敦賀市で開催される「地域カンファレンス敦賀大会」の概要報告があり、大会の趣旨(県内の少年警察協助員が、少年の非行防止に向けた活動を推進する上で、必要な知識・技能を身につけることにより、活動の活性化を図る)、主な大会内容(第1部〜寸劇及び基調講演、第2部〜パネルディスカッション)及び少年警察協助員の活動状況等について説明があった。
 委員から
「少年警察協助員について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「少年警察協助員は、本部長が委嘱し、任期は2年、県下で360名を委嘱している。また、県公安委員会は、その中から、50名の少年指導委員を委嘱している。」
旨の説明があった。また、委員から
「出会い系サイトについて伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「インターネット上の異性紹介事業で、有料と無料の会員制のものがある。そして、同サイトを利用した児童の犯罪被害が多発しており社会問題化している。このため、いわゆる出会い系サイト規制法が改正され、同事業は公安委員会に対する届出制になるなど規制が強化された。」
旨の説明があった。委員から
「少年警察協助員による少年の非行防止活動が、ますます充実することを期待している。」
旨の発言があった。
(4)振り込め詐欺被害防止広報
 県警察から、本年11月1日に放映された福井テレビの振り込め詐欺撲滅の報道番組において、越前警察署員で構成する劇団「もったいない座」による振り込め詐欺被害防止広報を実施した旨の報告があり、各委員は、同広報状況をビデオで視聴した。
 委員から
「劇団『もったいない座』について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「同劇団は、『振り込め詐欺でお金を盗られるのはもったいない』の『もったいない』に掛けて命名されたもので、各公民館や銀行、交通事故防止教室等において振り込め詐欺の被害防止広報に努めている。」
旨の説明があった。委員から
「私の家にも還付金詐欺の電話が架かってきたことがあったが、新たな手口だと慌てて騙されてしまうかもしれない。」
旨の発言があり、県警察から
「振り込め詐欺には、還付金等詐欺のようにお金が戻ると嘘をついて逆に振り込ませるものや、また、振り込ませる方法についてもATMのほか、エクスパックや宅配便等を利用するなど手口が巧妙になってきている。」
旨の説明があった。委員から
「引き続き、振り込め詐欺を撲滅するための各施策を推進し、1件でも被害が少なくなるようお願いしたい。」
旨の発言があった。

4 運転免許の処分関係

 本日(11月14日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決裁した。

5 個別決裁

・ 交通事故に係る知事専決処分
 平成20年9月に発生した警察職員による交通事故について、地方自治法等の法令に基づき、知事専決処分の手続を経て和解を図る方針である旨の報告があり、これを了承した。

6 民間ボランティアとの語る会

 会議終了後、委員と民間ボランティア4名(越前おおの安全安心まちづくり推進協議会の各代表者)との語る会を開催した。
  はじめに、大野署から、越前おおの安全安心まちづくり推進協議会の設立経緯について説明があり、民間ボランティアからは、次のような発言があった。
「各部門のみんなが集まれば、どんな難しい問題でも解決できると思う。今のところ大野は安全安心だと思うが、いつ、どこでそれが崩れるかも知れない。この協議会で情報を共有し、事前に対応していくことが大切だと思っている。」

「大野市の体感治安アンケートを実施した結果、平和な大野においても市民は安全安心に対して非常に不安を感じているということが分かった。協議会には50団体が参画しており、各団体が一つになり情報の共有化を図ることで、一人一人の取り組みが根本から変わってくると思っている。」

「なるべく子供と接する機会を作り、少しでも市民の皆さんに注意を向けてもらうよう子供達を守っていくことが私たちの務めだと思っている。」

「地域社会の中での商業施設の役割は、いろんな意味で非常に大きいところがあり、従業員等にその意義を伝えるなどして、少しでも協議会の趣旨にのっとった活動をしていきたいと思っている。」
 また、各ボランティアから、生の声を聴取した各委員から、
皆さんの話を聞いて大野市を安全安心なまちにしたいという熱意が伝わってきた。公安委員として、皆さんの活動に感謝している。皆さんの意見を今後の公安委員会活動に反映するとともに、他の地区においても紹介していきたいと思う。大変ご苦労だと思うが今後もよろしくお願いしたい。」

「安全安心なまちづくりは、市民と警察と行政が一緒になってはじめてできるものだと思う。そういう中で、皆さんが新しい協議会を作り頑張っていることに対して感謝するとともに、これがだんだん広がっていけば非常に良いことだと思う。」

「安全安心の安全は、数値で計れる科学的なものなのですが、安心とは、100%安全な数値が出ていても、かなり主観的に市民がそう感じていなければ安心ではない。そういう意味で、いろいろな安全安心に関して警察と市民が機能分担して市民の意識をどう変えていくかというところで、この協議会の活動はすごく大事だと思うので頑張ってほしい。」
旨の発言があった。

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