開催日:平成21年2月20日

1 包括的案件

〈報告事項〉

(1)児童福祉法違反事件等福祉犯罪事件の検挙
 県警察から、本部少年課及び大野警察署の合同捜査により、福井県内の少女に援助交際をさせていた被疑少年を昨年12月に児童福祉法違反で逮捕し、その後の捜査から本年2月までに被疑者2名を児童買春違反で検挙した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯、今後の捜査方針等について説明があった。
 委員から、事件概要等について確認があった。
(2)建設重機を対象とした組織的自動車盗事件の検挙
 県警察から、本部捜査第一課及び福井・永平寺・大野・坂井警察署の合同捜査により、北陸・中部・近畿地方の5県下における建設重機を対象とした組織的自動車盗事件(被害件数25件、被害総額6千万円相当)の被疑者7人を逮捕した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯、今後の捜査方針等について説明があった。
 委員から、事件概要等について確認があるとともに
「これで建設業界も一安心できると思う。」
旨の発言があった。
(3)安全運転管理者から見た福井県の交通マナー
 県警察から、昨年、各事業所の安全運転管理者2,459人に対して実施した本県の交通マナーに関するアンケートの調査結果報告があり、主なアンケート結果内容について説明があった。
 また、今後は、同アンケート結果を県警ホームページ等で広く県民に周知するとともに、同結果を反映した各種交通マナーアップ施策(示された指摘事項の改善方策の検討、交通安全教育の充実、重点指向の交通指導取締り)を実施する旨の説明があった。

   【主なアンケート結果】

 T 本県の交通マナーは?
    ○ 「悪い」     1,384人(56%)
    ○ 「良い」       130人 (5%)
    ○ 「どちらとも言えない」794人(33%)
    ○ 「無回答」      151人 (6%)

 U 誰が悪いと感じるか?
    ○ ドライバー    1,186人(63%)
    ○ 自転車        468人(25%)
    ○ 歩行者        232人(12%)

 V 交通事故防止に一番効果があるのは?
    @ 子どもの頃から交通安全教育を強化
    A 高齢者等の交通安全教育を強化
    B 交通違反の取締強化
 委員から
「安全運転管理者について伺いたい。」、「アンケートの実施方法について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「自動車が5台以上ある場合など、事業所は従業員の安全運転を確保するために一定の資格要件を備える者のうちから安全運転管理者を選任しなければならず、主に、会社や従業員に対して意見を言える立場にある者が選任されている。」、「アンケートは、昨年30回実施した安全運転管理者講習会で行った。調査内容は、各安全運転管理者の事業所の交通マナーを問うものではなく、福井県の一般的な交通マナーに関するものである。」
旨の説明があった。委員から
「アンケートの調査結果を今後の安全教育等に役立てて欲しい。」
旨の発言があった。
(4)総合的な暴走族対策の推進
 県警察から、本年3月から11月までの9箇月間、警察本部に「暴走族総合対策本部」、県下各署に「暴走族対策現地本部」をそれぞれ設置し、総合的な暴走族対策を推進する旨の報告があり、目的(組織の解体及び根絶)、主な推進項目、暴走族の現状等について説明があった。
 委員から
「例年同じ期間なのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「例年は4月から11月までの8箇月間であるが、本年は植樹祭が開催されるので1箇月早めることとした。」
旨の説明があった。
(5)平成21年度組織改編
 県警察から、治安情勢等に的確に対応するための平成21年度の組織改編の報告があり、次の3つの目的に基づく主な改編内容について説明があった。

   ○ 県民の安全・安心のための体制強化
    ・ 子どもと女性を犯罪等の被害から守るための体制強化
    ・ 初動警察活動の強化
    ・ 重要事件の初動捜査体制等の強化
    ・ 交通事故事件の捜査体制の強化

   ○ 重要課題への的確な対応
    ・ 司法制度改革等への的確な対応を図るための体制強化
    ・ 被疑者取調べ監督制度の運用
    ・ 検視体制の強化
    ・ 適正な銃砲行政の推進

   ○ 精強な第一線警察構築のための体制強化
    ・ 若手警察官の早期戦力化を推進するための体制強化
    ・ 再任用による技能伝承の充実
 委員から
「再任用制度について伺いたい。」
旨の質疑があり、県警察から
「再任用職員は定数に含まれ、通常職員と同じ勤務形態になる。」、「大量退職期における若手警察官の急激な増加により現場執行力が低下するのを少しでも防ぐため、退職警察職員を活用して大量退職の平準化を図る。」
旨の説明があった。また、委員から


