開催日:平成21年2月6日
1 個別決裁
(1)警察本部長に対する情報公開請求の決定等警察本部長に対する情報公開請求(1月9日付け)について、公開決定等の報告があり、これを了承した。(2)平成21年1月中の警察あて苦情の受理・処理状況平成21年1月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(3)ストーカー行為者に対する「警告」実施の報告平成20年12月26日、福井市内の男性に対し、ストーカー行為等の規制等に関する法律に基づき「警告」を実施した旨の報告があり、これを了承した。(4)銃刀法欠格事由該当者に対する聴聞の実施銃刀法欠格事由該当者に対する行政処分(所持許可取消処分)について、被処分者に対する聴聞を原案のとおり実施することを決裁した。
(5)自動車運転代行業の認定申請認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。(6)集団行動に関する許可事務専決状況報告書平成21年1月中の集団行動に関する許可事務の専決状況の報告を受け、これを了承した。
(7)公安委員会宛電子メールの対応公安委員会宛電子メール(1月30日付け受理)の対応等について説明を受け、これを決裁した。
2 包括的案件
〈報告事項〉
(1)「日本一治安の良い福井を目指すための県民アンケート」の実施結果
県警察から、平成20年11月から12月にかけて実施した「日本一治安の良い福井を目指すための県民アンケート」の調査結果報告があり、実施目的(県民の治安に対する意識及び県民が望む警察活動を把握し、平成21年度以降の治安対策に反映させる)、実施要領(県内在住の満20歳以上の県民2,196人から回答)、主な調査結果内容等について説明があった。
また、同アンケートの調査結果は既に報道発表し、県警ホームページ等においても公表している旨、今後、アンケートから得られた県民の貴重な声を「福井治安向上プラン」に変わる「新プラン」に十分反映する方針である旨の説明があった。
委員から
「先日、アンケートの調査結果が地方紙に掲載されているのを見たが、福井県の治安が以前と比べて非常に悪くなったような印象を受けた。」
旨の発言があり、県警察から
「アンケートの調査結果からも全国と比べ福井県の治安が良いと感じている方は9割以上おり、殆どの方が福井は治安が良いと感じている。新聞では、福井県の治安が以前と比べ悪くなったと感じている方が多かったことを大きく捉えているため、そのような印象を受けるのだと思う。しかし、それも一つの見方として認識している。」
旨の説明があった。委員から
「先日、来県した国家公安委員会の吉田委員から、同アンケート結果を反映した新プランについて期待している旨のコメントがあった。新プラン策定にあたってはよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(2)被疑者取調べの監督の試験運用状況
県警察から、平成21年4月から本格運用される被疑者取調べ監督制度の試験運用状況の報告があり、これまでの経過(平成20年7月に取調べ監督推進室を設置、同年8月から試験運用の順次開始、同年12月全所属開始)、各警察署等に対する指導教養状況等について説明があった。
委員から、取調べにおける監督対象行為等について確認があるとともに
「本年4月から本格運用となるが、今後も適正な取調べをお願いしたい。」
旨の発言があった。
(3)小浜市内で発生した少年2人による強盗事件等の検挙
県警察から、本年1月8日に小浜市内の公園で発生した強盗事件は、その後の捜査から小浜市内に住む被疑少年2人を強盗、傷害、銃刀法違反で通常逮捕した旨の報告があり、犯行状況、逮捕経緯、今後の捜査方針等について説明があった。
各委員から、事件概要等について確認があった。
(4)フクイボウ(株)元業務部長らによる有価証券偽造、同行使、詐欺事件の検挙
県警察から、本部捜査第二課及び福井南警察署の合同捜査により、本年1月19日までに、フクイボウ株式会社元業務部長ら被疑者3人を有価証券偽造、同行使、詐欺事件で逮捕した旨の報告があり、事案の概要、逮捕経緯、今後の捜査方針等について説明があった。
各委員から、事件概要等について確認があった。
(5)大学生を対象とした大麻等薬物乱用防止対策の推進
県警察から、大学生を対象とした大麻等薬物乱用防止対策を推進している旨の報告があり、実施経緯(昨年、大学生の大麻乱用事件が全国的に多発し、福井県内においても過去最高の大麻押収事件が発生して、県内に大麻が蔓延していることが危惧されており、県内大学生等の若年層に対する大麻汚染を未然に防止するため、福井県及び大学担当者と連携した対策を推進)、これまでに実施した防止対策(大学における出前講座、大学担当者等に対する研修会の実施)、今後の方針(福井県及び大学担当者との連携、大学による自主的な薬物乱用防止対策の推進)等について説明があった。
各委員から、大麻等薬物汚染の実態等について確認があり
「大麻は覚醒剤への入り口になるとのことであり、今後も強力に薬物乱用防止対策を推進願いたい。」
旨の発言があった。
(6)街頭犯罪等総合対策の推進結果
県警察から、平成20年中の街頭犯罪等総合対策推進結果報告があり、主な特徴(刑法犯認知件数は、平成15年以降6年連続減少し、戦後最高を記録した平成14年の半分以下にまで減少したことなど)、成果の主な要因(警察官の姿を見せる街頭活動の強化及び自主防犯団体による継続的なパトロール活動等)、その他重点的に推進した主な施策(振り込め詐欺撲滅緊急対策、自転車盗難防止等緊急対策、防犯ドクターによる防犯診断・防犯実践塾の推進、戦略的広報の実施等)、平成21年の重点施策(街頭活動の強化、振り込め詐欺撲滅ネットワーク及び自転車盗難防止ネットワークの推進)等について説明があった。
【主な結果】
