開催日:平成21年10月9日
1 個別決裁
(1)警察本部長に対する情報公開請求の決定等警察本部長に対する情報公開請求(9月3日付け1件)について、公開決定等の報告があり、これを了承した。(2)犯罪被害者等給付金支給裁定「審査基準」の改定犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律施行規則の一部改正に伴い、犯罪被害者等給付金の支給についての裁定に関する「審査基準」を改定することについて報告があり、原案のとおり決裁した。
(3)運転免許取消処分に対する異議申立の受理平成21年9月、福井県公安委員会に対し、運転免許の取消処分に対する異議申立が提起された旨の報告があり、同申立書を決裁した。
(4)放置違反金納付命令処分に対する異議申立の受理平成21年9月、福井県公安委員会に対し、放置違反金の納付命令処分に対する異議申立が提起された旨の報告があり、同申立書を決裁した。
(5)平成21年9月中の警察あて苦情の受理・処理状況平成21年9月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(6)警察職員等の援助要求長野県公安委員会に対する警察職員等の援助要求を原案のとおり決裁した。
(7)集団行動に関する許可事務専決状況報告書平成21年9月中の集団行動に関する許可事務の専決状況の報告を受け、これを了承した。
2 包括的案件
〈報告事項〉
(1)同棲相手の男性に対する殺人未遂事件の検挙
県警察から、本年10月2日に福井市内の一般住宅敷地内で発生した殺人未遂事件については、110番通報を受けて現場に急行した警察官が被害者と同棲中の被疑女性を殺人未遂罪で現行犯逮捕した旨の報告があり、事件概要、逮捕経緯等について説明があった。
各委員から、事件概要等について確認があるとともに、
「警察の迅速な初動対応が、被害の拡大防止につながったものと考える。今後とも迅速な対応をお願いしたい。」
旨の発言があった。
(2)大麻栽培予備事件の検挙
県警察から、大麻の栽培目的で自宅に大麻草の種子を隠し持っていた石川県在住の被疑者を大麻栽培の予備罪で検挙した旨の報告があり、事件概要、捜査経緯等について説明があった。
委員から
「大麻取締法は大変分かりにくく、規制が中途半端ではないか。」
旨の発言があり、県警察から
「大麻取締法では、許可を受けた者以外は、大麻の所持や栽培等が禁止されており、事案の重大性等からその予備罪についても3年以下の懲役に処せられる。また、大麻の種子自体は有害でなく、鳥の餌などに利用されているため、このような規制となっている。」
旨の説明があった。委員から
「今回、初めて大麻栽培の予備罪という難しい事件を立証できたことは大変意義があることだと思う。今後とも同種事犯の取締りをよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(3)地域安全のひろばの開催
県警察から、安全で住みよい地域社会を実現するため、「全国地域安全運動期間」及び「福井県安全安心まちづくり推進旬間」の行事の一環として、県民に対して防犯意識の高揚と地域安全活動への理解を深める「地域安全のひろば」を、本年10月11日から2日間、福井市内のショッピングセンターにおいて開催する旨の報告があり、同イベントにおける主な行事内容等について説明があった。
委員から
「参加者数は、どれくらい見込んでいるのか。」
旨の質問があり、県警察から
「当日は、他のイベントも開催されるので、ショッピングに来る人と合わせて相当の人が集まるのではないかと期待している。」
旨の説明があった。委員から
「県民の安心につながるイベン等を開催することが大切だと思う。関係機関と協力し効果が上がることを期待している。」
旨の発言があった。
(4)各種相談窓口の利用状況と全国一斉「警察相談の日」取組み結果
県警察から、県警察における各種相談窓口の利用状況等の報告があり、平成20年中及び平成21年8月末における相談窓口別、警察署別の相談受理件数及び特徴点、並びに全国一斉「警察相談の日」(毎年9月11日)に実施した警察安全相談電話(#9110)の主な広報活動内容等について説明があった。
また、今後も引き続き、各種相談窓口の利用促進広報を強化するとともに、警察安全相談員の適正配置及び関係機関との連携強化等を図る旨の説明があった。
委員から
「警察安全相談員は、何人いるのか。」、「警察安全相談員になるには、資格が必要なのか。どのような人が相談員になっているのか。」
旨の質問があり、県警察から
「警察安全相談員は、警察本部に1名、各警察署に10名の計11名がいる。警察安全相談員になるための資格は特に必要ではないが、相談業務について豊富な知識とキャリアを持つ元警察職員等を嘱託で採用している。」
旨の説明があった。委員から
「警察安全相談電話と110番を間違える相談者はいないか。」
旨の質問があり、県警察から
「県民の警察安全相談電話に対する認識度が低く、間違えて110番通報する相談者が多いことから、更に広報を強化する必要があると認識している。」
旨の説明があった。また、委員から
「警察の権限が及ばない相談なども受理すると思うが、適切に処理されているのか。」
旨の質問があり、県警察から
「警察の権限に属さない相談に対してもできる限り分かりやすく説明し、確実に関係機関に引き継ぐなど、いわゆるたらい回しをすることがないよう措置状況の記録を指示している。」
と説明し、各委員から
「どんな相談でも軽く考えないで、また、安易に放置して後々問題が大きくならないよう職員に対して指導願いたい。」、「最近の景気の悪化に伴い、自殺を企図する相談等が増えることも予想され、未然に防止する意味でも相談業務は重要な業務だと思うのでよろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