「平成21年度の増員は10人だったと思うが、それ以上の体制強化が図られているのは、どこか削減したところがあるからなのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「治安情勢に応じた人員の調整と初任科の定員の減少分で捻出している。従って、今後は、若手警察官の早期戦力化が必要であり、今回の組織改編では、その点の体制づくりも含まれている。」
旨の説明があった。委員から
「先日、自動車警ら隊での移動公安委員会において、いろいろと説明を受ける中で、もう少し隊員を増やせば、もっと良いと感じたのだが、その点はどのように考えているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「自動車警ら隊は、これまでにも体制の強化を図り、45名体制となった。委員ご指摘のように、人数は多ければ多いほど良いのだが、他の所属とのバランス等を考えると、当県としては相当の体制であると考えている。」
旨の説明があった。委員から
「新しい組織改編により、県民の安全安心を確保願いたい。」
旨の発言があった。
(6)「福井県の治安情勢(平成20年)」の作成
 県警察から、昨年1年間の県内における事件・事故の発生状況等の統計数値を取りまとめた「福井県の治安情勢(平成20年)」を作成した旨の報告があり、同冊子の概要(A4版 全28頁、「子ども、女性、高齢者を守る」、「社会的関心の高い犯罪等への対応」、「治安を守る態勢の強化」の3つのカテゴリーに分類)及び主な項目内容等について説明があった。
 また、今後は、同冊子を県警ホームページ等で広く県民に周知・広報し、県警察の各種治安対策等に対する県民の理解と協力を得る旨の説明があった。
各委員から、主な統計数値等について確認があった。
(7)平成21年度当初予算(案)の概要
 県警察から、2月県議会に提出される警察費の平成21年度当初予算(案)の概要報告があり、予算額、政策推進枠事業(「日本一子ども・女性にやさしいまちづくり推進事業」、「ふくいの子どもと親のモラルアップ事業」、「高齢者の交通事故抑止総合対策事業」)、政策推進枠以外の主な事業内容等について説明があった。
(8)平成20年度2月補正予算(案)の概要
 県警察から、2月県議会に提出される警察費の平成20年度2月補正予算(案)の概要報告があり、予算額及び主な補正内容について説明があった。
 各委員から、予算内容等について確認があった。
(9)警察施設の整備
 県警察から、福井警察署庁舎建設事業及び平成20年度に実施した交番(福井署〜明新交番)、駐在所(小浜署〜野木駐在所・今富駐在所)の整備概要等について説明があった。
 委員から、施設概要等について確認があった。

2 個別的案件

〈審議事項〉

・ 運転免許取消処分に対する異議申立て
 運転免許取消処分に対する異議申立て(平成21年1月16日受理)について審議し、「棄却する」旨の決定をするとともに、決定書(案)を決裁した。

3 運転免許の処分関係

 本日(2月20日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

4 個別決裁

(1)福井県警察の組織等に関する規則の一部改正
 平成21年度の組織改編に伴う「福井県警察の組織等に関する規則」の一部改正について、原案のとおりこれを決裁した。
(2)定期監査の結果に関する報告
 福井県監査委員による定期監査結果及び措置結果について報告があり、これを了承した。
(3)交番、駐在所等の名称、位置および所管区に関する規則の一部改正
 平成21年度の組織改編に伴う「交番、駐在所等の名称、位置および所管区に関する規則」の一部改正について、原案のとおりこれを決裁した。
(4)銃刀法欠格事由該当者に対する聴聞の実施結果
 銃刀法欠格事由該当者に対する行政処分(所持許可取消処分)に係る聴聞(2月18日)の実施結果報告があり、被処分者を同行政処分とすることを決裁した。
(5)社会資本整備重点計画の素案に対する都道府県の意見の聴取
 県知事から照会のあった国の社会資本整備重点計画の素案(交通安全施設等整備事業)に対する県公安委員会の意見について、原案のとおり回答することを決裁した。
(6)通行止めに伴う交通規制の実施
 丹生郡越前町厨地籍の一般国道305号通行止めに伴う暫定迂回道路の交通規制を原案のとおり決裁した。
(7)平成21年第2次交通規制の実施
 合計104箇所の平成21年第2次交通規制を原案のとおり決裁した

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