開催日:平成21年11月6日

1 殉職警察官に対する黙祷

 平成21年11月2日に殉職した小浜警察署員2名の御霊に対し、深く哀悼の意を表するとともに永遠のご冥福を祈り黙祷を行った。

2 業務報告

 ・ 警察本部長の平成21年度下半期の業務目標
 警察本部長から、地方警務官を対象とする人事評価制度に基づき、平成21年度下半期の業務目標について個別報告があった。

   ① 「福井治安向上プラン」に基づく指数治安及び体感治安の向上
   ② 高齢者対策に重点をおいた交通事故抑止総合対策の推進
   ③ 「APECエネルギー大臣会合」に向けた警備諸対策の推進《重要》
   ④ 初動警察刷新強化の推進
   ⑤ 非違事案防止対策の推進等

3 包括的案件

〈報告事項〉

(1)小浜警察署員の殉職事案
 県警察から、平成21年11月2日の深夜に大飯郡おおい町地籍の路上において小浜警察署高浜交番勤務の警察官2名がパトカーで警ら中に道路右側の案内標識支柱に衝突して殉職した事案の概要等について報告があった。
 また、殉職警察官を「福井県警察官の昇任に関する訓令」により2階級特例昇任し、両名の生前の功績を称え「警察功績章」及び「本部長賞詞」をそれぞれ授与するとともに、警察葬を予定している旨の説明があった。
 県警察から
「今後、同様の事案が発生しないように全職員に対する受傷事故防止指導を再徹底するとともに、我々職員一同は、殉職警察官の意志を引き継ぎ、気を引き締めて職務に全力を尽くす所存である。」
旨の説明があり、委員から
「事故原因については分析中と思うが、道路構造上の問題であれば早急に道路の点検や補修等を行うべきと考える。」、「優秀な警察官を2人も失ったことは、大変残念なことである。今後、この種事案が二度と発生しないように再発防止策を強力に推進していただきたい。」
旨の発言があった。
(2)平成21年度福井県警察けん銃射撃競技大会の開催
 県警察から、本年11月12日に県警察学校射撃場においてけん銃射撃技能の向上と適正妥当なけん銃使用判断力を養うことを目的に「福井県警察けん銃射撃競技大会」を開催する旨の報告があり、大会概要等について説明があった。
 また、昨日、愛知県で行われた中部管区内県警察けん銃射撃競技大会において、福井県警察が優勝した旨併せて報告があった。
 委員から
「射撃訓練場は、県内に何箇所あるのか。」
旨の質問があり、県警察から
「警察学校と鯖江警察署の2箇所である。」
旨の説明があった。委員から
「けん銃の使用は、判断を誤ると大変な問題に発展するので、使用判断に重点を置いた訓練を実施願いたい。」
旨の発言があった。
(3)防犯功績による藍綬褒章の受章
 県警察から、長年にわたり暴力団排除等防犯思想の普及高揚及び各種防犯の実践活動等に尽力した防犯功績により、鯖江市在住の男性が藍綬褒章を受章する旨の報告があり、伝達式及び拝謁日程、受章者の主な功績等について説明があった。
 委員から
「受章者の長年の暴力団排除等の防犯活動が認められたことに対して、心からお祝いを申し上げたい。今後とも、受章者に続く人材の確保と育成に努めていただきたい。」
旨の発言があった。
(4)狩猟期間における指導・取締りの実施
 県警察から、本年11月15日から来年2月15日までの狩猟期間中における警察措置についての概要報告があり、指導・取締り重点、パトロール体制のほか、県内における狩猟禁止区域、過去の事故発生状況及び検挙状況等について説明があった。
 委員から
「狩猟者は、県に登録するのか。」
旨の質問があり、県警察から
「狩猟免許の取得者で、かつ、狩猟を行う場所を管轄する県知事の登録を受ける必要がある。狩猟の方法には、猟銃のほか罠を使用する場合もあるので、それぞれ用途に応じて登録する必要がある。」
旨の説明があった。委員から
「狩猟事故が発生しないよう指導・取締りを徹底願いたい。」
旨の発言があった。
(5)捜査用似顔絵の現状