(5)平成21年9月末における刑法犯認知・検挙状況
県警察から、平成21年9月末の刑法犯認知・検挙状況報告があり、罪種別、手口別、警察署別の主な特徴点等について説明があった。
【平成21年9月末の刑法犯】
○ 認知件数 4,921件(対前年比291件減少)
○ 検挙件数 2,068件(対前年比80件増加)
○ 検挙率 42.0%(対前年比3.9%増加)
○ 検挙人員 1,127人(対前年比24人減少)
○ 逮捕人員 333人(対前年比43人増加)
各委員から、刑法犯認知・検挙状況の罪種別・手口別・警察署別の実態と今後の対策等について確認があるとともに、
「今年も残り3箇月、特に、犯罪の多発地域や検挙数が減少している警察署においては効果的な対策を講じるなど、署員の士気を高めて頑張って欲しい。」、「見える・見せる警察活動が行き届いている地域では、その効果が現れていると思う。管轄区域の広い警察署では大変だと思うが頑張って欲しい。」
旨の発言があり、県警察から
「今後も、本部と警察署が連携して犯罪発生状況等を綿密に分析しながら効果的な犯罪抑止活動と検挙活動に努めたいと考えている。」
旨の説明があった。委員から
「今年は、衆議院議員総選挙や第60回全国植樹祭等の大きな行事開催等の重点課題がある状況の中、「安全・安心ふくい」実現プランや「自転車盗抑止総合対策」などの効果的な対策が講じられ相当の効果が現れていると思う。今後、刑法犯認知件数が7年連続して減少するよう頑張って欲しい。」
旨の発言があった。
(6)秋の交通安全県民運動の実施結果
県警察から、本年9月21日から9月30日までの10日間行われた秋の交通安全県民運動の実施結果報告があり、期間中の交通事故発生状況、交通指導取締り状況、特異・強制事件の捜査状況及び主なイベントの実施状況等について説明があった。
また、今後、年末に向けて事故多発の時期を迎えることから、引き続き交通指導取締りや交通事故防止広報啓発活動等を強力に推進する旨の説明があった。
【期間中の交通事故】
○ 総事故件数 605件(対前年比86件増加)
○ 人身事故件数 90件(対前年比13件増加)
○ 死者数 1人(対前年比±0人)
○ 傷者数 113人(対前年比15人増加)
【子供が死傷した事故】
○ 事故件数 4件(対前年比3件減少)
○ 死者数 0人(対前年比±0人)
○ 傷者数 4人(対前年比3人減少)
【高齢者が死傷した事故】
○ 事故件数 20件(対前年比±0件)
○ 死者数 0人(対前年比±0人)
○ 傷者数 23人(対前年比2人増加)
委員から
「飲酒、無免許及び速度違反の取締り件数が増加しているのは、現場の警察官が一生懸命頑張っているからだと思う。」
旨の発言があり、県警察から
「期間中の交通取締り総件数は、昨年とほぼ同数であるが、事故に直結する交差点違反や重大事故に直結する飲酒・無免許・速度違反の悪質な違反に重点を指向した取締りを実施した。」
旨の説明があった。委員から
「これから年末にかけて飲酒運転が増加することが予想されるので取締りの強化をお願いしたい。」
旨の発言があった。
(7)交通機動隊の活動状況(1〜9月)
県警察から、交通機動隊の活動状況報告があり、本年9月末における交通指導取締り状況、白バイの先導・派遣状況、初動警察強化及び訓練状況等について説明があった。
委員から
「交通機動隊の活動拠点と活動範囲等について伺いたい。」
旨の質問があり、県警察から
「福井市下馬に活動拠点の交通機動隊庁舎があり、活動範囲は県下一円で交通事故多発地域を重点に白バイを出動させるなど、その効果的運用に努めている。」
旨の説明があった。委員から
「白バイに乗りたくて警察官を志望する人が多いとのことであり、子ども達にとっては憧れの存在なのだと思う。一方白バイは、危険が伴うので隊員には事故防止に十分注意するよう指導願いたい。」
旨の発言があった。
(8)「平成21年度近畿府県合同防災訓練」における警察活動
県警察から、本年10月18日に坂井市三国町のテクノポート福井において実施される「平成21年度近畿府県合同防災訓練」の概要報告があり、同訓練は、平成7年の阪神・淡路大震災の教訓から、近畿2府7県(総務省)での広域的な防災体制の充実等を目的に平成8年から各府県持ち回りで毎年実施しているもので、今回の訓練は福井県が主催し、警察のほか消防、自衛隊、海上保安庁や医療機関等約180機関(約3,600人)が参加して、図上訓練や合同実動訓練等を行う旨、また、警察からは地元坂井西警察署や警察航空隊のほか、福井、兵庫、京都のそれぞれの広域緊急援助隊が参加することや、最近の警察広域緊急援助隊の活動状況等について説明があった。
各委員から、訓練概要及び大規模災害発生時等における警察広域緊急援助隊や管区機動隊の活動内容等について確認があるとともに、
「今後、大規模災害発生時等の有事の際に、広域的な部隊出動が多くなると思うので、いつでも機敏に対応できるよう体制の確保に努められたい。」
旨の発言があった。
(9)タクシー運転手に対する強盗殺人未遂事件の発生
県警察から、昨日の午後11時30分ころ、福井市下荒井町地籍の国道8号上において、タクシー運転手が鋭利な刃物様で切りつけられる強盗殺人未遂事件が発生し、現在、逃走した被疑者を捜査中である旨の口頭報告があった。
各委員から、事件概要等について確認があるとともに、
「早く犯人が捕まることを願っている。」
旨の発言があった。
3 運転免許の処分関係
本日(10月9日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取等の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。
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