○ 刑法犯認知件数 6,740件(対前年比453件減少)
○ 街頭犯罪等8類型 2,700件(対前年比443件減少)
○ 侵入窃盗 563件(対前年比145件減少)
○ 自転車盗 1,450件(対前年比32件減少)
○ 振り込め詐欺 56件(対前年比15件増加)
委員から
「全国順位について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「刑法犯認知件数は、全国4位、10万人当たりでは、全国9位、また、検挙率は全国5位であった。」、「しかし、大事なのは、6年連続減少し、かつ、平成14年の半分以下に抑えたということ。全国の3割程度の減少に比べると、本県の努力の結果が現れたと分析している。」、「ただし、ここ数年、減少幅が鈍化してきているため、今後、更に各種施策を推進する。」
旨の説明があった。委員から
「先日、採用2年目の若手警察官が自転車窃盗などをテーマにした研修会を実施した内容の新聞報道を見たが、そのような自ら考え、自ら行動するという姿勢が大切だと思う。今後もご努力願いたい。」
旨の発言があった。
(7)繁華街における環境浄化総合対策の推進
県警察から、繁華街における環境浄化総合対策の推進結果報告があり、福井市片町地区及び敦賀市本町地区を中心に平成18年から平成20年までの3年間、総合的な対策を推進した結果、悪質な客引き事案、いかがわしい広告、放置車両等に減少が見られるなど繁華街の風俗環境が改善されてきた旨、また、一度取締りを緩めると風俗環境が悪化する可能性があるため、引き続き平成21年から平成23年までの3年間、同対策を継続して推進する旨の説明があった。
また、同対策の継続後、本年1月28日に検挙した客引き事件の概要等について併せて説明があった。
委員から、繁華街の実態及び検挙実績等について確認があるとともに
「引き続き繁華街における環境浄化対策をお願いしたい。」
旨の発言があった。
(8)平成20年の少年警察活動の概要
県警察から、平成20年中の少年警察活動の概要報告があり、非行少年等の検挙・補導状況(非行少年632人【前年同数】、不良行為少年4,910人【対前年比191人増加】など)、少年の福祉を害する犯罪の検挙状況(26件【対前年比8件増加】)、少年相談・サポート活動状況(相談647件、サポート33人)、今後の取組施策(少年警察ボランティア活動の活性化、非行防止教育の推進、サポート活動の充実、指導取締りの強化)等について説明があった。
委員から
「福井県の非行少年の実態は全国に比べるとどうなのか。」、「少年相談とサポートの違いについて伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「犯罪少年数で比較した場合、福井県は全国平均より少ない。」、「継続してサポートする必要があるかないか、相談内容により区別している。」
旨の説明があった。 委員から
「平成21年中は、少しでも少年非行が減少するようにお願いしたい。」
旨の発言があった。
(9)平成20年中の飲酒運転取締り状況等
県警察から、平成20年中の飲酒運転取締り状況等報告があり、取締り件数の推移(福井県では、平成11年に1,896件であったが、平成20年は219件にまで減少、全国では、平成11年に337,352件であったが、平成20年は50,236件にまで減少)、本年6月から改正される道路交通法施行令の主な改正内容(飲酒運転の厳罰化)、飲酒運転の実態(男女別、年齢別、曜日別、飲酒理由など)、今後の方針(危険運転ストップダイヤルの広報、飲酒運転者マップによる警鐘、取締りの強化)等について説明があった。
委員から
「昨年の取締りによる飲酒運転の検挙件数はどれくらいか。」、「危険運転ストップダイヤルによるこれまでの効果について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「昨年検挙した219件中、158件が交通取締り、残り61件は事故によるものであった。」、「平成19年8月の運用開始後、現在までに329件の通報があり、うち有効通報件数は48件、うち検挙件数13件、逮捕人員3人となっている。」
旨の説明があった。委員から
「飲酒取締り件数が減ったからといって喜んでいるわけにはいかない。継続的な取締りの強化が必要だと思うのでよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(10)麻生自由民主党総裁来県に伴う警護警備
県警察から、本年2月8日に麻生自由民主党総裁が来県する旨の報告があり、来県の目的、来県日程及び警護警備体制等について口頭説明があった。
(11)第3四半期の監察結果
県警察から、平成20年度第3四半期の監察結果報告があり、中部管区警察局長が行う総合・随時監察及び警察本部長が行う総合監察の受監の結果については、特に非違事案に直結する指摘事項はなく、監察項目ごとの評価内容等について説明があった。
(12)福井県警察ホームページのリニューアル
県警察から、「福井県警察ホームページ」を更に見やすく、利用しやすいように本年1月29日からリニューアルした旨の報告があり、主な改正点等について実際の画像を見ながら説明した。
3 個別的案件
〈審議事項〉
・ 運転免許取消処分に対する異議申立について
運転免許取消処分に対する異議申立(平成20年12月16日及び平成21年1月5日受理)について審議し、「棄却する」旨の決定をするとともに、決定書(案)を決裁した。
4 運転免許の処分関係
本日(2月6日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。
5 取調べ室の視察
会議終了後、福井警察署に移動して取調べ室における透視鏡の整備状況等について視察を行った。
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