開催日:平成21年4月3日

1 業務報告

 県警察から、昨日(4月2日)、坂井市三国町山岸地籍の「道の駅みくに駐車場」内において爆発物容疑事案が発生した旨の口頭報告があり、事案概要及び今後の捜査方針等について説明があった。

2 個別決裁

(1)定期監査の結果等に関する報告
 平成21年3月17日付けで福井県監査委員より提出のあった定期監査結果及び県が出資している団体等に対する監査結果の報告を受け、これを了承した。
(2)平成21年度県下留置施設「実地監査」の実施要領等
 「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律」第18条の規定に基づき、平成21年度に実施する県下留置施設に対する実地監査の実施要領等の報告があり、これを了承した。
(3)自動車運転代行業の認定申請
 認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。
(4)県外特別派遣部隊の援助要求
 原発警備に係る第100次県外特別派遣部隊の援助要求を原案のとおり決裁した。
(5)監察点検担当公安委員の事務を補助する「補助者名簿」の作成
 警察法第43条の2で規定される公安委員会の指示する監察の点検に係る事務補助者名簿について原案のとおり了承した。

3 包括的案件

〈審議事項〉

(1)「福井元気っ子リュウピープラン(案)」の策定
 県警察から、福井元気っ子リュウピープラン(案)の策定趣旨について「県内の非行少年は6年連続して減少傾向にあるものの、中・高校生による非行や初発型非行がいずれも70%以上を占め楽観視できない状況にある。また、昨年実施した県民の意識調査では、少年の非行防止に向けた警察の取り組みが良くなっていないと感じる県民が半数以上を占めるなど厳しい結果となった。このような情勢の中、県及び県警察が日本一治安の良い福井を目指すための新『福井治安向上プラン』を策定するにあたり、同プランの趣旨等を踏まえ、高水準にある中・高校生の非行等を防止し、少年の健全な育成を図るため、当面、重点的に取り組んでいく少年警察活動の推進計画を策定した。」旨の説明があり、審議の結果、次の基本戦略のとおり実施することを決定した。
 また、各委員は、『ひまわり教室』や『たんぽぽ教室』で使用する教材の使用方法及び効果等について、新たに作製した実際の教材により説明を受けた。
  【基本戦略】

   @ 方針
    ○ 平成21年4月からおおむね2年程度を目途として取組む
    ○ 毎年、取組み結果を検証して必要な見直しを行う

   A 重点推進事項
    ○ 少年警察ボランティアとの連携強化
    ○ 少年の規範意識向上を図るための教育の推進
    ○ 非行少年の立直り等を支援するサポート活動の充実
    ○ 少年の補導・保護活動の強化

   B 基本目標
    ○ 非行少年の減少
 委員から
「嶺南地区へのスクールサポーターの増員はないのか。」、「たんぽぽ教室は、保育園等の先生が実施しているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「嶺南地区へのスクールサポーターの増員は、今後、制度の効果及び適任者の確保等を勘案して要求していく予定である。」、「たんぽぽ教室は、現在、少年警察協助員が実施しているが、今後、実施率の向上を図るため専門講師を要求する予定である。」
旨の説明があった。また、委員から
「同プラン案と新福井治安向上プランとの関係はどうなるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「同プランは、新福井治安向上プランの中の一つの施策であり、少年の非行防止及び健全育成を図るための方向性や枠組みを確立することが重要であるとの認識のもと策定した。」
旨の説明があった。各委員から
「『福井元気っ子リュウピープラン』という名称も分かりやすくて非常に良い。原案のとおり実施願いたい。」
旨の発言があった。


〈報告事項〉

(2)地域警察・冬期間(1月〜3月)中における活動状況
 県警察から、地域警察部門の冬期間における活動状況報告があり、期間中に実施した実績向上のための各施策及び活動実績並びに異動後の新体制における実績向上に向けた取組み等について説明があった。
 また、各委員は、地域警察官が各家庭等を訪問して警察活動の理解と協力を呼び掛ける「巡回連絡」の際に配布する『シール』(玄関等に貼り付けて犯罪被害防止に役立てる)及び『パトロールカード』(不在所帯に対して警察官が訪問したことや地域安全情報を知らせる)の活用方法等について説明を受けた。
 委員から
「地域警察官の成績優秀者に対する賞与は行っているのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「犯罪検挙や各種情報収集など成績優秀な地域警察官に対して部門別に表彰を行っている。地域警察は、全ての警察活動の基盤であり、地域警察の実績が県警全体の実績を大きく左右するがゆえ、常に実績向上が求められている大変厳しい部門ともいえる。」
旨の説明があった。委員から
「目標設定や賞与のほか、仕事に減り張りを付けることで、更に実績が向上すると思う。」
旨の発言があった。
(3)市営住宅からの暴力団排除
 県警察から、本年3月31日までに、県内全市長と関係警察署長との間で市営住宅から暴力団を排除するための協定書を締結した旨の報告があり、これまでの経緯(昨年3月、県と警察本部が県営住宅から暴力団員を排除するために協定書を締結)、協定書締結の目的(暴力団員による公営住宅での不法行為等の未然防止及び入居者など周辺住民の生活の安全と平穏を確保)、法的根拠(市営住宅条例)の整備状況、今後の警察における対応(県内各町への働きかけ)等について説明があった。
 委員から
「既に協定書の締結を行っている県営住宅から、暴力団員を排除した例はあるのか。市営住宅は、どれくらいあるのか。」
旨の質疑があり、県警察から
「現在のところ県営住宅から暴力団員を排除した例はない。市営住宅は、約6,800戸ある。」
旨の説明があった。委員から
「このような暴力団排除の形をつくることが大事なことだと思うので引き続きお願いしたい。」
旨の発言があった。
(4)DNA型鑑定の現状
 県警察から、DNA型鑑定の現状報告があり、鑑定方法、個人識別の精度、鑑定件数及び過去の効果的事例等について説明があった。
(5)春の交通安全県民運動の実施
 県警察から、4月6日から4月15日までの10日間の日程で春の交通安全県民運動が実施される旨の報告があり、運動の目的、スローガン、運動重点、県警察の指導取締り体制、期間中の推進事項及び各警察署等で実施する主なイベント等について説明があった。
 委員から
「昨年の期間中における交通事故発生件数は、一昨年より少なかったので、今年も更に減ることを期待している。」
旨の発言があった。
(6)フクイボウ(株)元業務部長らによる有価証券偽造、同行使、詐欺事件
 県警察から、本年2月6日の定例公安委員会で報告したフクイボウ株式会社元業務部長らによる有価証券偽造、同行使、詐欺事件で、本年3月31日に暴力団組長を共犯で逮捕した旨の口頭報告があった。
(7)北朝鮮の飛翔体発射に係る福井県警察の対応
 県警察から、北朝鮮の飛翔体発射に係る福井県警察の対応等について口頭報告があった。

3 運転免許の処分関係

本日(4月3日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取等の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

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