 県警察から、県警察における捜査用似顔絵の現状報告があり、捜査用似顔絵の捜査手法上の特徴、過去の活用状況と効果的事例、似顔絵捜査官の育成方策等について説明があった。
 各委員から、似顔絵の活用理由及び作成方法等について確認があるとともに
「似顔絵は旧来よりの有効な捜査手法であり、特徴さえ捉えていれば犯人捜しの大きな武器になると思う。是非、後継者の育成に努めていただきたい。」
旨の発言があった。
(6)ステレオカメラの活用
 県警察から、交通事故現場等の複雑多岐な図面を作成するためのステレオカメラの活用状況報告があり、その構造上のしくみや活用方法、導入時期、配備数、過去における主な活用事例及び今後の課題等について説明があった。
 各委員は、ステレオカメラで撮影した写真原板の実物を確認するとともに、
「ステレオカメラで撮影した写真から解析図化機で立体模像の現場状況を正確に図面化する作業は、特殊技術が必要とのことであり、機械操作を含め後継者の育成に努める必要があるのではないか。」
旨の発言があり、県警察から
「現在、専門員2名の体制で、特殊技術をマスターするには4~5年を要するため、今後、後継者育成に努めていきたい。」
旨の説明があった。また、委員から
「交通事故現場等で警察官が実測している姿を見たことがあるが、もう少し効率良くできないものか。」
旨の発言があり、県警察から
「関係メーカーでは距離測定を含め見分用の新機種の開発等に取り組んでおり、今後、より正確な図面が簡便に作成できるものと期待している。」
旨の説明があった。
(7)もんじゅ核燃料輸送に伴う警備実施結果
 県警察から、去る10月30日のもんじゅ核燃料輸送に伴う警備実施結果報告があり、核燃料の輸送状況、反対派の動向と警察措置、もんじゅをめぐる今後の警備実施予定等について説明があった。
 各委員から、反対派の動向や警備実施状況等について確認があるとともに、
「万全な警備により無事核燃料輸送が終了して良かった。今後も全国集会やAPECエネルギー大臣会合等の警備では、情報収集や違法行為の取締りを徹底し、行事の成功を実現していただきたい。」
旨の発言があった。
(8)2010年APECに向けた総合警護訓練
 県警察から、2010年のAPECエネルギー大臣会合に向け、去る10月29日に坂井市内の福井空港等で実施した総合警護訓練の実施結果報告があり、指定警護要員など約100人が参加して行われた訓練概要等について説明があった。
 また、今後、同訓練における反省教訓事項を踏まえ、同様の実戦的な警護訓練等を反覆継続して部隊員の更なる練度向上に努め、APEC警備の万全を期す旨の説明があった。
 各委員から、警護体制及び警護要領等について確認があるとともに、
「本番まで、いろいろな事態を想定した訓練を計画的に実施していただきたい。」、「警備に万全を期すには実戦訓練を積み重ねることが極めて大事である。公安委員会としても訓練状況等を視察し、配置員を激励したいと考えている。」

4 個別的案件

〈審議事項〉

・ 放置違反金の納付命令に対する異議申立て
 放置違反金の納付命令に対する異議申立て(平成21年9月受理)について審議し、「棄却する」旨の決定をするとともに、決定書(案)を決裁した。

5 運転免許の処分関係

 本日(11月6日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。

6 個別決裁

(1)平成21年10月中の警察あて苦情の受理・処理状況
 平成21年10月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(2)ストーカー行為者に対する「警告」実施の報告
 平成21年10月21日、敦賀市内の男性に対し、ストーカー行為等の規制等に関する法律に基づき「警告」を実施した旨の報告があり、これを了承した。

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